(釣場の写真集)
「50cmオーハ゛ー攻略法
」
[home]
{特別インタビュー}
特集 「巨ベラ釣りは男のロマンや」
50cm上、16枚を釣った男
片岡澄夫さんに聞く。
50cmのヘラブナは大型専門に狙っても、一生に1枚釣れるか釣れないかという夢のヘラ。この究極のヘラを16枚も釣り上げた人がいる。京都細鱗会の片岡澄夫さんがその人。片岡さんは自他共に認める日本一の巨ベラ師で、毎年自己記録を更新中。50cmはどうしたら釣れるのか、またその魅力は…。初冬のある日、京都競馬場に近い自宅に片岡さんを訪ね、巨ベラに対する熱き思いを語ってもらった。
(1) 巨ベラ釣りは男のロマンという片岡さんですが、一番の魅力は。
「やっぱ、誰でも釣れへんということやろね。おっても食わんというのが一番の魅力とちゃうかな。今はちゃらんぽらんの釣りみたいな感じやけど、10年くらい前やったら、風呂にはいってダブルのスーツ着て正装してやる、という気持ちが強かった。普通のフナやったら持って帰るのは少ないかもしれへんけど、50cmだったら、ひょっとしたら半分くらいは持って帰るかもわからへん。友達にみせたいとか。ヘラはそのエサを1回食って死ぬかもしれない。相手が死ぬかも分からない感覚でエサ食うなら、人間も死にもの狂いでやらなければ勝負にならないからね。」
耐え難い苦痛も有りますが沢山の魅力が有ります。私に取りましての一番の魅力は他では味わえない緊張感と釣り終わった後に味わう心地よい節々の痛さです。勿論の事、釣れるに越した事は有りません。最近では魚が居て釣れなかった時等は悔しさよりも、帰途の車中での原因追及(ウキやエサの事)も楽しみの一つに成っています。かっこの良い事を言ってますが、今春に超大型を玉網で掬う時にバラシタ時に居合わせた梅ちゃんが言うには“あんなに悔しがった片岡さんを見たのは初めてだった”と何回も聞きました。
(2) さわりが出てから釣るまでに20分もかかったことがあったとか。 「今年(平成12年、以下同)もあったんだけれども、15回ぐらいカラツンとか押さえとかあってのらへん。この魚は必ず大きいですわ。大きいけど、そんなに古うない過去に釣られている。だからもう完全な戦いですわ。15分くらい戦こうて、もう最後に、今まで取らなかったモゾッとかチクッというアタリを取りますやろ。のってくる。僕に言わせたら大型の場合、カラツンはたいがい吹いていますわ。
サワリ(前触れ)が出てから釣れるまでの時間は宙釣と底釣で随分と違います。宙の場合は底との距離やバラケ具合、底の場合は落ちているエサの量や同じポイントに落ちているかで違います。どちらの場合もエサに反応してる事には変りは無いと思われます。対処方としましては
宙の場合
1.エサを〆る。 2.小さくする。 3.ハリを小さくする。 4.タナを一気に変えるる。一般的には深くするのが常道ですが、時には思い切って浅くするのも一つの選択肢です。 5.エサを重くして落下スピードを速める。
底の場合 1.床休めをする。 2.エサを練りこむ。 3.左右に振り分ける。 4.エサを小さくする。 5.ハリを小さくする。
この様な時は出来るだけ小さなアタリを優しく聞き合わすと成功する場合が多いです。
*エサを吸わずに吹いてる事に関しましては単なる憶測でしかなかったのですが、この特集の後に水槽でヘラを飼っている方に出会ったのですが、ハリや寄り戻し等にエサを着けると吹いてエサが外れてから吸引を繰り返すそうです。
(3) 50cm級がウキのそばに来るとわかると言いますが。
「50cmかどうかはわからんけど、48cmから上だったら間違いなく分かります。そのときに胸がどきどきします。その年最初の1枚だったら、今でも心臓がドキドキし、はち切れんようになります。それを釣るか釣れへんかですわ。生意気になるけれども、ウキはそのように作ってある。そういう前触れが出るように作ってある。普通のパイプウキだと、踊りすぎる面があるね。」
何故、分るかと言いますと47cm以上に成りますと、バラケた粒子や底に落ちているエサには反応して食べるのですが、ハリに付いてるエサをそう簡単には食いません。2kg前後のヘラがエサを吸う為に口や尻尾を動かせば、当然の如く水が動きます。この水の動きが前触れに成るのです。浮子は浮子自体も比重が有り、トップは太目のカーボンやガラスを使い成るべく上下動の動きの少ない物を使います。
(4) 50cmを釣ってやろうとの意識で始めたのは。
「平成元年くらいからだねえ。その前もやってたけれども、12、13年前いうたらみんな50cmなんて釣れるなんて思っていなかったねぇ。1枚目は昭和61年か62年かな。天ヶ瀬ダムで。しかし、それはあまり感激がない。コイが3匹か4匹来て次にヘラやから。釣ってる最中は感激はなかった。(一番感激したのは)やっぱり一ツ瀬ダムだねえ。(水深)3〜4本くらいのところを1本で打って、トップが長いさかい20cmくらいウキが上下するんですよ。なかなか食わへんけど前触れは5分〜20分もある。ウキの横でガバガバもじって。そのときは45〜46cmくらいだったら、案外簡単に釣れよる。それで待って待ってドンと来るのを合わせたら竿突っ込まれて、51.7cmだったかな。5年くらい前の8月」
最初に釣ったの京都府の天瀬ダムの外畑で昭和63年です。当日は水位が徐々に上がり、浅場に魚が入っているのが道路から見えました。直に胴長に履き替えて、底に倒れている枯れ草の掃除をしたのですが、釣りが出来る状態に成るまで一時間以上掛かりました。大型を狙う為に新潮したサクラの春秋16尺で一本弱の釣でした。この竿は記念にそれ以来一度も使用していません。3匹の鯉が釣れた後の最初のヘラです。見た事の無い巨べらに暫し見とれて、すぐさま道具を片付けて、家に持って帰って愚妻に見せたのを覚えています。手当く埋葬はしましたが、今から思えば可哀想な事をしたと思います。悲しいかな当時はそんな余裕は有りませんでした。その時の巨べらのど迫力に魅せられてのめり込んで行きました。一ツ瀬ダムでは三枚の五十上を釣っていますが、全てが宙釣り(草の上)です。10cm前後の前触れのストロークの後に“ドスン”アタリが有り、竿を水中に突っ込まれました。 *この時の状況は何れ、ジオログのコーナーでアーカイブの形でコメントしたいと思っています。
(5) 50cmを狙うポイントは。
「濁っているところやね!」
