| 緊急! インベーダー対談 |
| ★2004年6月19日。前日、偶然にも二人とも新宿に用事があること知った犀象と安上がり決死隊は、緊急インベーダー対談を催すことにした。 ★場所は新宿西口ヨドバシカメラそばのサイゼリア。フリードリンクに釣られたわけではない。店内でキャーキャー騒ぎ立てる今風の若者たちに対して布教活動をするためだ。ところでこの店はコーラの炭酸がまったくきいておらず、ただのカラメルジュースであった。 |
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| ◆近況報告◆ | |
| 犀 | 先日は香港出張お疲れさまでした。どうでしたか久々の香港は。 |
| 安 | いやー、DVDが安くなってて驚いたわ。15ドルで買えちゃうんだから。 |
| 犀 | VCDとDVDの価格差がほとんどなくなって、僕にとって、いまVCDのコーナーを見るメリットといえば珍品探しくらいかな。 |
| 安 | DVDになってないのもあるからね。今回売り場をのぞいたら、ホイ映画のVCDが新しいパッケージで、どーんと積まれていましたわ〜。 |
| 犀 | やっぱりホイ兄弟が来てる!って感じですね。 |
| ◆資料お披露目会◆ | |
| 犀 | 安上がりさん、入手したばかりのこれなんすけどね。 |
| 安 | ほうほう。 |
| 犀 | 「×××」の試写会で配られたプレスシートらしいんですわ。 |
| 安 | なるほど。こりゃあ、チラシやパンフの記事とも比較したいですな。あれ、ここは、切り抜くとどうなるのかな?
ははあなるほど、ここが見える仕掛けになっているわけですな。 |
| 犀 | いずれこれも公開しましょう。ところで、安上がりさんも何か見せたいものがあるとか・・・。 |
| 安 | (安上がり、やや照れくさそうに白い卒業記念と書かれたアルバムを犀象に手渡す) そうそう、これなんすけど。 |
| 犀 | (安上がりさんの子供のころのブロマイド集?と思いつつページを開き) おおっこれは! 安上がりコレクションですな! |
| そこには安上がり氏が中学のころに集めた、ホイ兄弟、ジャッキー・チェンをはじめとする香港映画関係の新聞の切り抜きがはさまっていた。一つ一つの切り抜きについて話が盛り上がる。犀象の後ろに座る男子中学生が覗き込んできた。気になるのか、犀象がページをめくるたびに身を乗り出してくる。 |
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| 安 | この前きんこんさんのコレクションを見せてもらった時には、ああ同じ時代に同じことをしていた人間がおったんやと思いましたわ。 |
| 犀 | ジャッキーの映画の宣伝が多いけど、ホイ兄弟の映画も見に行ったりしたの? |
| 安 | Mr.BOO!シリーズで劇場で見たのは「鉄板焼」だけ。 |
| 犀 | 僕は「鬼馬狂想曲」だけ。 |
| 二人、大笑い |
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| ◆インベーダー祭り◆ | |
| 犀 | まずは、今回のインベーダー祭りですが・・・・失敗したかなあって・・・・ |
| 安 | ははははははは |
| 犀 | 準備も何もせずに始めたのはまずかったなあ。資料だって探してみたらボロボロ抜けてて。日本版ビデオ探したらどうも持っていなかったんですよね。で、いま泥縄式に中古ビデオ屋のぞいてみたけどなかった。 |
| 安 | まあ、今回の反省を次回の祭りにつなげましょう。 |
| 犀 | そうですね。今後もたまには祭りをやりましょう。いろんな祭りが考えられるね。アヒル祭りとか鉄板焼祭りとか。 |
| 安 | そうそう。リッキー祭りとか、ホイ作品に出てくる食べ物祭りとか。 |
| 犀 | ちょっと視点を変えて、レイモンド・ウォン祭りとか、POMPOM祭りとかも。 |
| 安 | まあ、それもいいけど、総花的にならんように気をつけないとね。 |
| 犀 | あと、ラム・サンサン祭りとかもね。 |
| 安 | それはない。 |
| ◆「インベーダー作戦」鑑賞◆ | |
| ここで犀象はおもむろにノートパソコンを取り出し、「インベーダー作戦」のDVDをセット。 |
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| 犀 | それではいよいよ始めますか、上映会。 |
