1.気剣体一致について述べよ。
気剣体一致とは気合、体捌き、竹刀の動きの三つが常に一緒になって打突しなければならないのであって、一つでも欠けると有効打突にはならない。
相手を打とうと思ってその場で気合いを入れて確実に打ったとしても、踏み込むときの体の体勢が悪ければ有効打突とはならない。また、気合いを掛けて踏み込んで打っても竹刀の働きが悪ければ有効打突にはならない。打つ気がなかったが竹刀を振ったら当たったという場合でも気の働きが欠けているので有効打突にはならない。従って、打突するときには常に気剣体の三つが同時に作用するように心がけなければいけない。
2.技癖の例
かぎ足
かぎ足は剣道の打突に障害があるばかりでなく、膝を痛め腰を悪くする原因になる。これを矯正するには、「左膝で相手を攻める」と思えば足全体が相手の方向を向き、かぎ足は自然に矯正される。
右手打ち
人間はたいてい右利きであり、剣道も右手で打ちたがるものである。但し、剣道では左手をもと手、右手を副え手というくらい左手で打つのが原則であり、右手打ちは技も決まらず、上達もしない。従って、右手打ちはどうしても矯正しなければならない。その方法として、剣先で打つ気持ちよりも鍔もとで打つようにという教えがある。鍔もとで打とうとすれば踏み込みも大きく、右手の力も抜けて打てるのである。
3.剣道形を修行する目的を箇条書きに5つ以上記せ。
剣道形は各流派のすぐれた技を集め、剣道の技術の中において最も基本的な打突法を組み立てたものです。礼式、構え、間合い、攻め、打突、気合い、残心など、すべての術技ともいえるもので、次のような目的を達成することが出来る。
4.「正面打ち」の留意点を箇条書きに4つ以上挙げよ。
5.剣道で礼儀を大切にするのは何故か。
剣道のような対人関係の武道は、打突するたびごとに非常に刺激が強く、ややもすると原始的な闘争本能のみの単なる打ち合いに陥りやすい。そのために礼儀によって人間的に統率し相手の人格を尊重することが大切になるのである。また、自分の弱点を打突してくれたとき、自己の力の不十分さ、技術の足らないところを深く反省して、相手が自分を直接教えてくれたという感謝の気持ちをもつことが重要で、そのために相手に対する礼儀を大切にしなければならないのである。
6.間合いについて説明せよ。
「一足一刀の間合い」とは「常の間」と言い、一足踏み込めば相手を打突できる距離で、ふつう両者の剣先がわずかに交差する程度である。この間合いから近くなったのを「近間」、遠くなったのを「遠間」と言う。
相手を打つために「一足一刀の間」になることを、「打ち間に入る」、「自分の間に入る」などという。また、距離的にも技術的にも相手と絶縁して相手が打ってこれない状態を作るこことを「間合いを切る」と言う。
7.剣道形修行の必要性・効果
必要性:剣道形は各流派のすぐれた技を集め、剣道の技術の中において最も基本的な打突法を組み立てたものです。礼式、構え、間合い、攻め、打突、気合い、残心など、すべての術技ともいえるもので、極めて高度なものであるので、初心者はもちろんのこと、上級者も常に形の稽古によって正しい剣道を修得することが必要です。
<効果>
などの剣道の基本となる手足の捌き、気合い、呼吸、打突の機会等を修得することが出来るので剣道の稽古の際には剣道形も合わせて修行するよう努めなくてはならない。
8.切り返しの留意点(切り返し五則)
そこに「打ち返し」の意義がある。
9.理事一致について
理は理合いであり事は技である。剣道を学ぶとき、理合にかたよってはいけないし、技ばかりに片寄ってもよくない。理合と技とを一元的に修練するのが理事一致である。
10.手の内について述べよ
手の内(てのうち)とは、竹刀の握りと教える場合がありますが、竹刀を操作する掌中の作用であり、両手首・両手の指を最も効率的に使う動きのことをいいます。手の裡(てのうち)とも書きます。
具体的には
