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第5話 試用期間はじまる |
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ドイツで初めての出勤で、こんなに早く仕事に行くのも初めて。 パン工房で仕事をするのも初めて。 初めてづくしでワクワクしながら、そしてとってもドキドキしながら早朝のベルリンを自転車で走りました。 汚れてもいいTシャツとジーパンで工房に入りました。 まだ何も分からないので、とにかく邪魔にならないように見ていようと思い、入り口付近に立っていると、 チャイムが鳴って、これから3週間一緒に働く男の子が出勤してきました。 彼の名前はジェンディス。 この間見たもう一人の男の子は、今日から3週間夏休みでお休みなのだそうです。 ジェンディスは着替えて工房に入ってくると、テキパキと働き始めました。
粉と水とイーストを生地捏ね機に入れてスタートさせると、冷凍庫から生地やケーキを出してきたり。
消費者として主婦として見ているパンの数や粉の量とあまりにも違うので、
「うわ〜面白い」と、ワクワクしながら見ていました。 それからは、クロワッサンの生地を巻く作業とか、パンに照り付け用の卵を塗る仕事といった簡単なことを私にさせてくれました。 邪魔にならないように、でも、何か役に立てることはないか、と動き回っている間にいつの間にか時計の針は7時半を指していました。 朝の売り子さんである、マイスターの奥さんが、焼きたてのブレーッチェン(小型パン)でサンドイッチを作ってコーヒーと一緒に持ってき てくれて、 私は朝ごはん休憩を貰いました。 休憩が終わると、後片付けが始まりました。 私は洗い物をして、作業台と壁拭きの仕事をしました。 ある程度やったところで、マイスターが「今日はあがっていいよ」と言ってくれたので、 「また明日!」と意気揚々と家へ帰りました。 とにかく外に出て何かできたことが嬉しかった第一日目でした。 翌日からジェンディスと一緒にブレーッチェン生地を扱う仕事を少しずつやらせてもらましたが、
本当に「これでもか!これでもか!」というくらい試用期間中は、沢山掃除をさせられました。 その日はあいにく、途中で生地を分割する機械が壊れてしまい、 マイスターは修理に必要なゴムバンドを買いに出かけてしまったまま、なかなか戻って来なかったのです。 掃除が終わってもマイスターが戻らないので、ジェンディスも「君の最終日なのにね。」と心配して一緒に待っていてくれました。 やっと戻ってきたマイスターは、 うわー!嬉しい!ドイツでパンの修業ができることになりました! |
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