第10話「勇士よ、旅立て」<その1>
〜前回までのあらすじ〜
「BBカードワールド」を救うため、ナビボンとともに光の十勇士をさがす旅を続けるゴルボンは、「ジーエス山」
に住む元四のクロに会うために必要なBBマスターバッジを手に入れるため、「エムエフシティ」で行われるBB
マスター試験を受けることになった。
そこで出会った謎の少女パールとともに、一次試験を突破するゴルボン。しかしパールは、二次試験にて、同じ
受験者の卑怯ボンの卑劣なワナにはまり、試験合格のカギとなるIDカードを奪われてしまう。
パールの危険を感じ、助けに入ったゴルボンは、自らの「正義の力」で、卑怯ボンを倒し、IDカードを取り返した
だけでなく、なんと彼を改心させてしまうのだった。
その出来事を一部始終見ていたきょくちょ〜ボンに、BBマスターとしての素質を認められたゴルボンとパール
は、「試験合格」の印をもらい、ついに念願のBBマスターへとなることができたのであった!
辺り一面が白い雲におおわれた一本の山道。見覚えのあるこの場所にゴルボンたちの姿があった。
ナビボン「再びやって来ましたぁ、「ジーエス山」!・・・さあ、みんな用意はいい?」
バスガイドのようにハタを振りながらはしゃいだと思ったら、いきなりピコピコハンマーをかつぎだすナビボン。
ゴルボン「・・・何で、そんなモノを用意する必要があるんだよ?(- -;」
ナビボン「決まってるじゃない!!・・・あのシツケのなってない、門番の大男をぶっ飛ばすためよ!!」
ナビボンの目の中に、「打倒!門番兵」の炎が燃え上がる。
必勝ボン「そ、それじゃ、認定試験を受けた意味がないのでは・・・?(^ ^;」
ゴルボン「そうだぜ!・・・それに、お前みたいな小っちゃな妖精ボンなんか、でこピンで一発だっての。」
ナビボン「・・・そ、そうだよね・・・。はあ・・・・、ガックシ・・・(- -;」
自分がでこピンで弾き飛ばされる姿を想像し、大きく肩を落とすナビボン。
パール「シツケのなってない・・・か。それはきっとハーマンのことね。・・・・・まったく、まだお客様イビリなん
て女々しいことやってたのね、彼。(- -;」
部下のあまりの情けなさに、思わずため息をつくパール。
ゴルボン「へぇ〜。あいつ、ハーマンっていうのかぁ。・・・キシシ、似っ合わねえ名前!(^▽^)」
頭の中でハーマンの姿を思い浮かべながら、あやしい笑い声を発するゴルボン。その時・・・。
ナビボン「みんな!・・・見えてきたよ!!」
ナビボンの指さす先を見るゴルボンたち。そこはかって、BBマスターバッジを持ってないがために、ハーマンに
追い返されてしまった場所、神殿への入り口であった。
必勝ボン「あっ!だれかが、あの門番兵にからまれてるよン!!」
必勝ボンの言う通り、入り口ではハーマンが何者かの胸ぐらをつかみ上げ、おどしをかけていた。
謎の人物「だ、だれか〜!!助けてくださぁ〜い!!」
情けない声を上げながら、必死で助けを求める謎の人物。
ナビボン「必勝ボン!あの人を助けるのよ!!・・・とつげきぃ〜!!」
ハーマンめがけて猛スピードで突撃する必勝ボンとナビボン。それに気づいたハーマンは、空いているもう片方
の大きな手で必勝ボンの頭をつかみ上げた。
ゴルボン「バカたれ〜!!・・・突撃してどーする!!(^ ^;」
ハーマン「キサマら〜!しょうこりもなく、また来たか〜!!」
必勝ボンをつかんだまま、ゴルボンに近づいてくるハーマン。そのこわばった顔でゴルボンをにらみつける。
ゴルボン「で、出やがったなこのヤロウ!・・・ほれ!これで文句ないだろう!!」
ゴルボンは首に巻いた赤いスカーフからBBマスターバッジを取り出すと、ハーマンの眼前に突き出した。
ハーマン「そ、それは本物のBBマスターバッジ!!・・・・・・いったい、どこから盗んできた!?」
ハーマンの顔が、さらにこわばった表情になる。