「一ツ瀬でも三川(ダム)でも白竜(ダム)もそうだけれども、なんぼ乗っ込んでいるいうても20cmも減ったら釣れへん。許せる範囲は10cm。僕らが狙う釣りは50cmくらいの水深のところを釣りますんや。それしか釣れる確立が少ないからですけれども、そこで20cm減ったら50cmですから釣りにならへん。」
場所選びは魚の密度、栄養等によっても、大きく違って来ますが、完成30年以上のダムや魚の放流後(魚の大きさやによって若干の違いが有ります。)20年以上の湖沼が主なる対象と成ります。
1.水色がアオコ等の植物性プランクトンの多いバスクリーン色の場所。 2.ミジンコ等の動物性プランクトンの多いコーヒー色の場所。 3.ハタキの時以外は魚影が見えず、普段は釣れない場所。 4.暖気には菱藻やホテイアオイ等の藻で覆いつくされいて、釣が出来無い場所。 5.真ブナ、合べら、鯉等の外道やブルギール、小魚、口細、etc等のジャミが多くて釣り難い場所。 6.一人で静かに釣が出来る場所。 7.メータークラスの鯉が居る場所。 8.40cmクラスの合べらや尺二クラスの真ブナが釣れる場所。 9
.50cm以上のブラックバスが釣れる場所。(バスの場合は釣り人による移動が激しいので注意) 10.水深の浅い池。(栄養が多くて成長が早い。) 11.昔の数釣場で現在は余り釣れない場所。 12.過去に大型ヘラはいたが、合べらや真ブナが多くて釣ずらかった場所。
ポイント選びは季節に因って違いますが、目視出来る範囲ではモジリや濁り、浮遊物、藻等。ダムでは赤潮や山の傾斜等が目安に成ります。
1.竿が届く範囲でモジル場所。(魚の向いてる方向が大事) 2.濁ってる場所。 3.流れ込み。(乗込み期やまとまった雨の後) 4.発電や放水中のダムサイドや満水のオーバーフロウ周辺。(水が動く) 5.ハタキの一ヶ月後のダムサイド。 6.赤潮やアオコの一本以内。 7.周辺に深場が有る馬の背や駆け上がり。(秋) 8.底に捨石、杭等の障害物の有る場所や流れの有る川。(冬) 9.流れが穏やかな深場。(産卵前の川のナイター) 9.魚が回遊して来る方向に向かって打つ。 10.巨べら狙いは一本以内を基準に釣る。 11.ナイターは桟橋、係留してあるボートや舟の近辺、舟着き場。
12.増水時の水門、へ地、ワンドの奥。
*何れ、機会が有れば、その理由を説明したいと思っています。
(6) ハタいているけど、食わないということがよくあります。
「一番簡単な方法は、ハタいておっても1ヶ所どこかで濁っていますわ。濁ってるか、よう見たらヘラが逆立ちして尻尾見せているとか。その魚は食いよる。濁っている場所を探すというのが一番わかりやすいねえ。」
ハタいている時(産卵の時)はヘラ鮒だけでなく他の魚でも、原則的にはエサを食べません。間違って自分の産んだ卵を食う可能性が有るからです。では何故釣れるかと言いますと、あくまでも持論ですが、一シーズンに何回かに分けて産卵する(周期的には二週間前後です。卵が孵化するまで、同じ場所では産卵しない為です。増水等で、新しい産卵場が出来たら、ハタク事も有ります。)のですが、一回の産卵時に一箇所ではハタキません。次のハタキ場(草やゴミにハタク事が多いのですが、魚の量が多いほど、行動範囲は少なく同じコースを行ったり来たりしますので草の際やコース上を狙います。)に移動する時に、目の前に美味いエサが有る、偶々エサが目の前に落ちて来たので本能的に食った等が考えられます。通常はメス(ヘラ鮒はメスの方が圧倒的に大きい。)を先頭に3〜5匹のオスが後追いかけるように移動しますが、先頭のメスが食う確率が高いようです。濁ってる場所を狙うのは、底のエサを食べているからです。水位の上昇で、エサが豊富に有る地上部が水中に沈んだ為だと思われます。ヘラ鮒は底のエサを食べる時は45度以上(時には真逆立ちして)の角度で食べますので、巨べらになりますと、水深30cm前後の場所では尻尾が水面上に出るのです。この種の魚は釣れる確率が非常に高いです。
(7) 50cmを10枚の目標を立て、2年前に達成ですね。
「5ヶ所でね。50cmだけを狙うのだったら今の2倍か3倍、三川だけでも15枚から20枚釣ってるでしょうねえ。簡単に5ヶ所というけどねえ、尺半でも5ヶ所で釣るとなったら大変ですわ。乗っ込みのシーズンはどこも大体一緒でっしゃろ。そのあとは力も入ってへんし、釣れてしもうた、いう面の方が大きいですよ。去年(平成11年)と今年で6枚やけど。」
当時は夢のような目標で、到底達成できるとは思ってもいませんでした。現在のように本格的に50cmオーバーを狙う人も少なく?てラッキーだったと思います。唯、その時の場所選びや、エサ作り、浮子(浮力の有る短い浮子やケミホタル)等の努力が現在の釣に結び付いているのだと思います。現在はこれと言った目標は有りません。達成するには、数も寸法も大きすぎて目標に成らないからです。これから先、しいて目標を立てるなら年間10枚です。今年もチャレンジしたのですが8枚に終わりました? 過去にも年間8枚釣った事が有りましたが、一枚釣れば止めていました。今年は1枚釣っても止めませんでしたので、2箇所で2枚と4枚計6枚釣れました。明らかに、55cmを遥かに越す超巨べらをバラシましたし、又確認もしています。狙って釣る対象魚にするには無理が有ると思っています。新しい場所や究極のエサの開発が無い限りは益々50cmオーバーを釣るチャンスは遠のいて行くと思いますが、年間10枚にはこれからもチャンスが有ればチャレンジたいとは思っています。一般的には、これからの50cmオーバー狙いは諸条件に有った適切なポイント選びやエサの工夫に因って、未だ余り釣られていない53cmオーバーが対照魚に成るかも知れません。
(8) 道糸は1.5号、ハリスは0.8号か1号と、細仕掛けですね。
「短竿はそりゃ無理ですよ。例えば道糸が1.5号でもいいんですが、50cm狙いだからハリは大きいだとか、そういうアンバランスな仕掛けはまず釣れない。トータルバランスであって、一番みんなが参考にしているのはハリの大きさ。僕はヘラスレの9号が最高で、7号ぐらいが多い。
金バリで釣れる確立はまずない。やっぱ光るんやろね。服装から何から、魚に取って違和感有る物は取り省かなあかん。6尺や7尺の短竿を使う時は迷彩服を着ます。」
