文武英傑 04年秋の例会


2004年初秋。

まだまだ暑い土曜日の午後、「文武英傑」管理委員会の集会が開かれた。
集合場所は東京都中野区にあるJR中央線中野駅。
目的地は中野ブロードウェイ
そこはアーケード商店街になっているのだが、まるで香港の信和中心のような作りになっている一角がある。
中華関連映像・音楽メディアを販売している「ジャスミンティー」の視察も兼ねていた。
周辺地理に詳しい新宿亀氏の先導で、犀象氏とともに商店街に歩を進めた。

「まずは一服しますか」

吉祥寺駅まで自転車で来てからJRでやって来たという犀象氏が提案する。
中野サンプラザを横目に見ながら喫茶店に入る。
前回の集会以降に犀象氏が集めた収蔵品が披露される。
「鬼馬双星」「半斤八両」「發銭寒」など、公開当時のLPサントラレコード。
前回の香港訪問で集めた新聞や、
「許冠傑至尊結他金曲集」「許冠傑微笑再現結他金曲集」も登場。
ハイペースで進む犀象氏の収集熱の成果を拝ませてもらった。

さあいよいよブロードウェイに潜入だ!
地上4階分が雑居ビル状態になっており、各フロアにはあの有名な「まんだらけ」もテナントとして入っている。
まずは3階まで直通となっているエスカレーターに乗り込む。
降りた時点で再び確信した。
「やっぱり信和中心だ!」

天井の低さ、テナントの店構え、品揃え・・・。
いずれも共通した空気を感じる。オタクの街と言われるだけはある。
(僕もオタクなのかなあ・・・)
一抹の不安を感じながらも「ジャスミンティー」に向かおうとする。
が、途中の店のショーウィンドーはそう簡単に先には進ませてくれなかった。

アニメや懐かしテレビキャラ、おもちゃ、食玩グッズ、古本・・・。
3人をひきつけてやまない商品の群れが、次々と搦め手で迫ってくる。
ほんの数十メートルの距離を1時間ほどかけてようやく「ジャスミンティー」に到着。
あれこれ眺めてから犀象氏が手にしたのは、セールワゴンの中のラム・サンサンのCD。
「持ってるような気もするが、ないかも知れない・・・」。
持っていなかった場合の後悔のほうが大きい、という結論に達した犀象氏はレジに向かった。

初期の目的を果たした3人は更に他の店舗も覗いていく。
ショーケース単位で出店できるお店もあってビックリ。

(いつか文武英傑ショップを開くか・・・)

野望は膨らんでいく。

するとふいに背後から広東語が聞こえてきた。
「○△■×〜#〜!」
振り返ると香港人らしいアベックが目を血走らせてお店の中を覗いていた。
既に両手一杯の紙袋を提げている。
確信は更に断定へと変わった。
(絶対に信和中心だ!)

普段足を踏み入れない洋楽中古CDショップなぞを見ているうちに、
いつの間にか2人とはぐれていることに気がついた。
どうせ古本屋とかで頭をうずめているに違いない。
焦りはしないが外はすっかり暗くなっていた。
合流してからは映画ショップへ。
膨大な商品の中から、犀象氏は香港映画のチラシ2枚を購入。
「肥龍過江(燃えよ!デブゴン)」と「原振侠与衛斯理(セブンス・カーズ)」だった。

2階は飲食店が多かった。腹を空かせた犀象氏の悪魔の囁きが聞こえる。
「美味そう!」
しかし夕食は新橋の予定になっていたので我慢してもらった。
恨めしそうな犀象氏であった。

ようやく外に出た3人はアーケード商店街のわき道に入っていく。
そこには無数の食堂がひしめき合っていた。
美味そうな匂いや行列する客、割引クーポンを配る店員などを蹴散らして進んでいく。
すると文武英傑をいざなうような店が出現する。



「これは捨て難いね!」
犀象氏は思わず駆け寄る。今にも中に入ってしまいそうな勢いだ!



看板にしがみついて動こうとしない犀象氏を引き剥がして何とか先へと進む。
ようやく駅の前に着いた3人。
「また来ようっと!」
つぶやく犀象氏であった。

所用を済ませるべく表参道経由で新橋に向かう。
しかし目当ての店は団体客による貸切状態。
失意の3人は集会有力スポットの一つ、秋葉原に向かう。
今後の文武英傑の活動に使えそうなグッズはないか、最新電脳事情を視察する。
犀象氏最大の関心はペン入力できるタブレット。
いつか購入した暁には作品を披露してくれるだろう。

閉店時間を過ぎて外に出た3人は既に空腹感が麻痺するほどになっていた。
以前犀象氏と2人で行ったことのある中華料理屋へ行くことにした。
注文形式は食べ放題のバイキング。
前菜からメインディッシュまで、一気呵成に注文してしまうところが貧乏人の悲しいところ。
運ばれてきた皿に乗る料理はいずれも食欲をそそるが、若干量が多い気がする。
「これって1人分?」
「いえ、3人前です」
中国人店員が笑いながら教えてくれた。
「ヤバイ・・・」
3人ともそれほど大食漢というわけではない。
注文した半分も来ないうちに満腹感が襲ってくる。

ここで焦ってはいけない。
文武英傑にはこういう時の処世術が備わっているのだ。
「ようし、では!」



おもむろに立ち上がると床に両手を突き立てる。
「1、2、1、2・・・」

こうして目の前の皿と対決していくのだった。



料理を平らげた僕たちは、無謀にも次の注文に進む。

やきそば、仕上げのデザート・・・。
もはやジョッキビールのお代わりも、身動きもとれない状態になってしまった。



それでも満腹の快感に満たされ至福の時間を過ごす。
腹をさすりながら「今日も楽しかったねえ・・・」。

もちろん、文武英傑の今後の運営企画についても熱い討議が交わされた。
近いうちに実現しそうな企画もあれば、いつになるのか分からない思いつきアイディアも。
皆さんにお披露目する日が近いことを祈りつつ、本日の集会は幕を閉じたのでした・・・。
 
(2004年9月11日開催)
旅人:犀象
ナビ:新宿亀
取材:安上がり決死隊

武陵桃源