英国便り from 出見世先生


ココでは出見世先生より届いたメールや写真なんかをご紹介しております。


英国便り 灼熱の大地-チュニジア編T〈8月6日〉

 出見世ゼミの皆さん、お元気ですか。  
 私達家族は、チュニジアに行ってきました。皆さんは、チュニジアという国がどこにあるか、ご存知でしょうか。アルジェリアとリビアと国境を接する北アフリカにあり、「マグレブ」、「日の没する大地」と呼ばれ、地中海に面したところにあります。南部には、サハラ砂漠の一部が広がっています。今回は、商学部で助手を しているムニフ・ワシム先生にお声をかけていただき、ワシム先生のご家族の結婚式に出席してきました。今回と次回にわたり、チュニジアで見聞したことについて 書きたいと思います。写真は、チュニスの観光地でのワシム先生と私達家族です。  
 日本から見ると、地理的にもアフリカは遠く、アメリカやヨーロッパと比べると、あまり身近な存在ではないかもしれません。ヨーロッパの人々にとっては、チ ュニジアは特に、北アフリカでも治安がよく気候も温暖なので、バカンスに訪れるのには格好のところのようです。チュニジアの人々にとっては、私達の出会った一部の人でしかないかもしれませんが、日本のことにとても関心があるようでした。 チュニスのメジナに行ったときには、店の人から「コンニチハ」と呼ばれたり、サ ッカーのユニフォームを着ていた息子に対しては、「ナカタ」、「ナカムラ」との声がかかったりました。
 メジナとは、伝統的な商店街、あるいはショッピングセンターのようなもので、小規模の土産物屋のようなものが集まっています。店の呼び込みで、「シャチョウ」などと呼んでいるところもあるのでしょうが、あいさつの言葉やヨーロッパで活躍する日本人サッカー選手の名前を聞くと、少しばかり心が和らぎます。しかしながら、ワシム先生からチュニスのメジナは約4倍の値段をつけているので、4分の1程度に値切れなければ買わないほうがよいとのアドバイスを受けていたので、モノ 買うことはありませんでしたが。
 ゼミで話をしたことがあるかと思いますが、息子は大のドラゴンボール好きで、 チュニスのホテルに入るなり、空手の構えのようなポーズをしました。それから、 彼はすっかりホテルの人たちにその存在を覚えられ、彼らは私達が通るたびに親しげに声をかけてくれたり、手がすいていると、息子の相手をしてくれたりしました。ワシム先生の知り合いのところでは、柔道大会の写真を見せていただきました。空手や柔道、合気道など、日本の武道に対する関心はとても高いようです。また、ワシム先生の故郷、スファックスは、チュニジア第2の都市で商業の中心地で あることから、「チュニジアの大阪」と日本のガイドブックでは紹介されていますが、「チュニジアの日本」とも呼ばれ、他の都市に比べてシリアスで(まじめで) 勤勉な人が多くいることで知られているそうです。ワシム先生のご家族、親戚の方の働き振りを見れば、確かにその通りだと思いました。チュニスでは、日中の気温が大変高くなるので朝からカフェで談笑し、また、夜になるとカフェで談笑している男の人たちを数多く見ました。あの人たちはいつ仕事をしているのだろうと思う 一方で、タバコを吸いながら両替をする行員や空港で掃除をする人を見て、まじめに仕事をする気があるのだろうかと考えたりしました。そんな中、チュニスではまじめに働く人たちに対して「日本人」のようだという評価をしているのです。
 最後に、もう一つ。皆さんは、インターネットやガイドブックに掲載されている旅行に関する体験談をどのように評価していますか。今回、改めて感じたことは、体験や感じ方は人によって違うということです。見知らぬ土地に行き、見知らぬ人と接するわけですから、周囲に注意して隙を作らないことはいうまでもありません。しかし、ある一人の人間が体験したことだけに基づいて自分に近づいてくる人すべてを悪い人だと判断してしまったら、旅行をしていてよい関係は築けないと思います。状況をよく考え、冷静に考えて決めることがここでも重要だと思います。