刺身と煮付けがいい、という声に押され、「三の字」という魚を買ってみた。
うまいとも、まずいともつかなかったけれども、見た目の面白さから、試しに買ってみた。
つるんとした金属チックな魚体で、尾びれの付け根に、その名の由来となったと思われる三本線の黒い縦じまがある。
三の字が書かれた魚な訳だ。
ホームページなどで調べると、本当の名前はニザダイというらしい。
うーむ。
タイの仲間なのだろうか。
しかし、タイとは似つかわしくないのだ。
魚体を触ると、それは鮫肌っぽい。
つや消しマットなフラット感。
この感触は、カワハギに似ている。
ひょっとするとカワハギの仲間か。
すると、美味を期待できるかも。
捌きはじめると、内臓は臭い。
磯の魚らしく、食べているもののせいだろう。
カワハギ様の魚体も、岩から体を守るためのスペシャルスーツなのだ。
三の字模様のところは、骨のように硬く、水平方向に危険な突起が出ている。
潜水艦の水平尾翼のようだ。
なんともいかめしい魚である。
さて、お味の方だが、独特の臭みがある。
昔食べた、タカノハダイのようだ。
化学ナイロン的な鼻につく臭みがほんのりする。
はっきり言って、美味しくない。
煮付けにしたものは、生姜のおかげで食べやすくなった。
それでも、脂の部分を中心に、臭みが残る。
安い(一匹400円)には、それなりの理由があるものだ。
こんなものが売り物になるのだ。
しかも骨がすごかった。
魚体を支える骨と骨の間(マグロなら中落ちがたまる部分)にも透明な骨が膜状に覆う。
よっぽど頑丈にできているようだ。
note.
2010/6/26:初版
ref.
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑
:名前や生態に関する調査に利用しました。
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