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夜も更け、酒場の喧騒も静まったころ。 リナが宿の廊下を歩いていると、窓際に立つガウリイの姿が目に入った。 「や。何してるの?」 声に反応し、振り向いたガウリイとリナの目が合う。 「あー・・いや、別に。ぼーっとしてただけで。」 答えるガウリイの隣に行って上を見上げる。 「さっさと寝れば良いのに。 もう、やることも無いでしょう?」 「やること?」 「うん。 夜ご飯も食べたし。お風呂にも入ったし。」 指折り確認しつつ、言うリナ。 「・・そうだなあ。」 苦笑。 「明日も早いんだから、ほらほら、さっさと寝たらどう?」 「うーん。 あ。」 「何?」 「夜食がまだだった。」 真顔で、今思い付いたように。 「もうお腹空いたの? よく食べるわねえ・・」 自分のことは棚に上げて、リナは呆れ顔をする。 ところが。 「というわけで。いただきます。」 「え? こら、ガウリイ?」 ひょい、と持ち上げられて、そのままガウリイの部屋の中へ。 そしてさらに夜は更けて。 もう、月も沈みかけたころ。 「ごちそうさまでした。」 リナの耳元で囁く声。 それに対して、ぺし、と。頭に一発お見舞いしてから。 「バカ。」 冷静な一言を。 それでも何故か、にっこりと微笑むガウリイ。 「おかわり、良い?」 「・・・・・・・・・・バカ。」 けれど言葉とは裏腹に、伸びて来る腕は拒まれる事も無く。 おしまい。 |