――三万人も生徒がいれば、校風は自由どころかカオスの坩堝だ双月先生!
なんてオーディナリ・フェイト! そんな先生の安寧の日々は多分航空機をジャックしてベイルートへ!
とっとと記憶を取り戻せ先生! てゆーか戻ってなくても困ってなくないか!?
■ 私立ぷそ学園。■
〜朝礼編〜
第一話
勇 「や。おはよ、双月先生。いい朝だね」
双月「…………よう…………(←死の戦場から逃げ延びた落武者ライクに遠い目で)」
勇 「……いい朝じゃないみたいだね」
第一話 完
第二話
昨日、七本槍と徹夜で範囲の復習をした。
全教科。
自分を誉めてやりたいが、そんな気力も欲望も彼岸の彼方だ。
しかしこれで何を担当しても。
九重「とりあえず今日は他の先生の見学でもしてもらうでござるよ。正式な授業と担当科目は放課後に――。
おや双月殿、どこに行くでござるかそのような血走った」
七本槍は何処だ。逃げたか。無駄だぞ。
第二話 完
第三話
七本槍には惜しくも逃げられた。
それはそれとして。
双月「……迷った」
お約束とは言え、何とも。
やたら広すぎるせいで、何処がドコやら。
……待てよ?
双月「狢屋ー。まーみーやー」
海乃「ははっ。狢屋海乃、此処に!」
……ホントにいるとは。
双月「とゆーか、どっから出てくるのかオマエは」
海乃「いえ。今朝からずっと先生の背後にて気配を潜め」
???「…………あ、あのぅ…………」
双月「それはもーいい。つーかもーするな」
海乃「そんなっ!? それでは私は常日頃何処にいろと!?」
双月「普通にしてればいーだろうがッ!?」
???「…………………あの、えとぉ…………………」
くいくい。
海乃「そういうわけには行きません。常に主に影のように付き従うのが忍者の運命。
光あるところに影が。まこと栄光の影に数知れぬ忍者の姿がありまして」
双月「そーかオマエが影響を受けたのは白土三平か」
海乃「先生はお解りになっておられませんっ。忍びというものは古来、刃の下に常にココロを」
双月「だあっ。それが今のハナシとどーゆー関係があるのか言ってみろ。言わんかっ」
???「…………………(ひっくひっく)」
海乃「――わあッゴメン嘘申し訳ないスゴイ悪かった私がッ!」
双月「なんだその態度の豹変は」
???「…………………(くすんくすん)」
海乃「ほほほほらいいこーいいこー。あ、あああ飴いるかー? チョコレートもあるぞー」
双月「聞けよお前は」
第三話 完
第四話
海乃「こちらは先日転校してきた風祭玲奈嬢です。
まだ不慣れなので、副委員長である私が色々と案内を」
ぐしぐし泣いてた女子もぺこんと頭を下げる。
それにしても。
双月「……ああ、それでこいつだけ服が違うワケか?」
海乃「は? いえ我が校の制服は基本的に自由ですが」
双月「言うなッ。人がせっかく現実ばなれした光景から逃避しかけてるとゆーのにっ」
何故メイド服?
しかもエプロンドレスでレースばっちりの。
海乃「はいっ。可愛いですよねっ」
双月「……いや、もーいい。この件に関しては俺が時代を愛せなかったってコトで」
玲奈「……あのう、先生ぃ……」
海乃/双月「「どうした」」
…………………。
双月「何でお前が返事をする、狢屋」
海乃「はっ。これには色々込み入った事情が」
玲奈「あぅ……えと、海乃さんは色々教えてくれるから『先生』ですぅ……」
双月「まあそれはわかったが、紛らわしいので呼び方を変えてくれ」
玲奈「あ、はい。それじゃあ、えと。
(※双月の方を向いて)『ご主人様』」
※絶対静止現象発動中。
はっ!!
双月「――何故俺の呼び方を変えるううううううううううううううッ!?」
玲奈「ひゃあっ!? え、え、だだだって変えろって」
双月「『ご主人様』ってのはどっから出てきたあああああああああッ!?」
玲奈「あうあう、えええっと、なななんとなく」
双月「ワケわからんわあああああああああああああっ!!」
海乃「先生ッ! いきなり大声はやめてくださいっ。玲奈が怯えるじゃないですかっ!!」
双月「オノレが言うかそれをっ!?」
玲奈「あ、先生(※注:海乃)……」
全身でかばうなっ。風祭も頬を赤らめるなっ。
双月「ぜーっ、ぜーっ」
海乃「はーっ、はーっ」
玲奈「…………………(おろおろ)」
S.C(通りすがり)「アのー皆サン、教室に行かれたほーが」
ギルガン(同上)「HAHAHA(笑)」
第四話 完