| 以下は映画を見ながらのおしゃべりの記録である。 |
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| ◆クレジットに許冠文の名前◆ | |
| 拍手する犀象 |
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| ◆タイトル◆ | |
| 安 | ほら、タイトルの字が右から左でしょ。この作品を境にして、左から右へと変わって行くんだ。 |
| 犀 | え、ほんと。帰ってレビューのところで確認してみるわ。 |
| 安 | これはホイ作品に限らず、香港映画全体を通じて、70年代から80年代に移行する際のエポックメイキング的な出来事なんだよね。タイトルだけじゃなく、クレジットが手書きから活字体になって行くというのも。この頃からだんだんあか抜けていくんだ。 |
| ◆謎のスーパースター◆ | |
| 安 | そういえば掲示板でyamashinaさんがこの人のこと書いてましたな。 |
| 犀 | この人の正体は誰かってね。 |
| 安 | このスタイルと動き、スーパースターと言えば考えられるのは一人でしょ。 |
| 犀 | で、誰なんですか? |
| 安 | ええっ !? |
| ◆リッキー登場。彼女のリンリンをステージ袖に呼び出す◆ | |
| 犀 | リッキーはなんか堂々としてますな。 |
| 安 | うん、演技に自信がついたって感じやね。 |
| 犀 | この映画でリッキーはいい活躍してるよね。 |
| 安 | 意識的にリッキーを押し出している面もあるよね。リッキーを売ろうとしてるって言うかさ。で、つぎの「アヒル」でどーんと来たでしょ。 |
| 犀 | なんかこの映画ではリッキーのキャラ作りを模索している感じがするね。マイケルと同じく体を張ったギャグも見せるけど、マイケルの行動がヘタをすれば、奈落の底に落ちるところを自力ではい上がるのに対し、リッキーはこの映画でも耳が悪い設定になっているように、どっか他人から見て助けてあげなくちゃと言うか、母性本能をくすぐると言うか、負を負う代わりに救いのあるキャラになっている。 |
| ◆リッキーのお店にサミュエルとリンリンがやってくる。◆ 横にかかった看板は「田鶏(カエル)記電器」 |
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| 安 | リッキーのお店は「田鶏記電器」って言うんだね。 |
| 犀 | なんつうふざけた名前。 |
| 安 | リッキーはこの映画では「田鶏」(ティンガーイ)って呼ばれてるしね |
| 犀 | 字幕はどうして違う名前をつけてるんだろうね? (香港版DVDの字幕、大陸版VCD(中身はおそらく台湾版そのまま)の国語吹き替え、字幕ともにリッキーは「蝌蚪」(オタマジャクシ)) |
| ◆サミュエルがリッキーにマジックを披露。手のアップ◆ |
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| 犀 | ほら、ここ、ここ! サミュエルの手がさ、おじいちゃんみたいな手なんだ。 なんか動きがカクカクしているように僕に見えるし。 |
| 安 | 手品のテクニックはこなれているから、ここだけプロが演じてる可能性はあるね。 あ、待てよ。もしそうならば、ホイ兄弟はスタントを使わないってうたい文句に疑惑がかかるわけだ! |
| ◆銀行強盗がリッキーの笑いガスのおかげでつかまるシーン。◆ | |
| 安 | (車の横で大笑いする三人組の真ん中を指して) ほらほら、この男。「銭作怪」でリッキーと共演してた・・・。 |
| 犀 | ありゃりゃホントだ。気がつかなかったわさ。 |
| ◆オーディションのシーン◆ マイケルが歌を歌おうとするまさにその時、ストップがかかる。 |
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| 犀 | このポーズ、このポーズ、僕の一番好きなマイケルのポーズ。どの角度から見ても完璧だね。 |
| 安 | まさにマイケル・ハンドアクションってやつですな。 |
| 犀 | そう。でも実はマイケル・ハンドアクションは「背中で見せる」というのが僕の持論なんだけど。 |
| 安 | なるほど。 |
