サンタは二度やってくる

「うっ、これは初期不良・・」
 2006年12月25日の朝、僕の母はサンタさんが持って来てくれた「ポケモンバトルカードスタジアム」をいじりながら呟きました。
ショキフリョウ?なにそれなにそれ?
僕が11月からお手紙を書いてお願いしていたクリスマスプレゼント。今朝起きると枕元にちゃんと届いてたんだけど遊ぼうと思ったら動かないかったんです。

「ね、ね、遊べないの?」
「うーん、サンタさんのソリが揺れた時に壊れちゃったみたい・・」

お母さんは怒ったような、困ったような、笑ってるような変な顔してました。

えーーーー!?サンタさんそんなにソリの運転が下手なの??で、どうすればいいの?サンタさん、今すぐ直しに来てくれるかな?

「サンタさんは1年に1度しか来ないの。次にくるのは来年の12/25。だからこれはオモチャ屋さんに直してもらうしかないね」

・・・ってことはしばらく遊べない??

「そういうことになるわね」

がぁーーーーーーーん!!ずーっと待ってたのにぃぃ(号泣)

僕につられて弟まで大泣きしはじめちゃって、母は「しょうがないでしょう!」ってキレるし、12/25父が出かけた後のウチは修羅場と化しました。メールで状況を知らされた父は仕事が手につかなかったそうです。

 それでもなんとか気持を落ち着けた夕方のことです。
オモチャでも遊べないので先週分のポケモンのビデオを見ていると僕がもらったオモチャのCMが流れました。
「あっ!これ僕がもらったやつ!今は壊れてるけど直ったら友達呼んで遊ぶんだ!!」
気分を盛り上げならが見ていると・・・あれ?サンタさんが持って来てくれたやつとちょっと違う・・なんで?あ、人形が違う。僕がもらったのはこんなので↓

いまCMでうつってるのはこんなの↓

ということは・・・わかった!サンタさん間違えて前のシリーズのオモチャ持って来ちゃったんだ。もう慌てん坊だなぁ。これじゃあ友達に「ぜぶら、これ古いシリーズのヤツじゃん」って笑われちゃうよ。

「おかあさーーん、おかあさぁーーーん!」

僕はすぐにお母さんを呼んでこの事実を知らせました。

「うっ、早くもばれちまった。キツい追い討ちだな・・」

母は小さく呟くと

「でもさ、使う人形が違うだけでゲームは同じなんだからこれが直ればそれでいいよね

とかなり決めつけたように言いました。もちろん僕は即答です。

 僕:「駄目だよ!ソリで壊れちゃったところと一緒に人形も直してもらう!」

 母:「いや、その、それは無理じゃないかなぁ。サンタさん、今、世界中回って来た後で疲れて寝てるだろうし・・」

 僕:「でもずっと前から約束してたんだもん!いいよ、僕もう一度手紙を書くからさ。それにしてもお母さん、なんでそんなにずっとヘラヘラ笑ってるの?」

 僕は本棚から50音表を持って来てお手紙を書きました。普段は自分の名前しかかけないけどこの手紙は頑張って書くぞぉぉ!

さ ん た さ ん へ

お も ちゃ こ わ れ て ま し た に ん ぎょ う も ま ち が え て ま し た だ か ら な お し て く れ ま す か

20分ほどかかって一生懸命書きました。こんなに長い手紙を書いたのは生まれて初めてです。あんまり力を入れていたので最後は息が苦しくなってしまいました。手もプルプル震えてます。でもこれできっとサンタさんは直してくれる。うん、絶対に!

自信満々の僕とは対照的に母はかなり困惑した表情で手紙を見つめていました。

(注)母にはこう読める↓

サンタさんへ

 オモチャが壊れていました。そしてオモチャ自体も最新型をお願いしたはずなのに前バージョンのものでした。僕がほしかったのはアドバンスジェネレーション版ではなくてダイアモンドパール版です。大人には同じに見えるかもしれないけど僕らにとっては全然別のものなんです。これは全部サンタさんのミスです。なのでちゃんと新しいのと取り替えて下さい。よろしく。

 そして年は明けて2007年の元旦。
目を覚ますと大きな箱が枕元にありました!うわ、うわ、うわ、これはぁっ!!サンタさんありがとう!僕が本当に欲しかったものはこれです。電池を入れたらちゃんと動くし。うれしぃぃぃぃ。お母さんはあんな事言ってたけどやっぱりお手紙読んでお願い聞いてくれたんだ!ありがとうサンタさん!!!!

 お正月明けに友達とのそのママ達に自慢すると「よく貰えたわねぇ、、、それ大人気商品で日本全国で品切れなのよ。ネットオークションでは4000円の定価に18000円くらいの値がついてバカバカ落札されてたわよ。KくんもYくんもSくんもお願いしたけど他のものになっちゃったって。すごいわね〜ゼブラ君」と感心されました。

そっかぁ、僕サンタさんに随分無理をさせちゃったのかしら?お手紙書いてがんばったからくれたのかな?次のクリスマスもがんばってお手紙書こうっと。

2007.1.20


4才にもなると

 またまたお久しぶりです。1年さぼっちゃいました(汗)昨年の春に幼稚園に入り、あっというまに3学期を迎えました。
3学期の初日、何をして遊ぼうかなと思っていると先生が「カルタやる人ーーー!」と呼び掛けをしました。カルタ?見たことはある。でもやったことはないけどみんなで集まって面白そうだしとりあえず混ざってみました。

