震災から2ヶ月ぐらい経った頃に、ツイッターで見かけた緊急情報が2つ。
1つ目は、ペットの話。
飼い主がいなくなった犬を、新しい里親のところに送りたい。
引き取りに来ていただける方、いませんか?
……というツイートでした。
たかが犬コロ、そんなこと気にしてる場合なのか?
……とか思う人も、確かに多いんだけど。
ペットを飼ってる人にとっては、大切な家族の一員。
ペットを連れて逃げようと引き返して、津波に飲み込まれた方も、多数いらっしゃるそうです。
私は、全国あちこちに出かける身。
犬も猫もヘビも飼ってません。
でも、そういう気持ちはわかります。
そこで……
牛とか馬とかワニとか言われると、困っちゃうけど。
ケージに入った犬や猫なら、トラックの荷台いっぱい、好きなだけ積んでください!
……と思ったのさ。
ただ、私が応じる前に、締め切られてしまったそうで。
犬や猫を運ぶ話しは、なかったことに。
2つ目は、人間の話。
全国紙にも載ったらしいんですけど。
ある地域では、地区のほぼ全戸が流されてしまったけど、1軒だけ無事だった。
その1軒、1世帯だけが自宅避難をしている。
孤立してて物資が届かず、ロウソクでの生活。
しかも、介護の必要なお年寄りがいる。
このお宅に、早急に生活物資を!
……というツイートでした。
仕事の合間の、0泊3日の弾丸ボランティア。
週に1〜2回の不定期便になってしまいますが、私でよければ届けに行きますよ。
……と、すぐに申し出て。
それでは、こちらは物資を集めますね、と返事をいただいて。
それで今回、まずはご挨拶に行ってきました。
集まった物資を届けに来る1人は、私になりそうです、と。
ところが、どっこい。
違ったんですよ。
確かに、数日前までは生活物資が届かず困っていた。
でも、新聞記者さんにちょっと話したら、それが全国版に載ったらしくて。
私も実物を見せていただきましたが、地元版では1面にカラーで載ってました。
で。
さらに、インターネット(たぶんTwitter)でもぶわぁ〜!っと広がったらしくて。
あっという間に、大量の物資が届いたらしいです。
しかも、介護が必要とは言っても、症状が軽い日もある。
Twitterで拡散していた話ほどの緊急性はなかった、とも。
これが、マスコミやインターネット、そして便利な万能ツールだと(一部では)思われている、Twitterの欠点です。
インターネットが普及する前の時代と変わらず、フジテレビが相変わらず続けている情報操作。
これについては、「レクイエム」で書いたとおりです。
マスコミに登場した被災地にばっかり、全国からの支援物資やボランティアが集中してしまった。
そんな話もご存知だと思います。
だから、マスコミの欠点については、今回は省略。
今回は、Twitterやブログに代表される、インターネットの欠点について。
「ここに、こういう困ってる人がいます」
「至急、ここにこういう物資を!」
……という形で始まる、支援の依頼。
Twitterでは、RT(リ・ツイート)って言うんですけど。
これが、ぶわぁ〜!っと、あっという間にたくさんの人に拡散していく。
これがツイッターの良さであり、欠点でもあります。
悪意じゃないんですよ。
善意だからこそ、誰もが急いでRTするわけです。
ところが。
人間同士のコミュニケーションだけど、使っているのは文字だけ。
そこに表情とか声色とかは入らないから、どうしても「伝言ゲーム」という欠点も強く出てしまう。
そこに難しさと、危険性があるわけです。
ちょっと前に、沖縄の皆さんの感情に火をつけて逃げた総理大臣がいたじゃないですか。
そんな人が何か発言しても、今さら何の説得力もないと思うんだけど。
実は、あの人にもたった1つだけ、大きな功績があります。
それは、「Trust」と「Believe」の違い。
日本語だと、どちらも「信じる」だけど、その重さは全然ちがう。
英英辞典を併用しながら勉強することの大切さを、英語を勉強するすべての人に教えてくれました。
それと同じで、「Emergency」と「Urgency」では、その緊急度がちがう。
でも、Twitter上ではその区別、ニュアンスが伝わらない。
「至急」とか「大至急」とか「緊急で」といった言葉で拡散していく。
その結果として。
「生命に関わる緊急事態なのか?」とか。
