【35】陰(津)虚
腎陰虚 (過労・久病により腎陰を損傷する)


<腎陰虚により現れる症状>

1めまい頭暈 2口渇 3耳痒 4白内障 5鼻血 6頻尿 7血尿 8腰痛 9足がだるい 10おりもの帶下 
11不妊症 12アフター性口内炎 13尿が濁る 14膀胱結石(石淋)


<相談例> ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >5年ほど前からひと月に一度の割合で尿が米のとぎ汁みたいに白濁し、 >そのまま放置しておくとモロモロ状のものが沈殿します。 >尿が白濁すると決まってその後一週間くらいは体がだるくなり微熱が続きます。 この病気は昔からある病気で乳糜尿(膏淋)とか白濁と呼ばれます。 原因は「腎陰虧虚」です。 その症状としては 1.腎虚腰痛・足がだるい 2.腎精が漏れる・勃起しやすい 3.陰虚陽亢による微熱・頭痛・めまい・のぼせ等 4.聴覚視覚の衰え・耳鳴り・老眼 また「腎の合は骨なり、其の榮は髮なり」と言われるように歯や骨 が弱くなり、髪の毛も抜けたり白髪になったりします。 大体こういうタイプの人は赤ら顔で乾燥肌、そのくせ脂性で痩せています。 経過が長くなると腎陰虚から熱化して結石を生じます。 足腰が冷える反面、夜間にはほてって寝苦しいものです。 これを「虚熱」といいます。 その他、目が痒い・鼻がかわく・痔の出血というのも全て符合します。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >腰からお尻にかけ痛みます。 この部分を通る經絡は「督脉」と言い、その源は肝腎に属しています。 督脉の虚は「精髄空虚」すなわち骨髄液の空虚さという意味になります。 時々ズキンと腰からお尻にかけて痛むという痛み方からして「実痛」ではなく、「虚痛」です。 また「腰は腎の外腑」と言う様に腰痛と言えば腎との関係が最も疑われるところです。 「腎は骨を主り、髄を生ず」という漢方生理学とも一致します。 結論として腎精が「精気虧損」となると腰膝は酸(だるく)痛します。 これを「陰精虧損(精血不足)による腰痛」と言います。 陰虚になると相対的に陽気が亢進して「陰虚陽亢」となり、皮脂腺の分泌が盛んになり、 ニキビも出やすくなります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >左腰部がつるように痛み >運動不足で筋肉が弱いところは精神的、肉体的ストレスが >過剰にかかり筋肉が過剰に緊張しているとのこと 「腰は腎の外腑」といい、腰痛の外因には風、寒、湿、熱および外傷などがありますが、 これらは皆「標」であり、内因としては腎虚が「本」になります。 >発疹  斑点(しみ)  かゆい  湿疹 >月経痛がある 腎虚を視点にすると上のような症状は「腎陰虚」に該当します。 昔の書には 「久視傷血,久臥傷気,久坐傷肉,久立傷骨,久行傷筋,是謂五労所傷」とあります。 即ち労逸が過ぎれば気血筋骨の活動は失調し組織が労損するのは当然です。 長時間の久坐、久立、彎腰が腎気を損傷し、腎虚腰痛を作ったのです。 >今までに飲んだ事のある漢方薬とその結果 : 芍薬甘草湯、五積散、小建中湯、 残念ながら腎虚に対する処方は含まれていません。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >不妊 月経の量は多いが期間が極端に少なくなった その理由は何かを考えてみますと、 >頻尿・尿が濃い >時々腰が痛い・腰がだるい事がある・腰が冷たい・足がだるい・足の裏がほてる >にきび・湿疹・痒い 上のような症状は“熱”がなければ起こりません。 なかでも「陰虚」から誘発される“虚熱”がもっとも可能性大です。 中医学のテキストには次の様な記載があります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 陰虚血熱不孕 : 多由素体陰虚,或肺癆久病,或温病傷陰,胞宮積熱所致。 婦人久無子者,衝任脉中伏熱也。夫不孕由於血少,血少則熱,其原必起於真陰不足, 真陰不足,則陽勝而内熱,内熱則栄血枯,故不孕,益陰除熱,則血旺易孕矣。 (陰虚血熱による不妊症は陰虚体質によるものが多い。