心陰虚 (心労と津液の消耗が過ぎると心神は不安定になる) 心肝陰虚 (陰液や血液が不足すると相対的に陽気が盛んになる) <心陰虚・心肝陰虚により現れる症状> 1胸痛 2動悸 3不眠 4しみ褐斑 5手足汗出 6甲状腺腫 7眩暈 8鬱 9驚悸 10痙攣
<相談例> ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >夏になると蕁麻疹が出て、ずっと秋口まで続き、涼しくなる頃になると治まっていく 皮膚の痒みや発疹が突然起こり、治ったり発したり、あちこち一定しないのは 風(ふう)の病証と言います。 「諸痛痒瘡、皆心(しん)に属す」といって、皮膚の瘡瘍(できもの)は多くは 心(しん)の責任であると考えます。 心(しん)は血熱を生じます。 夏になると出て、涼しくなると治まるような蕁麻疹は血熱に風を狭むものと考えられます。 血熱はどこから生ずるのかというと素因に心(しん)の陰虚という状態があって、陽気が 収まりきらずに熱化するのです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >じんましん体質で、今までにいろいろな漢方薬を飲みましたが2年ぐらいずっと完治していません。 急性蕁麻疹は外的な原因によってよくある事ですが、 慢性蕁麻疹となると体質的な偏向がると考えられます。 その特徴が >だるい 汗をかきにくい >足がだるい 足の裏がほてる >発疹 かゆい さめ肌 によく現れています。 「汗をかきにくい」、「さめ肌」、「足がだるい」、「足の裏がほてる」 というのは“津液不足”を意味しています。 津液は陰陽のバランスが崩れて「陰虚」になった時に不足しますから 「陽気」が亢進してアレルギーを起こします。 これを「陰虚陽亢」といって、多くの慢性病体質の原因になっています。 では何故「陰虚体質」になったのでしょうか? まずは先天的な遺伝体質があったのでしょうが、それを助長させたのは 「気」の損傷です。 蕁麻疹は単に表皮の病気ではありません。 その下にある皮下組織に病変の本拠があります。 皮下組織を「肌表」と言いまして、脾胃の支配を受けています。 これよりして特に「脾胃の気」が損傷されていると考えられます。 >胸やけがする >胃の辺りが痛い 脾胃の気の損傷によって食べ物からの津液の生産が乏しくなる為に 胃は乾燥してきます。 つまり「気液両傷」です。 更に「津血同源(津は血の母となす)」の原理により、 気が損傷されれば血も損傷され、血が少なければ気もまた少なくなる、 といったふうに悪循環が起こります。 かくして血虚・血燥の状態になると「陰虚体質」は確立してしまいます。 すると余った陽気が「虚火浮上・虚陽上亢→虚風内動」と内風を呼び起こし、 掻痒が発生します。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >神経が高ぶって倒れそうになります。 「心<しん>は神明を主宰する」といい、神明とは意識や思惟のことを指します。 その神明にとって「脳は元神の府」として脳神経が関わっています。 生体における心<しん>とは心気・心陽・心陰・心血などから成り立っています。 これらがバランスを失すると神明の働きが狂ってきます。 こころの働きといっても必ず肉体の「心<しん>」の状態によって影響されるのです。 ですから精神を安定させるには先ず心気・心陽・心陰・心血の調整をしなければなりません。 いたずらに精神安定剤ばかりを飲んでいても埒があきません。 >微熱 汗っかき 寝汗をかく 不眠 >喉が乾くので水分ばかりとっている >動悸がする 胸苦しい >食べてもすぐ腹が減る >頻尿 これらはすべて「心陰の不足」に起因します。 「陰虚陽亢」といって、陰気が不足(陰虚)すると陽気が高揚して 興奮・盗汗・発熱・不眠・動悸となります。 陰気はまた体液の不足を意味しますから口渇が起こります。 心の陰虚が胃に及ぶと胃陰虚となり、空腹感が強くなります。 心の陰虚が心と表裏の関係にある小腸に及ぶと「小腸実熱」となり、頻尿や膀胱炎が起こります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >キックボクシングを始めて約2年ですが、ずっと生理不順が続いています。 >月経が不定期(一ヶ月から二ヶ月よくとぶ) キックボクシングに限らず、女性が激しい運動をして生理不順になるのはよく耳にします。 