そんな大事件のように広がっていったりも、するわけです。
それだけじゃない。
仮に、その緊急性が本当だったとしても。
とっくに誰かが対応して、落ち着いたとしても。
たくさんの人の「善意」によって、「緊急情報」はどこまでも広がっていきます。
その結果として……
地域によっては、捜索のためにムダに何回もヘリを飛ばしたり。
「これだからインターネット(をする人たち)は!」と言われたり。
……しちゃったわけです。
誰かのツイート(つぶやき)をRTする時は、必ず、最初の発言者がつぶやいた日時を確認すること。
その発言者の、その後のつぶやき(訂正とかストップとか)も確認すること。
できれば、その発言者の普段の発言も確認したほうがいい。
中には、極端な思想の人とか、変な人もいますから。
(RTするということは、その人のツイートに加担するということ)
で。
自分がRTした情報について、訂正や解決したという情報が出たら、それも必ずRTする。
そういう基本を、あなた1人だけでも守ったら、だいぶ違うと思うんですけどね。
あぁ、あそこの話か、と気づいてる方もいるでしょうけど。
個人名も一緒にネット上で拡散してしまった、そこのご家庭は、何も悪いことはしていない。
Twitterの欠点の、被害者です。
なので、ここでは詳しい情報は書きません。
でも、ここが難しいところなんですけど。
皆さんからの支援が、不要なわけじゃない。
必要なんです。
生命に関わる緊急性は、ない。
だけど、1週間も2週間も放置していいわけじゃない。
「物資が必要です」と紹介されると、途端に全国から大量の支援物資が届く。
「大丈夫です」と訂正されると、途端にまったく届かなくなる。
その中間は、ないんですか?
……という、これはマスコミとインターネットに共通の問題点。
「物資の要請には数量も」と言う人もいるけど。
「10個だけ」と書いてあっても、100人が送ったら1千個。
あんまり意味がないんです。
(むしろ、10個ずつ梱包されてくるから、現地での仕分けが大変だったりもする)
これは、皆さんからの物資をお預かりして、届けに行く私たちにも問題があるとは思うんだけど。
開封して、お届け先の実情に合わせて仕分けをする、そんな人手はない!
……というところが、たくさんありました。
たとえば……
「生鮮品、野菜がまったくなくて、健康に不安です」みたいなことが紹介されて。
その直後、レタス100ケースが届いた、という被災地もありました。
100個じゃなくて、100ケースです。
うちは八百屋じゃねぇ!って、言えばいいじゃないですか。
「とんでもない!」
「私たち全員、本当にありがたいと思ってるんです」
「お気持ちは本当にありがたいんですけど……」
できるだけたくさんの量を集めて送ったから。
あとは、そっちで親戚や友人に配ってね。
……と、安易に考えてるんだろうなぁ。
被災地のどこかに届いた物資を、各ご家庭にお届けするまでの間の各段階。
そこにどれだけの人手が必要だと思う?
その人手が足りなくて滞ってるって、知らない?
電気が復旧してなければ冷蔵もできない。
レタスなんて、冷蔵できなければ、あっという間に傷むよ?
……と、現地に行けない皆さまには、その辺の考慮も求めてみます。
(わがまま?)
いや、私はがんばりましたけど。
食事も睡眠時間も削って、必死に物資を仕分け続けていたボランティアさんも、たくさんいましたけど。
大規模な組織にそういう送り方をしても、必要としてる人に届かないまま、腐って廃棄されて終わりではないかと。
まぁ、そんなわけで。
Twitterを見て名乗り出て、行ってみたけど。
今日明日とかの、生命に関わるような緊急事態ではありませんでした。
ただでさえ地震と津波で困ってるのに、マスコミやネットの被害にも困ってしまっている、被災者の方がおられるだけでした。
でも。
それを確認して、Twitter上に報告できただけでも、行ってよかったな、と。
そして。
以上に挙げた欠点を、再度ご確認いただいた上で。
・元の発言の日時と、その発言者のその後の発言も必ずチェック
・続報も、必ずRTする
RTするにあたっては、1人でも多くの方に、この基本を。
……と、思います。
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