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約3分間の試聴ができます。タイトルをクリックして下さい。(要リアル・プレイヤー
オリジナル音源はステレオですが、ファイルを軽くするためにモノラルに変換してあります。


Now on SALE!

NEU NICHTS 024
Over The Equinox / Aska Temple
1. Over the equinox
2. Live Justine at Housei Univ.

\2,000(限定ペーパージャケット)

neu nichts 024
Over The Equinox
by mail order.
$25 (includes shipping rates)



 いつだって浮世離れ度No.1バンド=Aska Templeの泰然自若&超然とした作風と正反対のことをいきなり書いてしまって誠に恐縮だが、実際のところ、JOHN UBELこと弓場宗治はもうすぐ40才だ。『Over the equinox』。「昼夜平分時を超えて」というタイトルから「これは平均寿命79才の日本男子としての弓場の『人生折り返し地点宣言』なのではないか」という平凡な連想をしてしまった。

 その表題曲は荘厳なパイプオルガンの長音を左トラックに、右には比較的短いパッセージで音色が変貌するシンセサイザー演奏を、完全に左/右分断した形で配した23分以上にわたる長編である。再び安易な連想をするならば、左チャンネルは彼の追憶。つまり、重篤な疎外と逸脱を重ねたUBELの神経を蝕んだ過去の無明の闇の音。被害関係妄想を誘発し続けた孤独。漆黒の牢獄の世界。彼を襲うネガティブな仮想敵との長い長い闘争の背景にずっと鳴っていた音なのではないか。一方、右は未来のUBEL。めまぐるしく高揚と下降を繰り返す。眩暈のように悪夢のようにジェットコースターのようにDNA状に絡みつく音像。しかし、それは開放的で、柔和で、生来の弓場という優しい男の奏でる音だ。煌き、瞬き、美しく輝く未来のメロディの群れ。

 願わくば、まず左トラックだけを、続いて右トラックを、そして最後にヘッドホンで左右のトラックを同時に聴いてほしい。過去と未来の音を同時に鳴らすことによって照射される現在。時間軸の切っ先が聴く者の脳に突き付けられる。それは今、生きているということの意味を問うJOHN UBELという天使の一撃である。

 若者たちよ。例えばフィッシュマンズなんていう糞バンドの商業サイケデリアとかダウンロードした無料ソフトで簡単に作れちゃうダブとかエレクトロニカなどと呼ばれる簡素なデスクトップ音楽に「宇宙」を見る暇があるなら、この曲「Over the equinox」の美しい孤独に映る、己を見よ。この左右のチャンネルの間に屹立する、現在を見よ。

 表題曲で過去に蹴りを付けたかのように思えるJOHN UBELの音楽的アウフヘーベンの継続はバンド編成でのASKA TEMPLEでも顕著だ。彼らのライブは常に過去を古くし、未来を光り輝かせる。2曲目「Live Justine」は2004年3月、法政大学学生会館大ホールにおけるライブ・テイクで、この後、2年近くライブ活動を休止することになった渾身のステージだ。UBELのギターシンセの高揚感を増長するかのようにスペーシーなシンセを轟かせるのは怒涛のプログレ弾き語りユニット=海賊放送91.5で知られる壮絶テクのベテラン・キーボーディスト=nicolai maruhama blondskayaこと丸濱勉。猛烈な勢いと熱量で夜空に放射される二人のエネルギーを力業で地表に繋ぎとめるのは全世界最注目の叙情派ジャズ・パンク=オシリペンペンズのドラマーとして知られる迎祐輔、オーラミンなどで活躍する名古屋在住の盟友=東内原章人のベース。この最強クァルテットで、断続的ながら現在もAska Templeはライブを行っており、その存在感は文字通り圧倒的だ。

 UBELは「おれは生きてる限り認めてもらえないんや」と売れない純文学作家みたいな弱音を吐くことがある。ちょっと待てUBEL。Aska Templeは「equinox」を超えて夏至に向かう。このアルバムはそれを確信させる決定盤だ。彼らの灼熱の季節はまだまだこれからなのだ。 松本亀吉




Now on SALE!

NEU NICHTS 023
A NIGHT BY THE PAVANE / Aska Temple
1. A NIGHT BY THE PAVANE
Live at shinsekai BRIDGE 2003.9.13
a)PAVANE POUR UNE INFANTE DEFUNTE/RAVEL
b)CONCERTINO FOR PIANO AND ORCHESTRA
2nd. Mov./RAVEL

2. Psyber Live
Live at okayama PEPPERLAND 2003.3.8
Blue Flower(from BRUCKNER symphony no.5 2nd.Mov)

\2,000(限定ペーパージャケット)

neu nichts 023
A NIGHT BY THE PAVANE

About A NIGHT BY THE PAVANE


The reason that I returned to the classic,was the disappointment to the NEW AGE.

I read BIBLE in the isolated room of mental hospital.After I went out hospital,I covered
VIVALDI,RAVEL,BARBER,CHOPIN,BALTOK,by electric guitar.and I read all through
CRITIQUE OF PURE REASON of KANT in English,Les miserables2,HUGO,SADE,
BAUDLAIRE,MALLARME,ARTHURE RIMBAUD in French,HEESE in Deutsch.I am
reading HEGEL,HEIDEGGER,NOVALIS in Deutsch

These 3 years,I had been re-studying classic guitar.I was taught the classical method
by classic guitar from proffesor.I played in guitar orchestra,two christmas songs,as one
of them.I became to be able to read score,and I play BACH now.

A NIGHT BY THE PAVANE,this disc is involving two 2003 Live plays,Osaka,and Okayama.
That was the time when the band went through the right direction.

I hope you enjoy this music.





sincerely


JOHN UBEL




Now on SALE!

