心腎不交 (水火が交わらず上熱下寒の状態) <心腎不交により現れる症状> 1健忘 2耳鳴り耳聾 3不眠 4更年期障害
<相談例> ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >夜は眠れず昼間眠い、だるい、やる気が出ない 「心は神明を主宰する」といって、漢方では五臓の中の“心(しん)”は神明(意識)をつかさどる と考えています。 眠くならないのは神明が冴えているからです。 何故神明が冴えているかというと、神明を休ませてくれる舎(やど)が無いからです。 神明とは働き(機能)のことですから、これは陽の気です。 舎(やど)とは陽を包むものですから、これは陰の気です。 陰陽がバランス良く整っていれば昼は陽、夜は陰と入れ替わって睡眠と覚醒が交代に訪れるのです。 いま陰の気である舎(やど)の用意が出来ていないので陽の気である神明は休む事が出来ません。 これを「陰虚陽亢」の状態といいます。 更に詳しく言えば「心陰不足、陰不制陽、虚火内動」といいます。 (心の陰気が不足してくると陽気を制御出来なくなり、陽気は火となって内動し始め いつまでも覚醒して眠れなくなる。) 覚醒した陽気がいつまでも内動を止めないとやがては陰気との交流を止め、陰陽は それぞれ孤立してしまいます。 これは慢性的な固着状態で「心腎不交」の状態といいます。 (陰気を代表する腎気が心陽と交流しない----上の火と下の水が交流しない) >さむけ 午後から熱が高くなる 汗をかきにくい 汗は心液である、心陰不足すれば汗は出にくい。 汗が出なければ熱が蓄積して午後から発熱する。 心陰不足のためそこからの陽気発生も弱く寒気がする。 つまりは陰虚(心陰および腎陰不足)のためです。 >めまい 目がまぶしい 耳鳴り 「肝は目に、腎は耳に開く」で腎陰不足すれば (肝腎は母子関係にあるため)肝陰にも影響し、目と耳に病変が現れます。 >口が苦い アフター性口内炎がでる 歯茎から血が出る “心の病理は舌に現れる”と言います。 心の虚火のための症状です。 >便秘 痔の出血がある 陰部が痒い 腎陰とは体液の事でもあります、大便が乾燥して便秘になります。 心はまた「血脈を主宰する」ので心陰不足のため陽を制御出来ずに虚火が内動すれば --→歯茎から血が出たり、痔の出血となります。 すべては心腎の虚火のための症状です。 >腰が痛い 膝が痛い 足が冷える むくみがある 足がだるい 無力で歩けない 足の裏がほてる 「腰は腎の外腑」ですから腎虚になれば足腰が萎えます。 冷えたりほてったり、むくんだりするのも腎虚のせいです。 >湿疹(前側の首) 抜け毛 「諸痛痒瘡、皆心(しん)に属す」といって、皮膚の湿疹は心熱によります。 「腎之合骨也.其榮髮也」で、腎が衰えると髪が抜け落ちます。 >月経量が少い 月経痛がある 血の塊が混じる おりもの 婦人の生理は衝脉・任脉によって営まれますが、この二脉は肝腎が司ります。 従って肝腎不足は月経量が少なかったり月経痛などの生理異状にもなります。 体質的な原因の多くは遺伝ですが、「労神過度,五志過極」という過労やストレスも 正気不足を招き、「心陰暗耗,心陽亢盛」を来します。 また脂っこいものや刺激性の食物は「積熱動火」といって、熱化しやすいので避けな ければなりません。 “上(不眠)を治さんとすれば必ず其れを下(腎)に求む。 苗(目耳舌など)を滋生したければ必ず其の根(腎)に潅水しなければならない。” ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 両手がしびれて熱くなるとともに顔から汗が出て、ジーンといった耳鳴りを感じる。 > 不眠症 >午後から夕方になると血圧が上がり、頭がのぼせ状態となり 午後から症状が悪化する多くは“陰虚”によります。 いわゆる「陰虚陽亢」の現象です。 血圧というものは数値であって症状ではなく、また原因ではなく結果に過ぎません。 