にんげんドキュメント『山岳警備隊 奮闘す〜北アルプス・立山連峰』 放映日:2004年10月22日(再放送2005年1月3日) 制作:NHK
にんげんドキュメント『シャチと翔べ〜新人トレーナー 海の王者に挑む〜』 放映日:2003年1月9日 制作:NHK
富士山が見える。昨日(大晦日)の雪が嘘のよう。に晴れていて、僕の住む埼玉県上尾市からも富士山がくっきりと美しく聳え立つのが見える。正月正月。 年越しで借りていたビデオを1本見る。つまらない。早送り。昨日は車を運転中に、赤信号で止まると「ドン!」と追突される。ツイテイナイ年末年始なのだろうか?
NHKは、正月三が日、「にんげんドキュメント」を再放送。3日に放映される『山岳警備隊奮闘す』は昨年放映され、なかなか面白かった。 「先生、こういう番組が好きでしょう?」2年生にバッチリ見透かされてしまったこの番組の登場人物は、「こういう人には頭が下がる」という人物だ。たいした運動神経もなく、本当に「なりたい」という気持ちだけで、山岳警備隊員になった若者。 現場に急行するも、先輩たちには追い抜かれ、はぁ〜はぁ〜言いながら、救助場所に到着するが、この人、助けられるのかなぁ〜と不安になってしまう。それでも「はい」と救護者を背負って下山する。 救護の現場へ登っても、晴れ舞台(と言っていいのか?救護の現場ですから)での仕事は、実力がないため任せられず、下山を命ぜられる。 とにかくいいところがないのだ、この若者は。
「にんげんドキュメント」って、たまにこういう若者を取り上げる。2002年放映の『シャチと翔べ』は今でも好きな一本だ。 主人公は小学生のときに鴨川シーワールドでシャチ・キスを体験。それ以来、シャチのトレーナーになることを夢見てきた。 「水泳ができないから無理じゃない」と言われ、学生時代は水泳部に入部。50倍の難関を突破して、見事トレーナー見習いとして入社した。
でもこの子、鈍いんだ。同期はすでにデビューしているが、彼女は未だデビューできずに、毎日、シャチがお腹を壊さないようにと、餌のホッケの内臓をとる仕事に大部分を費やし、手がガサガサ。あいたわずかな時間しかトレーナーの練習が出来ない。 先輩の一流トレーナーがスポーツジムでトレーニングを欠かさないその一流として意地を見せると、彼女は寮の前で夜中に「縄跳び」で運動神経を上げようと努力。「縄跳びかよ?」と思うんだが、「水泳部」→「縄跳び」というこの系譜は、なんか派手さがなくて、例えば受験も教科書と学校から渡された問題集しか手につかない、なんと言うのだろうか、不器用さみたいなものを感じる。 「地道な努力」と「鈍さ」みたいなことを、よ〜く表している人物だ。
ちとばかり鈍いこの子だが、彼女の寮の部屋に入ると、そこはシャチ・ワールド。シャチ・グッズだらけ。そして小学6年生のときのシャチ・キスの写真。この子が、本当にやりたいと思っている仕事を選だんだんぁ〜と感じた。 『山岳警備隊奮闘す』の青年もそうだ。どこか鈍い。しかし、この仕事に就くことを本当に望んでいたのだと思う。
この二つのドキュメントは、決して成功を得てはいない二人が題材。憧れの職業に就けた、という点では成功だが、本当はそこからの道のりが長いことを、そして未だその職業における「本物」にはなれないでいる「通過点」を描いている。だから「結果」は決して描かれない。 TVのドキュメンタリーというやつは、「物語性」が非常に高く、ドラマのように「起承転結」、結果や成果が最後に描写されることが多い。しかしこの二作は周到にそこは避ける。 例えば『シャチと翔べ』の彼女は、トレーナーとしてデビューするのだが、そこはナレーションで表現されるだけ。そのあたりもドキュメンタリーとして気に入っている。
成果や結果が大事ではない。そんなことを、担当ディレクターは言いたかったのかもしれない。
今年34歳になる。もうオッサン。こういう番組に感動すると、なおさらオッサンなのかと思う。それはオッサンにはない魅力が若者にはあって、それがこの二人のような行動なのかなぁ〜と思う。 皆さんは、どんな感じでこの番組に感動するかしら?それによってはオッサン?オバサン?若い?わかるのではないだろうか?
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