奴隷少女は触手がお好き(51)








淫らな館(1)訪問者



「ああ、どうしましょう」

エトランシーヌが珍しくうろたえているのを見て、アルマは掃除の手を止めた。その様子はちょっと可笑しかった。うろたえると同時に、ひどく喜んでいるのだ。手に持っている手紙が原因のようだった。

「どうしたんですか、奥様?」

アルマがたずねると、エトランシーヌは何かをしなくてはならないとでもいうような、せわしない動作でアルマを見返した。

「シルルが来るのよ。早く準備をしないと。何をしたらいいのかしら」

知らない名前が出てきたので、アルマは小首をかしげた。一緒に部屋の掃除をしていたヨルンネーアが、見かねた様子でいった。

「奥様、落ち着いてください。奥様はいつも通りになさっていればいいんです」

「そ、それもそうね…そうだわ、ドレス、出迎えのときに着るドレスを選んでおかないといけないわね」

エトランシーヌは独り合点し、「ミルルちゃん、ちょっと手伝ってください」といいながら部屋を出て行った。

その姿を見送って、ヨルンネーアは肩をすくめた。それから彼女は、不思議そうな顔をしているアルマに説明した。

「シルルヴィーア様は奥様の従妹なのよ。きっとアルルンシーヌ様を」とヨルンネーアはベッド脇に鎮座している水槽の中の触手の赤ん坊に目をやった。「見に来るんだと思うけど」

「なんだかヨルンさん、いやそうですね」

ヨルンネーアはため息をついた。「まあ、あなたも覚悟しておきなさい。シルルヴィーア様がいらしたら、奥様はかかりきりになってしまうから」

「はあ」



シルルヴィーアがやってきたのは、それから数日後のことだった。そのときアルマは庭の花壇で水遣りをしていたが、馬車から降りてきた彼女を見て、馬鹿みたいにぽかんと口を開けた。

その姿はまるで妖精のようだった。銀色の髪がゆるやかにうねりながら腰まで伸び、表情のない紫の瞳が、じっとアルマを見つめ返していた。アルマより年下だろう。背丈は頭半分低く、フリル過剰のドレスに包まれた肢体は未成熟で、子供らしさを多分に残していた。

「見かけないメイドね」

妖精が口をきいた。鈴が鳴るような可憐な声で、アルマはうっとりとした。

「シルルヴィーア様がいらしたとお伝えください」

お付のメイドに言われて、アルマはようやく我に返った。慌てて屋敷の中へ駆け込む。

エトランシーヌは、出迎えのために用意しておいたドレスのことも忘れて、一目散に玄関へ出てきた。

「いらっしゃい、シルル!」

アルマは目を見張った。エトランシーヌがいきなりシルルヴィーアを抱きしめたのだ。これほどうれしそうな主人の顔は初めてだった。無表情なシルルヴィーアの頬にも、赤みが差していた。彼女は無抵抗に抱きしめられながら答えた。

「ごきげんよう、お姉様」



屋敷はひどくにぎやかになった。シルルヴィーアが三人ものメイドを連れてきたので、一挙に倍の人数になったのだ。アルマは客室が足りないだろうと思ったが、話を聞くとメイドたちはアルマたちの部屋に泊まるという。ヨルンネーアとミルルティアの二人部屋には二人のメイド、アルマの部屋にも一人泊まるという話だった。

アルマの部屋に荷物を持ち込んできたメイドは、フェルンルンナという栗色の巻き毛が可愛い少女だった。アルマはようやくこの話のおかしさに気づいていった。

「よく考えたら、私の部屋にはベッドが一つしかないですよ」

フェルンルンナは笑った。

「アルマさん、初めてなのね。私たちが遊びに来たときには、一緒のベッドで寝るのよ」

「ええっ!」

「お嬢様とエトランシーヌ様はとても仲がいいの。だから、私たちメイドも、ご主人様にならって親睦を深めるの。私と一緒に寝るのはいや?」

「えと…いやじゃないけど…でも、私たちまだ会ったばかりだし…」

「ふふ、アルマさん、可愛い」



夕食時になって、アルマはようやく「奥様はかかりきりになってしまうから」の意味を理解した。

夕食はいつものようにメイドたちも同席を許された。フェルンルンナは、お嬢様と一緒に食事ができるのはここに来たときだけだから、といって喜んでいた。

そのシルルヴィーアといえば、相変わらずの無表情で黙々と食事を口に運んでいた。ただ、その視線はしばしば隣に座っているエトランシーヌに向けられた。彼女の頬はかすかに上気していた。

エトランシーヌはもっと露骨だった。彼女は食べている時間よりも、従妹をうっとりと見つめている時間のほうが長かった。そして視線が合うと、二人はそのまましばらく、じっと見つめあうのだ。