それは多量の発汗と関係があります。 漢方では「津血同源」といって、津液と血液は同源とみなしています。 津液の一つである汗を多量にかくと血液が失われたのと同じ事になります。 すると衝脉・任脉が「血虚」になり、月経期になっても“血海”が満たないので出血に 至りません。(耗傷精血,営血虧少,致衝任血虚,血海到期不能盈液而溢) >練習を夜遅くまでするため体が興奮状態でよくあまり寝れません。 これも同じ事です。 「汗は心液なり」といい、汗は「心陰」の一要素です。 したがって汗の出過ぎは「心陰不足,心陽偏旺」を招きます。 すると昼の陽気が夜の陰気に吸収されず、眠りは訪れず、また眠っても夢ばかりで、 足が火照って何度も夜中に目覚めます。(陽不入陰,心神不寧,眠而多夢易醒,五心煩熱) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >平熱が高く(37℃位)、冬でも少し動くと暑くなります。 >全身に汗をかきますが、特に頭や背中や手にいつも熱を持って >体の中の熱をとる漢方というのはないでしょうか? 「汗は心液なり」といい「心陰」の一要素です。 心陽と心陰がバランスよくあれば心神は安寧です。 もし心陰だけが何かの理由で不足していると相対的に心陽が盛んになり体が火照り やすくなります。(陰虚生内熱) このタイプの多汗症は消痩や口唇干燥などの陰虚証の様相を呈します。(陰血虧虚 多汗) >不眠(眠りが浅い) >動悸がする ともに「虚熱内擾」の結果です。(心煩不寝,手足心熱,潮熱陣作) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >ちょっと暑く感じたり、神経が高ぶったりしますと頭の中に大量の汗をかきます。 >午後から熱が高くなる >不眠 >めまい 目がかすむ 陰虚(または血虚)による虚火上炎です。(陰虚則内熱) >尿を失禁する 咳をすると尿が漏れる >腰が痛い 腰がだるい 膝が腫れる かかとが痛い むくみがある 足がだるい >斑点(しみ) かゆい >おりもの ほかに腎陰も不足しています。 あわせて心腎両虚です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >動悸 まだ年齢が若いのに動悸があるのは体質的な内因があるからです。 >腰が痛い 腰がだるい 腰が冷える 足が冷える >若白髪 いずれも年齢の割には早すぎる事です。 これは「過度労神」といって、早い話が過労です。(営血虧虚,陰精暗耗) 漢方では「心陰(血や精)不足の心悸」といいます。 >口内炎がでる 心陰が不足すると反対に心陽が上亢して「虚熱」を発生し、心悸、心煩、易驚、失眠、 健忘、口干などを呈します。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >とんでもない質問かと思いますが精神分裂病を発病し投薬を続けております。 >漢方の世界にその方面に効く薬草はあるのでしょうか? >消化器系だけのような気もするのですが、ヒョットしてと思いメールします。 漢方医学が庶民の手から離れて長い時間が過ぎ去りました。 その為いろんな誤解が生まれています。 過去においてはすべての病気に対して漢方はそれなりの効果を挙げていました。 その実績のすべてが忘却の彼方へと去りました。悲しいことです。 現代医学がもてあましている病気はまだまだ沢山あります。 むしろ現代医学がもてあましている病気にこそ漢方は本領を発揮することが出来ます。 精神分裂症も昔からずーっとある病気です。 昔の人が対策を考えていない訳がないでしょう。 昔の人は精神分裂症を“癲狂”という概念で考えています。 漢方では精神の病気も肉体の病気も一つながりのものとして考えます。 昔から「七情内傷」といって、喜・怒・憂・思・悲・恐・驚を精神情緒の病因と考えています。 これらの精神情緒は目で見えない心の働きですが、働きの元になる物質の基盤を五臓において、 相互に影響し合うものと考えています。 心神を乱す主なる原因は次の三種であると考えられています。 1. 臓腑の熱 2. 痰火 3. 淤血 そしてこれらの原因で発した狂乱躁動が日にちを経過し、やがて病勢も定まる時には 正気(気)も陰気(陰)も消耗して「気陰両傷」という状態になります。 気が不足すると精神は疲憊し、陰が傷つくと虚火が旺盛となりますます心神が乱れます。 