道糸は0.8号〜2.5号、ハリスは0.3号〜1.5号までを季節、対象魚のの大小と竿の硬軟に合わせて使い分けます。明らかに50cmオーバーにチャレンジする時は長尺竿の時はハリス1号以上。短尺竿の時は1.2号以上を過去も現在も使用しています。目の前で、巨べら(魚を確認しています。)に1.5号のハリスを切られるのを何回も見ています。私自身も一ッ瀬ダムで竿7尺・ハリス1号でチャレンジした事が有るのですが、二回1号のハリスを切られて1.2号に変えてから50.3cmを釣った事が有ります。道糸は障害物(根掛り)が無い場所やタナの深い時、長竿の時は段差を成るべく付けない為に、ハリスが1号なら1.2号か1.5号を使います。ハリはヘラスレの8号か9号を主体に食い渋った時や厳寒期は5号か6号を使用します。ハリスとハリのバランスの目安はハリの目方でハリスが真直ぐに張るのが最低条件だと認識しています。ハリの種類は沢山有りますが、車のワイパーと同じで特別の進化が有ったとは思っていません。唯、金色はノーグッドです。最近?のハリは細くて軽くて鋭敏で少し内側に眠ってるハリが多い様に思いますが、巨べら釣には向いているとは思いません。細地で眠ってる為にスレ掛りがしやすくて、一旦掛かると、ハリの弾力で外れ難いのです。又、ハリの懐にエサが残りがちです。その点、ヘラスレは軸も太くて刺さり難い(口近辺と尻の穴以外)のでスレで上がる確率は極めてまれです。服装は昔のように迷彩服を着る機会は少なく成りましたが、光を反射させる白系統や蛍光色の服を着る事は有りません。特に、透明度の高い場所や天気の良い日には、太陽を背にしての釣は出来る限り避けるように心掛けています。
(9) ハリが小さめだとエサ打ちが難しくなります。
エサが大きくて柔らかいので、ハリが小さめだとエサ打ちが難しくなります。
「ハリのチモトをぐっと押さえたら持つんだけどね」。
エサの大きさとハリの大きさは相関関係に有りますので、大きいエサ、イコール大きなハリに必然的に成ります。小さなハリで大きな柔かいエサを振り込むのは不可能に近いものが有ります。唯、何もしないよりはハリのチモトで押さえつけた方が少しは良いかも知れません。この時にハリスまで一緒に包み込みますと、糸がエサを切る可能性が高く成ります。エサをハリに付ける時もエサにハリを差し込むのでは無くて、掬うように下から両手でやさしく付けます。(煙草の匂いのついた指はN.Gです。)巨べラ釣をするに当っては、エサの硬軟が釣果に大きく左右する事は間違いが有りません。柔かいエサを振り込むには、竿の硬さ、風の有無、ウキの重量、etcに大きく左右されます。大型のヘラ鮒を釣りたいのなら、柔かいエサをピンポイントに振り込む技術と道具が要求されます。(大型に限りませんが、如何なる条件下でも同じポイントに振り込む技術が大変重要に成ります。)
(10) 釣り台を2つ重ねてというのは論外ですか。
「水が上がって来る時に釣をする事が多いので、足が水に浸かると水が動くので良く無いのです。」「乗ったら動かへん。極端な話、じっとして草になり石にならんことには釣れへん。台を重ねて、関西では親子というんだけれども、足にヘラがハタキに来るときは警戒心がないよね。」
釣台は足場の安定が一番ですので、原則的に可能な限り重ねて(親子にして)使用します。沢山の理由が有るのですが、柔かいエサや魚を取り込む時に立つ機会が多いのが最大の理由です。それと、足が使って水を動かさないのも大きな要因の一つです。他にも、ヘドロ等で沈む、(この場合は大きめのアクリル等で作った下駄を付けます。)水位が上がって来る、浮子が見え易いようにバックの景色を調整する。etcです。下にする親台は釣人が魚に目立た無い様に、水面ギリギリにセッティングします。親台の足は最長1m20cm迄使用しますが、直接の昇り降りは不安定で、危険ですので脚立を使います。静かにしていますと、影に成るので台の下に巨べらが入って来たり、足にハタク事も有ります。
(11) 釣れたヘラもその場で放さない方がいい。
「走りよるからね。尺2くらいまでなら、また戻ってきて食いよるんだけれども。(その意味では)マブでもヘラでも釣れたのはみんなフラシに入れるのが理想だよね。ノーフラシでやるのは魚をいたわるためで、写真1枚撮ったらありがとう、と言って静かに放します。」
少なくとも40cm以上の大型が釣れた時は、親子の台で沖に出ていない限りは出来るだけ離れた場所に放しに行きます。止む終えずにフラシに入れる時は、浅場では直径の大きさ寄りも長さを重視して、波や、魚が動いても倒れない様に注意します。逆に深場でタラス時は直径55cm以上の黒に染めたフラシを使います。魚も大きく成ると、余程のショックを与え合い限り、動かずにジットしているものです。(以前に三重県の池で53cmオーバーを月刊へらの撮影の為に二日間50cm前後の水深の場所に生かして置いたのですが、傷一つ付きませんでした。)活かして置く方法としましては、鰓に紐をとうしたり、ゴミ袋に入れる等の方法も有りますが、魚にストレスを与えるだけで無く、弱って死んだのを何度か見ています。少し話が横にそれましたが、魚は(動物)来た方向に帰る習性がある様で、釣った場所で離すと、走って他の魚も散るようです。但し、管理池や尺前後のヘラは群れている安心感が有るのか?逃がした魚が一日に何回も釣れる事が有ります。以前に山口県の水越ダム(透明度が高いダムです。)で40数cmのヘラが半日で3回釣れた事が有ります。邪魔くさいとは思いますが、釣れた魚はヘラに限らず、鯉にしろマブナにしろ、出来るだけ離れた場所に静かに、優しくリリースする事をお勧めします。何れにせよ恋こがれて出会えた愛するべき熟女です。優しく大事に取り扱いたいものです。
(12) 50cmに成長するのに何年くらい経っているんでしょう。
「30年ですね。条件があって、水質とか温度とかが合わへんと、50cmにはならへん。アオコがわくとかミジンコが多いとか、(水色では)コーヒー色、バスクリーン色は最高の条件で、成長が早いわね。」
|
実際に誕生から50cmに成るまで飼育した訳では有りませんので、経験上でしかお話出来ませんが、昭和63年に始めて天ヶ瀬ダムで釣ってから、日本各地の50cmオーバーが釣れた、ここには居ると言う場所に(主にダムですが)チャレンジし始めたのですが、上流に大型が住む湖沼や池、川が有るダムや大型が釣れていた池や発電所等が沈んで居るダム以外では、昭和30年代に出来たダムでしか釣れたと言う話は聞きませんでした。私の知る限りでは40年代に出来たダムで最初に釣れたのは大分県の日出生ダムだと記憶しています。(直に駆けつけたのですが、結果は惨敗でした。)このダムで釣れたのも、平成に成ってからですので、結果的には、やはり30年の年月が経っていました。その様な訳で30年生きていると勝手に判断して居るのです。(現在では、エサや養殖技術も進みましたので、その気に成れば短時間に50cmのヘラを作ることも可能だと聞いています。)