| 犀 | あと、ここのシーンだけどさ、マイケルが自分の番が来る前に、落ちたヤツに対して、俺はぜったいダメだと思ったよ、音痴だし・・・って言うなんてのは周星馳なんかでもやりそうなパターンでしょ。じゃあ、そして自分の番が来て歌を始める、という展開になった時に、周星馳だったらどういう風にもっていくかなって興味があるわけよ。 |
| ◆サミュエルを世話した奇術師がトリをぱくついている◆ |
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| 安 | この人は何人の設定なんだ? |
| 犀 | たしかインド人だけど。 |
| 安 | 両手でつかんで食ってたぞ。 |
| 犀 | また疑惑が増えましたな。 |
| ◆リッキーの発明した音に反応するテレビ◆ | |
| 安 | これはやっぱりリモコンがなかったからこその発想だよね。 |
| 犀 | あれ、思い出したけど、この音に反応するテレビって「こち亀」でもあったよなあ。・・・・ほらほらこの万能接着剤だって「こち亀」のネタにあったぜ。 |
| 安 | 「こち亀」はホイ兄弟からパクってる! でもホイ兄弟もなんかのパクりかも。 |
| ◆大搏殺クイズ◆ | |
| 犀 | (パンフの写真と画面を見比べつつ) ほらほら。パンフの写真では箱の上面が映っていない。角度が違うよ。おばちゃん、スチール写真のためにやったーってポーズ取ってるんだよ。 |
| 安 | 別テイクのって可能性もあるかもよ。 |
| ◆マイケルが女装で登場◆ | |
| 犀 | 出ましたな。なんでしたっけこの「女性」の名前。 |
| 安 | イン・ベダ子。 |
| ◆マイケルとリッキー、ビルの窓際をつたって歩く◆ | |
| 安 | ここは光の当たり方が不自然。たぶん照明だね。スタジオでセット組んで撮影してるな。 |
| 犀 | ええっ、あまりセットっぽくないけど。 |
| 安 | でもやぐら組んで撮影はしないでしょ。 |
| 犀 | 二階くらいまでだったら可能では。 |
| ◆リッキーぶら下がり◆ | |
| 犀 | 出ました! ぶら下がり! |
| 安 | これが将来の「ミスター・ココナッツ」に活きてくるわけです。 |
| 犀 | そういえばさ、中国の民間芸能というか祭祀演劇で、お盆のあたりに何日もかけてやる「目連戯」ってのがあるんだけどさ、この中にぶら下がりだけを延々やる一段があるんだ。 |
| 安 | なるほど。ぶら下がりにはなんか民族の血が騒ぐものがあるということですな。 |
| 犀 | そうそう。 |
| ◆マイケルが電飾看板にぶちあたってビリビリビリ!◆ | |
| 安 | 合成映像もこの作品からかな。 |
| 犀 | たぶんそう。 |
| 安 | この「インベーダー作戦」は仕掛けが多いよね。 |
| 犀 | かなり意図的なもの感じるよね。サミュエルが手品師、リッキーが発明家っていう設定も、仕掛けを色々組み込もうっていうところからの発想だろうね。この映画ではそれが活きていると思う。 |
| ◆マイケルがタイヤの中に入って転がるシーン◆ 香港でおなじみのビン入りドリンク「維多「女乃」」が映る |
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| 犀 | これ、ホイ映画にはよく出るなあ。 |
| 安 | スポンサーだったんじゃない? |
| 犀 | ああ、なるほどね。 |
| ◆金庫に閉じこめられたリッキーを助けに行くシーン◆ マイケルとサミュエルが局長室に忍び込み、巨漢のボディーガードと戦い、王経理(リーチ局長)が巨漢に呼びかける。 |
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| 犀 | あ、この用心棒「金剛」って呼ばれてるぞ。 |
| 安 | 野獣の方のだろうね。 (店内では音声なしにして字幕で見てました。セリフでははっきりKingkongと言っております) |
| ◆テレビ局内を逃げまどうマイケル ちらりと柔道家が映る。◆ |
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| 犀 | ホイ映画にはどこかで必ず日本がらみのネタがあるなあ。いつかまとめよう。 |
| そして映画が名シーンであるインベーダーダンスにさしかかろうという時、サイゼリアの店員登場 |