NEU NICHTS 022
One More Red Nightmare / Aska Temple with William Blake
1. Blue Flower
2. One More Red Nightmare
3. Moon Voyage
4. Hosanna
5. Purple Rose

\2000(限定ペーパージャケット)

neu nichts 022
One More Red Nightmare

About One more red nightmare

After recording ST.MARIA,she extends her hands,with YUUSUKE MUKAE,
I thought we should play with grund piano and drumms.
I played piano in jazz bar YAMA ,and we got into practice in YAMA,
by grund big piano of KAWAI,made in JAPAN,and drumms.
Master of YAMA ,bought good drumms set for us.
and ST.MARIA engineer,KYOUICHI TOKUYAMA
(who was the guitarist of Punk rock band AUSCHWITZ,which were
famous in Japan in middle '80's.of which band were 2men dead now)
he joined to MUKAE and me.

I thought we should play jazz.because drumm style of MUKAE,was really
jazz drumming,I was fascinated with his drumm style.
I played piano by solo ago,and with his drums,
Perhaps we will play like jazz.it was succcessfull for us.
We ,three,got into practice at YAMA.soon or later,
KOBE jazz LIVEHOUSE"BIG APPLE",asked us
to play with our club,and we got the stand at KOBE jazz LIVE HOUSE.
April21,this year.

KOBE is a beautifull port city of jAPAN.
There are many architecture of EUROPEAN.

That night ,in that KOBE jazz LIVE HOUSE.
The mother of divorced girl friend came to see us.
Before "HOSANNA"there is one woman cried,
that is her.

We,three,are rock musician.
but we could play jazz by our own way,I think.

we will practice again from this autumn.



sinverely
JOHN UBEL




St.Maria, she extends her hands

NEU NICHTS 021
St.Maria, she extends her hands / Aska Temple
1. Beyond the blue sky
2. Pray
3. St.maria, she extends her hands

\2000(限定ペーパージャケット)

neu nichts 021
ST.MARIA ,she extends her hands

■ASKA TEMPLEの新作はJohn UBELこと弓場宗治 の多重録音による『Beyond the Blue Sky』、さらにエレ メンタルなピアノ独奏『Pray』、そしてライブ・ステー ジに近いバンド・スタイルの表題曲という3篇。
■1曲目の美しさにまず落涙必至。2曲目の精緻かつ豪 胆な指運びに驚嘆。しかし、今回最も特徴的なのは3曲 目だ。大阪ベアーズで今どき珍しく禍々しいほど鋭利な ステージで物議を醸しているバンド・オシリペンペンズ の迎祐輔をドラムスに、関西パンクの重鎮でアウシュヴィ ッツのギタリスト=徳山喬一をエンジニアに起用すると いうクロスオーバーな配置は弓場にしか実現しえない布 陣と言える。
■さて、弓場もおれも36才になり立派な中年である。 かつて繊細な痩躯の美少年として関西のライブハウスで キャーキャー持て囃されたおれたちも、弓場の弾く鍵盤 のように容赦なく寄る年波に抗する術なく、弓場の腹は 膨らみ、おれの椎間板はヘルニアで、二人ともモタモタ ヨタヨタと大阪の町を歩いている。音楽には常に人柄が 反映され、だいいち、こういうライナーノーツ類も作品 に投影されたアーティストの素顔が垣間見えたほうが良 いのだろ。
■彼の演奏が年月を経て、なお、その純真さを失わず、 むしろ無垢な輝きを増しているのは山村に家族と同居す る優しい青年としてのジェントルネスが最も大きな要因 であり、それは今回の表題曲のメンバー編成が象徴する。 John UBELが世代を超えて共感されるのは、彼の音楽 家としての技量のみならず、率直でキュートな弓場宗治 の素顔の魅力が大きいとおれは思う。おれも大好きだよ、 弓場。                

【松本亀吉】




シュビッタースのように。

能勢伊勢雄(岡山ペパーランド主宰)


