The World Of Oz


The World Of Oz / Deram DML 1034 (mono) / 1969

 1968年にシングル盤を発表し、デビューしてはいるが、おそらく本音のところは単なる一時的なユニットではなかったかと想像している。
 シングルは計3枚発売されているが、本作は彼らが、解散する1969年に発表した唯一のアルバム。
 内容は、極めて良質で甘美なサイケデリック・ポップ。The Holliesあたりが好きなら、絶対にハマると思う。
 サイケデリック・サウンドが少しずつ翳りを見せていく世相の中で、やや出遅れたサウンドのように感じられるが、むしろ本質は、映画のサントラ盤のような聴きやすいメロディーを主体としたものであり、他のサイケデリック・バンドとは一線を画している(広義にはロックなのかもしれないが、狭義にはやはりポップスとしてとらえられるべきであろう)。
 とにかく、抜群の甘く切ないサウンドに胸がキュンとなるが、ゾンビーズほどメロディーが洗練されているわけでもないあたりが評価の分かれる部分かもしれない。個人的には大好きなアルバムなので、機会があれば、ぜひ試してみて欲しい。その際にはロックというよりポップスと思ってから、聴いてみてほしい。そうすれば、そこに漂うサイケ感に心地よさを得ることができるはずだから。

 なお、この盤には、赤レーベルのstereo盤も存在するが、もしその盤のレーベル上のカタログナンバーの表記(ARL 8686)が逆さまになっていない場合には、69年ではなく、70年以降にプレスされたものである可能性が高いと思う。さらにレーベル上のDERAMロゴ横に丸R表記があれば、71年以降のプレスであると考えてよいと思う。
 1969年という年代からして、DERAMロゴ横に丸Rがなく、かつカタログ・ナンバー表記が逆さまのもので、かつ大レーベルであれば、赤レーベルでも最初期プレスと考えて間違いないと思うが、実は、論拠に明確な自信があるわけではない(爆)。

 ジャケ裏の穴から見えるように
mono盤のインナーは濃いピンク色
mono盤のレーベル(通称大レーベル)。