第14話「レジェンドカード、発動」<その2>



必勝ボンが勢いよく宿屋を出ると、目の前には先ほどの河原が広がっていた。必勝ボンはその一角で寝そべる
ルボン
に駆け寄り、首元をつかみ上げた。

必勝ボン「さあ!立つよン、ゴルボンさん!・・・あんたもさっきの放送を聞いたはずよン!!」

ゴルボン「・・・・・。」

必勝ボン「今、オレたちが行かなきゃ、この街が大変なことになるよン!・・・オレたちのせいで、罪もない人た
         ちが死んじゃうかもしれないんだよン!!」


ゴルボン「・・・・・。」

必勝ボン「いつまでそうしてる気だよン!!・・・それでも誇り高きBBマスター、王ゴルボン様の後継者かよ
         ン!?・・・さあ、立って悪を倒しに行くよン!!」


もどかしさがつのっていき、ゴルボンの首元をつかむ手に少しずつ力が入っていく必勝ボン。それでもゴルボン
抜けガラのような目をしたまま、何の反応も見せない。

ゴルボン「・・・・いいじゃねえか・・・。もう・・・・どうでも・・・・・。」

必勝ボン「!!!!」

バキィッ!!!!必勝ボンの力強いこぶしが、ゴルボンの左ほおに炸裂した。そのまま勢いよくふっ飛ぶゴルボン

必勝ボン「もういいよン!!・・・あんたにはもう頼まないよンっ!!(怒)」

必勝ボンは一言そう言い放つと、ゴルボンの元から走り去っていった。

ゴルボン「・・・・・・・。」

殴られた左ほおをさすりながら、うつむくゴルボン。彼の脳裏を、ナビボンにぶたれた時の記憶がよぎる。

ゴルボン「・・・・ナビ・・・・ボン・・・・・。」

謎の男「わかっているはずだ・・・・。お前自身、今何をすべきかを・・・。」

声に気づき、顔を上げるゴルボン。その視線の先にいたのは男とやぶSANであった。

やぶSAN「お願いです!ゴルボンさん!・・・必勝ボンさんを・・・この街を助けてください!!」

ゴルボンの目の前にひざまずき、必死に救いを乞うやぶSANゴルボンの心がゆらぎはじめる。

ゴルボン「・・・・・お・・・・オレは・・・・・。」

ジェイルとの戦いの恐怖が、ゴルボンを心の闇に沈ませる。何とかしたい・・・。しかし自分の非力さがその気持ち
を抑え込んでいた。

謎の男「甘ったれるな!ゴルボン!!」

ゴルボン「・・・・・・!!」

謎の男「戦いはいつも勝てるものではない!・・・強敵にぶつかり、敗北する時もあるから戦いというのだ!」

ゴルボン「・・・・・・。」

謎の男「強敵を恐れ、戦いを避けていてはいつまでたっても前にはすすめんぞ!!」

ゴルボン「・・・・・・。」

謎の男「思い出せ!・・・お前自身の戦う意味を・・・。そしてお前を信じる者の声を・・・・!!」

ゴルボン「オレ自身の・・・戦う意味・・・・・。」

ゴルボンの中で、複雑な思いが激しく交差する。自分自身が戦う意味、それは・・・・。

ゴルボン「オレは・・・・・ナビボンに・・・・オレ自身を認めてもらいたくて・・・・・。」

謎の男「そのために・・・・今お前が何をすべきか・・・・わかるな?」

座り込むゴルボンの肩をポンッと叩く男。その瞳の中から、強い意志が伝わってくる。

謎の男「さあ、行け。・・・・すべてが手遅れにならないうちに・・・・。」

キッ!男の言葉に意を決したゴルボンは勢いよく立ちあがり、河原から噴水広場に向け走り出した。

やぶSAN「あの・・・、ありがとうございます。」

ゴルボンにやる気をおこさせた男に、深々と頭を下げるやぶSAN。それに対し男は軽く鼻で笑った。

謎の男「フッ・・・。オレは何もやっちゃいないさ・・・。さあ、お前も行ってやれ。」

やぶSAN「はっ・・・はいっ!!」

やぶSANは軽くあいさつをすると、ゴルボンの後を追って河原から去っていった。その姿を見守る男の、黒いマン
トがユラユラと風でなびいていた。




必勝ボン「うわぁぁぁぁっ!!!!」

一足先に噴水広場へと来た必勝ボンだったが、コバヤシとの真剣ビーバトにやぶれ、傷だらけになっていた。

コバヤシ「たわいもない。・・・この程度の実力で、よくも今まで私たちのジャマをしてくれたわね!」

コバヤシが、倒れる必勝ボンの頭を何度も踏みつける。歯をくいしばり、痛みにたえる必勝ボン

コバヤシ「・・・そろそろトドメをさしてやろう。・・・・・死ねっ!!」

メタルビーダマのカードにビーダエネルギーを込め、剣状のエネルギーを発生させるコバヤシ。それを必勝ボン
めがけて振り下ろす!