現代美術作家のクルト・シュビッタースや大竹伸朗、写真家の森山大道という膨大な作品量を残す(あるいは残した)作家達がいる。彼等と同様の作家として弓場宗治氏のことをここでは書いてみたい。シュビッタースは生涯を日常生活の内で出逢ったガラクタを拾い集めて絵画作品を創り続けた画家である。その作品点数は膨大な数にのぼり、未だ彼の全作品が公開展覧されたことは無い。このような行為を生涯続け、最後には彼自身の家屋までガラクタで完成したのである。この全体性を指して彼は「メルツバウ」と呼び、我国のノイジアン・秋田昌美が自身のバンド名に取り入れことは有名な話である。大竹伸朗は彼の4年間に渡る日常の断片を貼り付けたドローイング集『DREAMS』を発表し、最近では彼の記憶の中に留まったドローイングを編纂した『部分』を発表している。これらは共に日々描き継がれた膨大なドローイングから産み落とされている。また、写真家の森山大道も同様に膨大な写真撮影行為を通じて作品を創り続けている作家だ。ファッション・ブランドのHysteric Grammarが彼に依頼した写真集の承諾条件は400頁の紙幅だったらしい。また彼の新作『新宿』は600頁を費やしている。これらは共に普通の写真集の紙幅を遥に超えたものだ。当然、写真集に掲載された数倍、数十倍の撮影行為があったことは容易に想像できる。なぜ、弓場氏を語るに際して一見関係なさそうな画家や写真家のことを引きあいにしたかというと、弓場氏もこのような作家の流れにあると考えているからである。彼等のように、弓場氏は2年間余りで20枚を超えるCD作品を創り続けている。この作品数は尋常ではない。音楽のジャンルが違えどもフランク・ザッパやマジカルパワー・マコのように次から次に作品を産み続けることのできる作家であるということだ。そこに彼の特長が在る。
弓場氏を含めこれらの作家に共通して言えるのは、日常の中で積み重ねられるイメージのフラグメント(断片)が集積し、一つの姿を我々の前に見せる時、そこには艶めかしい全体性が断片を凌駕して姿を表しているということである。このことに気付かなければならない。それが弓場宗治の真実の姿である。リリース番号21枚目を数えるこの作品Aska Temple『ST.MARIA,she extends her hands』の出来栄えを語る以上の事件がこの全体性の内に起きていることに、注目していただきたい。おそらくこのCD一枚の完成度を語る人は多くいると思われるが、そのこと以上に注意を払われるべきは膨大な量の作品を彼が創り続けていることである。
では、彼の一連の作品を通じて一体何が起きているのだろうか? それは〈全体性〉の回復である。しかもこの全体性は彼の今生での音楽人生として読み取られるような代物では決してない。彼が音楽創作を通じてアウトプットしているのは彼の〈生前の記憶〉にまで遡るような行為である。膨大な量を“繰返し創作し続けること”自体、彼の胎児期の記憶に潜む感受性の「型」に直接関わってくる事柄なのだ。これは厳密には胎生期に形作られる感受性の「型」と呼べるようなモノだ。胎生期には宇宙(霊界)からの力が最も大きく作用し、胎児の無意識世界に与えられる宇宙的力を通じて霊界の記憶を宿すのである。このことに気付いたのがヨハネス・ミューラーやエルンスト・ヘッケルであり、「個体発生は系統発生の短縮された、かつ急速な反覆である」とする有名な反復的胎生学を生んだ。これらの事柄を弓場氏の“繰返し創作し続けること”と突き合わせると〈生前の記憶〉と関わってくる問題であることが理解されよう。このように考えると、弓場氏は彼の〈生前の記憶〉を全仕事の内に降ろしているのである。膨大な作品創作量が物語っているのはこのことだ。毎日“繰返し”続けることが可能な意識は反復的胎生学の音楽的実践であり、そのままカルマの自覚につながっていく。ここに膨大な量を創り続ける作家の最大の秘密が在る。シュビッタースをはじめとして、弓場氏しかり、大竹しかり、森山しかりである。今日まで“繰返す”ことが出来たことは明日も“繰返す”ことが可能であり、そのような繰返しがカルマの本質でありカルマ的認識そのものである。反復する行為によってこの認識は深まっていき、その全体像がやがて弓場氏に働きかける時、弓場宗治という作家は今生の世界から離脱し、真に霊的存在へと化していくそのプロセスにたどり着いたように私には映るのだが…。
弓場君違いますか?
君とはよく深夜の電話で話をしますね。その会話の中で毎回、今、創っている新作の話が告げられます。新作の話をする弓場君の弾んだ声を聴きながら、何時も私はシュビッタースが彼自身の人生の内で出逢い捨ったガラクタのことを思い出しています。人生で巡り逢わせたガラクタ達を愛おしいと思い作品を創り続けたシュビッタース。弓場君も音を捨い続けているのですね。日々繰返されたその行為と残された膨大な量の作品は、彼自身がこの地上で出逢ったカルマを静かに物語っています。シュビッタースのように…。              【end】




オメガポイントライブ

NEU NICHTS 020
OMEGA POINT LIVE / Aska Temple
Disk1. Omega Point Live part1
Disk2. Omega Point Live part2


\2500(2枚組 限定ペーパージャケット)

『オメガ・ポイント・ライブ』に寄せて

長谷川光平


 弓場君から『オメガ・ポイント・ライブ』の構想を知らされたのは、今年(2002 年)の3月でした。私が彼にティヤール・ド・シャルダンの「愛について(みすず書 房/絶版)」という本を紹介したのが2月でした。そのことを思うと、弓場君が大変 急な速度でティヤール・ド・シャルダンの思想に傾倒し、その気持ちを何かに書き留 めるかのように音楽化しようとしたことが、お分かりいただけるでしょう。彼は「愛 について」の読了後、ティヤール・ド・シャルダンの他の翻訳本が入手出来ないた め、英語訳(原文はフランス語)の洋書まで取り寄せて読んだそうです。
 しかし、ティヤール・ド・シャルダンの膨大な著作とその思想が約一ヵ月で分か るはずはありません。まずそのことを最初に申し上げておきたいと思います。そのこ とはどんな思想に対しても言えます。思想は、人生を貫く長い沈黙の中で、行動と反 省に因って証しとなるものだからです。それ以外のものは、借り物や偽物や詭弁にす ぎません。
 初めにこんなことを述べますと、何かこのアルバムの演奏にケチを付けているよ うに思われるかも知れません。でも私は、弓場君がティヤール・ド・シャルダンを デッチアゲて、このアルバムを作ったとは思いません。
 結論を最初に言ってしまいますと、弓場君は“思想や哲学としてのオメガ・ポイ ント”を音楽で表現した訳ではないということです。ティヤール・ド・シャルダンが 示す終点(オメガ・ポイント)は、宇宙進化全体を支配し、その目標であり、完成で もある一点、そして全てを超越した愛である、キリストだったのです。弓場君が非常 に性急な方法で「オメガ・ポイント」と題するライブを行ったことは事実ですが、彼 がそんなにも表現したかったものは、“キリストの愛”に他ならないと私は思いま す。それのみが、時間(歴史)や空間(国境)を越えて、光の速度より早く、逆に彼 (または彼女、そして我々)の心を捉えることが出来るものと思うからです。
 終点が死を越えても未だ働き続けるものである、ということに気付かされた、弓 場君の内面の驚きと喜びが、この『オメガ・ポイント・ライブ』の動機のように思え てなりません。ティヤール・ド・シャルダンはこう言っています。「したがってわれ われがどんな程度であっても、人間化と人格化のより高い極点を前方に望むとき、わ れわれの眼は実際にキリストに向けられているのである。」
 信仰が思想や哲学の放棄ではなく、超越と完成を促すものであることに、弓場君 は気付きはじめているのかも知れません。
 そうしたことから、この2枚組の『オメガ・ポイント・ライブ』は、今までの彼 の作品群とは趣の違う、彼の音楽活動の「分岐点」となるかも知れません。3月29日 の演奏と4月27日の演奏を比べてみても、そこには確かに“反省を伴う深まり”があ ることに驚かされます。いずれにせよ、これほど真摯に、ある意味で古風とも言える 正攻法で音楽表現の在り方を探究する彼の存在は、そうしたことを無視しているかの ように見える怠惰な破壊的風潮の中では、大変貴重なものと思います。
 『人間化と人格化のより高い極点を前方に望む』ということは、音楽に於いても 常に与えられている、大きなテーマです。前方にこそ「終点」があるのです。その一 点を見つめた、このアスカ・テンプルの音楽に、どうぞ静かに向き合って下さい。