この状態を「陰虚火旺発狂」といい、ここで長く経過する場合が多いものです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 甲状腺機能亢進症 バセドー氏病の症状は心悸,心慌,心煩不眠,自汗,短気(息切れ)等があり、 更に進むと急躁易怒,頭暈目眩,兩目外凸して干渋、痩せる等と表現されています。 肉体を構成する物質を「陰」とし、その働きを「陽」とします。 この陰陽のバランスが取れていれば痩せもせず肥りもしません。 いま急激に痩せたり動悸がしたり、イライラすると言うのは 「陽気が亢進して陰気が消耗した」ことを示しています。 ではなぜ急に陽気が亢進したのでしょうか? ストレスとか刺激が多いと神経が緊張して多くのエネルギーを消費します。 即ちそれが陽気亢進というものですが、いったん陰陽のバランスが崩れ始めると 失われた陰分を補充してやらない限り、陽気の亢進はどんどん進みます。(陰虚陽亢) 陰の大元は肝腎ですが、いまは更に上部の心陰までも不足してきています。 これを「心肝陰虚」の証と分類します。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >パニック症の感じ >呼吸困難、めまい、全身の細胞がドクドクする感じ、激しい動悸など >甲状腺腫 >微熱(ストレス時) 汗をかきにくい 不眠 >アフター性口内炎がでる(たまに) 歯茎から血が出る(歯磨き時) 口が乾く >動悸がする >便秘気味 甲状腺腫は「痰気鬱結」が最初の原因ですが、日にちを経ると次第に正気も虚してきます。 正気の虚とは心肝の陰液と血液の虚損のことです。 ことに心陰が不足すると心悸・心煩・易驚・失眠・低熱・自汗・息切れなどが起こります。 また肝陰が不足すると易怒・目眩・目干渋や手足顫動・煩熱・盗汗・腰がだるい等の症状が起こります。 基本的な体質は「陰虚」にあるので、これを「心肝陰虚」証といいます。 口が乾き汗をかきにくいのは汗の元になる津液が不足しているからです。 治療法は滋陰補血法に甲状腺腫を小さくする軟堅散結の薬味を加えて次のようになります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >夜、寝汗をかいて心臓の鼓動が早くなり両手の指先まで熱くなり、 >健忘症 汗っかき 寝汗をかく 不眠 心臓の鼓動は、物質としての心臓本体(陰)と動力としての気(陽)との陰陽バランスで行われています。 心臓本体を養う陰液(血液と体液)が老化により不足すると、陽気ばかりが過剰になり心悸亢進します。 夜になっても陽気が盛んだと寝汗や不眠になります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 陰陽のバランスが乱れると「陰虚陽亢」といって、心身ともにある種の興奮状態が起こります。 それが肺で起これば悲しみと哭き、肝で起これば幻視妄聴、心で起これば心煩失眠、 腎で起これば遺精や出血や尿不利などになります。 > 汗はよくかき、特に手にかきます 不眠で寝つきが悪く途中で目が覚めます。 手の平の中心には心経絡が通っていて、虚陽があると発汗します。 虚陽は陰虚(陰の不足)によってもたらされ、陰陽バランスが取れないので心神が養われず心煩失眠になります。 > 舌がもつれる 歯茎から血がでる 寝起きにいつも口が乾いています また心経絡は舌にも通っており、陰虚のためもつれたり出血したり乾いたりもします。 > 小便の出は悪く 痔の出血があります > 月経は2,3週間間隔できて、7〜9日ぐらい少量の血がでます。月経痛は2.3日目がひどいです 心経絡のみならず腎経絡でも陰虚生熱が起こると早期月経になったり、尿利に影響が出ます。 これはまた陰虚陽亢とも云い、「滋陰潜陽」の方法をとらなければなりません。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 動悸 > 汗っかき 寝汗をかく(大量) > 血圧高め > 顔面: 赤い これは「心陰虚」 > 胸やけがする 吐き気がある > 足の裏がほてる(汗をかく) > 手足の痺れ、脱力感 これは「胃陰虚」 > 眩暈 これは「肝腎陰虚」 あわせて「心胃肝腎」と、身体全般の陰虚が著しい。 そのため陽気が制御されず、虚火が目立つ。 よくよく緊張や興奮状態が続いたのでしょう。