ゴルボン「な、なんだと!?・・・これは正真正銘、オレが自分で試験に合格してもらったもんだ!!」
ハーマン「ウソをつくな!!・・・オマエのような青二才が、そう簡単に合格できるわけがないだろう!!」
ゴルボン「て、てめえ〜。上等だ!表に出やがれ!!・・・ビーバトでたたきのめしてやらぁ!!(怒)」
ゴルボンとハーマンの視線がぶつかり合い、激しく火花が飛び散る。しかし、すでにここは表である。
パール「やめなさいっ!!」
大きな声で叫び、ゴルボンとハーマンの激突を仲裁するパール。鋭い視線でハーマンをにらみつける。
ハーマン「ま、まさか・・・!ぱ、パール様!?・・・どうしてこんなヤツらと一緒に!?」
思わぬ人物の登場で、腰を抜かしてしまうハーマン。右手につかんだ必勝ボンと謎の人物を足元に落とし、すば
やくパールの足元にひざまずいた。
必勝ボン「あいたた・・・。腰がこしょう(故障)するかとおもったよン・・・。(^ ^;」
落とされた時に打った腰をさすりながら、寒いギャグを言い放つ必勝ボン。しかし誰も相手をしてくれなかった。
パール「・・・ハーマン、あなた、自分が試験に合格できないからって、神殿に訪れる人に八つ当たりするな
んて、なさけないと思わないの!?・・・・・・女々しいったら、ありゃしない・・・!」
ハーマン「な、何を申します!?・・・わ、わたくしは決してそのような不謹慎な理由で・・・」
パール「だまりなさい!そんなんだから、万年門番兵なのよ!」
ガガァ〜ン!!パールのキツい一言が、ハーマンの心に深く刺さり込んだ。
ハーマン「ヒ、ヒヒヒ・・・。・・・どうせボクちんは万年門番兵〜・・・。ヒヒヒヒヒ〜。(T▽T)」
パール「壊れてないで、さっさとそこをどきなさい!・・・ただでさえデカいのに、入り口のど真ん中に立ってた
ら、通れないでしょうが・・・!」
ハーマン「は、はは〜!!・・・申し訳ございませんでした〜!!」
地面に頭をこすりつけながら、必死で土下座するハーマン。ゴルボンたちは驚きのあまり、声も出せない。
謎の人物「ど、どうもすみません。・・・おかげで助かりました・・・。(^ ^;」
打った腰をさすりながら、ペコペコと頭を下げる謎の人物。
パール「いいえ。こちらこそ、バカな門番兵がごめいわくをおかけしました。・・・ところであなたは?」
新人ボン「あ、自己紹介がまだでしたね。私の名前は新人ボン。BBマスター認定協会に配属されたばか
りの新人です。今日はきょくちょ〜ボンの命令で、新しいBBカードを取りに来たんです。」
すばやい動きでふところから名刺を取り出し、ゴルボンたちに配る新人ボン。
パール「BBマスター認定協会って・・・、とっても大事なお客様じゃない!もう!バカハーマン!!・・・あ
んたは今日一日中、ここで土下座してなさい!!(怒)」
怒りが爆発し、ハーマンを怒鳴りつけるパール。ハーマンの頭がもっと低くなる。
パール「ふう・・・。それじゃ、行きましょ、みんな。」
ゴルボン「お・・・おう・・・。」(あ・・・あいかわらず、キッツゥ〜!!(^ ^;)
ナビボン(プフッ!いい気味だわ。・・・私に恥をかかせてくれたバツよ!(^▽^))
パールに先導され、ハーマンの目の前を通り抜けていくゴルボンたち。ゴルボンたちが通り抜け、姿が見えなく
なったあとも、延々と土下座を続けるハーマンであった。
ハーマン(い・・・田舎帰ろうかな、オレ・・・。(T T))
ハーマンの守る入り口から上へ上へと登ること30分。「ジーエス山」をおおう白い雲海を抜けると、そこには太
陽の光で輝く真っ白な神殿が立っていた。
パール「さあ、着いたわよ。ここが私のパパ、元四のクロが治める「ジーエス神殿」よ。」
ゴルボン「す、すげぇ〜。・・・まるで天国に来たみたいだ・・・。」
神殿のあまりの神々しさに、目を奪われてしまうゴルボン。
必勝ボン「でも、おかしいよン。・・・クロさんが住んでるのに、神殿はシロなんて・・・。」
ヒュウゥゥ〜。辺りに冷たい風が吹く。
