ご主人様にキス(後編)
夜になると、アルマは言われたとおりエルランシアの部屋へ行き、いつものように全裸になってベッドに身を横たえた。エルランシアが腰の辺りに馬乗りになり、両手で乳房を撫で始めると、アルマはたずねた。
「あ、あの、お嬢様」
「なに?」
「えと…昼間のこと、もう怒ってませんか」
「怒ってないわよ」
愛撫を続けながらエルランシアは言った。
「あの…私…お嬢様があんまり綺麗だったから…それで…」
アルマが弁解しようとすると、突然エルランシアの手が乳房をぎゅっと鷲掴みにした。
「きゃあ!」
「馬鹿な子ね。恥ずかしいからやめなさい」
エルランシアは顔を赤くしながら、アルマの乳房を強く揉みしだいた。突然の乱暴な愛撫に、アルマは腰をよじらせた。ぎゅっとつぶった目から、涙が滲む。
「あっ…いたっ…そんな強く…やっ…痛いです、お嬢様…あっ…」
「馬鹿なことをいう子には、お仕置きよ」
「そんな…ひっ…」
ぐねぐねと捏ね繰り回される胸のふくらみが、エロティックに変形を続ける。強く掴まれた白い肌が、赤く染まり、じんじんと痛みを発散する。だがそれもやがて快楽へと変化していき、アルマの声には次第に甘ったるいものが混ざり始めた。
「あ…んっ…くっ…んあっ」
「ふふ、よくなってきたみたいね」
エルランシアはアルマの上に腹ばいになると、唇を乳房に近づけた。
「あ…」
アルマはハァハァと荒い息遣いで、エルランシアの唇を見つめた。艶やかで愛らしい唇から、ぬめりを帯びたピンクの舌が突き出されると、途端にエロティックな情景になる。
その舌が自分の乳首の周囲を舐め始めた。温かく、ざらざらした感触が、敏感な部分を丹念にねぶっていく。すでに硬く勃起しているピンクの乳首が、たちまちエルランシアの唾液でてらてらと光り始める。唇を離すと、乳首の先端と唇の間に光る唾液が線を引いた。
それからエルランシアはアルマの乳首にキスした。弾力的な唇に飲み込まれる乳首。唇に圧迫され、エルランシアの口内でいやらしい舌に嬲られる。
アルマの脳裏に、昼間のエルランシアとイリーシアのキスシーンが甦った。甘ったるく、幸福そうな口付け。今その接吻を、自分の乳首がされている。そう思った途端、アルマは軽い絶頂を感じた。背筋が痺れ、全身に痙攣が走る。
「あっ…あぁあああ…くっ…うぅ…んっっ」
エルランシアが馬鹿にしたようにいった。
「なあに、もう逝ってしまったの?」
アルマはハァハァと息をしながら、涙に滲んだ瞳を開けた。
「…あの、お嬢様、お願いがあるんですけど」
エルランシアは愛らしく、ちょっと小首をかしげた。
「いってみなさい。もしかしたら聞いてあげるかもしれないわよ」
「私、お嬢様とキスしたいです」
エルランシアは奇妙な生き物でも見るようにアルマを見た後、意地悪そうな笑みを浮かべて答えた。
「いいわ。じゃあ、まず床にひざまずきなさい」
エルランシアが体の上からどくと、アルマは何の疑問も抱かずにベッドから降りて、床にひざまずいた。
エルランシアはどういうつもりか、ベッドの端に腰掛け、両手を後ろについて、腰を突き出すように、ちょっと卑猥なポーズをとった。
「あの…」
アルマが戸惑ったように上目遣いで見つめると、エルランシアは顔を赤らめながら、居丈高にいった。
「馬鹿な子ね。奴隷のくせに、主人にキスしようだなんて。あなたには下のお口で十分だわ。いやらしいあなたにはぴったりでしょう?」
アルマは全身が熱くなるのを感じた。主人の美しい秘所を凝視する。それは、まるで誇示するようにアルマの眼前に突き出されている。
アルマは信じられないというように、エルランシアの顔を見上げた。
「あ、あの、本当にいいんですか?」
「感謝しなさい。これまでお母様とベルルリースとイリーシア先生にしか触れさせたことはないんだから」
「はっ、はい。ありがとうございます、お嬢様」
アルマは文字通り這いつくばって、額を床に擦りつけた。
「早く始めなさい。恥ずかしいじゃない。いっておくけど、下手糞だったら、二度と触らせないわよ」
アルマは喜びに震えながら、顔を近づけた。濡れて美しく光っている禁断の性器。触手特有の甘い匂いが鼻をつく。
アルマは舌を伸ばし、そっと主人の秘所に触れた。舌先で割れ目に沿ってなぞっていく。甘い愛液が舌をつたって口内に入り込み唾液と交じり合った。
「はぁ…どんどんあふれてきます」
アルマはうっとりといった。
「触手なんだから当然でしょう。残さず全部飲むのよ」
「はい、お嬢様」
丁寧に割れ目をなぞるうち、頭上から甘ったるい声が聞こえ始めた。
「はぁ…はぁ…んっ…いいわよ、アルマ…その調子よ…ん…っ…」
主人の喘ぎを聞いて、アルマの背筋には電撃に似た快感が走り抜けた。全身がぞくぞくし、あそこが開いて愛液が溢れ出すのが分かった。
「お嬢様…お嬢様のここ…すごくきれいです…」
「馬鹿ね…もっと強く…んあっ…」
アルマは舌先で割れ目を押し開き、舌を奥深く差し込んだ。唇が股間に押し付けられ、愛液でべとべとになる。