メイドたちは、そんな二人の雰囲気を気にしてもいないのか、和気あいあいと雑談しながら食べていた。

アルマは顔を真っ赤にして、ちらちらと二人の方を見ていた。アルマには二人が発情していることがはっきりと見て取れた。その雰囲気を浴びているだけで、感じてしまいそうだった。

夜も更けて、後は寝るだけという段になっても、アルマはまだエトランシーヌとその従妹のことが頭から離れなかった。

「アルマさん、お嬢様たちのことが気になるの?」

メイド服を脱ぎながら、フェルンルンナがたずねた。

「え?」

「アルマさん、お食事のときから、ずっと気にしていたみたいだから」

「あ、うん」

フェルンルンナは下着だけになると、アルマの隣に座った。

「いったでしょう? お嬢様とエトランシーヌ様はとっても仲がいいって。だから、今頃…」彼女はそういい、いたずらっぽい瞳でアルマを見つめた。「…私たちも始めましょうか?」

「あ…」

アルマはようやくこれから始まることに思い至って、顔を赤くした。

「アルマさん、本当に可愛い」フェルンルンナはくすくす笑った。「服は自分で脱ぐ? それとも私が脱がせてあげましょうか」

「えと、自分で」

アルマは慌てて立ち上がり、メイド服を脱ぎ始めた。フェルンルンナがじっとこちらを見つめているのがひどく恥ずかしい。その視線を気にすればするほど、全身が過敏になっていく。体が熱くなり、頭がぼうっとした。

アルマが下着だけになると、フェルンルンナが立ち上がって下着を脱ぎ始めた。アルマもそれに合わせて下着を脱いだ。

全裸になるとフェルンルンナが身を寄せてきた。そっと抱きしめられる。アルマも相手の背中にそっと手を回した。重なり合った体が、ひどくやわらかく、そしてあたたかく感じられた。耳元でフェルンルンナがささやいた。

「聞こえるでしょ?」

アルマは耳をすませた。確かに聞こえた。隣の部屋のメイドたちの喘ぎ声。それにかすかだが、エトランシーヌの声も聞こえている。

「うん、聞こえる」

アルマは自分が濡れ始めていることに気づいた。下腹部が熱い。体が小刻みに震えている。アルマは相手を抱きしめている手に力を込めた。

「アルマさん、震えているの?」

「ルンナさん、私…」

「何?」

「私…とってもエッチなんです」

「私もよ」

フェルンルンナの手がアルマの背中からお尻を撫で回し始めた。アルマもそれに応じて彼女の背中を撫で回した。すべすべとして気持ちのいい感触。お尻のやわらかな曲線。それから太腿の間に指を滑り込ませると、指先にぬるりとした感触があった。彼女ももう濡れているのだ。

「んっ」

フェルンルンナが小さく声を上げた。彼女の方もアルマのお尻から股間へと指を差し入れてくる。さらに彼女の指は、割れ目までもまさぐり始めた。

「あっ…」

アルマの体はびくんと震えた。その愛撫に耐えながら、相手の秘所をまさぐり返す。

くちゅくちゅと互いの性器をまさぐる音が静かな部屋の中に響き、それに二人の荒い息遣いが重なった。

「だめ…ルンナさん…私もう…いきそう…」

太腿の付け根から先の感覚がなくなり、下腹部の熱さが背筋を伝わって頭の天辺まで上ってきた。やがてアルマは絶頂に達し、フェルンルンナにすがりつくようにして崩れ落ちた。

二人はしばらくの間、床にぺたりと座り込んだまま、息を整えていた。それからどちらからともなく相手を見つめ、目が合うと、恥ずかしそうに微笑みあった。

「アルマさん、感じやすいのね」

フェルンルンナがいい、アルマの胸に手を伸ばしてきた。

「ルンナさんも」

二人は互いの乳房をまさぐりあった。敏感になった乳房は、わずかな刺激だけでも快感を生んだ。硬くなった乳首は、かすかに触れただけでも、しびれたような快感を脳天まで走らせる。

「あっ…また…んっ!」

アルマは再び頭が真っ白になるのを感じた。目を開けると、フェルンルンナが覗き込むようにしてたずねた。

「アルマさん、また逝ったの?」

「うん…私、エッチだから…」

「あの、アルマさん、これ、おっぱいじゃない?」

フェルンルンナの視線を追って自分の胸元を見たアルマは、「あ」と声を漏らした。

「…私、奥様の卵を孵したから。今でも時々おっぱいが出るの」

「アルマさん、すごいのね。うらやましい」フェルンルンナは尊敬のまなざしでいった。「飲んでもいい?」

「うん」

二人はベッドの上に場所を移した。アルマが仰向けに横たわり、フェルンルンナが覆いかぶさって、乳首を口に含む。

「あっ…んっ…くっ…ぅ…」

アルマは母乳を吸われる感覚に陶然となった。乳首を中心とした乳房の先端部分が、ジンジンと痺れたようになっている。フェルンルンナが母乳を吸い込むたびに、アルマの細い腰がびくんと震えた。