さもなくば肺結核を長く患っていたり、 発熱感染で体液をロスしたりした場合で、子宮や卵巣に熱がこもっている為である。 女性の不妊症は衝脉・任脉中に伏熱があるからである。不妊は血が少ないからである。 血が少ないと必ず熱となる。血が少なくなる原因は真陰不足に原因がある。 真陰不足になれば陽気が勝って内熱となる。内熱は栄血を枯らす。その為に不妊症となる。 陰気を増やして熱を除けば血は増えて妊娠しやすくなる。) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 上記文における「真陰」とは腎の陰陽のうちの「腎陰精」の事です。 生命の根本的基礎である男女の“精”には生殖作用があり、それは「腎」に蓄えられているのです。 かくして「腎陰虚」になると : 頭暈,耳鳴,口干咽燥,面赤顴紅,月経先期,量多色紅, 或月経后期,量少,色暗,或潮熱盗汗などの症候が出やすくなります。 これは「養陰清熱」の方法にて正常化しなければなりません。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 舌炎(舌の先端、約2cmの幅が赤く、その後白く炎症し、10日位で治る。 >その間、炎症部がしみる為、ひどい痛みが生じます。 >この炎症は2〜3週間の周期で発生します) 舌の先端(舌尖)は五臓の内の「心(しん)」に属します。 この部分が赤く痛むとは「心火」が盛んであることを意味しています。 >怒りっぽい  不眠 心火の徴候を探すとすれば上の二つが該当します。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 心火内盛の症候としてはテキストに次の様に書かれています。 「心中煩熱,焦燥失眠,口舌糜欄疼痛,口干口渇,舌紅苔黄」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 七歳という年齢から考えてどうして心火などが燃えているのか不思議です。 香辛料の多い刺激性の食物でも食べ過ぎたのでしょうか? 子供なのに「不眠」とあるのが大変気になります。 原因不明で不眠が続くと「真陰(腎陰)」が不足し、 陰陽のバランスが崩れて「虚火上炎」が起こります。 これは「陰虚火炎」ですから舌体に変化が起こっている筈です。 口渇、口乾、舌苔がなく鏡面のようになっている、舌に亀裂があるなどです。 また舌に熱があるだけでなく手足にも煩熱があって、このためにも寝苦しくなるものです。 甚だしい場合には子供の成長にも影響してきますから要注意です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >酒を飲みすぎたら次の日、足の裏が熱をもつ 「陰虚五心煩熱」という概念があります。 五心とは両手の平・両足の裏・みぞおちの五箇所です。 この部分が煩熱するのは異常のことです。 五臓の陰虚は皆、五心煩熱を現出するものです。 その内でも尤も多いのは肺脾腎の三臓の陰虚です。 肺の陰虚は結核(肺癆)を長く患っていた場合です。 肝の陰虚は労倦過度や或いは肝病を患っていて久しく治愈しなかった場合です。 腎の陰虚は過剰のセックス(房事不節)か、飲酒や騒ぎ過ぎ(縦欲過度)により起こります。 治療には「滋養腎精,清熱除蒸」法を採用します。 Q太郎さんは腎の陰虚に見まわれている様です。 飲酒や騒ぎ過ぎで発散することが多すぎます。 少なくなった自分のエネルギーをもっと大切に使う様にして下さい。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >足が冷える  足の裏がほてる この「熱しやすく冷めやすい」矛盾した体質に原因があります。 熱の発生は体内の陽気(エネルギー)の発露です。 この陽気の源が体内の陰気(物質)です。 陰陽は調和していてこそ健康体といえます。 ストレスの多い現代社会ではこのバランスを狂わせることがあります。 もっとも多いのは陰が不足して陽が過剰になるケースです。 そうなると陰は陽を制御できなくなり、陽気の独走が起こります。 これは根無し草の「虚陽」というべきもので、仮の陽気です。 だからすぐに冷えもするのです。 >だるい  汗っかき それが証拠に後には疲労というツケが廻ってきます。 