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NEU NICHTS 019
ZEITWELLE / Aska Temple
1. ZEITWELLE
2. 飛鳥、蓮の花


\2000(限定ペーパージャケット)

ゲーテ的世界観を現代に再興する音楽

岡山ペパーランド主宰 能勢伊勢雄


私たちは“人間”の視点から世界を本当に見るとどのように見えるのか―このような問題意識をいつの頃か忘れてしまい、近代的自我を確立した。現在常識のようになった無限遠点で消滅する遠近法とは逆に、“人間”の視点から世界を眺めると、視線は扇状に遠方に遠のきますます世界は拡がっていく。これが私達の視線から見える世界の有様である。このことを知るには開かれた陸地や海洋を見てみれば明らかで、そこでは世界は視野に入らない程拡がっている。どこにも遠近法的世界は存在しないのだ。
私たちが見ている地上の遠近法的世界は、閉じられた空間の中に配置された世界に見出される光景である。いや、別の見方をとれば視線が縁符にいくほど地上的な世界は遠近法的に収束するのだといえる。絵画の成立以前は私たちの視線は無限に開かれたものとしてあったが、絵画の成立と共に遠近法的世界に取り込まれていったのだ。
“人間”の視線に立つ限り、世界は無限に眼前に拡がっているにもかかわらず、絵画という視野を限定した認識形態が遠近法的世界を完成させていったのである。こうしてみると無限遠点で消滅する遠近法とは、頭の中で作り上げた〈認識〉に過ぎないことが理解される。真に世界と向き合っている者には、世界とは人間の〈自己意識〉から無限に拡がっていく無限空間以外には存在しないはずだ。そして、無限に拡がりながら拡張する〈自己意識〉が見出す果ての世界に、天空の星座群がある。この星座群に幾多の天使を発見したのが、今日宗教画と呼ばれている中世絵画であった。ドーム中空に浮遊する天使。視線を収束せず、遠近法的消滅点を持たないドームという天蓋の中に、私たちを包込むように顕れる星辰の化身であるところの天使の姿を視えるがままに描いた絵画だった。
このように見てくると私たちが生きている世界の実相は、近代的認識に飼い慣らされた思考法を根底から覆すことになる。弓場宗治氏の音楽から感じることはこのことだ。
彼の音楽には近代的思考法を根底から覆す力がある。自我の〈確立〉とは逆に、〈自己を忘却〉した者に対しての警鐘がここにある。近代的自我が認識した世界観とは、自己を地上界にあけ渡し、物質の成り立ちから人間を捉えようとした世界観に他ならない。この世界観にもう一度、「自己の体験で捉えろ!!」と警鐘を鳴らしたのがゲーテである。ヘーゲルはゲーテに宛てた私信の中で、弁証法をゲーテの「植物形態論から作った」ことを告げている。つまり、ヘーゲル弁証法はゲーテ的認識から誕生したのである。弓場宗治氏との最初の出逢は衝撃的だった。ライブ終了後、ヘーゲル、マルクス、西田幾多郎、梯明秀の話をしたことを昨日のことのように思い出す。幾多のミュージシャンと出会ってきたが、弓場氏のようにこのようなことをシリアスに話題にしたアーチストとの出逢は私にとっては初めての体験だった。
現代のクラブ・ミュージックシーンに計り知れない影響を与えたSYSTEM 7のスティーブ・ヒレッジは、最も重要なマスト・ミュージックとしてマニエル・ゴッチングの『E2-E4』('84年にリリース)を取りあげている。ゴッチングはこのアルバムの中で反復するグリッサントを用い、その反復がもたらす快感の内に人を脱魂状態へと導いたのである。かってのプログレッシブ・ミュージックがエキセントリックでメロディックな、言わばモーツアルト的な快感に上滑っていく中で、ゴッチングが見せた反復は人を徐々にゆっくりと開放した。それはあたかも太古の祝祭的音楽がそうであったように…、である。弓場氏の反復するギターによるグリッサント音もゴッチングの音楽と同様にリスナーに機能する。反復がもたらす永遠感。この永遠感は視線が無限空間に拡がっていく永遠感と同様のものだ。カデンツをもって曲を収束させ一曲の終わりとする近代的作曲法とは全く逆のベクトルがここにある。シェーンベルグが音楽活動を開始する時代に、ラヴェルはヨーロッパの古典音楽に戻ろうとした楽士である。彼らはともに古典音楽が持っていた、永遠に続く無限感を音楽の中に持ち込もうとした。ヨーロッパの民衆音楽が古代より受け継いできたゲーテ的世界観である。
「ラヴェルの音楽には気品が保たれていて、ラヴェル以下の音楽は創りたくない。ラヴェルの気品は真摯に生きることによって醸し出されたものだ」と言い切る弓場氏は、モーツアルトの音楽すらもPOPなセンスが認められるために評価を与えない。これは、彼が世界から遊離する〈自己意識〉に搦め捕られることを嫌悪する顕れである。ここに、カデンツの成立と絵画における遠近法の発見が同時になされていたことを考慮すると、弓場氏の音楽に対する理解の深さが理解できるだろう。
マスメディアが発達し近代的意識に画一化されていく中で、弓場氏のような視線が培われてきたことは奇跡に近く、おそらくこの奇跡をもたらした要因は、彼がクラシック音楽に挑戦したことや、いにしえの面影を残す、広くひらけた明日香村一帯の景観と共に暮らしてきたことと無関係ではないだろう。その中で弓場氏が音楽で試みたことは、もう一度私たちの近代的視線を天界に戻すことなのである。この音楽的試みに、ビジュアルの世界から森山雅夫氏のジャケットがものの見事に応えている。ジャケットデザインを担当している森山氏と私とは阿木譲編集の『ROCK MAGAZENE』で私が編集・執筆していた時代のデザイン担当者という因縁もある人物だが、その彼が、見上げるような位置に、天蓋であるドーム中空に浮く大天使をコラージュする。このビジョンは無限に拡がり星辰の世界でとどまる〈自己意識〉を持つ者のみに幻視できる(厳密には視えてしまい、天使から動かされていることを知る)星辰的世界だ。あまりにも見事にコラボレートしたビジュアルと音楽のシンクロは神秘学の基本中の基本である「視界(ビジョン)は音界(イメージ)に、音界は視界に」変容することを実現している。つまり、詳細はふれないがナータン系とソロモン系イエスの顕現がここにあり、天界と地上界の交感が起きる。このような意味で、このCD『ZEIT WELLE』はジャケット・アートを見ながら特に聴いて欲しいCDである。そうすることにより、現代人の意識の中に〈自己意識〉を再び取り戻すことの〈秘義〉を音楽を通じて体験するのである。このような認識はフランスの幾何学者ディザルクによって古代幾何を体系化した射影幾何学とも深く関連し、現代思想の根幹を成したドゥルース+ガタリの『ミル・プラトー』においても述べられている。
そして、西田・梯哲学がこのギリギリの〈場所〉に成立した〈ヘーゲル弁証法〉と〈無〉の哲学であることを思い出してみると、弓場氏の中での「音楽と思想」の見事なまでの一貫性に気付いていただけると思う。こうしてみると、森山氏がジャケットデザインで描いた世界は射影幾何学的世界のビジュアル化であり、レーべル名「Nichts Records」に込められた「新しい無」という意味も理解していただけるだろう。




