第5話「復活のゴルボン」<その1>
〜前回までのあらすじ〜
ナビボンに導かれ、光の十勇士をさがす旅を続けるゴルボンと仲間の必勝ボンは、「ジーエス山」のふもとに立
つ芸術の街「アートシティ」へとやってきた。
そこで必勝ボンは何を血迷ったのか、自分のギャグを売り物にショーを始めてしまう。当然、金を払って寒いギャ
グを聞かされた見物客は激怒し、必勝ボンだけでなく、止めに入ったゴルボンもいっしょにふくろだたきにした。
ボコボコにされて倒れているゴルボンたちを救ったのはビーダ合唱団の代表をしている可憐なお嬢様やぶSAN
であった。彼女の健気な優しさに必勝ボンは一目惚れしてしまう。
やぶSANに招待され、ビーダ合唱団の演奏会を見ることになったゴルボンたちは、そこでやぶSANが光の十
勇士だということを知るが、とつぜんやぶSANに謎の男が襲いかかる。
やぶSAN、必勝ボン、そして罪のない人々を次々と傷つける謎の男。仲間を傷つけられたゴルボンは激怒し、
謎の男に真剣ビーバトを挑むが、圧倒的なレベルの差で倒されてしまい、ナビボンを囚われてしまうのだった。
あたりに何もない、暗闇の空間。道どころか、地面すらないその中をゴルボンが一人、歩いていた。
ゴルボン「ここは・・・、どこだ・・・?」
まわりを見まわすゴルボン。生ぬるい風だけが不気味な音を立てて吹いている。
ゴルボン「だれか〜!!いませんか〜!?お〜い!!ナビボ〜ン!!必勝ボ〜ン!!」
ゴルボンの声だけが空しくひびきわたる。
ゴルボン「!! だれかいるぞ!?」
目をこらして見てみると、ゴルボンの前方に何者かの姿が・・・。ゴルボンは急いでその人物に駆け寄った。
ゴルボン「すみませ〜ん。ここ、どこですか?なんにもなんだけど・・・。(^ ^;」
????「ここはお前が来る所ではない。すぐに引き返すのだ。」
謎の人物が悲しげな声で忠告する。ゴルボンはワケがわからなくなる。
ゴルボン「おっちゃ〜ん。そんなこといわずに、オレも仲間に入れてくれよ〜。(^ ^)」
????「だまって引き返せ!!」
ふざけるゴルボンの態度を見て、思わずどなり出す謎の人物。
ゴルボン「はいはい!わかりましたよ。帰りますよ帰りゃいいんでしょ〜?」
つまらなさそうな顔で引き返そうとするゴルボン。謎の人物が小声でつぶやく。
????「ゴルボンよ。この世界を・・・。そして私の子供を救ってくれ・・・・。頼んだぞ・・・。」
ゴルボン「!?」
思わず振り返るゴルボン。その時、まぶしいひかりにつつまれた!!
ゴルボン「はっ!?」
クワッと目を見開き飛び起きるゴルボン。気がつくとベットの上にいた。
ゴルボン「オレ・・・。たしかあのキレ目野郎と戦ってたんだよな?・・・何でこんな所に・・・?」
状況がわかわずに混乱するゴルボン。その時、寝室に何者かが入ってくる。
なおとボン「気がつきましたか。ゴルボン様。」
ゴルボンを救ったなおとボンだ。
ゴルボン「あんたは・・・?ここ・・・どこだ・・・・?」
なおとボン「ここは対黒の水晶団組織、ビーダレジスタンスの秘密基地です。ボクはここのリーダーなおと
ボンといいます。」
ゴルボン「黒の水晶団!?・・・そうか・・・。オレ・・・・負けたんだ・・・。」
ガックリと肩を落とすゴルボン。しかし、すぐに何かを思い出したかのように勢いよくなおとボンの肩をつかむ。
ゴルボン「ナビボンは!?オレの仲間たちは!?」
真剣な眼差しで見つめるゴルボン。なおとボンは大きく首を横にふる。
なおとボン「必勝ボン様とやぶSAN様は保護できたんですが、ナビボン様はシルヴァーにつかまってし
まったんです。スミマセン・・・。」
深々と頭を下げるなおとボン。ゴルボンは気が抜けたようになおとボンの肩から手を下ろす。
ゴルボン「悪いのはあんたじゃないよ。あの時ナビボンの言うことを聞かなかったオレが悪いのさ・・・。」
自分のおろかさ、弱さをかみしめるゴルボン。気がつくと目から涙があふれていた。
なおとボン「!! ゴルボン様!?」
ゴルボン「・・・・・・・・・・・・あれ・・・?おかしいな・・・・。何で涙が・・・・。」
