Vol.1 Vol.2 Vol.3 Vol.4 Vol.5 その後
YAMAHA TY-Z 250
トレッキングスペシャル製作

2004.3.17


注: ネットで拾ってきたTY-Z-S画像です。

当工房初のトライアル車をベースにしたスペシャルマシンの製作依頼を承りました。ベー

スはヤマハのTY-Z250・・・正直、トラ車という事以外、どんなバイクなのか詳しくは知り

ません。上の画像は、ネットで拾ってきたTY-Z(コンペモデル)の公道仕様版で、保安部

品付ですが、基本的な形は同じものです。確か、オフロードタイプ(と言っていいのか?)

としては、国内初のアルミフレームだったように記憶していますが・・・とにかく、こいつの

ナンバー付コンペモデルであるTY-Z250をベースに前後足回りをYZ80用で強化し、見

た目をYZ125風にしてくれとの依頼です。コンセプト的には、国内版パンペーラですね。



わざわざ、そんなバイクを作るくらいなら、素直にパンペーラ買えと思う貴方、、、依頼人

には、既にパンペーラ所有歴があるんですな。依頼人のインプレはここからどうぞ。。。

当初は、パンペーラベースで足回りの強化を企んでいたようですが、全体にアンビリー

バボーな作りが我慢出来なくなったようで、コイツは、うちが引き取りました。今は嫁のメ

インマシンとして、反則街道まっしぐらです。今秋頃に、スペシャル化の予定でいます。



新たにTY-Zを手に入れた事も、パンペーラを手放した理由の一つかも知れません。兎

にも角にもコイツをベースに、謎の怪しい奥様スペシャルを製作する事になりました。。。



我がガレージに持ち込まれた時点で、既にフロント周りのYZ用倒立フォーク移植は完了

して、見るからに怪しい姿です。YZ125用?のシートを乗っけた状態で、シート高は、パ

ンペーラと同じ程度。しかし、最低地上高は現状で320mmとパンペーラを上回ります。



なんと、フロントフォークは「KABAYA」製です。:−)



三つ又ごとフロント回りはごっそり移植されていますが、フロントホイールは19インチか

ら21インチに変更されています。依頼人みずからスポークを加工し組替えたものです。



当然、リアも16インチから18インチに組替えられています。(よ〜やる。。。) リア周り

の移植過程で、スイングアームの加工が必要になりますが、その時の現物合せ用に、

考えられる最大幅のタイヤが装着された状態で持ち込まれました。流石用意周到です。

 

とりあえずフロント周りの移植は8割方終わっているので、リアから手を付けていく事にし

ます。YZ80のスイングアーム・リンク・サスペンションユニットを移植するのですが、作業

に取り掛かる前に、元の作りをじっくりと観察・・・リンク機構のなんとも複雑怪奇な作り

に暫し呆然。何でこんな作りなのか理解不能です。誰か納得のいく説明プリーズ。(-_-;



スイングアームも、別車種の物を無理やり加工して使っているみたいな作り・・・(-_-;;



いつまでも眺めていても仕方ないので、移植加工の邪魔になる物を外します。



今回はエンジンスワップするわけではありませんが、折角降ろしたので恒例の重量測定

・・・体重計のメモリは24.5kgを指していましたが、依頼人が量った時は27kgだった

とかで、大阪と茨城では、重力が違う事が判明。。。ヾ(-_- )こらこら、なんでやねん!!