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| サ | もう三時間半がたちましたので、御精算お願いいたします。 |
| 安 | おお、もうそんなにいたのか。 |
| 犀 | サイゼリアって永遠にいていいのかと思っていた。 |
| そこで我々は次なる落ち着き場所を求めてうろうろした。ここは新宿、入ろうと思えば店はいくらでもあるのだが、心にビビッと来る店が登場するまでは探し続けるのだ。そして小田急ハルクの地下二階で安上がりの足がとまった。 |
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| 安 | ここにしましょう! |
| 犀 | おお、香港飯店! 入ろう入ろう。 |
| まずはビールで乾杯。注文をしてさっそく上映会の続きを始める。 すでに佳境。インベーダーダンスの場面。 |
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| 犀 | この衣裳、マイケルとリッキーが着ているでしょう。二人分あまっていたということ? どこかに元々の二人がぶちのめされる場面とかあったっけ? |
| 安 | 予備のがあったということでは。 |
| 犀 | マイケルが邪魔をしなかったらどういうダンスになっていたのだろうね。完成バージョンを復元しないと。 |
| ここでお店のおばちゃん登場 | |
| 香 | なにこれー。中国語? |
| 犀 | しゃべってるのは広東語、字幕は中国語だよ。 |
| 犀象、DVDのケースを取り出して渡す。 |
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| 香 | ああ、この人たち。むかし有名だったね。もういないけど。 |
| 犀 | いるよいるよー。元気でやってるよ! お母さんも香港の人? |
| 香 | わたし台湾よー。 |
| 犀 | お店の人みんな台湾の人? |
| 香 | あの人はマレーシア〜。 |
| 安 | じゃあ香港飯店じゃないじゃん。 |
| 香 | それはお店の名前よ〜。 |
| 映画終了。予告編なども一通り上映 | |
| 犀 | さあ、そろそろまとめましょうか。「インベーダー作戦」の意義というものは、僕は二点認めてるんだけど、一つはこれのヒットによってシリーズ第一作で、日本受けしないだろうという理由で後回しにされた「ギャンブル大将」を引っ張り出したこと。もう一つはこの映画のキャンペーンで三兄弟が来日したこと。 |
| 安 | それは日本での意義ですな。香港での意義というか、ホイ作品全体の中に置いた場合の意義は、タイトルの部分でも言ったように、過渡期にあるということ。あかぬけていくというか。マイケルのパーマなんかもその一環では。 |
| 犀 | え、あの頭が? |
| 安 | それはともかく、兄弟で主演した前三作の香港での大ヒットをふまえて、海外つまり香港市場の外をにらんだ作品と言えるだろうね。香港はもう押さえたと。 |
| 犀 | テレビ局の状況を批判的にネタにするあたり、余裕を感じるしね。じゃあ、台湾ロケを組み入れたのも、そのあたりと関係があるわけですな。 |
| 安 | 風景的に目先を変えたいというのもあったとは思うけど。 |
| 犀 | ところでどのシーンが台湾ロケのシーン? |
| そして我々はその他の話題に移った。もちろん話は尽きなかったが、閉店の時間となった。 | |
| 犀 | で、最後に質問なんだけど、サムのコンサートにゲストでいつも来ている「Sam’s Angel」って何者? |
| 安 | 復活コンサートのために組織された女の子たちのユニットみたいよ。 |
| 犀 | おにゃん子やモーニング娘。みたくあれがいいだの、これがいいだのって売れ方するんだろうか? |
| 安 | さあ? |
| 犀 | 追っかけますか? Sam’s Angel・・・ |
| 安上がり、苦笑 |
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| 対談は終わった。しかし後には多くの謎が残った。 我々は引き続き、これらの謎に挑んでいくつもりである。 もちろん我々の無知に由来する謎も数々ある。 みなさまからご教示いただければ幸いである。 |
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