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彼女がいた。 ふと、眩しくて目を開けた。 スリッパの足音が聞こえて、頭だけ、その方向に向ける。 リナと目が合った。 「あ、おはよ〜。」 「・・ああ・・・おはよう・・・・」 笑顔で挨拶されて、反射的に挨拶を返して、はたと気付く。 「・・・・・・・・・・・・・うおっ!?」 「!? ・・な、何・・・?」 思わず声を上げていた。 「・・・びっくりした。」 「それはこっちの台詞だけど。 ・・何なの? いきなり大声出して。」 つかつかと歩み寄ってきたリナが、俺の顔を覗き込む。 それをしばし見つめて、 「いや・・・・・何でもない。」 目を逸らし加減に、ぽつりと。 「・・? 気になる。」 「ほんとに何でもないって。」 苦笑しながら言っても、なかなか納得してくれなかったようで。 「さっさと言いなさいよ。ほらほら。 気になって仕事が出来ないでしょーが。」 人差し指で額を小突かれた。 「・・・夢が、正夢になったから、驚いただけだよ。」 「ほほう。んで、どんな夢だったの?」 「内緒。」 「・・・・・・・・・」 睨まれた。 「・・・・ま、いーわ。どうせガウリイのことだから大して覚えてないんでしょ。 ほら、もうすぐ朝ごはんにするから・・さっさと着替えて支度してね。」 「ああ、わかった。」 パタパタと足音を立てながら動き回るリナの姿を見つつ。 頬が緩んでいるのを自覚した。 夢の中。リナが隣にいた。 俺はそれを夢だと知っていて、夢でなくても、リナに隣にいて欲しいと願っていた。 夢の外でも、傍に、と。 そして起きたら願ったとおりの光景が広がっていて。 ひどく嬉しかった。 END |