数値を取るか症状を取るか、主観の分かれるところです。 漢方は当然、後者の立場をとります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > おねしょ(昼寝、夜寝共にほとんど毎日) 子供はトイレの夢を見て、ここでおしっこをすれば安心だと思い込んで排尿しています。 夢と現実がハッキリ区別して認識されていないのです。 この朦朧として夢の中のような状態は「レム睡眠」と呼ばれる浅い睡眠の状態です。 それでも排尿の制御が出来る程度に意識が働いているのが健常です。 『心は君主の官、神明出ず』といい、“神明(意識)”は「心」がつかさどります。 また膀胱の「開合作用」は腎によってなされます。 心火が下がり腎水(腎陰)が上がって互いに交じり合えば程好い温かさとなり神明は清明となります。 しかし腎水不足で上がり方が足らなければ心火と交わらず、心火が盛んだと眠りが浅く夢見が多くなります。 だから心と腎は交流していなければなりません。(心腎相交) 子供のこの機能が未発達だと遺尿(おねしょ)が起こります。(心腎不交) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >ひどい息切れと動悸 >ちょっとした物音でも驚き、夜も怖い夢ばかり見て、体が熱くなり眠れません。 >首から上は焼けるように熱いのに、ここ数日は昼間足先が冷えます。 >日々不安で一杯です。 心労で心気と心血(陰)を使い果たしましたね。 その結果“陰虚すれば火旺す”で、心の虚火が燃え上がり、心神は休まらなくなっています。 陰が虚すと夜になると色々な症状が現れます。 陰虚内熱による「心悸驚恐,潮熱盗汗,手足煩熱,入夜口渇」などなど。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 追い詰められた心境でいつも神経がぴりぴりしていて心身ともに緊張がずっと続いている > 首筋〜肩、背中にかけての凝りと痛み > 怒りっぽい > 微熱がよく出る > 毎晩、夢を見る、怖い夢やトラブルにあう夢ばかり これらは皆、緊張・興奮すなわち漢方の“心火”と“肝火”に当たります。 > 胸苦しさ、ブラジャーをつけることが苦痛 > 食べた物がいつまでも胃に残っている感じ > おなかにガスがたまると胃痛のような痛みをおぼえ、おならが出ると痛みもとれて楽になる > 軟便で便が切れ切れに出たり、細い > 生理の前に乳房が張る これは“肝鬱”が高じて「肝気が脾胃を圧迫」した状態です。 肝気の鬱滞が長引くと“肝火”になり、また“心火”へと燃え上がります。(火鬱) > だるい 気がふさぐ 気力がわかない > 夏は暑がりの異常な汗っかき、冬は極端に寒がり > 朝方の4時頃、急にぞくぞくと寒気がしたかと思うと熱感を生じて大量の寝汗をかく > 頻尿 小便の出が悪い 夜間排尿2回〜3回 > ぎっくり腰(左側)になって以来、左の背中〜臀部が張って仰向け寝の姿勢が長い時間はできない 火鬱が続くと元気と陰精(体液)を消耗し、虚火が亢進します。(陰虚陽亢) 陰虚のために陽気を制する事ができず、陽気が亢進すると「暑がり、汗っかき、寒がり」 という“熱しやすく冷めやすい”体質になります。 虚火はまた膀胱に迫ると頻尿になり、腎気を脅かすと腰痛になります。 > 目やに多い > 舌苔が厚い(白〜黄色) > 口の中が苦い、ねばねばする > 頭皮の痒み > 口の周りに小さな赤みをおびた吹き出物がぽつぽつ > 虫に刺されるといつまでも痒みがとれず、掻いた痕が残る > 若白髪 (20代の頃から) > 疲れがたまるとカンジダ膣炎、性器ヘルペス、膀胱炎を再発 > おりもので下着がいつも汚れる 上半身の心火、中央部の肝火、それだけで止まらず下半身の腎火へと火勢が及んでいます。 腎火は湿を伴い「湿熱」となり、膀胱や性器や子宮にも症状を起こします。