当時は、現在の様に本格的に50cmオーバーを狙う人も少なく、外来魚や鵜も今ほどは沢山は居ませんでしたので、比較は出来ませんが最近では日本中の各地のダムや湖沼、池でも釣れたと言う話を多く耳にする様に成りました。魚の移動や大型のヘラの放流も盛んに行われる様に成りましたので、釣れた場所でけで単にヘラ鮒が生きている年数を判断するのは非常に難しいと思います。(鱗の年輪で年数が分ると言う話を聞いた事も有りますが?)では、30年生きたから必ず50cmに成るかと言いますと、そうでは有りません。タネ親(鯉でもヘラ鮒でも出来るだけ大きな魚体から卵を取るそうです。卵の数も多く又大きく成ると聞いた事が有ります。)の大きさや放された場所での魚の密度やエサと成るプランクトン等の状況でも大きく変わると思われます。目安としまして、アオコ等の植物性プランクトンやミジンコ等の動物性プランクトンが多く沸く場所は大きくなる可能性が非常に高いと思いますが、魚影が多すぎるとエサの量の関係等で大きく成らない様です。
*30年経たなければ50cmのヘラは居ないと言うよりは、ダムが出来て30年、30年間池干しをしてないなら50cmが居ても何の不思議も無いと思って貰う方が良いかも知れません。
(13) 次の目標は。
「周囲は20枚とか55cmと言っとるけどね。あと4枚はほっといても釣れるけど、55は完全に運が絡んで来ますわ。これまでの最高ですか、53.7cmかな。今年の53.4cmが2番目だったから。」
非現実的な目標を掲げるのは余り好きでは有りませんので、今現在は、これと言った目標は有りません。しいて、目標を言わして頂けるならば大きさ寄りは新しい釣場で釣る事です。幸いにも、今年から、チャレンジしている東播(東播州)方面には実績の有る池も沢山有りますし、居るだろうと思われる池も、オーバーでなく数十?は有ります。昔、一人歩きしていた時に見知らぬ初めての場所で釣れた時の感激をこれからは地元?(100km内外の場所)で50cmオーバーを釣る事によって味わえたらと思っています。幸いにも、昨年に続いて今年も55cmオーバーを釣る事が出来ました。そして、明らかに、55cmオーバーを超える超巨べらも確認しています。夢だった、55cmオーバーもエサの研究の成果が少しづつですが出て来ましたので、射程距離に入って来ました。来年は仲間が釣ってくれるかも知れません。
(14) 今年は、クラブの人に釣らせるのに一所懸命でしたね。
「今年は狙えば50が7枚か8枚釣れたねえ。うちのクラブの場合、47cmくらいまでなら1年で釣らせることができる。50cmは1年じゃ釣れへんかもしれないけど、一緒に釣りができれば、年に1回や2回は50のヘラは見られる。」
当時と比べまして、最近はガチガチだった頭も随分と軟化しまして、H.Pでも随分色んな事を発表する様に成りました。クラブ仲間からはこれ以上H.Pで詳しく書くな!(笑い)と言われますが、一人でも多くの方に、自己記録の更新や夢の50cmオーバーを釣った時の感激を味わって頂く為に、これからも、影に成り日向に成って応援して行きたいと思っています。50cmを釣った時の感激、喜び、至福の時間は釣った者でしか、決して味わえる事では有りません。釣った事の無い方から“自分が釣った寄りも嬉しい!自分が釣ったのと同じ位に嬉しい!!”と良く聞きます。私から、あえて言わせて頂くなら、それは“嘘です!”釣った事の無い方にその感激を味わう事は出来ません。先日、井上氏が来られて、昨年、50cmを釣られた和田氏との二人だけの会話が聞こえて来たのですが、“釣ってからの帰りの運転は気をつけな危ないな!” 念願の夢が叶えられた人にしか出来ない話です。一人に成って、心底沸いて来る嬉しさや感動で涙が止まらないのです!! 物事熟知した大の男が大粒の涙を流して喜ぶのです!!! 50オーバーの巨ベらを釣ると言う事は釣った人にしか分からない未知の世界を見る事なのです。
(15) 尺半を釣っていない人は、エサからウキまですべてが違うと思うのですが、まず上手な釣り場選びを教えてください。
「ハタキの時期に行かはってヘラを見てくればいい。初めて見たら48cmも50cmに見えるかもしれんけど、47〜48cmが10枚くらいいて、その中で1枚でも抜けていたら、これは50cm超えていますわ。ここの池は魚が濃いか薄いか、というのはすぐわかります。卵を持っとる魚が多いほど薄い。まだエサに余裕があるわけです。極論すれば、釣堀など卵持たないでしょう。」
最近は尺半を軽視する人を多く見聞きしますが、尺半は簡単に釣れそうで中々釣れない巨べらなのです。私の廻りにも長年釣をしていて、尺半を釣って無い人が沢山居られます。尺半以上をコンスタントに釣る事が50cmオーバーを釣る一番の近道だと思います。最低条件として尺半がいる場所に行かなけれならないのですが、近年は水抜きや余程の事がが無い限りは、平成生まれの比較的新しいダム(放流魚が大きい、生育が早い?)でも釣る事は可能だと思います。唯、魚が居るのと釣れるのとは随分と違います。関西以西のダムや湖沼では、最近は放流も殆どされていませんので釣行を重ねて、タイミングとポイントやエサさえ間違え無ければ比較的容易に釣れるかも知れません。関東では引き続いて、多かれ少なかれ放流が続けられています。放流魚を避けてのチャレンジにはエサやタナ等に一工夫が必要かも知れません。放流魚や小ベらはジャミの一種と捉えてバラケや匂いのするエサを控えめにして、しっかりしたアタリだけを取る事に心掛ける事が大事だと思います。最近釣人が行かなくなった場所や放流をしていない場所へ根気良く通うのも選択肢の一つかも知れません。乗っ込の季節に場所(数が釣れても大型が釣れるとは限りません。)をまめに移動したり、ナイターにチャレンジすれば待望の尺半オーバーが釣れるかも知れません。
(16) ヘラの大型化はブラックやブルーギルの影響もある。
「絶対そうですね。ただ、ダムは年々釣れへんようになった。タナが変わってしまってる。昔なら24尺のチョウチンとかは考えられんかったけど、今は釣れるんだから。」