これらを総合的に手の内とも言います。
11.気位について述べよ
気位(きぐらい)とは、長い年月をかけて修練や鍛錬を続けたことによって、技を充分に修得しさらに精神的にも鍛えられたその人からにじみ出る侵しがたい気品を言います。
12.規則第17・20条に定められている中で反則を2回以上行うと相手に一本与える反則は何か。
第17条の1.定められた以外の用具(不正用具)を使用する。
第17条の2.相手に足をかけまたは払う。
第17条の3.相手を不当に場外に出す。
第17条の4.試合中に場外に出る。
細則第15条…場外とは
第17条の5.自己の竹刀を落とす。
第17条の6.不当な中止要請をする。
第17条の7.その他、この規則に反する行為をする。
細則第16条…禁止行為とは
第20条 試合者が第17条2号ないし7号の行為をした場合は、反則とし、2回犯した場合は、相手に1本を与える。反則は1試合を通じて積算する。ただし、同時反則によって両者が負けになる場合は相殺し、反則としない。
解答は赤で書かれているものが反則2回で相手に1本与える反則です。
13.有構無構について述べよ
有構無構(ゆうこうむこう)とは、 基本的な構えは中段や上段がありますが、自分の構えにこだわったり、相手の構えを考えすぎたり用心をしすぎたりすると、自由な動きができなるものです。構えはあってないのと同じで、最終的には勝敗というものは心の闘いが左右するので、構えにこだわらずに、心の内の構えが大切であるという意味です。
14.三つの隙について述べよ
相手が油断したり剣道で言う四戒などの気持ちを持ったときの「心の隙」、この隙が現れないように不動心・平常心でを養うことが大切です。 相手の技の起こり頭や技の尽きたときなどの「技の隙」、打とうとうところや出るところ、退くところなどで隙が生じないように気を持って攻め隙を作らないようにすることが大切です。・技を出したり、打突に失敗したときなどに体勢が崩れ、充分な残心がとれないようになった「身体の隙」を三つの隙と言います。
15.しかけ技と応じ技について述べよ
しかけ技とは相手が打突の動作を起こす前にこちらから相手の中心を攻めたり、竹刀で押さえて隙をつくらせ、または、相手の隙を発見すると同時に打ち込んでゆく技です。また、応じ技とは相手の仕掛けてくる技を、「すりあげる」「返す」「抜く」「打ち落とす」などをして、相手の攻撃を無効にして同時にうまれた隙を打ち込む技のことです
16.五つの構えについて各々説明しなさい。
構えには次の中段・下段・上段・脇・八相の構えがあり、「五行の構え」といいます。
17.間合いについて述べなさい
間と間合いは同じ意味で使う場合もありますが、厳密に区別すれば次の通りです。「間」とは時間的な距離をさし、「間拍子」や「拍子の間」などに使われている。「間合い」とは空間的な距離で相手と自分との距離をさします。「我より近く、相手より遠い」と言われるのが間合いです。しかし、間合いを略して間ということがあります。一般に言う間合いとは、相手との距離をさし、剣先がふれあう程度(竹刀が10センチ程度交わった)の間合いを一足一刀の間合いといい、1歩踏み込めば相手を打突できる距離です。それより近くなった間合いを近間、遠くなった間合いを遠間といいます。
18.懸待一致について説明しなさい
懸待一致とは、攻める(懸かる)ことばかりに専念しても、備える(待つ)ことばかりに専念しても隙が生じてしまいます。だから、旺盛な気力とともに、懸かるところに待つ心、待つところに懸かる心がなければならないという教えを表現した言葉です。「懸中待(けんちゅうたい)」「待中懸」ともいいます。簡単に言えば「攻防一致」といってもいいでしょう。
19.三殺法について説明しなさい