陰気の回復を図り、陰陽の調和を取り戻す事が根本的な対策です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >直腸癌手術後の骨へ転移 癌に対する防衛方法は全身の免疫態勢の完備にほかなりません。 免疫ともっとも関係が深いのは「腎」です。 (腎は五藏六府之精を受けて之を藏す) すなわち腎精がスタミナや免疫機能の源なのです。 ところが直腸癌手術のあと腰椎・骨盤・助骨へと転移が起こったとのこと、 「腎は骨髄を生ず」といいますから、骨への転移にはやはり腎が関係しています。 腎精が不足していたから転移が起こったのであり、そこへまた現在は放射線の治療中 となると、放射線の火傷による体液の損傷が必ず伴ないます。(これも腎精<腎陰>の虧損) ただでさへ不足している腎精<腎陰>を更に失えば放射線の効果を維持できないどころか それ以上の転移や体力の消耗が起こるでしょう。 現在の便秘もだるさもこの腎精<腎陰>虧損の結果のひとつの現われです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >手の平、足の裏が熱い 「五臓の陰虚は皆五心煩熱を出現させる」といいます。 五心とは両手の平・両足の裏・みぞおちの五箇所です。 陰虚とは「精血」の不足か或いは「津液」の虧損などの「陰虚液少」のことです。 陰と陽はバランスが取れていなければどちらかが強く現われます。 通常、陰が陽を制して陽気の過剰を抑えています。 それが先天的な体質が虚弱であったり(先天虧損)、過労でスタミナを使っていたりすると 腎の陰が虚します(耗傷陰液)。 いま一つの原因はインスタント物などの油っ気の多い食べ物が多過ぎると 「積熱動火」して陰液を傷つけることがあります。 >夜中に1度、尿意で目がさめる >月経が早くなった(28→21日周期) 陰気不足で相対的に陽気過剰になると腎の管轄下にある膀胱が熱に脅かされる為に 少ししか尿量を蓄える事が出来ずに頻繁に尿意を催したり、生理が早まったりします。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >その副作用で糖尿病になり >ステロイドの量を減らしたい 現代医学の副産物として、このような悩みを持っている方は多いのではないでしょうか? >顔面 : 赤い >口が乾く >足の裏がほてる これは「裏熱」の徴候です。 熱性の薬物や辛温性の食品をを多量に摂取したりするとそれを中和するのに陰液が 消耗され、陰陽のバランスが崩れます。 そうすると相対的に陽気が過剰になり、上のような症状が現れる事になります。 これを「陰虚生熱」とか「陰虚陽亢」といいます。 寿司を食べた後に口の乾きを感じませんか? ビールや酒を飲んでもそうですね。あれは酢やアルコールが温性だからです。 同様に副腎皮質ホルモン剤も熱性の薬物だから各方面で熱性の後遺症を残します。 糖尿病がその一つです。 ステロイド剤を使わない様にする為には先ず脂肪肝(免疫性肝不全)を治さなければ ならないように思うかもしれませんがそうではありません。 病気を見るのではなく現在の全身状態(証)を見て治療するのが漢方療法のあり方です。 ですから脂肪肝も糖尿病も含めて、今あなたが現している症状を対象として方針を立てます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >起床時の倦怠感と腰痛 《霊枢・海論》という書物には「髄海が不足すれば脳転(ふらつき)耳鳴し、 脛酸(足がだるい)眩冒(めまい)し、目は見えず(視力減退)、 怠惰安臥(だるくて寝たまま)になる」とあります。 >腰が痛い  腰がだるい  かかとが痛い 腰とかかとが共に痛むのは「肝腎虧損」による場合が多くあります。 「肝は血を藏し筋をつかさどり、腎は精を藏し骨をつかさどる。 肝腎ともに虧虚すれば骨髄は養われず疼痛する」と解説されています。 また「腎は骨髄を生ず、脳は髄の海」という関係から怠惰安臥と腰痛/跟痛は関連付けられます。 肝腎虧損のうち主となるのは「腎陰虧損」です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >下の前歯がグラグラ。歯茎を圧すと白い液が出る。 