先生「じゃあ始めるよ。アンパンマンの
お友達「はい!」
先生「次、カレーパンマンの

お友達「はい!」

みんなどんどん取っていきます。4才にもなると字が書けたり読めたりするお友達がいっぱいいます。でも僕まだ字が読めないんだった。だってお母さんが字なんて学校はいってからでいいよって言ってたんだもん。なら分かるんだけどはどこだろう??そう思っているうちにゲームはどんどん進み一枚も取れないのは僕だけ・・・つまんなーーーーい!もうお外に遊びにいこうっと。僕は途中でカルタを抜けて外遊びをしているお友達の所に走っていきました。悔しいなぁ、僕もカルタで勝ちたいなぁ。

おうちに帰ってから「お母さん、今日僕だけカルタで一枚も取れなかったよ。僕も字が覚えたいよ」と母に訴えました。話しているうちに悔しさがこみ上げてきて涙がでてきました。
母は「えーーーー?!1人だけ負けた?そんなわけないでしょう」とびっくりしつつも本気にしてくれませんでしたが僕の意欲は伝わったのか段ボールをジョキジョキ切って50枚のひらがなカードを作ってくれました。これ?これで覚えるの?たしかに字は書いてあるけど大きさはバラバラだし字は汚いしヤだなぁ。ボール紙に黒マジックで字が書きなぐってある。僕ちゃんとした教材が欲しいなぁ、ほら、ベネッセのしまじろうとかさ。でもそんなこと言っても「必要無い」って一蹴されるのはよくわかっているのでとりあえずこれで覚えることにしました。

数日後、おばあちゃんが来ました。母お手製のひらがなカードを見て僕が不憫になったらしくひらがなパズルなるものを買ってくれました。うん、これのほうがキレイだし覚えやすい!おばあちゃんありがとう。

僕が一生懸命「あいうえおパズル」で字の勉強をしている横で母がおばあちゃんにブツブツ言っているのが聞こえます。

「いや、いいんだけど。字を覚えられちゃうと面倒なことが増えるからなるべく覚えるのは遅い方がいいのよね・・・まったく4才でカルタなんていい迷惑だわ。ブツブツブツブツブツ・・・」

そ、そんな理由で今まで「字なんか覚える必要はない」って僕に言い続けてきたんですか?!お友達にお手紙が書きたいって言っても「絵描いておきなさい」って教えてくれなくて。
なるほどね、そういうわけですか。でも残念ですね、ぼくもうすぐ全部覚えます。デパートに行ったら
おもちゃうりばとか「あそびのひろば」とか読めちゃうんだからねーっ!もう避けて通らせないもんねー!!

***後日談***

 大分ひらがなを覚えました。パズルに載っている字なら読めます。今日は夜御飯にちゃんこ鍋を食べに行きました。お父さんとメニューをみながら僕も大きな声で読んでみました。

「ち!」
「ゃ」ん?なんか小さい字だ。なんだろう?読めないから読ーまない
「ん!」
「こ!」
「な!」
「べ!」

できたー!と思った途端に隣にいた父が慌てて僕の口を押さえました。フガフガフガ。母は「今度声出して読んだら帰るわよ」とドスの聞いた声で物凄い顔で僕を睨みつけました。
「だから嫌だって言ったのよ。まったくっ!ブツブツブツブツブツ・・・」
母はビールを飲み茄子をつまみながら何か呟いていましたとさ。

2006/1/15


お久しぶりです

 ほんとにお久しぶりです。ミニぜぶら改め兄ぜぶらです。兄となって早1年。僕もすっかり大人になりました。今度の春からは幼稚園に行くんです。不安と期待で複雑な気分です。

 ところで僕のお友達の半分はお母さんのことを「ママ」と呼びます。「ママ〜」「なぁに」っていうやりとりがとても優しげで羨ましくて僕も「ママ」って呼んでみたいなぁと密かに憧れてました。
 先日、意を決して母らしき人にお願いしました。
 
「ねぇ、ぼくもママって呼びたい」
 
「はぁ?誰を?」
 
「お母さんをだよ」
まったく、、、他に誰かそう呼んでいい人がいるんでしょうか?
 
「ヤダよ、気持ち悪い」
 
「えーーー呼びたいよぉ!みんな呼んでるじゃないかぁ!!」
母らしき人はしばらく考えてから
 
「んじゃ好きにすれば」
と許可とは思えないような返答をくれました。わーい、わーい。

 でもいざ呼ぼうとしてもついつい習慣で「お母さん」って呼んじゃうんですよねぇ。
頭の中で「おかあ」くらいまで出てから「ママ!」って言ってみたり。慌ててる時は全部「おかあさん」になっちゃうし。僕も許可をもらったからにはそう呼ぶべく努力をしてます。

 今、テレビを見ています。僕は言い付け通り2メートル離れて見ていますが弟ぜぶらは画面に鼻をこすりつけてます。あぁ、画面が鼻とヨダレだらけで汚れまくりです。あーーん、見えない。母らしき人を呼んでなんとかしてもらおう。テレビから目線を外さずに母らしき人を呼びましょう。えっと「お母さん」じゃなくて「ママ」。僕の左脳はそう命じています。でも身体が習慣を覚えています。

「おかまぁ〜」

左脳と脊髄の勝負はイーブン。引き分けでした。ん?僕今なんて言った?
刺すような視線を感じて母らしき人の方に目をやり、、、地雷を踏んだ事に気付きました。この状況、「肉食獣に追い詰められるシマウマ」または「蛇に睨まれたカエル」ともいいます。
おい、弟よ、テレビ舐めてないで君のスペシャル笑顔で助けてくれ。頼む。

2005.1.27


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