【52】驚恐擾心
胆気虚怯 (胆気の不足)


<驚恐擾心により現れる症状>

(1)心 驚恐擾心
1善驚(驚悸)


<相談例> >車で運転中、急になにか言うに言えない不安感を感じ >その瞬間、吐き気をもよおします こういう状態を漢方では「善驚」「驚嚇」「驚慌」等といいます。 いわゆる「七情内傷」の内の“驚”です。 七情とは喜・怒・憂・思・悲・恐・驚です。 “驚けば気が乱れる”と昔から言われている精神情緒の病気です。 神魂が激しく動揺するのを漢方では「心胆が内傷される」としています。 何故なら「胆は中正之官,決断出ず」という役割があり、神明をあずかる君主之官 の心を補佐する立場です。 心胆が内傷されれば精神活動である「神明」は乱れることになります。 不安感を「心慌惧事」と表現しています。 >下痢、軟便が多い >寝汗をかく 心胆をサポートする脾胃も虚して水湿が多い状態になっています。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >緊張体質で、その影響からか手に汗をかきやすくちょっとしたことでビックリしたり >動悸がします。 こういうのを漢方では「善驚」の症といいます。 「心は君主之官,神明出ず」で、精神的な主導は心がつかさどります。 一方「胆は中正之官,決断出ず」といい、胆気が強ければ心気も安らかでいられます。 ところが一旦胆気が大驚をなして怯えるともう心気は安寧にはおられません。 これを「驚けば気が乱れる」(心神不寧)と表現しています。 昔から「心胆を寒からしめる」ともいい、驚悸は心胆の安寧を脅かします。 反対に心胆気虚であるとよく善驚するのです。(胆虚証……胆力の不足) 胆虚の原因は心の陽気不足です。だから >さむけ  微熱 >頻尿 >背中の上部が凝り固まってしまう(心の裏側) となるのです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >根を詰めた仕事中に体の力が抜けた感じの後、急に不安感が出てきた >手汗と手がふるえた うつ病とはまた違った不安神経症が増えています。 これは憂鬱傷神といい、もの思いがいつのまにか高じて神明(精神) を傷つけているのです。 「汗は心液」といい、心気の変化は汗に表現されます。 豪胆な精神の人はそんな目には会いませんが、豪胆な精神や決断を つかさどるという胆気が不足すると不安感が生まれるようです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >強い不安、極度の緊張、うつ状態、神経過敏 >物音に鋭い反応を示す。 突然の吐き気とめまい。 不眠、食欲不振。 漢方でいう「善驚」、いわゆる「七情内傷」の内の“驚”です。 決断をつかさどると言われている“胆気”が不足しているのです。 これを「心胆驚恐」といい、ついで気鬱して涎を生じ、涎と気が相搏って諸症に変生するものです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 手が震えたり首が震えたり動悸、手足の汗、など必ず緊張と不安が出て > 手足の冷熱が交互で緊張してる時は冷たくなり汗は出たり出ない時もあります > 夕方に体がだるく疲れ憂鬱になります > 物音や物、人、虫などにビックリしやすい 俗に云う“肝っ玉が小さい”のですね。 この“肝っ玉”というのは肝胆の“胆”に属する機能です。 これを漢方では「胆は中正之官,決断出ず」と表現します。 (裁判官が判決を下すように断固とした決断力を持つのが胆である。) 胆気が虚しておれば当然 心気も虚しています。 それで心神不安になります。(心虚胆怯) 生来の気性だと諦めてはなりません。 漢方では「形神合一論」といって身体と精神は一如と考えます。 即ち精神の病気は身体を治すことによって治せるとします。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 眠気がすごかったのです。足は鉛のように重くいつも疲れていました。 > 目の下のクマ、手足の爪が死人のように白いこと > 動悸で夜寝づらいときがある。 > 鳥肌が頻繁に悪寒のようにたつ。 > 大小便の排泄でも同様に鳥肌がぞぞーっとたつ。 > びくびく、おどおどするようになった。音に本当に驚く。 > ご飯を食べると眠くなる だがここへ来ると俄然シビアになります。 ここには「驚悸」があり、心虚胆怯が表出しています。