50cmオーバーがヘラ師の対象魚に成った原因は色々考えられますが、ブルギールの影響は非常に大きかったと思っています。先月、滋賀県をご訪問された天皇陛下が“良かれと思って持ち帰ったブルギ-ルが多大な迷惑を掛けている”と陳謝されてるのをTVで見ましたが、思わず“素晴らしい、立派!”だとジーンときました。ですが、もう一歩踏み込んで考えて見ますと、もしブルギールが居なかったら、巨べらが釣れなかったかと言えばそれは疑問です。確かにブルギ-ルが卵を食べて、小ベらが少なく成った事は特に放流魚が皆無に等しい西日本以西では顕著であリます。ブルギールが居ない頃はエサを打つと先ず(ジャミは別として)小ベらが集まり、大型ベらがエサを食う前に小ベらが先にエサを食べたのも事実です。以前から、今風の釣をしていたら、当時でも巨べらがもっと釣れたかも知れません。ブルギールが居なかった時代でもクチボソやタナゴ等のジャミが同じ様に邪魔をしたからです。ブラックバスに関しましてはさほど影響を受けたとは思っていません。今年も琵琶湖で70cmの大型が釣れたと聞いていますが、たとえ70cmのバスでも20cmのヘラ鮒を食べるとは思えないからです。小ベらを食べる前にエビやヘラ鮒以外の沢山のエサとなる小魚が居ます。唯、バスの流入に因ってタナや住み場所(オダや藻場)が変わったのも事実です。ここ10年?では外来魚(特にブルギール)の増加に因って、それらをエサとしている鵜が異常に増えた事による多大な悪影響が出て居ます。観察した限りでは尺二クラスの鮒を飲み込んでいるのを何回も見た事が有ります。このままでは鵜がエサを食べに来る場所では本当に大型の魚しかいなくなる日も遠く無いかも知れません。特に鵜が多い場所では、日中恐れて夜型に成っている様に思いますのも気のせいだけでは無いと思われます!!
(17) 大型にはマッシュがいい、というのはみんな聞いていると思うのですが。実際にはグルテンを使っている人がほとんど。 「大きい魚には大きいエサがいります。例えばグルテンでも、我々が使うているような親指の爪くらいのエサとか付けたら、大型が釣れるかもしれへんけど。魚は自分の口に合わせているから、エサ落ち寸前になって食うたら小っこい魚しか釣れへん。なじみ際に食うたら魚は大きい。」
少なくとも、50cmオーバーの巨べらをターゲットとにして、あくまでも一般的な釣場を対象にした時の話ですが絶対に有利です。ここで言わせて貰うマッシュとは食料品のマッシュポテトで有りまして、釣エサメーカーから市販されている物(マッシュ系の各種のエサ)とは随分と違います。一般的な釣場と言いましたのは、ジャミや外道が普通にいる釣場の事です。匂い系や麩系統のエサを使いますと、大型べら以外の魚が必要以上に寄る可能性が有ります。底に落ちたエサや余分に打ち過ぎたエサを消化して貰う為には有る程度はジャミや外道は居ないよりは居た方が良いと思いますが、必要以上に対象外の魚を寄せ過ぎないと言う意味も有ります。仮に、50cmオーバーしか居ない場所が有ったとしましたら、極端な話に成りますが、どんなエサでも良いのではないかと思います。グルテン系や練りこんだ団子系のエサでは魚が居ない時にエサが解け難く、臆病で警戒心の強い大型が来ても、底に溜まったエサだけを捕食して、本エサを食べずに底に残っているエサだけを食べて終わる可能性が非常に高いです。その点、マッシュポテトは肌理細かく練る事に因りまして、水に溶けて無くなる可能性が非常に高いのです。唯、現在まで9枚の53cmオーバーを釣っていますが、超大型にはプラスワンのエサが要るようです。
(18) ハタいてる魚は釣れますか。
「ハタク場所と食う場所は絶対違う。ハタいてる最中は食わん。ハタいてる最中に何かの拍子で、移動するときに食いよる。50cmだったら3回くらいハタくが、同じところではハタかん。次のところに行くときは必ず同じコースを通る。そこが道で、そこで釣る。
それと、釣れたとかハタいているとかで行ったら、もう遅い。雨がまとまって降りそうだ、その段階で行かはったら釣れよる。(乗っ込んでいても)最低1時間から2時間、僕なんかは半日くらいざらだけど、じっと見て、ここという場所を選ばんことには(大型は)出にくいだろうね。」
ハタイテいる最中は釣れません。次のハタキ場に移動する時やハタキ場を探している時に何かの拍子で急に食う事が有る様です。昔、三川ダムの橋の上から魚の行動を観察した事が有るのですが、釣をしている釣友の浮子の際を何回も行ったり来たりしてたのですが、エサに見向きもしなかった魚が、又、通り過ぎたと思った瞬間に急に振り向いてエサを銜えたのを見た事が有ります。エサを何回か打ち返す打ちに、偶々だと思いますが、全くエサに興味を示さなかった魚が、食べやすい位置にエサが落ちた時にタイミング良く通りかかったのだと思います。特に、乗っ込みの季節はこの様な偶然?が重なり有って巨べらの釣れる確率が増えるのかも知れません。
(19) 50cmを1日に3枚釣ったことがあるそうですね。
「2日で3枚。24時間でいうたらそうかな。疲れもあったし、あまり感激もなかったねえ。また釣れてしまったかと。去年です。岡山で2枚釣って、三川で1枚。うちのクラブは今年50が7枚、去年が6枚。50の出ない年はないですよ。ほとんどがサンデーアングラーです。土日だけの休みでも、情報源がしっかりしていれば、年に最低でも3回、普通5回のチャンス、乗っ込みとかハタキに合う。」
当時の事はハッキリと今でも覚えています。朝からハタキが始まったのですが、敢えて、ハタキ場を外して魚が来る方向の逆駆け上がりに16尺をかまえました。暫くして、半節のモゾの押えで53cmが釣れて来ました。横で、知り合いに成って3年が過ぎるのに50cmが釣れてない仲間が準備をしていたのですが、私の仕掛けに全てを合して貰い、同じ浮子の馴染みのポイントで同じアタリを取るように指示したところ、昼前に50cmが釣れました。(この年に氏は違う池で52cmを直に釣られました。)夕方から、反対側の堰堤で気になっていた場所が有りましたので移動して、一人で静かにやる事に成りました。冷え込みでカ゛スが出始めて、浮子もまともに見えない中から二枚目の50cmが顔を出しました。方向感覚が分からない程のモヤに止む無く釣を止めて仮眠をする事にしました。早朝に、広島の中野さんから、ハタイテいると連絡が入りましたが、疲れていましたので少し迷ったのですが、折角の電話でしたので三川ダムに向かいました。ダムでは中野さんが一人で既に釣をされていたのですがポイントに迷う程、見渡す限り巨べらだらけでした。二人だけでしたので、ゆっくりと釣座を探す事に成ったのですが、目移りがして迷うだけでした。仕方なく過去の実績を重視しまして、2年前に釣れたポイントで7尺をセットしました。竿掛けの下を50cmオーバーの巨べらが次から次へと泳ぐ中から三枚目が釣れました。中野さんに見て頂き、大変喜んで貰った後は精魂が尽き果てていました。数年前に広島の池で2時間で3枚。今年も東播方面の野池で半日で3枚釣れましたが、場所を代わっての複数の釣果はこれからも不可能?だと思っています。