三殺法とは、相手の「気を殺す」、「竹刀・太刀を殺す」、「技を殺す」ことをいいます。気を殺すとは、充実した気力を持って相手の気を崩して攻めることをいいます。竹刀を殺すとは、相手の竹刀を抑えたり払ったり、叩いたりして竹刀の自由に使わせないことをいいます。技を殺すとは、相手の打ちに対して先を取って乗ったりはじいたりして、相手に攻撃の機会を与えないことをいいます。千葉周作はこれを「三つの挫き」と表現しています。
20.鍔ぜりで膠着状態とはどのような状態か述べなさい。
つば競り合いに入った場合で、適正に行われていて、技を出そうとして競り合っているが、双方どうにも技を出せない状態を膠着という。
21.守破離について述べなさい
守破離とは、修練の過程を示した言葉です。守とは、師の教えを守りながらひたすら基本を身につけることをいいます。破とは今までの教えを基礎として自分の個性を活かし、自分自身のものを創造する段階です。離とは最初の守の段階の教えから外れるのではなく、破の段階で身につけたものを中核として、自由自在に行動しながらいままでの教えを乗り越える段階をいいます。
22.三つの先を説明しなさい
打つ機会である先(せん)には次の三つの先があります。
23.明鏡止水について説明しなさい
明鏡止水とは、自分の心から四戒などの邪念をとりはい、心が明らかな鏡のように澄み切っていれば、静まりかえった水面が月を写すように、相手の隙が自然に自分の心に映るということです。
24.目付について述べなさい
目付とは、剣道では「一眼二足三胆四力(いちがんにそくさんたんしりき)」ということばがあるように、「眼」は単に物理的に見るだけでなく洞察力の意味もあります。目付を説明する「遠山の目付」・「観見の目付」という言葉があるます。
遠山の目付(えんざんのめつけ)とは、相手と対峙したときに、相手の竹刀や打突部など一ヵ所だけを見つめたりしないで、遠い山を望むように、相手の顔を中心に体全体をおおらかに見なさいという教えです。
観見の目付(かんけんのめつけ)とは、「観」は洞察力をいい、「見」は物理的に動きを捕らえる目をいいます。両者とも相手の目を見ることが大切とされています。「目は心の鏡」といわれるように目を見ればその人の心の状態がわかります。また、目を見ることによって相手の身体全体が見えるものです。「観の目強く、見の目弱く」という教えもあります。相手を見るのに「目で見るより心で見よ」という意味です。宮本武蔵は「観の目強く、見の目弱し」と言っています。
25.剣道指導者の心得を箇条書きで5つ以上記しなさい
27.狐疑心について述べなさい
狐疑心(こぎしん)とは、狐は疑い深い動物で、狩人に追われたときに逃げ場に困り道に迷っている間に脇に回られて狩人に撃たれてしまうことがあります。このことから、狐のように疑い深く進退の決心がつかないことをいい、剣道における戒めのひとつです。
28.無念無想について述べなさい
無念無想(むねんむそう)とは、簡単に言えば、よけいな事を何も考えない心の状態をいいます。剣道では、四戒または四病ともいう驚(きょう)・懼(く)・疑(ぎ)・惑(わく)といった心の混乱や、自分の気持ちが一時的に止まって瞬間的動作のできない心が居着く状態、狐疑心といった疑い深く進退の決心がつかない心、勝敗や自分の利己的な考え、これらの自由な心、体の動きを阻害するこまった状態から解放された、まさに明鏡止水の心境をさす言葉です。
29.審判規則第17条4号の反則で場外に出るとはどのようなことか
細則第15条にあるように、場外とは
30.切り返しの受け方とその留意点を述べなさい
受け方は
相互に中段の構えから、機を見て剣先を右に開いて正面を打たせる。ただちに連続左右面を後退または前進しながら打たせ、打ち終わったら双方が中段の構えになるように間合いを充分にとって、直ちに剣先を開いて正面を打たせる。この「正面→連続左右面→正面」の動作を数回繰り返す。初心者に対しては面打ちを引き込むように受け、技量の上達したものには打ちを落とすように受けるなどする。連続の左右面を受けるときは「歩み足」で受ける。竹刀を垂直にし左拳をほぼ腰の高さ、右拳をほぼ乳の高さにして、両拳が上がりすぎないように注意する。