パール「・・・・・・・・・・・・・・・・・・寒い。」
ゴルボン「必勝ボン!ただでさえ、山頂は寒いんだから、これ以上寒くするんじゃない!!(^ ^;」
ナビボン「プッ、プフッ、プフフフフッ!!」
必勝ボンのすさまじいほどの白けたギャグで、辺り一面が吹雪におおわれる。ナビボンの笑い声だけが、ただ空
しく響き渡った。
????「だ、誰だ!?・・・神聖なる「ジーエス神殿」の玄関先で、くだらないギャグを言う奴はっ!!」
必勝ボンの寒いギャグを聞きつけた神官たちが、ものすごい勢いで神殿から出てきた。
ゴルボン「や、やべぇ〜!・・・あんな寒いギャグを言ったんだ。メチャクチャ怒られるぞ!!」
ナビボン「必勝ボンの首が飛ぶだけじゃすまないかもっ!!」
必勝ボン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なぜ?(^ ^;」
たかが寒いギャグを言い放っただけで、なぜかパニックにおちいる一同。必勝ボンの心はちょっぴり傷ついた。
????「お前たち、この神殿に何の用だ!?・・・・・・って、あっ!!」
ゴルボンたちの中に、パールの姿を見つけ、おどろく神官たち。
パール「ただいま、高野ボン。」
高野ボン「お、おかえりなさい!パール。・・・・・・・・あの、この人たちは?」
パール「この人たちは、パパが言ってた光の十勇士よ。あの妖精ボンさんは、王ゴルボン様の守護精霊
だそうよ。・・・みんな、パパに会いに来たの。」
ゴルボン「ど、どうも〜。ゴルボンで〜す。」
必勝ボン「必勝ボンよン!・・・よろ市区改正!(^ ^)」
ヘラヘラしながらあいさつをするゴルボンたち。高野ボンは疑いの眼差しで見つめる。
高野ボン「・・・ま、まあ、パールが言うんですから、間違いないでしょう。・・・で、あなたは?」
新人ボン「私は今年、BBマスター認定協会に配属になったばかりの新人ボンと申します。きょくちょ〜ボ
ンの命令で、新しいBBカードを取りに来ました。」
サッと名刺を取り出し、高野ボンにわたす新人ボン。企業戦士の肩書きがすっかり板についている。
高野ボン「・・・そ、そうですか・・・。まあ、立ち話もなんですから、中へどうぞ。」
ナビボン「はいっ!・・・それじゃ、おジャマしまぁ〜す♪」
何とか信じてもらえたゴルボンたちは、高野ボンの案内で、神殿の中へと入っていった。
神殿内もあちらこちらが白い大理石で作られており、まぶしいほどに光り輝いていた。廊下にはホコリすら見当た
らないほど、清潔感がただよっていた。
高野ボン「さあ、着きましたよ、みなさん。」
廊下を歩いていたゴルボンたちは、やがて豪華な大扉の前へたどりついた。高野ボンはその扉に2、3回ノック
をした。
高野ボン「クロ様。・・・パールとその他3名の客人をお連れしました。」
元四のクロ「うむ、ご苦労であった。・・・中に通してくれ。」
扉の向こうから、男性の太い声が聞こえてきた。その瞬間、扉が大きな音を立てながら、ゆっくりと開いていく。
高野ボン「さあ、みなさん。どうぞ中へ。」
パールに先頭に広間へと入っていくゴルボンたち。広間内を見まわすと、暖かい日差しが差し込む窓辺から、外
をながめる一人の男性がいた。
元四のクロ「よくぞ、ここまで来た。王ゴルボンの遺志を継ぎし、正義の勇士たちよ。」
やがて男性はこちらに振り返り、ゴルボンたちの所へゆっくりと歩み寄ってくる。
ゴルボン「あっ・・・あんたが!!?」
元四のクロ「そうだ・・・私が元、BBマスター四天王の一人・・・・・・」
窓から差し込む日の光が、スポットライトのように元四のクロを照らす。
元四のクロ「元四のクロだ。」
そこには黒いマントで身を包み、全身から神々しさをただよわせる中年の男性の姿があった。
ゴルボン(こ、この人が元四のクロ!?・・・す、すげえ威圧感だ・・・!)
必勝ボン(い、今まで戦ってきた黒い水晶団の将軍なんか、比べ物にならないよン!!)
