行事

2002年



全解連ブックレット

「部落問題解決はどこまで進んでいるか」

目次

発刊にあたって

部落問題解決の到達点

差別事象に対する全解連の見解

「確認糾弾行為」についての法務省の見解 

総務庁がまとめた「糾弾行為に関する判例」

発刊にあたって

部落問題の解決とは

 部落差別は封建的身分差別の残りものです。部落問題の解決とは、旧身分のいかんを問わずすべての人間が平等・同権を確立し、部落内外の住民が、社会生活においてわだかまりなく人間的連帯を広げ、差別をうけ入れない圧倒的な社会的世論をきずくことです。こんにち、生活環境や教育、就労などで部落内外の格差の解消がすすみ、社会的交流も進展しています。人間の尊厳をひとみのごとくまもり、民主主義を徹底していけば、部落問題解決への明るい展望が開かれます。

 全国部落解放運動連合会(全解連)は、部落問題が解決された状態を4つの指標で示しています。

1、住宅・生活環境や生活実態にみられる部落と周辺地域との格差が是正されること。

2、地域社会で民主主義が定着し、先祖で個人を評価したり、部落について誤解や偏見の言動が受け入れられ なくなること。

3、歴史的な差別の結果として部落住民の生活態度・習慣にみられる問題状況が克服されること。

4、地域住民の自由な社会的交流がすすみ、人びとをわけ隔てる意識がなくなり融合・連帯(国民融合)が実現すること。

いま部落問題を解決する上での課題

 しかし、部落解放同盟(「解同」)は、「部落民以外はすべて差別者」と決めつけ、差別でないものまで「差別」と押しつけ、強圧的な「糾弾闘争」を繰り広げることにより、部落の内と外に越えがたい新たな垣根をつくりだし、部落問題解決の大きな障害を作り出しています。私たちは、この障害を一日も早く社会的に克服し、部落問題の真の解決を促進する国民的な合意をはかることがいま大切だと考えています。

 そのためには、以下のような課題の解決が要請されています。

1、部落問題の正しい理解を広げ、部落差別を受け入れない世論を高め、部落内外の交流と連帯を促進すること。

2、不公正・乱脈な同和行政に終止符を打ち、同和行政を終結させ、一般行政へ移行をすすめること。

3、憲法の平和的・民主的原則をかたくまもり、福祉・社会保障の充実を求めること。

4、部落問題解決に逆行し、差別を半ば永久的に固定化する「同和」「人権」「反差別」などを冠した自治体での「解同条例」制定に反対すること。

5、国民の自由な意見交換を妨げ、新たな差別をつくりだす「糾弾行為」を社会的にとりのぞくこと。

 これこそ部落問題の解決を促進する道といえるでしょう。

 この小冊子は、前段を現在の部落問題解決の到達段階をグラフなどでわかりやすく解説し、後段を全解連の立場から「糾弾闘争」の誤りを詳しく解明した「差別事象に対する見解」や、「解同」の「確認・糾弾行為」に対する法務省の見解、さらに「糾弾行為」に対する裁判所の判決例や政府文書を活用し資料として紹介しています。

 ぜひ、一読くだされば幸いです。(1997年11月20日第1刷発行)

頒価350円

全解連東京事務所(03−3876−0711)

もしくは大阪事務所(06−762−4221)へご連絡願います。