小泉首相と小沢党首、3年ぶりに対決
国会は平成十八年(2006)5月17日、小泉純一郎首相と民主党の小沢一郎代表による党首討論(国家基本政策委員会合同審査会)を開いた。この日の45分間の直接対決のテーマは「教育」に絞られ、外交や安全保障、社会保障制度改革などには触れられなかった。要旨は次の通り。
【国会運営】
小沢一郎民主党代表 衆院厚生労働委員会で、与党が医療制度改革関連法案を強行採決した。野党が議論したいと言っている以上、時間を十分に与えてやっていいのではないか。議会制民主主義をわが国に定着させる上で、与党が度量を持って議論すべきは十分する態度になるべきではないか
小泉純一郎首相 基本的に同感だ。小沢氏はかつて「日本の戦後政治は多数決の原理を無視あるいは軽視してきた。それが無責任な政治を生んでいる」「政権党が法案を成立させるために、一部の野党に譲歩、妥協したものをさらに譲歩せよというのは、満場一致になるまで譲歩せよというのに等しい」と著書に書いている。十分、時間をかけ審議、採決するのが一つの民主主義の在り方だ
小沢氏 強行採決したばかりで賛成と言われても困る。全部一致するまで延々とやれとは言っていない。議会制民主主義を軌道に乗せていく誠意を持って国会運営してほしい
【教育問題】
小沢氏 一番の問題は教育だ。目先の利害さえ良ければそれで良いという大人の姿を見て子供が良くなるわけがない。私が「これから変わる」と言ったら、(首相は)「変わるわけがない」と言ったそうだ。本質から変わるというわけにはいかないが、自分の欠点を直す努力をお互いこの年になってもしなければならない
首相 基本は親が子に寄り添うこと。幼児期に「自分は愛されている」と植えつけるのが教育の原点。法律以前の問題として、親が認識することが大事だ
小沢氏 教育行政の責任は市町村の教育委員会にあると法で定められている。一方、文科省は指導、助言しかしないことになっているが、財源を持っていて実質的にやっている。責任の所在が全然はっきりしていない
首相すべての子に教育の機会を与えることは国の責任だ。教育の重要性は国として十分、責任を持たないといけない
小沢氏 文科省が直接的な責任を負っていない。与党の改正案はそういう仕組みを変える案ではなく、戦後のゆがんだ教育行政の是正という視点が全くない。(民主党の)日本国教育基本法案は、教育行政は国の責任とうたっている
首相 (民主党の)対案も協議しながら、しっかりと審議を進めていただきたい
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