漢方の経絡理論では手の陽明大腸経は下歯へ入り、足の陽明胃経は上歯へ入るといいます。 また歯は歯齦から栄養を受けていると同時に骨之余でもあるので、歯が浮動するのには 手足の陽明経と腎の両方と関系があります。 >口が臭い  歯茎が腫れる 胃・大腸などの消化器系の熱と思われます。 >寝汗をかく >排尿痛がある >腰が痛い >抜け毛  フケ性  かゆい 「肝腎陰虚」による虚火の現象と思われます。 青壮年といえどもストレスや過労によって腎精を傷つける事はよくあり得ます。 それによって骨髄が失養すればそれが原因となり、消化器系の熱とあいまって歯が グラグラしたり歯茎が腫脹したり、分泌物が出たりするのです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 人前に出ると極度の緊張(手が震える) 漢方では「胆は決断をつかさどる」といい、胆気が不足するとびくびく驚恐し、 「驚けば気が乱れる」といいます。(肝胆不寧) さらに「驚恐傷腎,腎累及肝,筋脉失却任持,故手顫」と解説しています。 (びくびくしていると腎が傷つき、腎の失調が母子関係の子に当たる肝へと累及する。 肝は筋肉を主るので肝が失調すると筋肉をコントロール出来なくて手が震える。) また驚恐するのは“心神”が守られないからで、心の虚です。 陽(心)を統治するのは陰(腎)です。 心の本は腎です。 上(心)が不安なのは下(腎)が不安だからです。 (陽統於陰,心本於腎,上不安者由於下) だから腎陰を補って心神を安寧にしなければなりません。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >顔面(頬)が真っ赤になってしまいます あの有名なきんさんも元気だった頃はそうでしたね。 これは昔から「顴紅」と言われており「陰虚内熱」による症状です。 特に腎の陰虚からくる「虚火上炎」です。 >唇が乾きます >腰が冷える  足が冷える 誰でも老化すると、若い時に獲得した「陰気と陽気(陰陽)」を失ってきます。 なかでも腎陰虚証になると陰分が少ないので腎の陽気を抑えきれなくなり、根っこが 切れた陽気がふわふわと顔へと昇っていくのです。 根っこの方には陽気がないので下は冷えて上ばかりが熱いのです。 陰虚とは「精血」の不足か或いは「津液」の虧損などの「陰虚液少」のことです。 「腰は腎の外腑」といいます。 >夏だけその症状がなくなります。 夏は気候が暖かいので下半身にも陽気がまわり、上下の血液がよく循環しています。 だから虚火が上がったきりにはならないのです。 反対に冬はただでさえ不足してきた陽気が寒さの為に内へ閉じ込められる上に、 陰虚もあって陽気を止めおかれなくなり、陽気が分離して昇っていくのです。 >骨粗しょう症 高血圧 花粉アレルギーなどがあり薬を服用しています。 「腎は骨を主り、髄を生ず」です。 原因は腎陰虚ですから、これさえしっかりと押えておけば総てに良い結果が出るでしょう。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >足がむくみ ふくらはぎから下全体がだるい 足のむくみ自体は経絡の気滞で、同じ姿勢や位置的な条件によって起こりますから これは撫でたり擦ったり動かしたりすれば解消する事ですが、 >目が赤い  目がまぶしい >口が乾く >腰が痛い  腰がだるい  腰が冷える  かかとが痛い  足の裏がほてる >月経量が少い となればそれらの労損が筋骨にまで及び、肝腎虚損の状態になっています。 「肝は血を藏し筋を主る」「腎は精を藏し骨を主る」ので肝血腎精が共に不足すれば これらの症状が生じます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >6月下旬に38.5℃くらいの熱が3,4日続いた後、37℃前後の微熱が毎日続いています。 >いつも午後から熱があがり、顔がほてるような感じがします。 >そうなるとぐったりして何もできなくなります。 漢方では風邪の一種で「春温病」といいます。 もともと「陰精」が不足している人がこれに罹ると抵抗力(正気)が不足のため、 温邪は直ちに深くまで侵入してしまいます。 そのため裏熱が盛んになり「発熱・口干・心煩・躁擾不寐・舌紅苔黄」などの症状が起 こります。 