【11】虚寒
寒滞肝経 (外寒が肝経に留滞する場合)


<虚寒により現れる症状>

(1)衝任 虚寒
1月経過多 2月経痛


<相談例> ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >生理時には後頭部の鈍痛、ひどい時には吐いてしまいます。 >生理時の腹痛(子宮内膜症ではないかと医者に言われています) 生理痛・頭痛・冷え性の三つに関連するのは何かを考えてみます。 漢方の証候の一つに「厥陰血虚肝鬱証」というのがあります。 これは「血虚」の人が外気の寒冷に感じて、それが累積すると陽気が鬱して伸びず、 血流が凝滞して手足が冷える証候です。 これを「陽虚内寒・血虚寒鬱」といいます。 内に久寒があると寒邪が足の厥陰肝経を犯します。 厥陰の脉は頭の巓頂へと上っているので、頭痛に見舞われます。 また陽気が伸びないと脾胃の陽気も衰微して、濁陰の気が上逆し干嘔したり、涎沫が上ってきます。 婦人の生理は衝脉・任脉によって営まれています。 衝脉・任脉が内寒や外寒によって脅かされると"痛経"の原因になります。 それも相当の強さで現れます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >トイレが近く、特に車に乗っていると10分おきに行きたくなることがあります。 >いつも体が冷たく、冷房がきついと下痢したりします。 足の肝経という経絡は下腹部へ下がり陰器をめぐり膀胱の働きに影響します。 あなたの体には「寒冷」という刺激が侵入して長く居座っています。 その「寒冷」の為に肝経が正常な機能を果たせないでいます。 これを「肝経寒滞」といいます。 しかし誰でもが寒冷の被害を受けるのではありません。 「中焦虚寒」といって、脾胃の消化器官の働きが弱い人が体温の生産力が少ないので 被害を受けやすいのです。 寒冷が脾胃に及ぶと下痢になります。 >月経痛がある  血の塊が混じる また漢方では「女子は肝を以って先天と為す」と言う如く、生理と肝の働きは密接な関係にあります。 だから生理にも影響が出るのです。 >顔面  頬が赤い(冬目立ちます) 冬の寒さによって体内の寒冷はますます悪化します。 血流の悪さが頬の色になって現れています。 甲状腺機能低下症もおそらくはこれらの体質的な素因の上で成り立つものと思われます。 体質改善に励んでください。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >生理の2・3日前から1日目に腰痛と左下腹部痛の生理痛…… >1年半前から生理の時のような左下腹の痛みが1日中24時間ひかなくなりました。 >痛みが増し今年3月頃から寝込むこともありました。 これは「少腹痛(下腹の片側痛)」ですね。 >痛みというのは、引っ張り上げられるような感じで、…… >体が「く」の字なって伸ばすことができず、…… >足が冷える  こぶらがえり >2〜3年前から水分をとったら15分もしないうちにトイレに行きます. 六淫(風寒暑湿燥火)の中でも「寒」は収縮する性質があり、引きつる痛みというのは 寒による場合が多くあります。 >へそから両下腹にむかって細い線が1本づつある。 肝経という経絡は丁度そのあたりを通り、陰器をまとっています。 肝経は月経と深い関係を持っています。 寒気が肝経に停滞すると片方の下腹部に牽引痛をあらわします。 (男子なら睾丸を上へ引っ張るような痛みになります) これは実邪なのでかなり強い痛みになり、温めるとやや緩みますが、押えると却って 痛みが増すことがあります。 これを「寒滞肝経」の証といいます。 もとは外寒だったのが長く停滞するうちに内寒に変化して去らなくなったのです。 寒邪を駆逐しない限りはこの痛みは続きます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >月経痛がある 排卵痛がある 血の塊が混じる >お尻が冷える 足が冷える 生理は衝脉・任脉によって営まれています。 この2脉の陽気が不足して虚寒の状態になると血流が妨げられ淤血(おけつ)が生じます。 それで生理痛・排卵痛・血の塊・手足の冷えとなるのです。 >口が乾く(唇がカサカサ) >陰部が痒い(陰毛部だけ 掻いては表皮の脱皮が繰り返す) 淤血が生じると皮膚の栄養が足りなくなり乾燥して虚熱が現れます。 >すぐにお腹が痛くなる性質 今も排便前は腹痛から。 2脉の陽気不足の根本は「腎の陽虚」です。 “腎は大小二便をつかさどる”のですが陽虚のためスムーズにいかないのです。