人との出会い、そして巨ベラを追って!! ( 三 )


三度目は痛恨の思い出・・・と、言うより片岡氏に痛い目に遭わせられたと言うのが正直なところです。

4月5日、今春片岡氏が加西の50上を初めて上げた池に総勢6名で、前日から挑戦。

終日小雨降る中、朝から夜と頑張り大型の気配はあるものの、さしたる釣果もなく、所用で早めに帰宅する釣友や、入れ込んでスタミナを使い果たしギブアップ状態の私達・・・
片岡氏といえば例によって、竿も出さずぶらぶら見物とコーチをしながら、他の池の様子をのぞいたりしている。特筆すべき事は、片岡氏の竿を出す以前の行動である。

待ち合わせ時間には誰よりも早く来て、事前に複数の池の情況を偵察し、今日はどの池が一番確立が高いかを選定する、事前の準備に大半の時間を費やしていること。

そして、ここと言う時に竿を出し、短時間で大型の結果を出してしまう。

今回もろに、私はその被害??に遭ってしまった。
当日は私も早めに釣り場に到着し、気になる各池の偵察を済まし二つに的を絞っていました。

その一つが雨の中、当日竿を出し頑張った池でしたが、どうも芳しくありません。
場所替えを考えましたが、決断が鈍くその時には体力を使い果たしています。

二日間の疲れを摂ろうと村の温泉に浸かって帰る欲求のみです。

すると帰りがけに、片岡氏は帰ろうとしません・・・「如何すんの?」と聞けば、「先に帰って・・」との、そっけない返事。

再度「如何すんの?」と聞けば「チョッと、寄りたい池がある」との事・・・気になり、帰り道でもあり付いていくが、何となく迷惑そうな様子だ。

午後2時過ぎ、目的の池に着いて見れば、明らかに朝の情況と違い雨後の濁りと、ワンド内に入って来た大型へらの気配があちこちにあります。

遅まきながら私は気付いたのです・・・片岡氏は今回、この池に的を絞っていたのかと。参った!と言う気持ちと、余程今から竿を出そうかと思いました。

めったにない巨ベラにお目にかかるチャンスです。が・・・既に遅しです。鼻っ柱を叩かれたようで気力が残っていません。
自分に腹は立つわ、情けないやら・・・そして、片岡氏の追い討ちです。 「はよ,帰って」。やられたーと、思いながら温泉に浸かっても何か落ち着きません。

するとやはり、恐れていたことが・・・片岡氏からの電話です。「悪いけど戻ってきてヨ」との事。

お目にかかったことのない、巨ベラの入れ食いです。既に、50上を上げられ写真撮影です。 残って見学する気持ちの余裕がありません。その日の短時間の釣果は50オーバーが2枚と尺半が7枚・・・もうこうなれば片岡氏の釣ったサイズ・数は問題ではありません。

自分の甘さ、不甲斐なさ、釣りに対する準備不足と諸々上げても切りがありません。

本来は賞賛し、お祝いをすべきところまだまだ人間の未熟さから、帰宅後の晩酌はこれまでにない苦い酒でした。

こうして書けば、何と心の狭い釣り人かと思われそうですが、それでも良いんです。

片岡氏と出会ってこの二年・・・お蔭様にて素晴らしい釣友の方々にも出会いました。
私から見れば、錚々たる何処へ出ても恥ずかしくない方々です。そして私よりも若く多くの可能性を持っておられます。

腹立たしいことに私は、現在の釣りを何時まで楽しめるのか、逆算したほうが早い年齢にさしかかっています。
大げさですが、時間が勿体無いのです。短期間で多くの事を吸収したいのです。又、痛い眼に逢うと解っていても挑みたいのです。
そして、当然のことながら今年の東播/加西は痛恨の思いを味わう事になりました。

巨ベラは確固とした裏付けに基づいた結果なのです。同じ2枚目を追う私にとって、感動が共有できるのです。

誤解の無いように申し添えますが、50オーハ゛ーを釣る事だけを追っているのではありません。
結果として巡り会えれば最高なのです。その大事な過程として、いかに多くの尺半ベラに出会えるかが主であり、一番の近道だと思っています。

そして、釣れない時にはチャンベラでも嬉しいのです。好きなヘラ鮒釣りをしながら、こんなにときめき、落ち込み、興奮しそして、素晴らしい人との出会いもあり、最高の時間を味わえるのですから・・・