第9話「正義を信じて」<その4>



謎の声「お見事!!」

聞き覚えのある声が、高らかに響き渡る。ゴルボンたちが辺りを見まわすと、いつのまにか、きょくちょ〜ボン
筆頭とした数十人の試験官に包囲されていた。

ゴルボン「きょ、きょくちょ〜ボンのオッチャン!!」

意外な人物の登場で、ガニ股になっておどろくゴルボンきょくちょ〜ボンは素早い足取りで、ゴルボンたちの元へと歩み寄った。

きょくちょ〜ボン「先ほどのビーバトといい、今のできごとといい、実にすばらしい物を見せてもらった!・・・
・・・君たち2人こそ、「正義」のBBマスターにふさわしい人物だ!!」


ゴルボンパールの顔を真剣に見つめるきょくちょ〜ボン。しかし、その顔はすぐにほころんだ笑顔へと変わる。

きょくちょ〜ボン「君たち二人を、本年度、春期BBマスター認定試験の合格者とする!!」

きょくちょ〜ボンの言葉と同時に、試験官の間からはげしい拍手がわき上がる。いまいち状況がつかめず、目が
点になるゴルボン

ゴルボン「ご・・・合格?・・・・オレたち・・・・認定試験に合格したのか?」

あぜんとした顔で、パールの方を向くゴルボンパールはそれに笑顔で応えた。

パール「やったね・・・。ゴルボンくん!」

パールの言葉で、はじめて自分が合格したことに気づくゴルボン。こり固まった顔から、ほっぺたが落ちそうな満
面の笑顔に変化する。

ゴルボン「うぅぅぅおぉぉっしゃぁぁぁぁ!!!!・・・・やったぜぇぇぇ!!!ついに、ついに、
Bマスター
になったんだぁぁぁ!!!!・・・・ひゃっほぉぉ〜い!!!!」


あまりのうれしさに、子供のように飛び上がってよろこぶゴルボン。周りからたくさんの笑い声がわき上がる。

きょくちょ〜ボン卑怯ボンよ。キサマをBBカード偽造、その他の容疑で拘束する!!」

ガチャァッ!!卑怯ボンの両手に、重々しい金属質の手錠がかけられる。そして、数人の試験官に連行
され、その場から立ち去ろうとする。

卑怯ボン「ボウズ・・・。ゴルボンとか言ったな・・・。もし、もう一度会えた時は、正々堂々と勝負しようぜぇ。」

今までの卑怯ボンとは思えないほど、穏やかな笑顔を浮かべる卑怯ボン。一言そう伝えると、試験官に連れら
れて、その場を後にした。

ゴルボン卑怯ボン・・・。アイツ・・・・。」

パール「きっと・・・ゴルボンくんの「正義」の力が、あの人を改心させたん・・・だ・・・ね・・・。」

バタッ!!緊張が切れたのか、とつぜん、その場に倒れ込んでしまうパール

ゴルボン「お・・・おい、パール!・・・大丈夫か!?」

パール「大丈夫・・・。ちょっと・・・疲れちゃっただけだから・・・。」

笑顔でVサインをするパール。安心したゴルボンは、中腰になってパールに背を向けた。

ゴルボン「ほれ、おんぶしてやるから、さっさとつかまりな。」

パール「!!・・・い、いらないわよ!・・・これくらいのキズ、何ともないわ!」

ゴルボン「バ〜カ!何照れてんだよ。・・・いいから、さっさとつかまれって!!」

ゴルボンは依然、背中を向けたままで、動こうとしない。仕方なくパールゴルボンの背中につかまった。

きょくちょ〜ボン「他の受験者も無事、保護したようだし、そろそろ会場へと戻ることにしよう。」

きょくちょ〜ボンの合図とともに、試験官たちが、荒野から去り始める。ゴルボンもそれに続いて、歩き出した。

パール「・・・・ゴルボンくんの背中・・・、何だかとってもなつかしい感じがする・・・。」

ゴルボン「ん?・・・何か言ったかぁ?」

パール「・・・ううん。・・・何でもない・・・。」

ゴルボンの背中に、ぬくもりを感じながら、眠りにつくパールであった。




きょくちょ〜ボンゴルボン、ならびにパール。これら両名を、たった今、この時から正規のBBマスター
認定する!!・・・・・おめでとう!!」


BBマスター認定試験の会場内で、何人もの試験官が見守る中、きょくちょ〜ボンの手からゴルボンパール
に、認定証BBマスターバッジが贈られた。

ゴルボンパール「ありがとうございます!!」

認定証BBマスターバッジを受け取り、きょくちょ〜ボンに深々と頭を下げるゴルボンパール

きょくちょ〜ボン「そのBBマスターバッジを付けることで、君たちは「カードに宿る力」を使用したり、「真
剣ビーバト」
において、相手に与えるダメージを制御できるようになる。」


きょくちょ〜ボンの説明を聞きながら、BBマスターバッジを付けるゴルボン。胸でバッジがキラリと輝く。

ゴルボン「これで、王ゴルボンモードにならなくても、「カードに宿る力」が使えるってことだな!」

きょくちょ〜ボン「・・・だからといって、決して悪用してはならんぞ。「カードに宿る力」は使い方をまちがえ
れば、災いを呼ぶ力にもなりうるからな・・・。」


きょくちょ〜ボンの忠告を聞いて、ゴルボンの脳裏に必勝ボンのギャグで凍死しかけた時のことがよぎる。
思わず顔が青ざめてしまうゴルボン

きょくちょ〜ボンゴルボンくん、パールくん。・・・こんな世の中だが、せめて君たちだけは、「正義」のBB
マスター
として、おのれの信念をつらぬきとおしてくれ・・・。」