(20) 大型の乗っ込みには行っての周期があるといわれますが。
「2週間やね。雨が降って最初にハタいた日が火曜日なら、その年は火曜日はずっと釣れます。日曜日だったら日曜日。ハタキが3日間くらいありますから、必ずそのサイクルになる。1回目がわかったら、やいやい言うことはない。マブながハタいて半日か1日、遅くても3日後くらいにはヘラはハタきます。チャンスは結構どこでもあると思うけどねえ。尺半だったら、そういうタイミングをつかみはったら釣れると思う。釣れるといっても1枚の話やけど。」
水温や水位、魚の大きさや魚影に因って若干の誤差が有りますが、おおよそは十日間から二週間です。他の魚の事は詳しくは分りませんが、巨ベラに成る程一匹の産卵する回数は多く成ります。これは魚体の構造(卵の数)が大きく左右していると思われます。単純に考えましても、体形の三分の一にも抱卵したお腹の卵を一気に排卵したら、泳ぐ事さえもが困難に成ると思われからです。もう一つは、産卵場の状態が考えられます。広大な場所でも、産卵場はそんなに多くは有りません。前回の産卵時の卵が孵化しなければ、次の産卵をしないのだと思われます。昔は、マブナや鯉、源五郎鮒が同じ時期に産卵する事は無かったのですが、ダムや貯水池等が水位等を人為的に調整をする様に成った結果、同じ時期に水位が上がり、同時に産卵する機会が多く成りましたのでアイベラが増えた原因の一つだそうです。
(21) 3段階の難しさがあると言われましたよね。
「45(cm)、47やね。49も50も一緒。一番難しいのは47やね。46までは結構釣れてるが、47は意外と釣れてへん。47がコンスタントに釣れれば(50は)近い、釣ったも同然や。」
現在でも目安としましたら同じだと思います。当時と比べましたら、場所やエサ、仕掛けも進化して53cmまでは各地で以前よりは釣れる様に成ったと思います。最近は目標は“55cmオーバーを釣りたい?”と言う声を良く聞く様に成りました。現在まで、7枚の53cmオーバーを釣りましたが、50cmの上にも53cm、55cmの大きな壁が有る様に思います。53cm以上、特に55cm以上を狙うには新しいエサの開発が非常に大事だと痛感しています。
(22) 今年はエサの打ちすぎを反省しました。ヘラの食いによってもえさの量違ってきますね。
「もちろん、違う。釣り場が決まったら、目標を設定させるんです。エサを少なめに打つ。それで設定より枚数が多かったら作り足せば良い。ヘラが腹一杯になって、離れていく時にはウキの横で顔を出したり糸ズレでウキが斜めに入ったりしよる。」
一日に使う餌の量は非常に大事だと思います。特に巨べラ狙いや厳寒期の釣は餌を打ち過ぎると気配は有るが釣れない状態が続きます。最近(特に関西では)は餌を多量に打ったからと言って沢山のヘラが寄って来るとは考え難いですし、寄って来たからと言って必ず食うとは思えません。又、どんなに美味い餌が出来ても、胃の無いヘラ鮒には食溜めは出来ませんので、警戒心の強いヘラ鮒は有る程度食べたら急いで立ち去る(消し込みのスレアタリが有る)様です。対象魚の大きさや、目標の数、シーズンに因って一日の使用量は随分と違いますが、少しづつ作る事をお勧めします。特にマッシュ系の餌は暖気などは痛むのも早く、一度に作る量が少ないほど、慣れない方には上手く作れる様ですので!! Sorry クラブ細鱗 Only No4
(23) そこで床休めが重要になる。
「これがまた難しい。床休めしてなんにもいなくなってしまったらいかんし。僕は散歩に行くんですわ。何かおるような感覚だったら、あそこまで行って帰って来たらちょうどいいとか・・・。それを体で覚える。体内時計ですねえ。床休めが成功したかどうかは簡単に分かる。うまくいけば3発以内に絶対アタる。1発目のときは結構釣れへん。まだ若干エサが残っとる。2発目は確実に釣れよる。3発打ってアタらへんかったら魚もおらんし、床休めも失敗になる。僕らの釣りだったら、3発打ったら、それから10回は打たへん。また3、4回打って床休め。」
相当量のジャミやマブナ、鯉、その他の外道が居ない限りは床休めは絶対必要です。常に行く釣場が決まっていたら、エサの打ち込む量や床休めの時間は時計で計れば良いのですが、気象条件や食い渋り、その他の諸条件が有りますので、その時々の体内時計を育てる事がベストな方法だと思います。床休めが終わってからの3発と言うのはあくまでも一つの目安ですので!触りや気配が有る場合などは状況に応じた臨機応変な対応が必要です。!! Sorry クラブ細鱗 Only No6
(24) 床休めとともに大事なのが食いしぶり対策。上ハリスにオモリを巻く片キンがなぜ効果的なんでしょうか。
「エサの安定でしょうね。ハリスは斜めになっていて、風などの流れもあるためエサに目方がなかったら多分たるんでますわ。下バリに片キンする人が結構いやはるけど、これは意味ない。ハリスを短くすればいいことです。僕の場合、上バリの3センチくらい上に打つんですけど、動くように軽く止めてそれでなじみを調整する。間違いなく上バリに食う確立が高い。食い上げが多い。やっぱエサが完全に安定している。」
鉛の量が難しく浮子の残存浮力(エサ落ち目盛)に因って随分とアタリが変わってきます。常に糸が真直ぐ張ってる事が大事です。
(25) 小さいウキはだめですね。
「ヘラは1匹だけしか居ないかもわからんけども、水はふわふわ動いてるもんです。(小ウキは)エサの給餌とか波だけでフワフワされるし、論外です。スレアタリが出る確率も高い。ハリスが動くさかいねえ。」
どの程度の浮子が小さくて、どの程度の浮子が大きいかは人それぞれの釣り方や対象魚の大小に因って違うと思いますが、一般的に市販されて浮子は錘の負荷量が1g〜3g位だと思います?私が使う浮子はタナの深さや竿の長さ、流れや仕掛けの太さに因って随分違いますが、余程の事が無い限りは錘の負荷量は4g以上です。浮子から下の道糸がピント張り、軟いエサをピンポイントに投入するには錘を背負う事も大事ですが、浮子自体に適当な自重も必要に成って来ます。想像が着き難いかも知れませんが、普通の釣師の方が想像して居られる寄りも遥に大きいと思います。
(26) 最初にいただいたウキは、自分のものより3倍以上の浮力がある。アタリが出るのかな、と思いました。
