何が釣れるのですか?  ( 上 )


昔から厳寒期の釣りが好きでしたので、乗っ込み期の次に釣行回数も多く、思い出も沢山有ります。

25年以上も前の事です。兵庫県の播州赤穂の千種川と岡山県の備前市の吉井川には状況に合わせて良く行き来をしました。

千種川から吉井川にに向かう途中の峠に差し掛かった時に何気なくルームミラーを見たときの事でした。遥か後方に大きな池(その時は山の裏が海だとは知りませんでした。)が見えて池全体にもの凄いモジリが有るのが見えたのです。

急いで引っ返して見ると、周囲700m強の中央部に2件の家が池の際に有って3m位の水路で海に繋がってる中規模の池でした。
車横付けの道路でモジリの正体を確かめると、あちこちで大きなボラが跳ねていました。

“なんや、ボラか?”と少しがっかりしたのですが、折角、来たのだからと車から降りて池の中を覗き込みますと、透明度が高くて金魚藻がぎっしりと生えていたのです。

ひょっとしたらヘラが居るかも?居なくてもマブくらいは居るだろうと、足場も良かったので歩道の上に釣台を組んで藻切れ際を狙って16尺で釣りを始めたのでした。

直ぐにボラの入れ食いに成るかと心配をしたのですが、全く魚の気配は全く有りませんでした。

小一時間してから、浮子が突然動きがしました。 そして、正に脳天トンカチで40cm弱のウロコ一枚飛んでないよく肥えた真っ黒の美ベラが釣れ続けたのです。 

釣り人は何時でも贅沢なもので、パターンが決まると面白く無い?ものです。
厳寒期の他が釣れない時の為にに温存しとこと道具を片付け始めたところに、初老の方がニコニコしながらバケツを持って来られたのです。

挨拶を交わしてから何故ここに鮒が居るのか?と聞きますと、“そこの家の者やけど以前にこの池では鯉を養殖していたのだ”と教えて下さいました。

そして、“この池で釣りをしてるのを見たのは初めてだと、何が釣れるか分からないが、何でも良いから釣れたらこのバケツに入れて置いてくれ”と言われたのでした。    ( 下 )