Coming Soon!

NEU NICHTS 018
夏への扉 / Aska Temple
1. 夏への扉
2. 鳥の歌今は絶え
3. The Door
4. Shibuya EGG SITE Live

\1500
盟友Dr.thirdeye(PCCBHS、まぐろ等に在籍した 博覧強記のエンジニア)の自宅で録音されたプリ ミティヴなビートに、ディレーとディストーションをた っぷり効かせたおなじみUbelのギターが炸裂する 表題曲は95年の作品。三曲目は85年に録音された ピアノの二重奏。いずれもプログレ、サイケとい った趣きより、古き良きニューウエーブの香りが 漂い、お洒落でさえある。ASKA TEMPLEに灼熱の 轟音だけを求める向きは肩透かしを食らうだろう。
「夏への扉」は1957年に出版されたR.A.ハインラ インの小説で現在も読み継がれる娯楽SFの名作だ。 Ubelが最近再結成したライブ・バンド=Prisoner No.6も英国のSFドラマのタイトルから名を拝借し ているし、Dr.thirdeyeとUbelが知り合ったのは高 校のSF研究会だという。Ubelの描いた「青春の未 来」が展開する、どこか懐かしく美しい名曲集だ。
村上ゴンゾとの電波合戦で観客を恐怖の奈落に陥れ た、2001年2月渋谷EGG SITEでのライブをボーナス 収録。            【松本亀吉】




Coming Soon!

NEU NICHTS 017
HOSANNA / Aska Temple
1. 回廊CORRIDOR (長谷寺にて)
2. HOSANNA (thismusicisforJESUS)

\1500
 Aska Templeの新作は、John Ubelのシンセ多重録音作品。個人的には現時点でのAska Templeの最高傑作だと思う。
 無間の旋律が機織物のように幾重にも交錯し、その上に眩しい光の束が何本も照射されては螺旋状に回転する1曲目「回廊」はジャケットのアートワークのイメージに顕著な高揚感溢れる23分強の力作。しかし、表題曲「HOSANNNA」が、もっと凄い。ワンコードで突っ走る低音に、ピアノと、ハープを思わせる美しいシンセの音色がユニゾンで乱舞する見事な饗宴。パイプオルガンがクールダウンする小節との対比も素敵だ。そして12分を超えたあたりから見たことも聴いたこともない豪胆で強大な太い音像が降臨する展開はもはや畏怖すべき未曾有の領域と呼んで良いだろう。
 先日、私が主催した野外イベントに、このAska Templeを招聘したのだが、その透き通るような音の塊が夕雲に反響し地上に降り注ぐ情景はこの世の物と思えないほど美しく、圧巻だった。2001年の後半も精力的に、また誠実に活動を続けるJohn Ubel/Aska TempleのインフォメーションはHP(http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Theater/4494/)でチェック。 【松本亀吉】




redacross.jpg (14k)

NEU NICHTS 016
RED ACROSS THE BORDER / Aska Temple
 1. Red across the Border
 2. 青い花

\1500
 John Ubelとは彼是14年ほどの付き合いになる。強烈な妄想と幻聴に操られる不憫な分裂病者として私の前に現れた貧相な書生の面影は、今はもう無い。彼にとってこの歳月は「狂人と呼ばれる自分」との闘争の歴史だったのかも知れない。
 私は多くの「狂人」が姿を消すのを見た。しかし、John Ubelこと弓場宗治だけは闘い抜いた。彼自身の無垢な創作欲求と、それを支持するスタッフやファンの力が武器だった。
 特にmomaxこと森山雅夫のUbelに対する情熱と作品への愛着は、彼が手がける一連のWEBサイトやアートワークで一目瞭然だ。momaxのジャケットだけでも、NichtsのCDを買う価値は充分あると私は思っている。
 23分の長編が二曲。いずれもPLAYした瞬間にその天使のように繊細で悪魔のように大胆な音の世界に引き込まれる。母胎の温かさと牢獄の冷たさを併せ持つ彼の音楽は「きちがい」の果ての真実を、今、大きな幸福の中で奏で続けている。 【松本亀吉】