留意点では、次のような切り返し五則という教えがあり、それを守って行います。
32.剣道で礼儀を大切にするのはなぜか述べなさい
剣道は、「礼に始まって礼に終わる」と言われているように、特に礼儀作法を重んじ、厳格に行われてきました。剣道は対人的格闘技であるので、ややもすると原始的、闘争的本能を発揮しやすくなる傾向があります。この本能を礼儀によって人間的に統制したり制御するところに礼の意義があります。
また、人の心は形にあらわれるもので、常に相手の人格を尊重しつつ、お互いに心を練り、体を鍛え、技をみがくためのよき協力者として、感謝の心を持って礼儀作法を正しくすることが、相互によい剣道を形成していく上に大切なことです。
33.残心について説明しなさい
残心とは、相手を打突した後も気持ちをゆるめることなく、少しも油断もなく、その後の変化に直ちに応じられるような心構えをいいます。一般的には打突の後に中段の構えにもっどて相手に正対することになります。自分の打突が有効打突にならなくとも、気を緩めず残心をとって相手の反撃に応じることができなければなりません。また、試合では、有効打とつと審判が判定しても、残心がなければ合議の上、取り消すことができる試合規則になっています。いずれにしても剣道において残心はなくてはならない大切な心と体勢です。
34.気合いについて述べなさい
気合いとは、有効打突の条件である気剣体一致の重要な要素です。打つときの気合いはもちろん大きい発声で自分の気持ちを表します。また、相手と対峙して竹刀を交え、これから攻撃するという、精神を集中し万全の注意をはらった状態で、心の底からにじみ出てくる気持ちも、気合いといい、発声がない場合もあります。初心のうちは大きい声で自分の気合いを表現することがいいでしょう。高段者になるいつれて、無声の気合いもでるようになります。
35.虚実について述べなさい
虚実(きょじつ)の虚とは相手の守りの弱い状態(守りの薄い)のところ、実とは強いと状態(十分守っている)のところをいいます。実を避けて虚を打てという教えです。相手の虚実はこちらからの攻め方(誘い方)によっても変化します。その虚実の変わり目を打つことが大切です。
36.捨て身について述べなさい
捨て身とは、身を捨てたときこそ、はじめて浮かび上がってくる機会があり、相手の隙を見るやいなや、躊躇することなく身を捨てて打ち込んでいくことにより、勝ちを得ることができます。この時に、自分が打たれるなどという、弱い気持ちが起きてはいけません。
37.放心について述べなさい
放心とは、ふつう「放心」というと、心がぼーっとしてまとまりのない状態をいいますが、剣道でいう「放心」とは、どんなことにも対処できるように、心をとき放ち、何ものにもとらわれない心をいいます。明鏡止水や無念無想のこころと同じような心です。
38.自然体のついて述べなさい
自然体とは、剣道の「構え」のもととなる体勢で、どこにも無理のない自然で安定感のある姿勢のことを言います。この姿勢はいかなる身体の移動にも、また相手の動作に対しても敏捷でしかも正確に、かつ自由に対処できるような良い姿勢です。この姿勢は剣道に限らず一般的にも良い姿勢と言われます。
39.防具着用時の心がけ(留意点)を述べなさい
・垂
垂紐を中央の大垂の下で花結びにする。充分に力を入れてきつく結ぶこと。
・胴
胴の下端が垂帯の半分幅ほど隠れるようにつける。左右の紐の長さを同じにして胴が水平になるようにする。次に、胴の下部の胴紐を忘れずに花結びにすること。
・手拭い
面を着ける前に、まず手拭いをかぶる。手拭いは途中ではずれないようにしっかりとかぶること。
・面
