| 木漏れ日のような、、、 |
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ずっとずっと、そばにいてね? 道中。 緑豊かな森の小道を、あたしとガウリイはてくてく歩いている。 日差しは結構つよく、少し汗ばむ位の陽気。 けどそれがあんまり苦にならないのは、道に添う様にして流れている小川から、 涼やかな音色が聞こえてくるから。 う〜ん、良い気持ち、、、、、この位のが丁度いいわねえ、、、、、 お昼もさっき取ったばっかりで、程よくお腹具合も満たされてるし、、、、、 なんか、、、、 「、、、、、ふぁあ、、、、、っ」 あ、ガウリイも眠いらしくて、欠伸してる、、、、、 「ねえ、ガウリイ、お昼寝したくない?」 「うん?昼寝?ああ、したいけど、、、、、してくのか?」 「あたし眠くってさあ。あんたも眠そうだったし」 「そうだな。あ、じゃあ、あそこまで行こう。ほら、丁度いい木があるから」 ガウリイが指差した方向には、なるほど。確かに、一休みしていくのに 良い按配の木陰を作っているおっきな木があった。 「そうね。じゃあ、あそこでちょっと休みましょうか」 「、、、、、ん、、、、、」 木陰に着いてすぐ、あたしとガウリイは木の根元の草の上に寝転んだ。 そしてあたしたちはたちまち心地好い夢の中へと入り込んでいたのだが、、、 ふと、目を醒ます。 ぼやけた視界がだんだんクリアになってゆく。 それにつれて、目の前の光景が鮮やかに浮び上がってくる。 どこまでも続く、緑色の絨毯。 それを彩る黄色や白の花々。 それらが風に吹かれて、優しく揺れている。 そして、そんな風景を見つめているあたしの目の前を、 さらさらとよぎる金の糸。 あたしはその端正な顔を見つめる。 彫りの深い顔立ち。 すっと一筆描きしたような、通った高めの鼻筋。 頬はこけているのでもなく、かといって余分な肉は全くついてはいない。 長い睫毛は、今は閉じられている目蓋に影を落としている。 男にしては綺麗な色をしている唇はちょっと薄めで、形の良いそれはうっすらと 笑みを浮かべている様に見えた。 安らかな、表情。 そのあまりにも安心しきっている、赤ん坊のような顔に、あたしは胸が詰まりそう になる。 「、、、、!」 、、、、、ざあああぁぁぁ、、、、、、、、、、 少し強めの風が梢を揺すり、その間、遮る物のない真昼の光はあたしに降り注ぐ。 、、、、、あ、あたし、この感じ、知ってる。 温かくって、泣き出しそうになるくらい、柔らかい感触。 いつも、あたしを包んでくれて、、、、、、 当たり前のようにそこに在って、、、、、、 、、、、、「幸せ」の感触って、こんな感じかしら? 「、、、、ん、、、りな?」 今の音で起こされたのか、呟き、その澄んだ蒼い瞳をこちらに向けてくる、 大好きで大好きで、気持ちを言葉に出してしまうことさえ躊躇う程、大切な人。 そうね。 こんなに穏やかな時間の流れの中で。 目の前にその人がいる今は、確かに「幸せ」って、呼べるのかもしれない。 でも。 こうしてここにいられるっていう今が、余りにも幸せ過ぎて。 泣きそうになる。 不安になる。 「、、、、、リナ」 あたしが口に出さない、言えない言葉も、何もかも。 全て解ってくれてる彼は、そっと、あたしを引き寄せ、抱きしめてくれる。 そして、キスをひとつくれた。 「、、、、、、、行こうか」 そう言って彼は立ち上がり、微笑を浮かべる。 差し出されたその手を取り、握った手に強く力を込められ、あたしもその大きな手を 握り返す。 「うん、、、、、」 そうだね。 あなたがそうして微笑んでくれるから、あたしは幸せでいられるの。 だから、その手を離さないでね? 永遠に続くこの道を、一緒に歩いてくれるよね? 今はまだ、素直に言えない言葉だけど。 いつか言えるようになるから。 それまでも。それからも。 ずっとずっと、一緒にいてね、ガウリイ、、、、、、、、、 END |