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スラムケンチク
 
―スラムケンチク― #1

バカギ
「勝てば官軍ゆうてな…」
「初めて宅建取った時はわいのやり方は絶賛された」
「けど宅建が仕事にあまり関係ないことがわかってくると 今度は何で建築士もってへんのや言うもんが出てきた」

「仕事に関係ないてw」

「宅建かてすごいことですやんw」

「何年たってもRC造で延べ面積300uを超える建築物を設計できひんのはお前の資格のせいじゃ」
「宅建じゃあかんのや」


バカギ
「はは」
「ついこの間までホメとったんちゃうんかい」

バカギ
「一級建築士とらな納得せえへんのや」
「じじいはいささか疲れたわ」

バカギ
「いや…一級建築士とったら次は一級建築施工管理技士や…」
「それもとったら建築主事…」




「バカギさんはああ言うとるけどな」
「先輩の話じゃ…」



「ホンマは足切りらしいで…」



―続く―

 
―スラムケンチク― #2

バカギ
「何だ係長その顔は」

「もう受からねーとでも思ってんのか」

係長
「何だと…」
「おめーが簡単に言うよーな点差じゃねーぜ…」

バカギ
「あ? バカめ」
「おめーら建築かぶれの常識はオレには通用しねえ!シロートだからよ」
「コラァ!てめーら合格への応援をしねーか!」

日建学院社員
「合格へのか…」

「うはw」



「あれは…受かるもんかっていうwじゃないですね…」



馬場瑛八郎

「あいつらはとことん受験する相手だけを求めている」
「自分たちのあくなき利益追求ゆえに…」




―続く―

 
―スラムケンチク― #3

日建模擬試験会場―

バカギ
「あれは…職場で隣の席のS山――!?」

S山
「なーに見てやがんだコラァ!」

バカギ
「ちょ ちょっと聞いていいかな!」
「本当に合格重点講座通ってるの!?」
「試験勉強を始めたのはいつ!?」

S山
「今年の6月…」

バカギ
「じゃ…じゃあまだ始めて一ヶ月そこそこ?」(ゴクリ…)
「S山君!両端拘束の弾性座屈荷重についてはどう思う!?」

S山
「…座屈って何?」

バカギ
「し…知らないのか!?」



休憩時間―

バカギ
「あれは…大学で同じ研究室だったA部――!?」

A部
「なーに見てやがんだコラァ!」

バカギ
「A部…2年前 本番直前の模擬試験…」
「初心者だったから構造科目で2点とかとってたんだけど」(注:足切り13点/25点)

バカギ
「ただ…猛烈な勢いで上達してた…っていうかその年の学科試験に合格してた」
「その後 製図試験でどうなったかは知らない…っていうか今年学科受けるんだから落ちたんだろう」

A部
「さ…行こーか!」



―続く―





―次回予告― 全国制覇を目指すETUBの魔の手がバカギに迫る!

 
―スラムケンチク― #4

ETUB
「ワクワクするぜラー君!」
「お前なら真剣にやればすぐにウチのbQだ!」
「そして来年は盟主だ!」

バカギ
「アデナをよこせ」

ETUB
「聞いてないな…」
「勉強はやめてクランに入ればアデナはやる!」

バカギ
「せーい いぇーっ」

トレパン
「もっ…モータルブロー(lv7)!」

ETUB
「どうだ…リネはおもしろいだろう ラー君」
「お前が公務員になったのは遊びたいからだろう」
「そんな動機で好きでもない勉強をやってもしょせん長続きしないぞ」

ETUB
「クランに入れラー君」

「そして全国制覇をめざそうぜ」



バカギ
「オレは勉強をする」

ETUB
「なにィ…なぜだ!」



バカギ
「社会人マンだからだ」



トレパン
「―――!」




―続く―





―次回予告― ラー君と所属クラン盟主の過去が今明かされる!

 
―スラムケンチク― #5

トレパン
あ…足はもう切られるんだろ…?だったら…」
「だったら また一緒にやろうよ…!」

バカギ
「せーい いぇーっ」

ETUB
「トレパン君!」

バカギ
「バッカじゃねーの!?」
「何が一緒にだバァカ!」

バカギ
「リネージュなんてもうオレにとっちゃ思い出でしかねーよ!」
「ロギンしたのだって一周年記念のアイテムが欲しかっただけだ!」
「いつまでも昔のことをゴチャゴチャゆーな!」

バカギ
「リネージュなんて単なるMMOじゃねーか!」
「つまんなくなったからやめたんだ!それが悪いか!」

トレパン
「お前は廃だ…ラー君…ただのネット廃人じゃねーか…」
「廃のくせに何が一級建築士だ…」

トレパン
「夢見るようなことを言うな!」

バカギ
「トレパン…」
「昔のことだ!もう関係ねえ!」

ETUB
「ラー君」

バカギ
「Generator…」

ETUB
「いちばん課金にこだわってんのは アンタだろ…」

バカギ
「・・・」

血盟員・ビーチがログインしました。


バカギ
「ビ・・・」

ビーチ
「おや」

バカギ
「ビーチ盟主…!」



ビーチ
「あきらめたら?」



―続く―





―次回予告― 味方の頼もしさに思わず気の緩むA部…!