中は熱い。収縮し、押し潰そうとする淫らな肉のうねりに抗いながら、愛液を掬い取り、飲み下す。少し粘りのある液体が喉を流れ落ちていくたび、アルマの体は次第に熱くなっていった。
「んっ…あっ…いいわ…アルマ、いいわよ…あっ…あくっ…はあぁっ…ああっ…」
エルランシアが全身を突っ張らせ、必死に快感に耐えている様子が感じられた。
アルマはいっそう興奮し、主人の性器を貪った。ぐちゅぐちゅといやらしい音が響く。口の中はもう愛液で一杯で、溢れた液体が喉元へと流れていく。勃起したクリトリスに歯が当たると、エルランシアは悲鳴を上げて仰け反った。
「ぁあああっ!…っ…あっ…くっ…うっ…はあっ…だめ…あっ…ああっ…もういきそう…アルマ…もっと深く…あっ…あっ…はあっ、あっ、あっ、ああっ、んんっっ…く…ぁああああっ…っっ…ぁ……」
エルランシアのほっそりした肢体が絶頂に震え、それから糸が切れた人形のように、ぐったりとベッドの上に横たわった。
「あぁ…お嬢様…」
アルマは夢遊病者のような恍惚とした表情を浮かべ、なおもぴちゃぴちゃとエルランシアの性器から愛液を舐めとっていた。その手はいつの間にか自分の股間をまさぐっている。
エルランシアの性器の舌触りが急速に変化した。アルマは次第に透き通っていく肌を、うっとりと見つめた。その奥で息づいている膣の影がぼんやりと浮かび上がり、中で急速に成長していく無数の触手の蠢きが見て取れた。
太腿の内部でくねっていた触手が肌の表面から分離して枝分かれした。性器が裏返り内部の触手群が溢れ出した。
アルマの肢体は、まともにエルランシアの触手の群れに飲み込まれていった。
木々に寄生するツタのように触手が手足に絡みつき、体の自由を奪っていく。剥き出しの肌を触手が這い回り、分泌された粘液がアルマの全身を覆っていく。甘い匂いのする淫らな粘液は、美しい黒髪さえもしっとりと濡らし、のたうつ触手によって口の中にも塗りたくられた。
柔らかな乳房も粘液にまみれた。巻きついた触手が伸縮し、乳房を締め上げるたびに、じゅっ、じゅっと粘液が染み出し、白い肌を汚していく。尖った乳首には別の触手が、舐めるようにして粘液を塗りたくっていた。
性器には最も多数の触手が集まり、最も多量の粘液を溢れさせていた。何本もの触手が膣の中でひしめき、のたくり、収縮する肉襞とせめぎあっていた。粘液と愛液は幸福に混ざり合い、膣の隙間からどくどくと絶えず溢れ出している。
「んっ…んぐっ…うぅ…んんっ…っ…ぁ…あぐぅ…うっ…ぅ」
アルマは口の中を犯されながら、苦しそうに喘いだ。
その瞳は熱病に冒されているように虚ろで、そして絶望的な恍惚に沈んでいた。
全身を触手に包まれ、粘液に覆われたアルマは、子宮の中の赤子であると同時に、口内で唾液にまみれ、舌上で転がされている食物であった。舌である触手はアルマを余すところなく味わい、その持ち主であるエルランシアは、その極上の美味に酔い、より貪欲にアルマの体を貪った。
目の前に開いた真紅の花を、アルマは犯されながらぼんやりと見つめた。その向こうから、エルランシアが悦楽に火照った艶かしい表情でいった。
「アルマ、ほら、これにもキスさせてあげるわ」
赤い花は触手の性器だった。アルマは歓喜に全身を震わせ、何度目かの絶頂に達し、収縮する膣は触手を押し潰し、愛液を噴き出させた。
エルランシアの性器は美しかった。赤い花弁には無数の短い触手が絨毯のように敷き詰められ、いやらしく蠢いている。中央の穴は人間の膣と同じように蠢いており、肉欲そのものといった様子で快楽に震えていた。
アルマはむしゃぶりつくようにして花弁に口付けし、舌を這わせた。無数の触手が舌を犯し、アルマは舌に加えられたその信じられない快感で再び達した。
舐めるたびに止め処もなく粘液が染み出してくる。アルマは花弁を丹念に舐めしゃぶり、さらに中央の膣口を舌先で犯した。締め付けてくる肉襞は人間と変わらない。
「あぁ…アルマ…いいわ…もうだめ…いきそう…はあっ…あっ…あああっ!」
エルランシアの恍惚とした喘ぎとともに、花弁が痙攣し、収縮し、長い茎に蓄えられた愛液が、膣から一度に噴出した。
「…っ!!…ぁああああああっ!」
アルマは耐え切れない快楽に絶叫した。触手の愛液が、熱湯のように、そして限りない甘さで全身を犯していく。
理性は快楽に溶け込み、もうどこまでが自分の体で、どこからが触手なのか分からなかった。それらは自分とエルランシアの愛液と粘液によって溶かされ、掻き混ぜられて、快楽という名のスープの材料に成り果てていた。
アルマの眼前には次から次へと性器が突き出された。アルマはその淫靡に震える赤い花弁を、本能の赴くままに貪り、主人の快楽に奉仕し続けた。
果てしのない陵辱に悶えながら、アルマはこのときがいつまでも続いて欲しいと願った。自分は奴隷であり、恥辱と陵辱こそがその幸せなのだ。
やがて、自分が意識を失った後も、主人が自分を犯し続けてくれることを願いながら、アルマの意識はゆっくりと闇の中へ落ちていった。
涙と粘液と愛液でぐちょぐちょに汚されたその顔は、天使のようにあどけなく、初恋に頬を染めた少女のようになまめいていた。