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ついさっきまで、あたしたちは喧嘩をしていたのに。 ・・・どうしてこういうことになっているのだろう。 「リナ・・・」 ・・いや、あっちは本気ではなかったのかもしれない。 でも、少なくとも、あたしは腹を立てていたし、無視を決め込むつもりでいた。 なのに、あたしは今、ガウリイの腕の中にいる。 「リナ?」 瞳を覗き込まれる。 至近距離で、囁かれる。 あ〜、もううるさい。 その顔を近づけるな!と言いたい。 心臓がバクバクして、苦しくなる。 でも、言えない。 鼓動が早くなって、顔が赤くなって、いても立ってもいられないのに、不快ではないのだ。 むしろ、心地いいとさえ感じる。 きっと、心の奥底では、このまま、ずっと抱かれていたいと願う自分がいる。 それでも、理性を振り絞って、何とかして自由になろうともがいてみても、 この男には、敵わない。 熱を含んだ低い声で「その」言葉を言われたら、もう、どんな抵抗も出来なくなる。 「愛してる・・・」 こうして今日も、あたしは陥落する。 END |