Midnight Sun
Midnight Sun / MCA MKPS 2019 / 1971
デンマーク出身のバンド。Peer Frost (G: 元Young Flowers), Lars Bisgaard
(Vo: 元Maxwells), Carsten Smedegaard (Dr: 元Beefeaters)に、ジャズ・プレイヤーだったBent
Hesselmann (Sax, Flute), Niels Bronsted (Piano),およびコペンハーゲンのカフェでアメリカのジャズ・ミュージシャンのバックを勤めていたBo
Stief (Bass)によって、1969年に結成され、当初はRainbow Bandと称していた。
1970年に同名義で発表したアルバムでは、ジャズ・プログレッシヴ・ロックを見事に演奏する画期的なバンドとして注目された。その後、1970年末にVoがAllan
Mortensen (Vo: 元Tears)に変わり、既にカナダにRainbow Bandを名乗るバンドが存在していたため、1971年7月にバンド名をMidnight
Sunに変更し、本作を発表する。
本作でも、さまざまなアイディアを元にしたジャジーなプレイが散りばめられた前衛的なロック・スタイルが展開されている。この楽曲スタイルが既に1971年に行なわれていたことが凄いと言わざるをえない。ちょうどKing
CrimsonがIslandsを発表していた頃であり、根底には同じモノが流れていると言えるかもしれない。
中途半端なジャズ・ロックには決してならず、凄まじい技量の持ち主たちが繰り広げるプレイは、時に、Blood
Sweet And TearsやSoft Machineと比較されがちだが、彼ら自身は初期のColosseumをよりクリーンで新鮮なサウンドにしたような方向性を目指していたらしい。いずれにしろ、ジャズ・ロック好きを自認するのであれば、必聴のマストアルバムであることは疑うべくもない。少々厳しいプログレッシヴ・ロック・ファンも十分に堪能できる楽曲が満載なので、複雑な展開でありながらメロディアスといったあたりを好む人にもオススメである。
ちなみに、有名な話なので、あえてふれるまでもないことだが、ジャケデザインは巨匠ロジャー・ディーン。
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Walking Circles / MCA MKPS 2024 / 1972![]()
本作から、VoがFrank Lauridsenに、DrumsがCarsten Smedegard Andreassenに変わり、よりタイトなサウンドに磨きがかかっている。
また、Simon Koppel (conga), Finn Zeigler (violin)がゲスト参加していることの影響か、さらに楽曲に幅が出てきたことを感じさせる。
しかし、本国に比べると英国での販売は思うようにいかなかったのか、本作を最後に英国ではプレスされなくなってしまい、デンマークのSonetレーベルのみのプレスになる。
前作にも増して、プレス枚数は少ないため、市場に出ることは極めて稀である。その反面、楽曲の良さ、さらにジャケ・デザインを担当したロジャー・ディーンの作品の中でもトップクラスの人気を誇るジャケットのせいもあって、時として相当の高額で取引されることがある。
滅多に市場に出てこず、とにかく見ないので、見つけたら買いといっても過言ではないだろう。また、そうして入手しても決して損のない作品である。
本当に彼らの演奏技術は、ただものではないので、聴き込めば聴き込むほど新たな発見がある。そういう意味では、真に何度でも楽しめるアルバムである。
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