ゴルボン「待てぇっ!!」

噴水広場にゴルボンの叫び声が広がる。コバヤシメタルビーダマのカードのエネルギーをとき、ゴルボンを強
くにらみつけた。

コバヤシ「来たわね・・・。光の十勇士ゴルボン!!」

すばやく必勝ボンの元へ駆け寄り、コバヤシに立ちはだかるゴルボンやぶSANは傷ついた必勝ボンを、そっ
とやさしく抱き起こした。

やぶSAN必勝ボンさん!・・・しっかりしてください!!」

必勝ボン「だ・・・大丈夫よン・・・。少し休めば・・・。それよりも・・・来てくれたんですねゴルボンさん・・・。」

ゴルボン「あ、ああ・・・。お前の一発で目が覚めたぜ。・・・待ってな、すぐに片付けてやるから・・・。」

必勝ボン「へへ・・・。よ・・・よろ四苦八苦・・・・よン。(^ ^;」

痛々しい表情をしながらも、必死で作り笑いをする必勝ボンゴルボンの心に怒りの感情が湧き上がる。

ゴルボン「よくも・・・オレの仲間を・・・・。絶対に許さねえっ!!」

コバヤシ「フフ、ずいぶんと威勢のいいこと。・・・でも妖精ボンがいない状態でどこまでがんばれるかしら?」

ゴルボン「!?・・・な、何でお前がそのことを!?」

意外な人物から意外な言葉を聞き、驚くゴルボンコバヤシが怪しい笑みを浮かべる。

コバヤシ「フフッ、知ってて当然よ。・・・デルタハンターズに、妖精ボンを捕獲するよう命じたのは何者でもな
         い、この私なんだから!」


コバヤシの言葉で、ゴルボンに衝撃が走る。ゴルボンの怒りがさらに上昇していく。

コバヤシ「お前たちの強さが、あの妖精ボンの力であったことを「サンドロン」での戦いで知った私が、デル
         タハンターズ
に依頼したのよ。」


ゴルボン「て・・・てめえ・・・。」

コバヤシ「そしたらどうだったと思う?・・・マグレとはいえ、一度は私を敗ったアイツが、私の足元にも及ばな
         かったんだから!・・・ハハハハハッ!!」


敗れた必勝ボンをののしりながら高笑いを上げるコバヤシゴルボンの怒りが頂点に達した!

ゴルボン「てめえ・・・、絶対に許さねえぇっ!!(怒)」

怒りに身をまかせ、バトルセットを取り出すゴルボンコバヤシもすばやく戦闘体勢を取った。

ゴルボンコバヤシ「ビージャンケン!」

ビージャンケンはゴルボンが勝ち、先攻をモノにした。

ゴルボンコバヤシ「ビーオープン!」

お互いのビーダ戦士をいっせいに表へ返す!


ゴルボン(手札=0)
コバヤシ(手札=0)
バトル場
○しろボン(パワー1/エネルギー6)
メタル命中率「1」Bマーク(ダメージ)=0

ベンチ
きいろボン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「1」Bマーク(ダメージ)=0

あおボン(パワー1/エネルギー4)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0
バトル場
ドラーケン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

ベンチ
ドラーケン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

シュリンゲ(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

コバヤシ「サンドロン」の時は不覚をとったが、今度はそうはいかないわよ。・・・反撃のスキも与えないまま
         一気に攻め落としてやるわ!」


ゴルボン「そうかんたんに・・・・思い通りにはさせねえ!ビードロウ!」

ゴルボンが山札からカードを引き、それを確認する。引いたカードはメタルビーダマであった。

ゴルボン(メタル・・・・ビーダマ・・・・。今使っても絶対にあたらねえ・・・。)「ボンだ!」

ゴルボンは静かにメタルビーダマを手札にすると、自分の番を終了した。

コバヤシ「いくわよ・・・。ビードロウ!」

コバヤシが山札から1枚カードを引いた。カードを確認するなり、コバヤシはそのカードを勢いよく場に出した!

コバヤシ「アシスト!「あやしいはなし」!!」

コバヤシが使ったカードは「プレイヤーがそれぞれの山札の上から2枚ずつカードを引く」という効果を持つキャット
バットロン
だった。ゴルボンコバヤシはそれぞれの山札からカードを2枚引いた。

やぶSAN「自ら敵に手札を与えるなんて・・・・。よほどの自信があるのかしら!?」

必勝ボン「あれが・・・・ヤツらダークムーンの戦略なんだよン!」

ビーバトを見守る2人も思わず息をのみ込む。敵に手札を与えようとも、コバヤシからは余裕すら感じられたから
であった。

コバヤシ「フフフ・・・・、ボンよ。」

ゴルボン「ビードロウだ!」

山札からカードを引き、確認するゴルボン。引いたカードはメタルビーダマであった。カードを見た彼の目が一瞬
するどくなった。

ゴルボン(よしっ!・・・・これなら!!)