LIVE at 山

NEU NICHTS 015
PIANO SOLO LIVE at 山 / John Ubel
 1. 或るクリスチャンの死
 2. MOON VOYAGE 第3楽章
 3. MOON VOYAGE 第4楽章
 4. 或るいはあなたを愛して
 5. 青い花

\1500

■John Ubel こと弓場宗治の魅力は、孤独であることに尽きる。孤独であり続けることはとても難しい。Ubel は都市を好まず、勤労とも無縁で明日香村に住んでいる。何者の影響も受けない環境と常人の認識を超えた創作活動への美意識が、彼の孤独をキープしているのだ。
■彼の最新作はピアノ独奏によるライブ。これまでにもいくつかのピアノ作品が発表されたが、DAT一発録りの長編は初めてだ。何千回も反復するミニマリズムは彼の肉体性の極限を象徴し、渦巻くフレーズの中で「Ubelの孤独」が自信に溢れて輝いて見える。それは、トランスを伴う集団催眠のような商業サイケと対極を成す個対個の音楽であり、孤高の芸術と呼ぶに相応しい。
■語源的な意味で真のプログレッシヴ・ロックを追及し続けるバンド“Aska Temple”のリーダー=John Ubel の最新作。個人的に睡眠導入剤としてもお薦め!! 【松本亀吉】


メルマガ「Cheepnis Press」の記事




aoihana.jpg (16k)

NEU NICHTS 013-14
青い花 / Aska Temple
DISK One
1. 或るクリスチャンの死
2. 光りあるうちに光の中を歩め
DISK Two
FLYING TEAPOT LIVE
1. LIVE at 姫路マッシュルーム
2. LIVE at 難波ベアーズ

\2000
 John Ubelこと弓場宗治率いるASKA TEMPLE。前作『Moon Voyage』での痛快な宇宙航海を終えて地上に舞い戻った。『或るクリスチャンの死』『光あるうちに光の中を歩め』の二曲で構成された『青い花』はパイプオルガンの壮厳な音色が絨毯のように敷き詰められた教会で、自らのDNAに秘められた歴史について際限なきドラマを百万回ぐらい回想するような深遠な内省音楽。
 これまでのライブ音源よりも数段クリアな処理がなされた実況盤『Flying Teapot Live』は、目にも止まらぬ指使いのギターとへヴィな音圧のドラムスが破壊的であり、ドラマチックであり、また嗜好品として繰り返し聴くに値する中毒性を孕んでいる。
 最近のステージを観た若い女性がUbelについて、しきりに「美しい」という形容で評しているのを聞いた。
確かに、今でも一日4時間以上練習するという彼のギターを奏でる姿は、宇宙へのリスペクトと己の実在の矜持を思わせ、もはや分裂する自我との闘争を連想するべきものではなくなっているだろう。
 この二枚組のアルバムも、透徹とした美の一つの極致である。 【松本亀吉】




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NEU NICHTS 012
Moon Voyage / Aska Temple
1. Moon Voyage part 1
2. Moon Voyage part 2
3. Moon Voyage part 3
4. Moon Voyage part 4

\1500
 大阪・難波にある先鋭的アーティストの牙城「ベアーズ」で活躍中のAska Temple。今や、国内でも指折りのサイケデリック・ロック・バンドとして、一般にその知名度が高まりつつある。ご存知のとおり、Aska Templeはリーダー=John Ubelのソロ・プロジェクト的要素が濃く、このアルバムも、Ubelのピアノ独奏の為に書かれた四篇を彼自身がエレクトーンとギターシンセで録音したエレクトリック・ヴァージョンだ。
 これまでの阿鼻叫喚の無間地獄から解き放たれたような爽快かつ内省的なサウンドは、丁寧に混紡されたコード進行によって航海の安定を感じさせ、彼自身の精神の平安をも思わせる。クラウス・シュルツェ、クラスター、ハルモニア、タンジェリン・ドリームなどに通じる宇宙観をエンジンに、月に向かって光の奥へ直進するスーパー・エクスプレス。
 Ubelはもはや狂人ではない。彼は、月光に、太陽以上の放熱を感じる、夜の思索者である。
【松本亀吉】 




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NEU NICHTS 010-011
Time & Space / Aska Temple
Disk One
1. Time & Space part 1
2. Time & Space part 2
3. Time & Space part 3
4. Time & Space part 4
Disk Two
1. Live at Bears 99.12.7

\2000
 コンテンポラリー・ミュージックの最前線=奈良県明日香村で孤立無援、孤軍奮闘の実験録音を続けるAska Templeのニュー・アルバム。このエクストリーム・ミニマルな極限サウンドは、無間の轟音を潜り抜け、逸脱と疎外を重ねた末の、静謐かつ崇高なる真のサイケデリック・パイオニアにしか出せない音に決まっており、ドラッグを入手するような「気持ちイイかも」的な動機では絶対聴けないものだ。
 大阪ベアーズでのライブ録音「LIVE THIRD」を収録したCDとの2枚組であり、また、森山雅夫のアートワークも入魂、渾身の仕上がり。このジャケットだけでも定価分の価値はある。
Aska Temple=John Ubelは2000年の正月に「友人の結婚を祝う曲を作ろう」と思いたち、この「Time&Space」を録音したという。私=松本亀吉は、そんなこと全然知らなかったのだが、2月になって急に思いたって結婚した。Ubelは私の結婚を予知していたのか?彼の住む明日香村で亀の形をした遺跡が発見されたことも、偶然とは思えないのだ。 【松本亀吉】




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NEU NICHTS 009
Black Winter / Aska Temple
1. Black Winter part 1
2. Black Winter part 2
3. Session
4. 弓場宗治 Tokyo Live

