「失礼します」
ささやくような声と同時に
体がふわりと宙に浮く

コツコツコツコツ…
足音とシンクロした心地よい振動
触れあっている部分から
あなたの温もりが伝わってくる

ふいに訪れる静寂
抱えられたままの私
あなたが 見つめている
吐息が額にかかりそうなくらいの近さで

私 目を開けることが出来ない
きっと惹きつけられてしまうから
静謐で深遠な 真夜中の空を思わせる
青褐色のあなたの瞳に

だから このまま眠ったふりをして
あなたの腕の中
時間(とき) が止まってほしいと願いながら


画 にわとりさま