ゴルボンは今引いたカードに手札のカード1枚を加えて、勢いよく場に出した。

ゴルボン「一気に進化だ!ブルースナイパー!!」

ゴルボンが場に出したカードは、あおボン用の進化カード、ブルーメイルブルースナイパーであった。
ゴルボンあおボンブルースナイパーに進化した!


ゴルボン(手札=2)
コバヤシ(手札=2)
バトル場
○しろボン(パワー1/エネルギー6)
メタル命中率「1」Bマーク(ダメージ)=0

ベンチ
きいろボン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「1」Bマーク(ダメージ)=0

ブルースナイパー(パワー2(に4)/エネルギー6)
メタル命中率「3」Bマーク(ダメージ)=0
バトル場
ドラーケン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

ベンチ
ドラーケン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

シュリンゲ(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

ゴルボンブルースナイパービーチェンジだ!!」

さらにゴルボンは進化させたブルースナイパーを、バトル場の○しろボンと入れ替えた。

ゴルボン「いくぜ!メタルシュー・・・・・・・」

手札からメタルビーダマのカードを出そうとするゴルボンだったが、とつぜんその手をピタリと止めてしまった。

ゴルボン(また・・・・あの時みたいに・・・失敗したら・・・・・・。)

ジェイルとの戦いの記憶が、ゴルボンメタコロールに恐怖させる。カードを持つ彼の手が小刻みに震える。

ゴルボン(えぇい!!・・・しっかりしろ、ゴルボン!今は弱気になってる時じゃないだろ!)

大きく首を横に振り、心の中の恐怖を振り払うゴルボン。再び闘志を呼び覚まし目の前の敵であるコバヤシをグッ
と見据えた。

ゴルボン「いくぜ!メタルシュート!・・・メタコロォール!!」

ゴルボンが右手にビーダエネルギーをこめると、手のひらの上にメタコロが出現した。ゴルボンは召喚したメタ
コロ
をギュッと握り締めると、それを空高く投げはなった!

ゴルボン(たのむ!・・・成功してくれぇ!!)

ゴルボンがそう強く願う中、場に落下したメタコロが静かに止まる。メタコロの目は・・・・・・・・・「2」!!
ブルースナイパーメタル命中率「3」であるため、敵にダメージを与えることはできなかった!

ゴルボン「ぐっ!!・・・・・・やっぱり・・・・ダメか・・・・。」

コバヤシ「フハハハッ!!・・・・あの妖精ボンがいなきゃ、満足にメタコロールも成功できないのかしら!?」

気落ちするゴルボンに追い討ちをかけるかのように、激しく彼をののしるコバヤシ。だが、今のゴルボンには強く
反発するほどの気力すら感じられなかった。

ゴルボン「ぼ・・・・ボンだ・・・。」

コバヤシ「ビードロウ!」

勢いよくカードを引き、自らの視線をカードに向けるコバヤシ。カードを確認すると、それをすかさず場に出した。

コバヤシ「進化っ!鋼蒼竜!!」

コバヤシが場に出したカードは、ドラーケン用の進化カード、鋼蒼竜であった。コバヤシドラーケン
鋼蒼竜に進化した!


ゴルボン(手札=1)
コバヤシ(手札=2)
バトル場
ブルースナイパー(パワー2(に4)/エネルギー6)
メタル命中率「3」Bマーク(ダメージ)=0

ベンチ
きいろボン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「1」Bマーク(ダメージ)=0

○しろボン(パワー1/エネルギー6)
メタル命中率「1」Bマーク(ダメージ)=0
バトル場
鋼蒼竜(パワー2/エネルギー6)
メタル命中率「3」Bマーク(ダメージ)=0

ベンチ
ドラーケン(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

シュリンゲ(パワー1/エネルギー5)
メタル命中率「2」Bマーク(ダメージ)=0

ゴルボン!!!!

コバヤシ「フフフッ!!奇跡やマグレなどでビーバトは制せないということ・・・その身に叩き込んでやるわ!」

高笑いを上げながら、コバヤシはさらに手札から2枚のカードを場に出した!

コバヤシ「コンボ!「うちかたはじめ」!・・・メタルシュート!!」

コバヤシの手から出されたカードは、「メタルビーダマを撃つときのみ、パワーを+2する」という効果を持つダー
クバズーカ
と、メタルビーダマであった!

コバヤシ「くらうがいい!メタコロォール!!」

右手にメタコロを召喚し、空高く投げはなつコバヤシメタコロの目は・・・・・・・・・「3」!!
ゴルボンブルースナイパーは2+2+2の合計6ダメージを受け、ビーダウン!!

ゴルボン「・・・・・!!」

鋼蒼竜の一撃であっけなく散っていったブルースナイパー。追いつめられるゴルボンの運命は!?

To be Continued



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