「ナマリが乗るとエサも振りやすいし、少々の風があっても振れる。小さないらんアタリを見分ける意味でも、消す方向でね。感度的にはナマリがのらんスリムなウキの方がいいのに決まってますわ。僕のウキは初めて見たら、なぜこのウキが動くの、このウキで釣れるのか、とみな言いますわ。でも、段々とそうして来たわけじゃないですか。」
唯、大きくて錘が乗るだけでは駄目です。浮子自体の比重も大変大事です。例えばの話ですが、浮子のボディーを発泡スチロールの様な軽い素材を使いますと錘は乗るかも知れませんが?浮子自体に目方が有りませんので風に弱くて錘だけが先に飛んで行きますし、電気浮子の様に本体自体が重いと浮子が先に飛んで行き、どちらも軟らかいエサを使う事が非常に困難です。アルキメデスの原理や慣性の法則を言う前に経験と結果から作っていますので、浮子に付きましては絶対的に自身を持っています。どの様な物でもメリットも有ればデメリットも有ります。現在作っている浮子はリスクを補うには十分過ぎる程の物だと思っています。厳しい厳寒期でさえ長竿を使う機会が多いせいも有りますが、4g〜5gを背負う浮子を普通に使っています。きちんとした錘調整をすれば思い通りのアタリ(上バリを食ったか?下バリを食ったか?)を出す事は可也の高い確率で可能です。
(27) 私の悩んだのはナイターです。
「ナイターははっきり言って避けられません。16枚のうち12枚はナイター。といっても9時までですわ。朝の3時とか4時とか、夜中に出たもの1匹もあらへん。夜露が降りたりしたら、もうあかん。尺半くらいまでやったら、一晩通じて釣れまっせ。」
同じ大きさのヘラ鮒なら、夜釣れるよりは日中に釣れた方が喜びは数倍違うのですが、大型釣り、特に巨べラ狙いにはナイター(日没から夜明け前)は避けられません。最近では昔程の確立でナイターが絶対だとは言えませんが?臆病な巨べラにチャレンジするにはナイターが有利で有る事には今も昔も変わりは有りません。関東方面では放流釣場が多いく、貸しボート屋や漁協との取り決めが有りますので、ナイター禁止の場所が沢山有ります。しかし、ナイターが可能な場所も沢山有りますのでトラブルを避ける為にも、例え暗黙の了解が有る場所でもナイター禁止の場所では釣をしないのが無難だと思います。巨ベラが釣れる確立が高い時間帯は現在も21時から22時位までのようです。
(28) 今まではこの時間だけ釣っていませんでした。ウキはケミホタルがベストということですが。
「暗くなりかけて、ケミでもわかりにくいな、というときが一番大型来よった。(巨ベラが来ると)水が動くからすぐわかる。電気ウキは中に光があるわけだから、違和感があるわね、浅いところは。ケミだったら、ホタルもコウモリも反応するし、自然の光なんだろうね。(感度も)絶対ケミがいい。マブもアタリ、ちっこいヘラもあたる。スレもある。電気ウキは見分けがつかん。一番にボディーが重いから、前触れが出んので、ものすごく釣りにくい。」
ナイター釣には照らし、電気浮子、ケミ浮子の3種類の釣り方が有りますが、事、大型釣に関しましてはケミ浮子での釣がベターだと思っています。特に超浅場の釣等は絶対と言って良いかも知れません。最近は発光ダイオードも随分と改良されたと聞いていますが、一番の弱点はバッテリーの重さ=浮子重さに有ると思います。巨ベら釣には軟らかいエサが絶対必要なのですが、投入する時に浮子が先に飛んで行き、エサが後から付いて行って振られる格好に成りますので、どうしても飛びがちに成ります。電池さえ現在より軽く成りますと、電気浮子が再考される時が来るかも知れません?
(29) 普通のパイプウキにケミを付けても釣れますか。
「細かくいったら全然あかんけど、電気ウキよりましだね。パイプは折れるんですわ。トップはソリッドの1.2号以上のものがいい。タナ3本を基準に、それ以上深いときは電気の照らし、浅いところはケミと使い分けるのがいい。ケミの方が頭が重いだけにやはり鈍い。照らしは昼間と変わらん釣りができるし、面白い。」
総合的に言いますと、衝撃に弱く、浮力が残り過ぎて(エサの目方にも因りますが)エサ落ち点が決め難い等、やはり不向きだと思います。先端にケミ蛍を着ける方法は何種類か有りますが、コネクターで装着する場合は出来るだけ小さく上下を切って、ケミと浮子の間に空気が残らない様に注意して下さい。同じ浮子で昼夜使う時はケミの目方の分だけ、別に錘を切って脱着すると便利です。ケミ蛍は薄暮の時から装着して、エサの解け具合やアタリを確認して置く事も大事です。
(30) ウキは1000本、フラシはプレゼントで全都道府県を網羅する全国制覇が目標とか。
「ウキは今まで775本。あと250本。作ってるのは年間700〜800本だが、なくなる方が多いから。竿掛け、玉網の柄が111セットかな。フラシは11で40cmから60cmまで。今までのを交ぜたら100ではきかはんでしょう。」
現在、浮子は2000本は無いと思いますが1500本は有ると思います。使うよりは作る方が多いので、生涯一回も使う事の無い浮子も出てきます。一本、一本完全なハンドメイドで心を込めて作っていますので、使わないのは心残りですが止む終えないと思っています。竿掛け・玉ノ柄は材料(紋竹)の入手が困難なので現在は作っていません。仲間への譲渡や商品、記念品で減って行くのが心苦しいです。フラシは60cmがメインですが、お祝い、記念品以外は作っていません。現在は30都府県の方に使って貰ってますが、最近は遠征に行く機会がめっきり減りましたのと、ノーフラシが当たり前に成った?感が有りますので、作る数は少なく成って行くと思います。
(31) 製作は主にシーズンオフの時ですか。
「ちょっとの時間あったらやる。ウキ作るとき、暇なときは1日12時間くらい続けてやります。正座しないとよう作らん。(食事もせず)その間小用に2回行くくらいかな。ある反面では不器用だわな。」
現在も浮子の制作方法(3種類の瞬間接着剤とカッターナイフのみでスケールは使わない)は変わっていません。但し、太い材料の入手が以前よりは少しは容易に入手が可能に成りましたので、12mm〜16mm前後の浮子が主流に成って来ました。浮子作りは現在もシーズンに合わせて作っています。直に使えない浮子を作ってもあまり進歩が無いと思いますので!最近は錘の負荷量を言われますので、風呂を沸かせての製作が多いです。トップのメモリや足の長さ等はシーズンや釣るタナ、素材や太さで随分と変わって来ますので、同じ浮子は有り得ません。これからも、日々努力と研究をしまして究極を目指したいと思っています。永遠に無理だとは思っていますが!!