2004.3.18



YZ80LWの足回り移植は、スイングアームの加工から始めます。まず最初に行うのは、

ピボット部分の調整とチェーンラインの確保、更に今回は新たにフレームを製作するわ

けではないので、TY-Zのアルミフレーム内に、収まるように加工しなければなりません。



検討の末、YZスイングアームの幅を+20mm広げる事にしました。中心辺りで一度切

断します。妙に切れないと思ったら、とても肉厚で更に菱形日の字断面になってました。



幅延長用のアルミブロック(もちろんA7N01材)と幅固定用の溶接冶具を用意します。



各種シャコ万を使い、定盤にガッチリと固定してから、全周をTIG溶接していきます。



TY-Zのピボットシャフト径は16mm、YZ80のピボットシャフト径は12mm、そのままで

は使えませんので、ピボットシャフト径を12mmに設定し、TY-Zエンジンとフレームのピ

ボット部に、旋盤で削り出したステンレス製アダプターを使ってエンジン・フレームを弄る

事無く取り付けられるようにしました。12mm径のピボットシャフトも削り出しの一品物。



依頼人の希望で、スイングアームエンド部を60mm延長します。延長しないと18インチ

化したホイールが収まりませんしね。チェーン引部分はスネルカム方式を採用します。

新しく作るのも面倒なので、TY−Zスイングアームから必要な部分を取ってリサイクル。



再びこれでもか!ってな感じで固定し、溶接していきます。アクセルシャフトは、TY-Z・

YZ80ともシャフト径が15mmなので、長さの丁度いいTY-Z用を採用する事にします。



ブレーキキャリパーベースも60mm後退させ、さらに10mmオフセットして溶接し、スイ

ングアームの改造は、ほぼ完了しました。まだチェーンガイド用のベースがついていませ

んが、それは後回しにします。YZスイングアームは塗装されているので、溶接部の塗装

が焼けてしまっています。完全に仕上がったら再塗装の予定...何色で塗ろうかな。(笑)


2004.3.30



スイングアームの幅を広げたので、合わなくなったYZ80ホイールのカラーを作り直し、

装着可能にしました。幅を広げた事により、520用スプロケットアダプターを入れる余裕

が出来、既製品の好きなスプロケットを設定して使えるようになります。消耗品を特注に

すると、値段や注文等、何かと大変で、出来る限りそういうものは使いたくありません。



TY-Zフレームに仮組みして確認します。YZ80のリンク周りやサスペンションユニットも仮

組みして、干渉部分や不具合部分を検討します。この段階でスイングアームの垂れ角も

測定し、依頼人に報告。実際には、ある程度まで出来上がってみないと何ともいえない

と言う事で、このまま進める事となりました。車体姿勢は元のTY-Zをベースにしてます。



YZ80用サスペンションの取り付けに邪魔となる部分を切り取り、YZ-TTR125のリンク

周り改造用冶具をあてがってみました。これをこのまま使えたら楽なんでしょうけどね。



依頼人より外装関連のパーツが送られてきました。新しい年式のYZ125用みたいです。



流用予定の外装パーツの年式変更に伴い、シートも新型用が送られてきました。包装を

解いた瞬間に、これは小さいシートだと思い、手持ちのYZ85シートと比較してみます。

形状・肉厚はほぼ一緒で全長が4〜5cm違うぐらいでしょうか。思わず心の中でニヤリ。



更に、最近流行のリザーバタンク一体型のリアブレーキマスターも入っていました。この

パーツは個人的にも興味があったので、触る機会が持てて嬉しいです。値段は7840円

壊れて新品を注文する時ならともかく、問題ないのに交換するには、微妙な値段です。


 

話は変わりますが、今回更新分の撮影は、携帯電話で写した物を使ってみました。おそ

らく言わなければ分からないのではと思えるほど、最近のカメラ付携帯の撮影機能は上

がっていて驚きです。普段の撮影には、古い200万画素デジカメを使用していますが、

電池の消耗が異常に早く、レンズ保護用シャッターも壊れて閉まらないので、電源アダ

プターを使ってのガレージ内専用としています。動きを規制する有線状態ですので、使

い勝手は最悪。そこで携帯カメラで撮影してみると、少なくともHPに使う程度の撮影なら

画質的に問題なく、撮影枚数(メモリカード64MBでスーパーファインモード500枚以上)

バッテリーの持ちも申し分なし。動く被写体の撮影には不向きですが、常に身に付けて

いる物なので今後多いに活躍してくれそうです。欲を言えばストロボ機能が欲しい。(笑)



Vol.2