悪石島には40数日滞在しました!! ( 下 )
神々の住む島での世紀の大イベントは暴風雨で終わったようです。普段は悠久の時が流れる島での突然多くの来島者に神様も驚かれたのかもしれません。
電気は自家発電で時間的な制約が有りましたし、冷蔵庫も有ったのですがプロパンでした。島の人達の唯一の楽しみは祭りと晩酌だったと記憶しています。
エサさえ入手出来れば確実にローニンアジやカスミアジが釣れたのですが、小さな漁船では沖合いに台風が発生しただけで漁に出られませんでしたのでエサと成る飛魚も取る事が出来無かったのです。
釣りに行けない日は木陰で“ボケッ!”と何にもしない日が3分の2は有ったと思います。
エサが手に入った時は毎日が至福の日々でした。滞在日数が一ヶ月過ぎた頃からは飛魚の一匹掛けで超大物(30kgクラス)を狙ったのですが、流石にそうは簡単には食ってくれませんでした。
ですが、らしき魚が二日に一回くらいは食いついてくれたのです。
掌がミミズばれの火傷で竿を伸されてしまったり、愚妻と二人でヒッパタのですがびくりともせずに超大型釣りは今の状況では手に負えないと、早々に断念せざるを得なかったのです。
帰る予定日は決め手いなかったのですが、一ヶ月以上も滞在すると自宅が恋しく成り始めました。
二度と来る事は無いだろうと当初から思っていましたので、悔いの残らない様にもう一つの目的で有った南限で有ると聞いていました石ダイ釣りにチャレンジする事に成りました。
磯場は島の反対側に成るのですが、途中通過する竹薮には無数のヒルが居ると聞いていましたので、完全装備での釣行に成りました。噂通りに竹薮の中では地面から頭上からの攻撃に釣り場に着いた時には何箇所かから血が滲んでいました。
帰りの事を考えますと流石に戦意を消失したのですが、気を取り直して絶好のポイントらしき岩場に陣取って、前日に伯父さんが取っておいてくれたイセエビをエサに第一投を投げ込もうとした時です。
目の前の海水が一気に5m位下がりました。“ヤバイ!”と思った瞬間に返し波が来て釣具を全て浚って行きました。胸を撫で下ろして悪石島の釣りは終わったのです。
残った釣具は全て島の先生達にプレゼントをして、10年間のヘラ鮒釣り以外の釣りに終止符を打ちました。
帰ってからは何をしようかと暢気な事を考えてる時に、“君は釣りか、仕事かどっちが大事や!”と退職を慰留してくれた会社の上司が“休暇扱いにしておいたから仕事に来たら”との有り難いお言葉に元の職場に復帰したのでした。
秋の有る時に会社の先輩から“ヘラ鮒釣りに和知ダムにいかへん?”と誘いを受けたのです。ヘラ位は釣れるやろうと軽い気持ちで親父の竿を借りて3人で行きました。その時は釣れるどころかアタリさえ見る事が出来無かったのです。“何で、ヘラが釣れへんねん!?”次の日にダイワの別作“兆”を買い揃えて、10数年振りのヘラ鮒釣りがリスタートしたのです。
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