ファンコニー貧血とは

はじめに、ここでファンコニー貧血とはなんぞや、と「うんちく」を垂れてみる訳ですが、これは私がいろいろな文献なり、医師の説明なり、インターネットなどから情報を集め、「つまりはこういうこと?」とある意味、自分なりにこの病気を理解した内容を載せているのであって、ここに書かれている情報が100%正しいとはいえません。
間違っている、もしくはニュアンス的に正しくない等、ご指摘いただけましたら、随時、正してまいりますので、よろしくお願いいたします。(訂正情報はこちらへ
それと、「誰が、いつ、どこでそう言っていたのか」ということも記載してません。論文ではないので、勘弁して下さい。

付け加えて先にお詫びを申し上げます。
私の書いた文章のなかには私自身不快感をおぼえ、できれば使用したくない単語があります。
「奇形」「発達遅滞」「障害」「不全」「欠損」などの言葉です。ほかにもたくさん出てきます。できれば違う表現を用いたかった。
それは、この形で生まれてきた子どもたちを「不完全」と思いたくないからです。
五体満足を「完全形」とし、その様態で生まれてこなかった場合を「欠損」や、「奇形」と表現することに抵抗があります。
確かに五体は「満ち足りて」なかったかもしれない。この社会で生きていくには・・・。
でも、親として、生まれてきた命には「満足」しているのです。多分、本人たちも生まれてきたことに満足しているでしょう。
だって、こんなに苦しい治療に耐えながらも、毎日を本当に楽しそうに生きているんです。
決して「出来損ない(欠損)」でも、「失敗作(奇形)」でもありません。
ですから、どうか、ここで登場する前述のことばを、どうか、ただの医学用語(?)として解釈してください。
心からお願い申し上げます。


1、概要
先天性の再生不良性貧血や、先天性奇形、高発癌性などの多様な臨床症状を特徴とする常染色体劣勢遺伝病(突発性である場合も多い。)
DNAの修復機能に異常があるために引き起こされます。
先天性奇形は30箇所を越えるケースもありますが、25%は内的にも外的にも合併症がまったくありません。

2、症状と罹患率(回答者11人)

3、診断
多くは再生不良性貧血になってから、それまでの病歴や先天性奇形、風貌、発症年齢(幼児期から学童期にかけて)などと照らし合わせ、ファンコニー貧血を疑います。稀にしか出現しない病気なので、特に奇形がない場合は医師の勘でしか見破ることができません。
ファンコニー貧血の疑いがもたれたら、まず、染色体の脆弱性のテストをします。患児の血液とその比較対照をするために健康な非血縁者(同性を選ぶ)の血液を5ccほど採取し、その染色体が、ある抗がん剤に漬けておくと、どのぐらいバラバラにちぎれるかを計測します。ファンコニー貧血であれば、健常者の何倍もの数値を示します。この検査で異常が確認されても、まだ、ファンコニー貧血と診断されるわけではありません。異常があった場合、次にDNAのゲノム解析を行って、ファンコニー貧血の診断を確定させます。この検査には本人と両親の血液を提出します。この検査は日本では東京大学医科学研究所でのみ行われています。

4、治療法
再生不良性貧血は今のところ骨髄移植しか方法はありません。(・・・全くないわけではないけれど、効果が期待できても一時的なものばかりなので、根本的治療にはならないのです。)ただし、近年、遺伝子治療の研究も進んできていて、近い将来、新たな治療法が確立されるかも知れません。
その他の奇形や、疾病は適した時期に適した方法で治療していきます。

5、骨髄移植後
骨髄移植が終わっても、遺伝子の異常には変わりはないので、これからも、癌などのさまざまな困難が待ち受けているかもしれません。しかし、ファンコニー貧血が「治る病気」になってからの歴史はあまりにも浅く、今後のことは予測が付かない、というのが本当だと思います。何が待っていても、それを越える医学があることを信じて、明るく楽しい未来を築いて行きましょう!

6、Q&A
Q1、希少難病といわれていますが、どのくらいの頻度で発症しているのですか?
A、日本におけるファンコニー貧血の保因者は180人にひとりと推定されています。180分の1の男女が結婚する確率は32400分の1で、さらにその子どもがファンコニー貧血である確率は4分の1ですから、129600人にひとりの割合で発症することになりますが、あくまで計算上の数字です。実際はわかりません。ファンコニー貧血であるのに、それに気が付かない例も多数存在するようですし、遺伝と関係なく突発的に発症するれいもあります。

Q2、妊娠・出産はできますか?
A、これまで、ファンコニー貧血は治療が難しく、大人になること事態が厳しかったのです。そのような状況下でも妊娠・出産が、(決して多くはないけれど、)何例も報告されています。今ではかなり、生存率が伸びたので、これからの記録に期待しましょう。男子で父親になれた例は女子が母親になる例より少ないようですが、ゼロではありません。

Q3、この病気の発見は?
A、1972年、スイスの小児科医G.Fanconiが、3人の兄弟に共通する奇形を伴う先天性再生不良性貧血として報告したのが初めてです。ファンコニー貧血の歴史は約30年程ということです。

Q4、ファンコニー貧血「患者の会」はありますか?
A、今のところ、ファンコニー貧血だけを特定した患者の会はありません。一般に、再生不良性貧血の一種という見方が強いようです。しかし、ファンコニー貧血が抱える病気は、再生不良性貧血だけではなく、骨髄移植後もさまざまな問題と向きあっていかねばなりません。今後は、ファンコニー貧血の患者が独自で「患者の会」を立ち上げ、骨髄移植前でも、移植後でも、盛んに情報を交換し合える場が必要と思われます。

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