口は災いの元?


「あんた、何やってんの?」
夜。
なんとなくリナがガウリイの部屋を訪ねると、ガウリイはベッドの上で
「うう〜・・リナ?」
うめいていた。
「う〜、アタマ痛え・・・ガンガンする・・・・・」
頭を押さえ苦痛を訴えるガウリイ。リナは溜息をひとつつき、傍に近寄る。
「何?どうしたって言うのよ。二日酔い?・・ってまだ夜だし・・・
 もしかして、風邪?ガウリイなのに。」
馬鹿にしたような物言い。いつもの事・・だが、ガウリイの反応が鈍い。
「・・そのもしかしてだと思う。」
相変わらず苦しそうにガウリイは言う。
「まさか。ガウリイに限ってそんな事・・・・え?熱い!?」
一瞬不安をおぼえ、念のためとガウリイの額にあてたリナの手が、熱を感じる。
あからさまに動揺を見せるリナ。
「ちょっと待ってよ・・・ガウリイが・・ガウリイが風邪なんて・・・・」
「リナ・・・・・」
うろたえるリナを見て、ガウリイはそこはかとなく嬉しさを感じる。
が、次の瞬間。
「馬鹿は風邪ひかないって嘘だったの!?」
リナの悲鳴に近いような叫び。
前言撤回とばかりに、ガウリイはむなしさを感じた。
「おい・・リナ・・・んなこたどうでもいいから・・・・」
「なあああに言ってんのよ!いい?これはじゅーよーなことなのよ!?
 今まで全世界の人が信じてきた常識が覆されちゃうんだから!」
「そりゃただの迷信だろ・・?」
ガウリイの突っ込みにもめげず、リナは続ける。
「今って冬じゃないわよね?
 ・・良かった・・・これが冬だったら更に取り返しのつかないことになってたわ・・・・」
「あのなあ・・・あんまりくだらないこと言ってると襲うぞ?」
「あーら、できるモンならやってみれば?風邪っぴきの癖に。」
くすくす。
リナの言葉にガウリイは切れた。
上体を起こし、腕を伸ばしてぐいっとリナの腕を掴み、引き寄せる。
リナの顔の至近距離にガウリイの顔。
「え・・?ガウ・・・リ・・・・?」
リナの頬を一筋の汗が伝う。
「・・・襲ってやる。」
もやがかかったような深く青い瞳でそう呟くと、ガウリイはそれを実行した。




おしまい。


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