顎を安定させるように顔をいれ、面紐を引き締めて面が頭部や顔の部分にしっかりと密着するように着ける。左右の則頭の面紐は2本ずつそれぞれ平行にそろえる。結び終わったら紐の長さをそろえる。(長さは結び目から40センチ以内にする。長い場合はあらかじめ切って、紐の端を処理しておく)耳の付近の面布団を開き、耳と面布団が密着しないようにする。これは鼓膜の損傷を防止するためである。
稽古中に紐がほどけないようにきちっと結ぶ習慣を付けましょう。
・小手
左小手、次に右小手の順で小手を着ける。小手紐は適度に締めて、あまりきつくならないようにすること。また、小手紐が長くたれないように注意する。
40.主審と副審の任務について述べなさい
26.参照
41.観見の目付について述べなさい
観見の目付(かんけんのめつけ)の、観とは洞察力をいい、見とは物理的に動きを捕らえる目をいいます。両者とも相手の目を見ることが大切とされています。「目は心の鏡」といわれるように目を見ればその人の心の状態がわかります。また、目を見ることによって相手の身体全体が見えるものです。「観の目強く、見の目弱く」という教えもあります。相手を見るのに「目で見るより心で見よ」という意味です。宮本武蔵は「観の目強く、見の目弱し」と言っています。
42.剣道を見学するときの注意点を述べなさい。
剣道を見学することによって上達の手助けにすることから、見取り稽古といいます。 これは、ばくぜんと見学するのではなく、他人の稽古や練習態度、得意技などを研究しながら、よい点は取り入れ自分の剣道に役立てて行くように見学することを言います。特に、自分がいつも注意を受けているところや、自分の不得意な技を他の人がどのように行っているかなど、気持ちを集中して見学しなければいけません。そして、自分の剣道を反省する材料にするのです。また、自分が防具を付けて稽古をしているときでも、常に見取り稽古を心掛けなければいけません。
43.剣道形練習上の注意点を箇条書きで5つ以上記せ。
1.形は約束に従い、一定された形式と順序によって練習するものであるが精神的には形にとらわれることなく、何れにも変化できるだけの心身の余裕を持つ。
2.打太刀は約束に従って気合を充実して仕太刀を破る気魄で打ち込む。仕太刀はどこから打ち込まれても臨機応変の処置ができる体勢を整えて初めて約束に従うことができるのである。
3.形の実施中は、始めの座礼から終わりの座礼まで、構えをといて後退するときでも気をゆるめずに、終始充実した気魄で練習する。
4.打太刀は師の位であり、客位に合って打突動作の相手となり、仕太刀の動作を完全に表示させる。
5.仕太刀は門人の位であり、主位にあって、打太刀に動作を行わせ、それによって自分の動作を完全に表示する。
6.通常打太刀に上位の者があたり、あくまでも打太刀が仕太刀をリードして双方の呼吸が合い、十分な気合の充実が肝要であり、心技ともに打太刀から始動し、仕太刀は常に打太刀に従って行動する.
7.形の練習にはまず形の技術に熟練するとともに形の理合いも理解しなければならない。
(補足) 打太刀、仕太刀の位置は、これまで正面に向かって左が打太刀、右が仕太刀とされていたが、論拠が不明白で地区的には、まちまちであった。
そこで昭和42年9月、日本武道館で行われた全日本剣道連盟の講習会に当り講師が協議した結果、これが従来とは逆になり正面に向かって右が上席、すなはち打太刀とし、左を次席、すなはち仕太刀と改めることを申し合わせ伝達された。その理由は宮内庁の礼法により、正面に向かって右が上席で左が次席であることが明確にされたことによる。
44.打突の好機について箇条書きで5つ以上答えよ。
打突すべき次のような機会を指します。
1)起こり頭:出頭、出鼻ともいい動作を起こそうとする瞬間。
2)受け止めたところ:相手が自分の打突を受け止めた瞬間。
3)居着いたところ:心身の活動がにぶり、動きが一時停滞した瞬間。
4)退くところ:相手が攻めに屈して退こうとした瞬間。
5)技の尽きたところ:相手の技が一時中断し、体勢を整えようとする瞬間。
特に1)2)3)を