(32) 釣りは乗っ込みの時だけですか。
「一番好きなのは冬の釣りだね。1日に5枚くらい釣れるとき。関西的な釣りでは1日に2けた、15枚くらい釣れる釣りが一番おもろい。釣ろうと思ったら釣れるけど、工夫しなけりゃ釣れへん。流れの強い倉敷川が圧倒的に今は多い。」
全盛期?の頃は3月10日前後の鹿児島県の鰻湖を皮切りに7月初旬の梅雨明けの一ツ瀬ダム迄山口県の菅野ダム、広島県の三川ダム、白竜湖、岡山県の新成羽ダム、福井県の三方湖、滋賀県の余呉湖等をメインに大型が釣れそうなダムや池を寝食を忘れて釣歩きましたが、シーズンが終わりますと、“夏眠中”と言いまして、晩秋までは釣をしませんでした。現在も夏季はアトピーが出ますので、控え目がちです。現在は地元のダムや東播方面の野池を毎週の様に釣り歩いていますが、やはり、厳寒期に長竿で数枚釣れる釣が好きです。
(33) 今は自分が釣るよりも仲間に50cmを釣らせることに力を入れているようですが。
「その方がはるかにうれしい。(50cmは)直接的に12人、間接的にを交ぜたら15人ではきかない。面と向かわんでも片岡さんのお陰で釣れた、という報告は受けているねえ。今は自分で釣るよりも、クラブの人間が一番だけれども、知り合いが50釣るように、1年のうち3分の2くらいはそういう方向に力を注いでいますね。」
今年も先週末に東播の野池でラッキーな事にハタキ初めに遭遇して一枚釣れましたが、嬉しかったの事実ですが、福富君が釣った時[I][II]の喜びとは随分と違った様な気がします。今年も5月5日現在で、新たに釣友や仲間3人が五十上を釣られましたが、自分自身の事よりも遥かに喜んでいます。これからも一人でも多くの方に五十上を釣った時の感激を味わって頂く為に陰ながら、微力ですが応援し続けて行きたいと思っています。
(34) 夢のあるお話をありがとうございました。最後ですが、野に60cmのヘラはいますか。
「絶対おるねえ。僕は確実になかったら言わんけども、60cm2回見てるわ。いても食わんと思いますよ。」
|
現実に60cmの超巨ベラを見た事も釣った事も有りませんので、断言は出来ませんが、二回見た事が有ります。最初は高知県の穴内川ダムで、47cm〜48cmが釣れてる中で倍の大きさが有るかと思われるヘラが泳いでいたのです。魚種の判別には例え水中でも絶対の自信が有ります。もう一枚は岡山県の新成羽ダムの立ち木ワンドで新聞紙位の大きさのヘラがスローモーションの動画を見る様に何度も反転したのです。二度ともこのサイズのヘラが掛かれば果たして取り込めるのかと要らぬ心配をしたものです。何れ何処かで正真正銘の60cmオーバーの超巨ベラが釣られて話題に成ると思いますが、私の予想ではダムでは無くて歴史の有る湖沼か池だと思います。 既に何処かで誰かが釣られて居られるかも知れませんが、私の知る範囲では見た事も聞いた事も有りません。もし釣った方が居られるのでしたら、私の知識不足ですのでお許し下さい。
片岡さんとは知り合って1年になる。今回話を聞いてみて、彼の集中力のすごさを改めて認識させられた。必要に迫られて始めた道具作りも、今は至福のときかも知れない。能弁である。話し始めたら止まらない。「絶対」が口癖だが、すべてが体験に基づく話だから、聞く人を魅了する。釣り場では彼の独演会となり、いつも人の輪ができる。
なかなか尺半の壁が破れない人、どうしても一生に一度は50cmを、という人は、片岡さんに相談してみるといい。ヘラを愛し、真剣に取り組む人なら、親身になってアドバイスしてくれるだろう。
[ 後書 ]
随分と時間が掛かりましたが、月刊へらで2001年に特集した「50cm上、16枚を釣った男」の加筆、編集は完全では有りませんが大筋で終わりました。発売時の内容と少し違うとお感じに成った方も沢山居られると思いますが、私個人としましての考え方や今迄言って来ました事は、浮子の形状やエサの中身が少し?変わった事以外は過去も現在も同じです。インタビューを受けて活字に成るまでは大して気にもしていなかったのですが、発売と同時に届いた沢山の電話や手紙に当時は驚き、感激したのを昨日の様に覚えています。その時に知り合いに成った方とは今でも良いお付き合いをさせて貰ってます。続いて特集をしました「50cmオーハ゛ー攻略法 」もこの時以上に一部の地域の店頭から無くなる程の反響を呼びました。そして、嬉しい事に知人を通じて入手方法の問い合わせが多くの人から有りました。ネット時代に成った現在では簡単にコピーが出来る様に成りましたので、多くの方がコピーをして大事に持ち歩いて居られると聞いています。決して著作権を放棄している訳では有りません(笑い)が少しでも皆様方のお役に立てたらと何時も思っています。これからも気が付いた事や書き残しが有りましたら追加修正をしながら新たな特集を企画したいと思っています。
|
|
|
|