正確に治療しないといつまでも余邪を残して「陰虚火旺証」となると記されています。 >突然両足の太腿に激痛が走りしばらく歩けなくなり、その後も筋力の低下が著しく、 >歩くと膝から太腿にかけて痛みます。 陰虚(津液の虚)により筋肉の滋潤性が不足しました。 >のどがとても乾き、大量の水をのみ、また頻繁に尿が出ます。 飲んだ水が津液にならずに体の中を素通りしています。 >腰痛がひどくあります。 >めまい  耳鳴り 腎の陰虚になっています。 >手足が非常に冷えるのですが、手足とも汗がよく出て濡れています。 脾胃の陰虚になっています。 このように陰虚は脾胃腎の三臓に及んでいるので午後からぐったりするのです。 本当の原因はもともとの「陰虚体質」にありますから今後は積極的に陰を補うようにし て下さい。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >半年前から頭痛、めまい、心臓が痛い(絞めつけるような感じ) >食欲は旺盛で(神経性過食症気味)病院の検査では異常なし。 若い方の心臓が絞めつけるように痛いとは由々しきことです。 かといって病院の検査では異常なしという事ですから狭心症などではないようです。 食欲も旺盛で、これといった特徴が無いのに半年も続いている。 そこで頭痛・めまい・胸痛の三つの症状を同時に有する証候を検索しますと、 「心腎陰虚」という証候にぶつかります。 この時の胸痛は激痛ではなくて「隠痛が長く癒えない」とあります。 また全身的には「心悸盗汗、心煩少寐、腰酸膝軟、耳鳴頭暈、気短乏力」 (動悸・寝汗・不眠・腰や膝がだるい・耳鳴り・めまい・息切れ) などの症状を伴うことが多くあります。 つまり心陰が虧損(心労と津液の消耗が過ぎると心神は不安定になる)した上に 腎陰も虧損(過労・久病により腎陰を損傷する)している状態です。 いまは仮に<漢方まんだら>の腎陰虧損077(過労・久病により腎陰を損傷する/腎陰虚証) に分類しておきます。 そもそも陰虚とは陰陽同源の関係から必ずその影響は陽虚としても現れます。 従って心臓を包む心包絡の機能(陽)のどこかが阻害されて胸痛となったのでしょう。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >顔にあるそばかす(小学校の頃から 《外科正宗》という書物にはそばかす(雀斑)とは「生まれつき腎水が不足しているため 顔面まで潤すことができないところへ太陽の紫外線が当たると熱毒となって焦げ痕が残る」 とあります。(腎水不能栄華於上,火滞結而為斑) >膀胱炎に2度 >顔 : 赤い >腰が痛い >月経痛がある これらは確かに「腎水不足(腎陰虚)」からくる症状です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >体臭、おりもの >足の裏がほてる 体臭の発生は「湿熱」が肌膚に薫蒸することによります。 おりものも湿熱と関係があります。 足の裏がほてるのは「陰虚内熱」によります。 総じて「熱」が起爆剤になっています。 >月経が早くなる 月経痛がある なぜ内熱が生じるかといえば「腎陰虚」が根底にあるからです。 陰虚から出る熱は体質的な熱で「実熱」ではなく「虚熱」です。 すなわち陰陽のバランスが陰虚に偏り相対的に陽気が高まった結果です。 熱を抑えてもだめで、陰分を補って陽気とバランスをとれば熱は収まります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 頻尿 > 神経的なものと判断されました。夜寝る前が、特にひどく、 夜は陰の時間帯で陰虚の人はこの時間帯に症状がひどくなります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 性交痛 > 子宮が老化したのではないかと不安に感じ > 体液は潤滑ではあるらしいが めまい・耳鳴り・陰部乾燥・性交痛・腰部酸軟はみな「腎陰虚」による病態です。 腎陰虚になると妊娠に関係深い任脈も枯れてきて不妊になります。 任脈が枯れてくるので体液が分泌されず、性交痛になります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >小学校に入った時から注意力散漫、多動など >おなじことを5回6回言っても言うことが聞けないなどがあります。 