\1500
 弓場宗治率いるASKA TEMPLE、99年秋 に録音された最新盤が到着。表題曲『BLACK WINTER』は、エレクトーンの穏やかなコー ド進行と無数にきらめくシンセが、幼い頃の冬 の昼下がりを思い出させるような心温まる短編 『Part 1』と、それをプロットにして加速する 音波とサイケデリックなギターを丁寧に混紡し たミニマル長編『Part 2』による二部構成。特 に後半のリズム・ボックスを導入したあたりに は、最近の弓場の外界への積極性を感じる。こ れは弓場、初のダンス・トラックと言ってもよ いだろう。さらに3曲目『Session』ではラブ クライなどのバンドで活動中の盟友・村上ゴン ゾのパーカッシブな生ベースが加わり、α派大 分泌のエスニック系ヒーリング効果が増幅する。  4曲目のボーナス・トラックは渋谷クアトロ 「宇田川町ロックフェス」でのライヴ録音。自 律神経を撹乱するような入魂のギターソロを演 出する、めちゃくちゃなドラムは私・松本であ ります。 【松本亀吉】




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NEU NICHTS 008
Aska Temple LIVE � / Aska Temple
1. Live at BEARS again 1999.9.24
2. Bonus Track
 Anti Oedipus, Pepperland LIVE in 1996

\1500
 最強メンバーとの評判が高いライヴ・メン バーを従えたASKA TEMPLEの最新実況盤。 村上ゴンゾの粘っこいベースが、まるでギタ ーを弾くヨハン・ユーベルの保護者のように 優しく絡みつく。1999年9月24日、大阪・ ベアーズでのこのライブで、ASKA TEMPLE はプログレ、いや、ロックの歴史の終焉を 宣言したように思える。陳腐な表現で恐縮だ が、「恒久」とか「永遠」とかいう言葉が脳内 にグルグル乱反射する、透徹とした至高の40 分。すべてのロック・ファン必聴。  ボーナス・トラックに96年、岡山・ペパー ランドでの「Anti Oedipus」の演奏を収録。 弓場のギターに、元・馬牛馬、NARDなど の岡山勢が乱入したパンク風のインプロヴィ ゼーション。元・CICADAの美しいボーカリ スト・片岡美佐緒の絶叫が貴重だ。 【松本亀吉】




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NEU NICHTS 007
CROSS / Aska Temple
1. ラヴェル/ピアノ協奏曲 ト長調 第2楽章
2. Submarine Love
3. Cross
4. スクリャービン/ピアノ ソナタ 第3番 第3楽章

\1500
 ヨハン・ユーベルこと弓場宗治(ゆうば・ むねはる)のレコーディング・プロジェクト 「ASKA TEMPLE」。1999年秋リリースの この作品は、ラヴェル、スクリャービンのピ アノ曲をギター・シンセなどで演奏。クラシ ックの佳曲を譜面どおりに起こす作業は、弓 場という人物の勤勉さを率直に物語る。  私は2曲目に思い入れが強い。もう5、6 年前だろうか、天王寺のリハーサル・スタジ オで、突然、彼が「新曲が出来た」と言い、 私に「お、そうか」と返事する間も与えず弾 き始めたのが、この「Submarine Love」だ ったように思う。MercyあたりのDurutti Co lumnを思わせる憂愁溢れる展開が美しい。 弓場の代表曲のひとつと言っても良いだろう。  表題曲「CROSS」は鍵盤を中心に幾重にも 旋回する無間系サウンド、これも弓場の大き な魅力だ。ラスト曲のジミヘンばりのギター ソロも壮絶な、「今の弓場」100%等身大盤。 【松本亀吉】




zerotole.jpg (16k) NEU NICHTS 006
ZERO TOLERANCE FOR GUITAR WIND / Aska Temple
1. Zero tolerance for guitar wind
2. Zeit Aus

\1500
奈良県高市郡明日香村が世界に誇る真のプ ログレッシヴ・バンド、ASKA TEMPLEの 新作は、リーダー・弓場宗治による壮大かつ 緻密な一大絵巻物サウンド! 現世のすべて の存在の関係性を弓場が片手でギュッと搾っ てソーダで割った「因果律ハイ」というカク テルがあるとすれば、これがそうだ。「自然 の摂理とはアナーキーで手におえない物だと 考えがちだが、突き詰めていくと実はけっこ うデジタルなもので、宇宙の規則性なんてコ ンビニのレジみたいなものじゃないの?」と 私は思う。そんな、宇宙や脳内の営みについ て考えざるをえないスペース音楽。2曲入り で、どちらも異常なテンションのミニマル・ サウンド。1曲目の15分を過ぎたあたりから 展開する轟音に、「ああ、宇宙ってこうなって るんだあ」と感嘆すること必至。しかし、そ の感嘆はあくまでも、そこに至るまでの15 分余に伏線を感じなければ訪れないものだ。 【松本亀吉】



onefined.jpg (7k) NEU NICHTS 005
或る晴れた日にあなたと出会いたい/JOHN UBEL
1. It's a rainy day
2. 或る日にあなたを見て
3. It's time for LOVE
4. 夢であなたと手をつないで寺を歩いた
5. Harmonic Dance
6. Geist Piano
7. 弓場宗治&ファンシーズ/LIVE in 1983

\1500
ジョン・ユーベルこと弓場宗治のソロ作品 は、ASKA TEMPLEの創造と破壊を瞬時に 繰り返しまくる壮絶な異空間をさらに突き抜 けた「かなり向こう側」の音楽であり、地獄 の血の池にひっそり咲く蓮の花のようなもの だろう。俗世の侮蔑に晒された深い哀しみ& 恥辱にまみれた汚穢の底にこそ輝く「聖なる もの」がある、と私は改めて知る。彼が多く のクラシックと並行して愛する「ドゥルッテ ィ・コラム」を思わせる静かな逸品集。グラ ンドピアノ一発録りの『Geist Piano』、17歳 の時に演奏した「ファンシーズ」のライブな ども収録されており、ソロ作としてバラエテ ィに富んだお買い得な一枚。弓場の呪われた 思春期と、解脱したかのような現在との対比 が強烈だ。 【松本亀吉】



geistrock.jpg (17k) NEU NICHTS 004
GEIST ROCK/Aska Temple
1. Geist Rock part 1
2. Der Himmel
3. Snow
4. Geist Rock part 2
5. Live at Bears 99/5/27

