昼飯前の体育ってのもまたやる気をなくしてくれる感じで。

 

夏だからまたいただけない感じだ。

 

サッカーなんかするよりプールに入らせてもらいたいもんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

溶けかけたセンチメンタル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蘭陵。暑くて死にそう・・・。」

 

「椎名、死んでから話聞いてやるから。おーい!こっちボールよこせっつとんじゃー!」

 

蘭陵には冷たくあしらわれた。

玲司の気持ってこんな感じなのかな。

 

蘭陵の怒鳴りで来たボールは力みすぎていて蘭陵の前を通り過ぎる。

俺のところに来たのだが、ぼーっとしていたのでさらに通り過ぎていってしまった。

 

「椎名ーーー!!!!」

 

蘭陵の怒鳴り声が聞こえる。

自分で取れないのに悪いのは俺か…しぶしぶサッカーボールをとりに行く。

勢いがあったせいでかなり転がった気がした。

面倒くさいことこのうえない。

しかし少し歩くとボールはすぐ近くにいた。

 

 

 

 

 

 

「大和くん、はい!ボール!とーぅ!」

 

祇園寺先輩がボールを蹴ってくれたのがわかった。

スカートがひらりと舞って白い足がチラリと見える。

男として、つい目が行ってしまう。

 

ボールは転がって俺の足元にぶつかって止まった。

 

「どうもっす。…祇園寺先輩授業は?」

 

今はまだ四時間目だ。

もうすぐ終わるといえば終わるが、先輩はばっちり帰り支度だった。

 

「2年生は明日の課外授業のために午前中だけなんだよー。先生も早く終わらせてくれたの。

今、友達をアイス食べて待ってたんだー。」

 

先輩の手にはアイスの実の箱があった。

 

「いいっすねー。俺も早く帰って涼みたいですよ。しかもアイスまで食ってるし、いいなー。」

 

「あははー20分かけて食べてたら溶けてきちゃうし、まいっちゃった。」

 

先輩はあははーと笑っていた。

まったくのほほんとしたもんだ。ザ・平和少女?

思わずふぅーっとため息をつく。

それが気に入らなかったのか先輩は不機嫌そうに頬を膨らませた。

 

「あー大和君。今のため息はなにー?失礼なこと考えてたでしょ!いっつでもこいつ平和だなーとか!」

 

「いやいや、違いますって。アイス俺も食いたいのに食えないなーって思ったんですよ。」

 

天然なのに変なとこで鋭いのはきっと彼女の本能なんだと思う。

敏感に対応するのはクセなのだろうか。

きっと嫌な目にあったことがあったのだろうな、

こんなに小さい肩してるのに大変だな、なんて推測をしてみる。

それを含めて少し可愛いななんて、自分らしくない考えなのは暑いからだ。

 

「アイス?と、溶けかけてるのでよければ…。」

 

アイスの実の袋を差し出された。

確かに少し溶けかけている。

 

「先輩あーん。」

 

口をあけると先輩は苦笑してアイスの実を俺の口に運んでくれる。

アイスの実は溶けかけていて溶けたアイスが先輩の手を少し伝っていた。

 

俺は先輩の手をぐいっとひっぱって溶けたアイスが伝うを手を舐める。

先輩はキョトンとしていたがドンドン顔が赤くなっていく。

ビクッとして手が逃げようとするのを力で抑える。

ボトッと何かが落ちた音がした。

たぶんアイスの実の袋だ。

そのまま手に舌を這わせてアイスの実を口に入れる。

 

 

 

「や、やまとく…!?」

 

「(もぐもぐ)ごちそうさまっした。」

 

そのまま、グラウンドへ歩き出す。

少し振り返ると先輩はなんとなく不機嫌そうにしている。

怒らせたか?と思って立ち止まった。

 

「からかったわねー!!」

 

そのまま大和君のいじめっこ!などという子供のような言葉が聞こえた。

あんまりにも焦ったのだろう。顔が必死だった。

思わず笑みがこぼれる。

 

 

 

「口にアイス加えてたら今度はキスしてあげますよ。」

 

 

 

またみるみる間に赤くなる顔を見て満足してグラウンドへ走る。

途中スケコマシー!と聞こえる叫びに苦笑した。

 

 

 

 

 

 

 

夏はまだ長い。

 

 

今度のアイスをもらう時は、やはり口で強請ってみよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

大和君はこんなエロでないと思う。

みぃさんメンゴ(謝る気あんのかおまえ)