そんなキミの方が可愛い









  「ねー。」

  「ん?」

  「なんでそんなに背が高いの?」

  「は? 遺伝じゃねーの?」



  「ねー。」

  「ん?」

  「なんでそんなに細いの?」

  「好きで細いわけじゃねーよ。」

  「もっと肉を食え。肉を。」

  「へいへい。」



  「ねー。」

  「なんだよ。」

  「なんで爪黒いの?」

  「マニキュア塗ってるから。」

  「それはかっこいいので良いと思います。」

  「そりゃどうも。」



  「ねー。 なんで…」

  「なに?今日はずっとそれなの?」

  「うん。」

  「うん、て…。」

  「なんであんたそんなに可愛いの?」

  「はぁ? そんなの俺に聞くなよ。 あと可愛いとか言うな。」

  「えー。だってあんた普段子供泣いちゃうくらい恐い顔してんのに、
   笑うとめっちゃ可愛いじゃん。」

  「…さいですかー。」

  「あんた七不思議のひとつだね。」

  「なんだそれ。」

  「今考えた。」

  「…お前の頭の中が見てみてーよ。」

  「見せてあげたいねー。」

  「どうせからっぽだろ?」

  「ひどいし!なにそれ!」

  「振ってもなんも音しねーもんな。」

  「しないよ! だっていっぱい詰まってるもん!」

  「へー。なにがいっぱい詰まってるんだか。」





  「あんたへの愛に決まってんじゃん。」