デジ絵本15 +風の手紙
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つむじ風の子は、息子の住む部屋の窓をそっと叩きました。 しかしその音は小さすぎて誰の耳にも届きません。 小さいつむじ風は、そこで力尽きてしまいました。 春になって少し力を取り戻したつむじ風は、 村に咲いた花の、薄い花びらをひとひら届けました。 しかし、息子はそのことに気付く事はありませんでした。 そしてまた力尽きて、風の子はやっとの事で村へ戻りました。 夏の日、暑い大気に力をつけたつむじ風は、 村中で鳴いている蝉の声を集めて、息子に届けました。 しかし彼が一瞬振り向いた時には、外の喧騒にかき消されてしまいました。
お し ま い |
2003-10-10