もう母乳が出なくなったのか、フェルンルンナが顔を上げた。

「ありがとう、アルマさん」

アルマは体を起こして、首を振った。

「ううん、誰かに吸ってもらわないと、だんだん張ってきちゃうから」

「おっぱいを吸われるのって、気持ちいい?」

「あ、うん」アルマは恥ずかしそうにうなずいた。「何回か逝っちゃった。ごめんなさい」

「いいよの。アルマさんが感じてくれてうれしい。じゃあ、今度は私の番ね」

フェルンルンナは持ってきた荷物を引き寄せると、中から黒い張形を取り出した。アルマはちょっと驚いた。これまで見たことがあるものに比べると、ずいぶん大きい。

「こんなの入るの?」

「入るわよ」フェルンルンナは恥ずかしそうに微笑んだ。「私、大きいのを入れられるのが好きなの」

それから彼女は「はい」とそれをアルマに手渡した。後ろで両手を突き、両足をM字に広げて入れやすいポーズを取る。

アルマはごくりと唾を飲み込むと、その太い男根の先端をフェルンルンナの割れ目へ押し当てた。少女の割れ目は愛液に濡れて光り、貫かれるのを待ち望んでいるかのように、ぱっくりと開いていた。

立ち上ってくる少女の香りにくらくらしながら、アルマは力を込めた。太い男根の先端が、見る見る割れ目へと飲み込まれていく。

「あっ…あぁ…はぁ…はぁ…ぁああ…」

フェルンルンナの感極まったような喘ぎ声に、アルマは思わず手を止めた。

「大丈夫?」

「…大丈夫…」フェルンルンナは途切れ途切れにいった。「…人に入れられるのって…何倍も…感じる…おねがい…奥まで…」

アルマはうなずくと、男根を根元まで押し込んだ。それは淫らな光景だった。入れられた男根の形に沿って、下腹部がぷっくりとふくれ上がっている。太い男根に、いっぱいに押し広げられた割れ目が、痛々しい感じだった。

「どう?…すごく…エッチでしょう?」

フェルンルンナは息を荒げながら、自分の股間を見下ろしていった。その顔には、何か重大なことを成し遂げたかのような誇らしげな表情が浮かんでいる。

「うん」とアルマはうなずいた。その視線は、フェルンルンナの股間を凝視したまま動かない。

「触ってもいいのよ」

アルマはいわれるがままに、恐る恐るといった様子で手を伸ばした。盛り上がっている下腹部をそっと撫でただけで、フェルンルンナは喘ぎ始めた。

ぎゅっと目を閉じて、愛撫に耐えているフェルンルンナの姿は刺激的だった。アルマは興奮した。四つん這いになり、フェルンルンナの股間へ顔を近づける。躊躇なく舌を伸ばして、男根をくわえ込んでいる割れ目のふちに沿って舐め始めた。

染み出した愛液が舌に絡み付いてきた。触手とは違う、人間の少女の味。フェルンルンナが声を上げて身悶えするのを、左右の太腿を抱え込むようにして押さえる。容赦なく少女の性器を舐め回す。

フェルンルンナの体はアルマの愛撫にしたがって、びくびくと震え、跳ね上がった。喘ぎ声に悲鳴のような哀願が入り混じる。アルマは凶暴な欲望に駆り立てられ、よりいっそう激しく、少女の秘所を責め立てた。



二人の少女は、互いの体に腕を回して、ぐったりと横たわっていた。激しい愛撫のあとを物語るように、二人とも汗と愛液に濡れていた。フェルンルンナを貫いていた張形が、彼女の愛液に濡れたまま、ベッドの端に転がっていた。

「ルンナさん、だいじょうぶ?」

アルマは心配そうにいった。

フェルンルンナの息もだいぶ落ち着いてきていた。彼女は瞳を開けて、アルマをまっすぐ見つめると、「ありがとう、だいじょうぶよ」と微笑んだ。

アルマは彼女を抱擁した手に少し力を込め、彼女の唇を舌の先で軽く舐めた。彼女もすぐにそれに答え、二人の舌が絡み合い、次いで唇と唇が密着した。

触手に犯されるのとはちがう、人間の少女同士のやさしい関係がひどく心地よかった。フェルンルンナの唾液を吸いながら、アルマはいつまでもこんな時間が続けばいいと思った。

「アルマさん、とても激しいのね」

「ごめんなさい」

フェルンルンナの言葉に、アルマは恥じらいを感じて睫を伏せた。

「ううん、気持ちよくしてくれてありがとう。あなたみたいな人は初めてよ。私、アルマさんのこと、好きになりそう」

「ルンナさん…」アルマは顔を赤らめ、まっすぐ相手を見返した。「私もルンナさんのこと、好き」

「うれしいわ、アルマさん」

二人は互いを見つめ合って、はにかんだ微笑を浮かべた。


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