ゴルボンパールの肩に、軽く手を置き、真剣な眼差しで二人を見つめるきょくちょ〜ボン

ゴルボン「まかしとけって!・・・きょくちょ〜ボンのオッチャン!!」

パール「この世界の人々のために、おのれの力を正しく使うことを誓います。」

きょくちょ〜ボンとガッチリ握手をかわす二人。こうして、ゴルボンの壮絶なBBマスター認定試験が、その幕を
閉じたのであった。




「エムエフシティ」が夕日で赤く染まるころ、試験会場の大きな門からが姿をあらわすゴルボンパール。ふと、
前を見ると、心配そうな表情でゴルボンを見つめるナビボン必勝ボンの姿があった。

ゴルボンナビボン・・・、必勝ボン・・・・。」

おだやかな笑顔で、BBマスターバッジを二人に見せるゴルボンナビボン必勝ボンの顔に、笑顔がもどる。

ナビボンゴルボ〜ン!!」

必勝ボンゴルボンさぁ〜ん!!」

あまりのうれしさに、思わずゴルボンに飛びついてしまうナビボン必勝ボン

ナビボン「ついにやったね!!・・・合格おめでとう!ゴルボン!!」

必勝ボン「おめで父さん、母さん、兄ちゃん、姉ちゃんだよン!!」

しょうこりもなく、いきなり寒いギャグを放つ必勝ボンナビボンナビボンで、お腹を抱えて笑っている。

ゴルボン「お前らなぁ〜。オレみたいに、ちっとは成長したらどうなんだ?」

頭をポリポリかきながら、大きなため息をつくゴルボン。だが、心の底では、変わらぬ仲間と再会したことに感動
していた。

パール「にぎやかな人たちね。・・・もしかして、お友達?」

再会によろこぶゴルボンたちに、そっと歩み寄るパール

ナビボン「こ、このコは・・・昼間の・・・!」

必勝ボン「か・・・カワイ子ちゃん(死語)・・・(=^ ^=)」

ゴルボン「そっかぁ。お前らはまだ、名前も知らないんだったな。・・・このコはパール。オレと同じく、BBマス
ター認定試験
に合格した、オレの「友達」だ。」


ナビボンたちにパールを紹介するゴルボンパールは無言で軽くペコリと頭を下げる。

ゴルボン「んで、こっちがオレの守護精霊のナビボンに、良き(?)相棒の必勝ボンだ。」

ナビボン「よろしくね♪パールちゃん♪」

必勝ボン「よろシクラメンの香り、よン!!」

あいさつがわりに、軽く寒いギャグを放つ必勝ボンに、それでウケるナビボン。言う必要もないだろうが、パール
へのウケは良くなかった。

パール「こちらこそ、よろしく。・・・ギャグセンスの全くない必勝ボンくんに、それで笑っちゃう、おかしな神経
の持ち主、ナビボンさん。」


ピキッ!!ナビボンのこめかみあたりで、不気味な音が鳴った。

ナビボン「ぬぁぁんでぇすぅってぇぇぇ!!!!?(怒)」

必勝ボン「そ、そんな単刀直入で言われると、さすがにショックだよン・・・。(T T)」

ゴルボン「ま、まあまあ!・・・パールはすぐに本音を言っちまうのがクセなんだよ・・・。アハハ〜。(^ ^;」

必死で抑さえようとするゴルボンの努力の甲斐あって、何とかその場は丸く収まった。

ゴルボン「じゃあ、そろそろお別れだな・・・。また会おうぜ、パール。」

パール「ええ、もちろんよ。・・・あなたはパパ以外で、初めて私が認めた強い人なんだもの。機会があれば
ぜひ一度ビーバトしてみたいわ。」


夕日をバックに、友情の熱い握手を交わすゴルボンパール。別れのあいさつを終えると、パールは静かに振
り向いて、ゴルボンたちの前から去っていく。

ナビボン「それじゃあ、再び「ジーエス山」に向かって、レッツGO〜♪」

ゴルボン必勝ボン「オオォ〜!!」

ピタッ!「ジーエス山」という言葉を聞いたとたん、パールは180度反転して、ゴルボンの側へ戻ってきた。

パール「ちょっと待って!!・・・あなたたち、もしかしてこれから「ジーエス山」に行こうとしているの?」

ゴルボン「ああ・・・そうだけど・・・。それがどうかしたか?」

とつぜん、お腹を抱えながら、小声でクスクスと笑いだすパール

パール「クスクスッ!・・・あ〜、これも運命なのかな?・・・私もこれから「ジーエス山」に帰る所なのよ。」

ゴルボン「か、帰る所って・・・あのなぁ〜、お前。オレらが行こうとしてる「ジーエス山」って所は、元四のク
っていう、おエライさんが住む、神聖な所なの!」


鼻高々になって、えらそうに説明を始めるゴルボンパールは、ぼう然とそれをながめている。

ゴルボン「オレやお前みたいな庶民が住めるような場所じゃないんだよ。・・・・・元四のクロの親戚とかなら、
話は別だけどよ・・・。」


パール「そう言えば、言うの忘れてたっけ?・・・元四のクロは、私のパパよ。」

ゴルボン必勝ボンナビボン「な・・・何ですとぉぉ!!!?」

パールの衝撃的な発言に、声を合わせておどろくゴルボンたち。

次回、「ジーエス山」にて、パールの意外な正体が明らかに!!

To be Continued