漢方にも「小児多動症」の項目があります。 >喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎 >小さい時より非常に食べますが背がちっとも伸びません >唾液が多い、口が乾くのか良く水を欲します >食べてもすぐ腹が減る(滅多に腹一杯になったといわない) >小便が近い方 >湿疹、干燥肌、怪我の後が化膿して慢性化しやすい これらが指しているのは先天不足による陰陽失調のうちでも「腎虚肝旺」の証です。 腎の陰精が不足すると、陰が陽を制御できなくて“陽躁”の症状が現れます。 すなわち「多動多語,精神亢奮,語言高昂,煩急善動」などです。 腎陰が不足すると「水が木を養わない」ので「肝陽」が亢旺します。 すると肝に宿る「魂」が所蔵されなくなり、脳の「神明」が騒ぐので 夜は夢見が多く不眠になります。 じっくりと思慮することが出来ずに性情は急躁易怒で衝動的になります。 喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎なども皆、腎から着手すれば良かったと思います。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 4〜5年前から月経前後1週間、37℃くらいの微熱がつづき(平熱は36.3ぐらいです) > その間、頭から鉄っぽいような血生臭いような臭いがして悩んでいます。 > 何度頭を洗っても臭いがとれずタオルまでくさくなる始末。 > またその時期になるとお腹が空いてるわけでもないのに > お腹や腸が異様なまでにぐるぐると鳴ったり、極度の疲労感におそわれたり、 > 歯茎から出血したり、寝汗をかいたりします。 > 一時期だけのぼせた様な状態で顔が赤くなります 月経前はもっとも(肝腎の)気血が充実する時期です。 この時期に(肝)気ばかりが盛んになり、(陰)血が追いつかないと「陰虚陽亢」の状態になります。 肝腎の陰虚から来る熱は「虚熱」で、微熱程度です。(陰虚生内熱) その虚熱が頭に昇ると頭の匂いになったり、歯茎からの出血になったりします。 虚熱はカロリーを消費するので空腹になり、胃腸では蠕動を促進します。 陰は夜に補給されなければならないのに追いつかないので、相対的に過剰の陽気は寝汗となって溢れます。 > 尿が濃い > 腰が痛い 腰がだるい 足が冷える むくみがある 足がだるい すべては肝腎の陰血、特に“腎陰”が不足しているからです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >排尿困難。夜間は余り無し。 >小便の出が悪い 切れが悪い この年齢あたりになると特に朝一番の排尿の勢いが弱くなって、若い頃のような気持ちよさを もう一度取り戻したいという人が多くなります。 病理学的には前立腺はまだ肥大しておらず、病院へ行っても何もしてもらえません。 >八味地黄を約2ヶ月。効果なし。 それで有名なこの処方が使われる事が多いのですが、弁証抜きで使っても当たらない方が多いでしょう。 排尿の勢いが弱くなるのは尿道が細くなる事ばかりではありません。 そういう物理的なことではなく、むしろ腎の機能的な事の方へ配慮しなければなりません。 漢方では「腎は二便をつかさどる」と云い、小便だけでなく大便の排出にも腎がかかわっています。 腎気が衰えると二便に異常が現れますが、なかでも陰が虚した「腎陰虚」になると 虚熱(特に夜間に増加する)というものが生じて、それが朝一番の排尿を悪くする原因になります。 まあ一種の老化現象ですが、不足してきた腎陰を補う事で腎気を回復する事が出来ます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >数年前から、頭・顔を中心に多量の汗をかくようになりました。 >夏には頭の中でストーブが燃え上がっているかのように火照ります。 >さむけ(時には) 汗っかき >耳鳴り 婦人の更年期を「天癸が尽きる」といいます。 これは先天の腎気が流れている衝脈・妊脈が虚して生理が止まり、妊娠できなくなる事です。 腎気は腎陰によって供給されていますが、天癸が尽きて腎陰が虧損すると「肝陽上亢」が起こりやすくなります。 