 
―スラムケンチク― #6

バカギ
「あと6日!15点差!足切り1教科!」
「A部!まだいけるよな!」

A部
「!!


バカギ
「ぬっ?」

バカギ
「A部!間に合うだろ!」

A部
「・・・」



―――2年前

A部
「まだいける!」
「まだ間に合う!まだだ!」

「!?」
「全塑性モーメント!?単位仮想加重法!?損傷限界の検証に用いる標準加速度応答スペクトル!?」

「ああ… 戻れえっ!」



A部
「・・・」

バカギ
「おいA部!聞いてんのか!」

A部
「はっ」

フッ…

A部
「ああ!まだいけるぞ!」



―続く―





―次回予告― 建築指導部係員、断固たる決意…!

 
特別読み切り ―建築黙示録バカギ― ※スラムケンチクは作者急病のため休載です

S藤
「バカギはん」
「組もうやないか オレとあんた」

バカギ
「え・・・?」

S藤
「この試験生き残るにはパートナーが必要なんよ きちんとしたパートナーさえ見つかれば」
「この試験・・・100%勝ち残れる・・・!」

バカギ
「バカ言うなっ・・・!そんなことあるわけ・・・」

S藤
「バカギはん」
「この試験会場にいる全員と組んで マークシートの選択肢全部3」
「出来レース」

S藤
「100問連続あいこにすればええんちゃう・・・?」

バカギ
「う・・・」
「うおおおおお・・・」

バカギ
「お・・・お前っ・・・!」

S藤
「ククク・・・」

S藤
「100%や・・・これで100%生き残れる・・・!」

バカギ
「お前・・・よくそんなこと・・・」
「いや・・・言われてみりゃ・・・確かにそうだけど」
「しかし この試験今説明を受けたばかりで なんというか・・・」
「まだ皆舞い上がっている・・・とてもそんなところまでは・・・」

S藤
「ククク・・・オレはリピーターなんよ」
「オレ以外にもチラホラ見かけるで 去年の試験で顔をあわせた連中・・・」

バカギ
「救われた・・・!」
「天はオレを見捨てなかった」
「S藤さんのような人に巡り合わせてくれたんだ」


バカギ
「ついてる・・・!」

異変は1教科目の答案回収時―――

S藤
「オープン・・・!」

バカギ
「ぐっ・・・」
「ど・・・どうして普通に解答を・・・?」

S藤
「ククク・・・」
「じゃあオレはこれで」

S藤
「ごちそうさん」

バカギ
「ま・・・待てよS藤・・・」
「どういうことだ・・・これ・・・?」

S藤
「え・・・?」
「おいおい なんや寝ぼけとるんか?」

S藤
「言うたやろ 足切りがあるって」
「1科目でも基準点を満たさんかったら不合格なんや」
「それ以上説明のしようがないのー」

S藤
「バカギはんもはよーこの試験の本質を理解してそれなりの動きせんと」
「地獄を見ることになるで・・・」

S藤
「ククク・・・」
「もっとももう手遅れかもしれんがね・・・」

バカギ
「S藤・・・・・・」




第×話 終・・・・・・・・・・・・・・・

 
―スラムケンチク― #7

カギ
「どーした?白いカオして S山」

S山
「いーよな足切りは…」
「コレ見ても難しさがわかんねーんだからよ…」

バカギ
「なぬ…!?」

N村
「余計なプレッシャーを感じなくてすむからな」

係長
「これが去年の問題です」
「N村は ここで消えた」

N村
「去年の問題も例年並に難しかった」
「いや 法改正などを考えると例年より上かも知れん…」

バカギ
「フン それがどーした!ビビリやがって!」


S山
「いーよな足切りは」

バカギ
「なんだとS山!」

N村

「でも去年のってことは この中に今年はもう出ない問題がたくさんあるわけですよね!」

バカギ
「そう!それが言ーたかったんだ オレは!」
「無意味!今年のを見せろ!」

S山
「うわっ あぶねっ」
「すごい不静定次数だな… 単純ばりに置き換えなきゃやられてるところだぜ」

係長
「この分野は今年も出るよ」

S山
「!」

係長
「頻出問題だ」

S山
「オレがこいつの構造計算すんのかよ…」
「係長…ちょっと後半休もらいます…」

バカギ
「フン…」



―続く―





―次回予告― 最終回!オチは予想通り!

 
―スラムケンチク― #8

試験官
「今年の問題はちょっときついわよ」

バカギ
「ふっふっ そーかね」

試験官
「あら 脅しじゃないのよ」
「耐えられる?バカギ君」

バカギ
「はっはっはっ 愚問を」





トレパン
「頑張ってバカギ君」

トレパン
「今日の試験をやり遂げたら」
「待ってるから―――」



トレパン
「大好きなリネージュが   待ってるから―――」






バカギ
「廃ですから」



―終―

 
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