「三つの許さぬ所」といいます
45.正しい中段の構えにつき『両足、竹刀、両肘、目付け』の点を簡単に説明せよ。
両足について…右足を半歩前に出し、両足のつま先は前方に向けて、左右の開きはおよそ握り拳の幅くらいにする。前後の開きは右足のかかとの線に沿って左足のつま先を置くようにする。また、左足のかかとをわずかに浮かせて体重を両足に等しくかけ、両膝はまげず伸ばさずの状態に自然に保つようにする。
竹刀…剣先の高さは、およそ自分ののどのの高さにする。しかし、相手がいる場合は、相手ののどの高さで、剣先の延長線が相手の両眼の間たは左目の方向を向くようにする。
両肘…両肘は張り過ぎず、すぼめ過ぎず、伸ばし過ぎずの状態で、肩の力を抜き、自然に体側につけ、ゆとりを持って構える。
目付…相手の目を中心に、全体を見るようにする。
竹刀の持ち方…左こぶしの位置はへその高さで、拳一握り分からだから離す。左手の小指を柄頭いっぱいにかけて上から握り、小指、薬指、中指を締め、人指し指と親指を軽く添える。右手も同様に上から軽く握り、右こぶしは鍔よりわずかに離れるようにして持つ。
46.『着装した防具が、すぐほどけない方法を(三つ以上)記せ』
1.面を着けるときは、あご、ひたいの順に合わせて十分に密着させるようにる。面ひもは面金に付けてあるところから順に締めていき、後頭部で結ぶときにゆるまないように注意してしっかりと結ぶ。
2.面ひもの長さは結び目から40センチになるように切って調整する。
3.結び目がたて結びだとほどけやすいので横結びにする。
4.胴ひもの長い方(上紐)を乳革に結んだ後、ゆるまないようにひもを十分に引っ張っておく。
5.胴の下ひも(胴の後ろで結ぶ短いほう)はたて結びにするとほどけやすいので横結びにする。結んだ後、両方に引っ張っておく。
6.垂れを付けるときは、腹を少しへこませた状態できつく締めて、横結びにする。
7.小手ひもはかた結びにし、つねにほどけていないか点検をする。
8.すべてにおいて、稽古の途中でゆるんでいないかを点検する習慣を付ける。
47.『正しい中段の構えのうち「両足・竹刀・両肘・目付」の点につき(簡単に箇条書きで)留意事項を記せ』
1.両足…両足のつま先は前方を向き、左右の開きは約ひと握り、前後の開きは右足のかかとの線に沿って左足のつま先を置くようにする。また、左足のかかとをわずかに浮かせて体重を両足に等しくかけ、両膝はまげず伸ばさずの状態に自然に保つようにする。
2.竹刀…剣先の高さは、およそ自分ののどの高さであるが、相手がいる場合は、相手ののどの高さにし、その延長が相手の両眼の間または左目の方向を向くようにする。
3.両肘…張り過ぎず、すぼめ過ぎず、伸ばし過ぎずの状態で、肩の力を抜き、自然に体側につけ、ゆとりを持って構える。
4.目付(見るところ)…遠山の目付といって、心の窓といわれる相手の目を中心に見ながらも、相手の全身を見るようにする。
5.(おまけ)竹刀の持ち方…竹刀の持ち方は、左手の小指を柄頭いっぱいにかけて上から握り、小指、薬指、中指を締め、人指し指と親指を軽く添え、左こぶしは臍前より約ひと握り前に絞り下げる。右手も同様に上から軽く握り、右こぶしは鍔よりわずかに離れるようにして持つ。
48.『素振りの方法と効果を各々箇条書きに延べよ』
方法…素振りの種類は、正面打ち素振り、左右面素振り、上下振り、斜め振り、空間打突などがある。いづれも前後や左右の足さばきを同時に行う。
1.正面打ち素振り
・中段の構えから「手の内」を変えないようにして竹刀をできるだけ大きく振りかぶる。
・竹刀の物打ちが自分の面の高さになるように止める。
・その時の両肘は絞り込むようにして伸ばし、右腕は肩の高さ、左こぶしはみぞおちの高さで十分に手の内をしぼって止める。
・その後、そのまま振りかぶり同様に続ける。
2.左右面素振り
・正面の素振りと要領は同じだが、打つ場所が相手の面の左右45度の角度になるように正しく打つ。