あたかも水が木を養わない(水不涵木)と木が枯れて燃えやすくなる事に例えることが出来ます。 水は腎で木は肝です。水が木の母であるように、腎は肝の母です。 腎陰虚によって燃え上がる肝の陽気は消えやすいので“虚火”といいます。(陰虚火旺) この虚火が発汗・火照り・耳鳴り・足の裏がほてる・高血圧症・頬が真っ赤などをもたらします。 >咳をすると尿が漏れる >腰が痛い 足が冷える(火照りやすく冷えやすい) むくみがある 足の裏がほてる 腎気が衰えると尿が漏れたり腰痛が出たり、足がむくんだりします。 腎陰を補い腎気を育てて虚火が燃え上がらないようにしないと、どんどん老化が進みます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 舌苔が厚く(白〜黄色)、ところどころ剥げやすい 口が乾く > 小便の出が悪い > 腰が痛い 腰が冷える 膝が痛い 足が冷える 足がだるい > 斑点(しみ) > 冬に冷えのぼせがひどく、暖房の部屋にいると頬が真っ赤になる > 生理前後頭痛、頭痛はひどい時は吐いてしまうが最近はない > 生理は5日くらい、1〜2日目の量が多く、あとは少ない 最近量が少ない > 起床してすぐは尿意を感じない 陰虚による虚熱の症状が顕著に出ています。 陰の大元である腎陰を補って虚熱をはやく解消しなければ妊娠の可能性はありません。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 生理や排卵の前後に激しい腰痛(ぎっくり腰のような) まず最初に気が付いたのはこれです。 かなりひどい腎虚があります。 > 頻尿 腰がだるい 腰が冷える 足がだるい 口が乾く これらの症状がそれを証明しています。(腎陰虚) > めまいのようなふわふわ感 > イライラ怒りっぽくなる > いずれの症状も、出産後にあらわれ、だんだんひどくなっている 産後に精気を使い果たしたのでしょうか或いは生来の陰虚体質のためでしょうか、 肝腎陰虚のために肝の陽気が上昇しています。(肝陽独亢) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 顔に赤い発疹みたいなものが現れて > 汗っかき 寝汗をかく 熱しやすく冷えやすい > 小便の出が悪い 切れが悪い 尿が濃い 脱肛 痔が痛む 痔の出血がある これから見ると陽気の鬱滞を感じます。 なぜ鬱滞するかといえば陰が不足していて、陽気を収容するだけの容量が無いからです。 現代社会ではストレスが多くて「陰は常に不足する」のが宿命です。 陰陽のバランスを回復すれば白血球減少症も治ると思います。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 朝は顔から上半身のむくみ 午後はお腹から下半身がパンパンにむくみます。 > おしっこの回数は1日に3回ほどで、少ない > あせもかきにくく、冬にはしもやけができるほど、足先は冷えます。 > かと思えば、熱すぎるくらいほてることもあります。 > 寝る前はむくみのせいか、足が熱をもち寝苦しいくらいのときもあります。 大小便の排泄が良くないのは腎虚が原因です。(腎は二陰<前陰・後陰>をつかさどる) 腎の陽虚になれば水液が気化しなくなり貯留します。 腎の陰虚になれば生理的な津液が少なくなり、その分だけ水液の利用が減ります。 即ち腎の陰陽両虚によって水液が溢れて水腫となります。 朝は陽気が発生する時間帯なのに、陽気が発生しないので陽位である上半身が浮腫みます。 陽気が足りないので足が冷えます。 午後は陰気が補充される時間帯なのに、陰気が養成されなくて陰位である下半身が浮腫みます。 陰気が足りないので陽気を抑える事が出来ない分だけ「虚火」が浮遊して足の煩熱となります。 「熱しやすく冷えやすい」のが特徴です。 > いつもお腹がはり、そしていつもお腹がぽちゃぽちゃ言っています。 腎の陽虚から脾(消化器)の陽気も不足して起きる症状です。 > 便秘ぎみ > 陰部が痒い > 抜け毛 > 月経量が少い おりもの 腎の陰虚による症状です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