なおとボン「・・・・・・・・・・・よほど・・・、くやしかったんですね・・・。」
なおとボンの優しい言葉が、がさらにゴルボンの涙をあふれさせる。
ゴルボン「オレ・・・・、もっと強くなりたい!!この手で仲間を守れるくらい!!」
力強くベッドのシーツをにぎりしめるゴルボン。ポツポツと涙がこぶしに落ちる。
なおとボン「・・・・・・・・・・・もし、あなたのその意志が本物なら、ひとつだけ方法があります。」
なおとボンは急に立ち上がると、ドアノブに手をかけた。
なおとボン「いきましょう!!」
トゲトゲしい山岳に真っ暗な洞窟がひとつ。入り口と思われる大穴の前にゴルボンたちの姿があった。
ゴルボン「ここは・・・?」
なおとボン「ここは元四のクロ様がお作りになられた潜在の洞窟です。」
ゴルボン「せんざい?・・・ってあの洗濯する時に使うヤツか?」
必勝ボンの影響を受けたのか、寒いギャグを言い放つゴルボン。なおとボンは無視をして、話を進める。
なおとボン「ここで特訓すれば、あなたの中に眠る潜在能力(せんざいのうりょく)が一気に引き出されます。」
ゴルボン「それってスゴいことなのか?」
イマイチ理解力に欠けるゴルボン。潜在能力の意味すらわかってないだろう。ちなみに潜在能力というのは、
「自分のなかに隠された力」のことである。
なおとボン「すごいも何も、もしかしたら王ゴルボン様くらい、強くなる事だってあるんですよ!!」
ゴルボン「そ、そりはスゴい・・・!!」
なおとボン「ただ、ここから生きて帰ってきた人はただ一人。王ゴルボン様だけなのです。」
なおとボンの言葉に青ざめるゴルボン。思わずガニまたになる。
ゴルボン「そ、それだけおそろしい所ってワケ?(^ ^;」
なおとボン「そうですね。」
ゴルボン「出てこないって事は、死んじゃってるってことだよね?(^ ^;」
なおとボン「そうですね。」
ゴルボン「お、オレ、さっきまで死にかけてたんだけど・・・?(^ ^;」
なおとボン「そうですね。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。しばし、無言の状態が続いた・・・。
ゴルボン「いやぁ〜。ええもん見せてもろうたわ〜。ほな、そろそろ宿の方へもどりまひょか〜。(^ ^;」
いつのまにか、浴衣姿になっていたゴルボン。観光客になりきり、その場から去ろうとする。
なおとボン「あなたのさっきの意志はニセモノですか!?ナビボン様を救うんじゃなかったんですか!?」
ゴルボン「!!」
なおとボンの言葉を聞き、マジメな顔つきに変わるゴルボン。右手をギュッとにぎりしめる。
ゴルボン「そうだよな・・・。オレがナビボンを助けなきゃ、だれが助けるってんだ。」
ザッ!!ゴルボンは洞窟に足をふみ入れた。
ゴルボン「じゃ、行ってくるよ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・絶対もどってくるからさ。」
ゴルボンは勇み足で洞窟の中へと駆けていった。
なおとボン「・・・・・・・・・・お気をつけて・・・・。」
ゴルボンの後ろ姿を見守るなおとボンに、彼の部下が駆け寄ってくる。
レジスタンス兵「なおとボン様〜!」
なおとボン「?・・・・どうかしたのか?」
レジスタンス兵「シルヴァーから文書が来ています!」
レジスタンス兵はなおとボンに手紙を渡した。すばやく中をたしかめるなおとボン。
なおとボン「・・・・勇敢かつ無謀なビーダレジスタンスの諸君へ。・・・・・くっ!!言ってくれる!!(怒)」
シルヴァーの挑発的なあいさつに腹を立てるなおとボン。引き続き手紙を読む。
なおとボン「今日の日没までにゴルボンとその仲間の光の十勇士の身柄をこちらに手渡すこと。要求が
のめない場合は人質の妖精ボンを殺害する・・・・だって!?」
クシャクシャとシルヴァーの手紙をにぎしつぶすなおとボン。あわてて自分のうで時計を見る。
なおとボン「日没まで、あと1時間足らずじゃないか!!これじゃゴルボン様が間に合わない!!」
シルヴァーの手紙を手に、なおとボンは全力で基地へと駆け出した。
To be Continued