・振り下ろしたとき、左のこぶしが自分の中心からはずれないように注意する。
・振り下ろした後、自分の頭上で竹刀を回すようにして反対側の斜め45度に振り下ろす。
・これを同様に続ける。
3.跳躍素振り
・正面の素振りと要領は同じだが、振りかぶるときに後ろに飛び下がり、打つときに前に踏み込む。
・下がったときも前に出たときも、常に足は正しい正しい位置で止める。
・特に、左のつま先が右足のかかとより前に出ないように注意する。
4.上下振り
・中段の構えから「手の内」を変えないようにして竹刀をできるだけ大きく振りかぶる。
・止めることなく両腕を伸ばし、左こぶしを下腹部の前まで引きつけて充分に振り下ろす。
・両こぶしは内側に絞るようにし、振りおろした時の剣先の位置は仮想の相手の膝頭の高さぐらいにする。
・この動作を繰り返して行う。
5.斜め振り
・中段の構えから大きく振りかぶり、竹刀は右斜め上から45度ぐらいの角度をもって左膝頭の高さぐらいまで振りおろす。
・さらに大きく振りかぶって頭上で返し左斜め上から前と同じ要領で右膝頭の高さぐらいまで振りおろす。
・この動作を繰り返して行う。
6.空間打突
・素振りの応用動作で、相手(目標)を空間に仮想して、面、小手、胴,突などの打突の稽古をする方法であり、空間打突の正面打ちに跳躍をつけて行う方法を跳躍素振りという。
効果
1.手、足、体の一致を修練することができる。
2.初心者は、素振りによって竹刀の操作を覚えることができる。
3.打突に必要な手の内を覚え、打ちの冴えを身につけることができる。
4.足さばきと竹刀の振りの調和を身につけることができる。
5.稽古の前に行うと準備運動としてもよい効果的が期待できる。
49.道場の出入りの際の礼法を述べよ。
昔から道場の出入りには必ず礼をするしきたりがある。それはその人の心構えを示すものである。入るときは「神に恥じない心で修行します」という誓いの礼で、帰るときは「ありがとうございました」という感謝の礼である。具体的な方法は、道場の出入り口に立ち、神前(神棚がない場所では上席にあたる方向)に注目して、姿勢を正し、頭を下げる。その時は、首を曲げずに、腰から体を折るようにする。その角度はおおむね30°にする。すぐに戻さずに、一呼吸ぐらい頭をさげ、静かにもとの姿勢に戻すとよい。
50.残心と引き揚げの違いについて延べよ。
残心とは相手を打突した後でも心をゆるめることなく相手に心構えや身構えを示して、相手の動作にすぐに対応できる心や体の用意をすることをいう。これに反して引き揚げとは、打突後に相手に対する心の用心がなく、相手に対する身構えがなく、油断したり相手に背中を見せて逃げるような態度を取ることを言う。試合規則では、この引き揚げを戒めるために、有効打突の宣告があった後でも、合議の上、取り消すことができると規定されている。
51.三つの間合いについて延べよ。
1.一足一刀の間合い…一歩踏み込めば相手を打突できる間合いである。一歩さがれば相手の攻撃をはずすことのできる距離で、打ち間ともいい、剣道の基本的な間合いである。
2.遠間…一足一刀の間合いより遠い間合いを言う。この間合いは相手が一歩踏み込んで打突しても有効な打突には成りがたい安全な間合いで、試合や上位の者に対しては、この間合いをとり、相手の隙を見て一足一刀の間合いに進んで打突するのである。
3.近間…一足一刀の間合いより近い間合いである。そのまま一歩踏み込んで打っても元打ちとなり、一歩退けばすかさず相手から打突される危険な間合いである。
52.試合にのぞむ心構えを述べなさい。
1.当日には普段の心身の疲れを完全に回復させ体調を最高の状態に整える。
2.睡眠を十分にとり、精神の安定をはかる。
3.普段から暴飲暴食などは慎む。
4.当日の朝は、余裕を持て準備し試合までゆったりとした気持ちを保つ。
5.防具や竹刀の手入れを十分行い、万全の体制で試合にのぞむ。