水没バイクの引き上げ。
持ち主さんからのご依頼なので、安心して吊り上げて、運んだこともあります。
で。
地元の持ち主さんのご指定で、運び込んだのはボランティアさん達のベースキャンプ。
そこに、バイクに詳しい人達がたくさんいるらしい。
ここまで読めば、タイトル「大人のオモチャ」の意味がおわかりですね?
被災地の人たち、がんばれ!と言う人達は多いけど。
大人を元気づける一番のエネルギー源は、子どもや孫の笑顔。
それは古今東西の鉄則ではあるんだけど。
これが、すごいんだわ。
不慣れな肉体労働でぐったり疲れた顔だったオジサン達が。
水没バイクを見た途端に、一斉にパッ!と表情が歩くなって。
あれよあれよと分解し始めて。
あーだこーだと延々と。
あの〜
この人達に預けるのか、それとも別の場所に移動するのか。
その見極めだけ、早くお願いしたいんですけど。
……とは、とても言えない雰囲気。
あ。
私はクルマだけ、もっと言えばホンダだけ、さらに言えば競技車両だけ。
バイクに関しては、さっぱりわかりません。
サーキットを走ってるのを見ても、うまいんだか危ないんだか、さっぱりわからない。
そういうレベルなので、少年のような表情で盛り上がってるオッサン達の周りを、ただウロウロするのみ。
基本的なことを書くと。
台風とか大雨の水没ではなく、海水による水没。
塩水だから、カプラーとかの配線関係が全部ダメになる。
どんなに大丈夫に見えても、被覆と銅線の間に入り込んだ微量の塩が、銅線をダメにする。
で。
今すぐかどうか、所要時間には個体差があるけれど。
最終的にはショートして、電気火災を起こす。
だから、海水に浮かんだ(沈んだ)自動車はダメ。
絶対にダメ。
手を出してはいけない。
これは、バイクでも同じでしょ?
でも。
それならば、配線関係を全部、交換してしまえばいい。
……という考え方も、あるわけで。
その場合、自動車よりは簡単?
……と、いうことは。
5年先になるか、10年先になるにか、わからないけど。
あるいは、数十年後に子供か孫に写真を見せながら、こう言う時が来ると思うんです。
「オレは、この状態からここまで直したんだぞ」
「あの人もあの人もあの人も、いろんな人が協力してくれたんだぞ」
なので。
とりあえず、引き上げてきた今この時点で、記念写真を1枚。
これを大切に保管しましょうよ。
これを読んで、それはいい!と思ったあなたは同じ病気持ち。
がれきの撤去とか、ご遺体の捜索とか、物資の配給とか、炊き出しとか。
皆さん、毎日ものすごい苦労をされていました。
そんなところをウロチョロしてるだけの自分の無力さを、毎回、痛感していました。
そんな中で、今回は大人のオモチャ。
たかが積載車、クレーンで吊り上げて運んだだけ、なんですけどね。
疲れきってるはずの皆さんの、明るい笑顔を見られました。
ちょっぴり、いいことをした気分♪
ボランティア組織とか、地域の大人たちの組織の、リーダー格の皆さん。
メンバーの士気が落ちてきてるのを感じたら、水没バイクがいいクスリになるみたいですよ。
ちなみに……
積載車と聞くと、自動車だけと思うかも、だけど。
それは単に、自動車を吊り上げて積んで走りまわらないとペイしない。
日々のメンテナンスとか消耗品とか修理とか、トラックがつぶれた時に買い換える資金とか。
そういう金額面で、自動車を専門にしないと割りに合わない(維持できない)、というだけ。
自動車じゃなくても、バイクじゃなくても。
プレハブ小屋だって、発電機だって、冷蔵庫だって、洗濯機だって、看板だって、小船だって積めばいい。
「なんで、積載車でそんな物を運んでるの?」
「もっとお金になるものを運べばいいのに」
「そんな物は、普通のクレーン車か、平ボディでもいいでしょ」
……なんて、言う人も、東京にはいたけど。
そういう普通のクレーン車とか、平ボディのトラックは、どこで余ってるの?
被災地(の往復)に提供していただけるんですか?
……って話ですよ。
厳密に言えば、自動車を積むトラックは自動車専用。
他の荷物を積むのはダメなんだけど。
何往復もしてる途中で、それを言ってくる警察官もいなかったし。
(むしろ、ご苦労様です!とか言われた)
その辺、わかってて言ってるのかなぁ?
……と、けっこう冷めた気持ちで聞き流してました。
最後に質問。
あなたが生活費を切り詰めて被災地に(行ってる人に)カンパした貴重な資金。
それが、こういう「大人のオモチャ」を洗ったり修理したりするために使われたら。
あなたは、不満ですか?
「そんなことに使うために提供したんじゃない!」
……と、不愉快に思いますか?
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2012.-3.-7 Wed 5:00 from 東京
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