元四のクロから発せられる覇気に圧倒されるゴルボンたち。思わず言葉を失ってしまう。
パール「ただいま! パパ!!」
子供のように笑いながら、元四のクロに駆け寄るパール。元四のクロから、すさまじい覇気が消えていく。
元四のクロ「うむ。よく帰ってきたな。・・・どうだった?認定試験の方は・・・。」
パール「もう、バッチリよ!」
パールはすばやくポケットからBBマスターバッジを取り出し、自慢気な顔で元四のクロに見せた。
元四のクロ「初めての受験でいきなり合格とは・・・。やはりお前にはBBマスターとしての素質があったよう
だな。・・・よくやったぞ、パール。」
パール「テヘヘ・・・。(=^ ^=)」
優しくほほ笑みながら、パールの頭を軽くなでる元四のクロ。ほめられたことがうれしいのか、パールは子供の
ような無邪気な笑顔を浮かべる。
ゴルボン「あらあら・・・、えらく素直じゃないですか、パールさん。」
ギロッ!小声でつぶやくゴルボンの言葉が聞こえたのか、ものすごい目つきでゴルボンをにらみつけるパ
ール。思わず目をそらしてしまうゴルボン。
ナビボン「おひさしぶりです、クロ様!」
元四のクロ「うむ。本当に久しぶりだな、ビー・・・、いや、今はナビボンであったな。それに・・・・・・」
ふと、ゴルボンの方に視点を移す元四のクロ。
元四のクロ「・・・ようやく会えたな。・・・王ゴルボンの生まれ変わりし者よ・・・。」
元四のクロの瞳を通じて、ゴルボンの心の中に、遠い過去に感じたなつかしさが伝わってくる。
パール「う、うそぉぉ!?・・・ゴルボンくんが、王ゴルボン様の生まれ変わりぃ!?・・・信じられない!!」
元四のクロの口から出た意外な事実に、目を見開いて驚くパール。今にも飛び上がりそうな勢いである。
ゴルボン「何だ、その大げさな驚き方は・・・。(怒)」
元四のクロ「こら、パール。・・・確かにたよりなさそうだが、それはゴルボンくんに対して失礼だぞ。」
パール「あっ!・・・ごめんなさい!!・・・あまりにたよりなさそうだったから、つい・・・。」
ゴルボン「・・・なんか、今の言葉の方が、よけいに傷ついたんですけど・・・。(T T)」
元四のクロとパールの本音アタックで、ゴルボンは心に100万のダメージを受け、ビーダウン!!(^ ^;
元四のクロ「・・・・・わるいが、ゴルボンとナビボン以外は、しばらく席を外してもらえないか?・・・その間、
この神殿の中でも見物しておくといい。・・・・・・・・・・・・・・高野ボン!」
パチィッ!元四のクロが指を鳴らすと、広間の大扉が開き、外から高野ボンが入ってきた。
高野ボン「お呼びですか、クロ様。」
元四のクロ「うむ。・・・・・・すまんが、パールたちを連れて、この神殿内を案内してくれないか。」
高野ボン「かしこまりました。・・・さあパール、必勝ボンくん、こちらへ・・・。」
パール「じゃあまたね、ゴルボンくん。・・・パパにめいわくかけちゃダメよ。」
高野ボンに先導され、広間から出て行くパールたち。やがて、大扉が音をたてながらゆっくりと閉じていく。
ゴルボン「・・・ったく、いつも一言多いんだよな、あの女は・・・。(- -;」
元四のクロ「ハハハ、すまないね。・・・男手ひとつで育てたせいか、少々わがままになってしまってな・・・。
我ながら、恥ずかしいことだよ・・・。」
照れくさそうにほほ笑む元四のクロ。しかし、その表情は急にこわばったものへと変わった。
元四のクロ「だが、たとえどんなに親バカといわれようとも、あの子を悲しませることだけは絶対にできない。
・・・それが・・・あの子の両親を死なせてしまった、私の・・・せめてもの償いなのだからな・・・。」
ゴルボン「!!?・・・・お・・・親を・・・死なせた・・・・?」
ナビボン「そ・・・それって、もしかしてパールちゃんは、クロ様のお子さんじゃないってことですか!?」
再びゴルボンたちの方に振り返る元四のクロ。その表情は、なぜか哀しみに満ちていた。
元四のクロ「・・・・・・・・・・そうだ。・・・・・・・・・・・・あの子は・・・・・・パールは・・・・・・・・・・・・」
思わず生ツバを飲み込むゴルボンとナビボン。広間に緊張が走る。
元四のクロ「王ゴルボンの娘だ。」
ゴルボン&
ナビボン「・・・・!!!!」
To be Continued
