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左)'61年製 右)'65年製 左の'61年製にはPATENT APPLIED FORのデカール、右の'65年製にはPATENT No.2.737.842 のデカールが貼られています。'62年頃は過渡期にあたるため、PAFとナンバードPAFがペアになっている個体も存在するようです。 |
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上の画像は2つとも'61年製のリアピックアップキャビティです。画像で判るように'61年製では弦アースのためにブリッジの支柱に付けられたアース線は、コントロールキャビティではなくリアピックアップキャビティに出され、ピックアップのシールドにハンダ付けされています。(稀にピックアップの裏側にハンダ付けされている個体もあるようです) これが'63年以降のデラックス・ヴァイブローラ仕様になると樹脂製サドルへの変更という理由もあってブリッジでは弦アースが取れなくなります。そこでボディエンド側のテールピース取り付け部分からコントロールキャビティのジャック付近に斜めに穴を開け、フロントピックアップのVOLUMEもしくはTONE POTからアース線を出してテールピースで挟み込むように変更されました。 |
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左)'61年製S/N 15xxx 右)'64年製S/N 207xxx キャビティは'61年の発売当初から'65年の途中までは全く同じ形状です。'61年製のPOTはCRL製ですが、'64年製ではCTS製に変わっています。スイッチからジャックへの配線は'61年初期ではシールド線ではなく、左の'61年製のように黒い2本の配線が使用されている個体もあります。上述した通り左の'61年製では弦アースの為の線が見当たりませんが、右の'64年製ではPOTからジャック上側に延びているのが判りますね。 また左の'61年製はswitchcraft製のトグルスイッチの中央の作用点部分が白ですが右の'64年製では黒に変わっています。 |
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左)'64年製S/N 210xxx 右)'65年製S/N 351xxx しかし左の'64年製には作用点部分が白いスイッチが使われていることから'64年の途中から徐々に変えられていったと推測できます。'65年の途中から生産効率の向上を主目的としてジュニアも含めてキャビティ形状が拡大・共通化されるのですが、右の'65年製S/N 351xxxは過渡期の仕様らしくキャビティは小さいままです。 |
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左)'65年製S/N 505xxx 右)'65年製S/N 509xxx 左の画像'65年製S/N 505xxxは大きなキャビティになっています。おそらくS/N 500000番台近辺で変更されたのではないでしょうか? この後'66年頃からノンリバースのファイヤーバードと共用のブラス製のシールディングボックスが装着されるようになります。POT DATEは今回データ収集した'65年製スタンダードの3本全てがこの年の29週目で、供給先に大量発注していたことが伺われます。 |
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ごく稀にカーター製のジャックが付いた個体もありますが、'65年までの殆どのSGにはswitchcraft製のジャックが付いています。浅いキャビティ内でジャックとバックパネルとのクリアランスを確保するためにジャック取り付け部分のボディを2mm程度掘り下げる事で対応していたようです。(以前アレン・コリンズ追悼FirebirdでRS修平が施した加工をメーカーが純正として行っていた訳です) もともとキャビティ部分のボディは5mm程度の厚みしかありませんが、更に2mm掘り下げる事により僅か3mmの板厚でジャックを支えていることになります。 |
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上の画像の'65年製SGは寿庵皆男が28年前に購入して以来愛用している個体ですが、見事にジャック部分が割れています。上記のようにジャック取り付け部分が僅か3mmの板厚しかないので一寸した弾みでこのような事になってしまいます。 学生時代にこのアクシデントに遭った寿庵皆男は、吉祥寺の某店に修理に出す時「勿論キミは違うだろうけど、良くいるんだよね〜、ピート・タウンジェントの真似してココを割る奴が。」とリペアマンから言われて、「自分もですぅ」とは口が裂けても言えませんでした。それ以来、SGは勿論レスポールにもストレートプラグは使わなくなりました。特にWHOごっこをする時はL字プラグが必須です。 |

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SGのケースは'60年代初期と'60年代後期では異なります。(最初期にはピンクのライニングのブラウンケースもあったようですが)左側が60年代初期('61〜'64年頃)のケース、右側が後期('64〜'68年頃)のケースです。内装の色は同じですがクッションの形状が異なります。60年代後期には金色のGibsonロゴが表面に書かれ、留め金の位置が変更されます。 左側のケースにはPAF搭載レスポールの附属品としてお馴染みのハムバッキングピックアップとTUNE-O-MATICの説明書が付いています。 |
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上)初期 下)後期 ケースの外形は同じなのですが、外装のビニール皮膜の柄が異なります。また使用されている金具の形状も異なります。 |
| SGスペシャルとSGジュニア用のケースは60年代初期は左側のようなアリゲーター柄の厚紙製のソフトシェルケースでしたが、後に中央の黒い外装に変わりました。'65年以降は右側のケースのように内側に赤いクッション材が付き初期のものに比べるとずいぶんケースらしくなりました。 |
| 初期のソフトシェルケースの内側にはクッション機能は無いのですが、ボディが当る部分とヘッドが当る部分にだけは気休め程度に厚めのフェルトが貼られています。センターポケットにはGibsonのロゴプレートが付けられています。 |
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レスポールのフルモデルチェンジ版として'61年に生まれたオリジナルSGですが、'66年にラージピックガードのセカンドバージョンにフルモデルチェンジされるまで表面的にはあまり変化は有りません。しかしこうして10本分の数値データとシリアルナンバーを並べてみると5年の間に様々な変化があり、中でも'65年から'66年に掛けての短い期間に様々な仕様変更が行われたことがおぼろげながら見えてきます。 その期間に行われた仕様変更はまずネック材のコスト削減を目的としたヘッド角の変更、そして高級感演出と耐久性向上のためのクローム・メッキへの変更、塗料の変更、そして最後に生産効率の向上を目的としたキャビティの大型化という流れだったことが判ります。スペシャルやジュニアに関してはネック及びハードウェアがスタンダードと共用パーツではなかったため変更が反映される時期にはズレがあるようですが、大量生産、大量消費の時代にギブソンも向かって行きつつあったのでしょう。 |