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幸せということ 晴れた心地の良い日に、てくてくと街道を歩いていると。 「ガウリイ。」 隣から声がかかった。 「ん?」 言った本人に目を向ける。 「眠い。」 「・・・まだ昼間だぞ。」 「そんなこと言ったって、眠いものは眠い。」 いくらか機嫌の悪そうな声。 これじゃあ子どもだと言われても仕方ないだろう、と心の中で思う。 「夜更かしするからだよ。 まさか盗賊いぢめにでも行ってたんじゃないだろうな。」 「・・・・まさか。」 「その間は何だ?」 「気のせいよ。それより、眠い。」 確かに眠そうに見える。 見せつけるように、小さく溜息を吐いて。 「んー、昼寝でもするか? ちょうどあそこにおあつらえ向きの木もあるし。」 言って、街道脇に生えた一本の木を指さす。 「うん、そうする。 あー、やっぱガウリイって話が分かるわ。」 「何だよそれ。」 苦笑する。 けれど誉められて悪い気はしなかった。 これが誉められたうちに入るのかどうかは、まあ、甚だ疑問だけれど。 二人並んで、木の幹に背をもたれさせ座り込む。 「いい天気だな。」 「そだね。」 葉っぱの間から射し込む木洩れ日がきらきらと光っている。 「眠くもなるかもなあ。昼寝日和って感じだし。」 「でしょ?」 「ほら、眠いんならさっさと寝ろって。」 「ん。」 大人しく俺の言葉に従って眼を閉じる。 さわやかな風が吹く。 隣のリナはあどけない寝顔。 「・・・こんなのが幸せなのかもな。」 青い空を見上げて、呟いた。 Fin... |