\1500
ついに待望のライヴ音源登場! ジョン・ユ ーベルこと弓場宗治に、バー・ノイズなどでお なじみ野津哉美、村上ゴンゾ、マディ・グラ・ ブルー・ヘヴンの野口が脇をがっちり固めた最 強メンツのASKA TEMPLE。超ハードロック・ サウンド!! 躁状態で狂ったように(っていうか 狂ってる)ソロ・プレイを弾きまくる弓場のギ ターの尋常でない緊迫感に、リズム隊が追いつ き、追い越そうとする一瞬が恐ろしくスリリン グだ。体力勝負の弓場に気合で挑みかかる野津 ・ 村上・野口。積年のバンド不遇時代を経た弓 場が嬉々として大爆裂した奇跡のライヴ!!!!!!!! 自宅スタジオでの弓場ソロ作品も4曲収録。 こちらも一曲目『Geist Rock Part 1』の第一音 目で完全KO勝ちの圧倒的音塊で、すべての音 楽的価値観を粉砕するかのような唯我独尊・孤 立無縁のユーバ・サウンド! 【松本亀吉】



死者の書 (34k) NEU NICHTS 003
DEATH BOOK/Aska Temple
1. Death Book
2. Improvisation for Electric Guitar

\1500
ASKA TEMPLE、極初期の超レア音源。幾 度となく、リリースの噂が立ったが、今回、 遂にCDで発表。幻の名作「死者の書」がCD で聴ける時代に感謝。
1984年、当時17才の弓場宗治が録音した、 漆黒の怪奇サウンド。恐ろしい触感の風が吹 き、細かく分断された生前の音の記憶。聴く 者を、何処へ連れて行く気だ弓場! まさに 地獄のアンビエント。実に27分33秒の、恐 怖のヒーリング音楽。
もう一曲「Improvisation For Electric Guit ar」は、清楚なアルペジオがオーヴァーダブ されたイントロから、細かく展開されるシル キーな天国サウンド。やっぱりこれも死後の 世界かよ。さては弓場、17才で一回死んでる ね? 「あの世のDURUTTI COLUMN」的 会心のトラック。終盤は完全にザーメン状。 こちらも23分を越える超絶涅槃音楽! 【松本亀吉】



traums3.JPG (15k) NEU NICHTS 002
Traums/Aska Temple
1. Der Schnee der Wind die Nacht des Traums
2. Quartet for Electone and Guitarsynthesizer

\1500
ASKA TEMPLE名義だが、実質、弓場宗治 のソロ作品。今回発売されたシリーズ4作の中 で、最も内省的で、商業的な意味での芸術性、 完成度の高い作品と言えるのではないか。
エレクトーンとGR-09による穏やかな展開の 一曲目「Der Schnee, der Wind, die Nacht des Traums」が秀逸。漂うような旋律に、蠢く高 音のミニマル・ノイズ。時間を止めて楽しみた い夏の夜の、最も快適なBGMとして、すべて のご家庭で機能するべきサウンドだろう。圧倒 的なエントロピーで発熱する強烈なライヴ・バ ンドとしてのASKA TEMPLEのもう一つの横 顔。宇宙的レベルの解熱サウンド。氷解し、昇 華される「心的外傷の夜」…。
「忘れがたき、今は遠い淑女のために、録音 された」という英文のライナーが泣かせるぜ、 弓場。この渾身の超大作で、レッツ解熱! 【松本亀吉】



guitarsolo.jpg (17k)
NEU NICHTS 001
Guitar Solo/Aska Temple
1. Guitar Quartet
2. Guitar Solo Suit
3. A White Hut Girl Beyond
4. Rocks
5. Organism

\1500
「聴かずに死ねない」とはこのCDの事だ。 すべてのロック・ファン必聴! 必買! 弓場宗治率いる「ASKA TEMPLE」99年 春の新作。相対的な表現は不毛だが、敢えて 申し上げるなら、ゴア・トランスがどうこう 言ってるような若者こそ聴くべきサウンドだ ろう。未だに曼荼羅やら香の匂いにしか宇宙 を感じ取れないような、想像力の未熟な「サ イケ」な若者たちよ。キーワードを捨てよ。 ファッショナブルな薬品を捨てよ。そんなも のが何かの役に立ったことある? インチキ。 鈍い。本当に研ぎ澄まされた音楽を教えてあ げる。それがコレ。これまで地上に存在した すべてのロック・バンドが「せーの」で同時 に演奏してるような「Guitar Solo Suite」、 穏やかにキャッチーだが、完全に裏返ってお り、この世の物ではなさそうな「A White Hut Girl Beyond」など。ヴァラエティに富 んだ、世紀の怪作。 【松本亀吉】



pianoQ.jpg (22k)
NEU NICHTS 000
Piano Qurtet No.1-No.4/John Ubel
1. No.1
2. No.2
3. No.3
4. No.4

\1500
ジョン・ユーベルこと弓場宗治(ゆうば・ むねはる)のピアノ・ソロを4編収録。 PLAYと同時に明日香村の深い森のような 未開のディレー奥地に幽閉されること必至の 「No.1」が白眉。スパイラルな旋律と対照的 な低い周波数のブリープが強烈。
「No.2」はオーヴァー・ダブによる弓場メ ロディ炸裂。ジャズ・バーのグランドピアノ に突っ伏して弾きまくる彼の、脳みそをぶち 撒けたような放射状カオス!
「No.3」「No.4」も同様の録音だが、より リリカルに、しかし、明らかに暴力的な熱量 を帯びた「ペンギン・カフェ・オーケストラ の裏ビデオ」あるいは「日曜日はレイプ気分」 的サウンド。
「今は何処にいるやも知れぬ多くのガール フレンド達」に捧げられた、受容と排他のギ リギリ臨界点を行く、弓場の真骨頂。 【松本亀吉】



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