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トヨタ「イタリアの奇跡」・・・山内英子著 |
「はじめに」から
ローマで過ごした2001年4月からの2年間は、奇跡のような出来事が次々に起こった。イタリアトヨタの「奇跡の躍進」をイタリアで追えたのは、その中でも最大のものだった。私は「日本におけるイタリア年2001」の取材で現地入りした。イタリアからの「現地レポート」を日本に向けて発信する。これが当面の仕事だった。海外ルポは毎年行なってきたが、1年以上の長期取材は今回が初めてだった。長期ビザは取りづらい。アパート探しが思うように行かない。その2つが原因で、数カ月後には帰国していた。
ところが、今回はフリーランスの私に、1年間のビザがおりた。ローマで最も困難が予想された「アパート探し」も、ローマ到着4日後に無事終えた。「日本におけるイタリア年2001」の取材環境は、驚くほどスムーズに整って行った。「教育」と「テレコム」の取材は順調だった。
そこに、経済雑誌の編集部から、「日本企業の活躍について、現地レポートして欲しい」という連絡が入ってきた。「テーマは自由。イタリアでの日本企業の動きを本格的に扱いたい。取材できるか?」。こんな内容だった。「やってみましょう!」と快くメールの返事を書いた。しかし、私が住んでいるのは、ミラノのような経済の中心地ではない。「世界一の観光都市」ローマだ。通りも地下鉄もバスも、地図を片手にした外国人観光客があふれていた。アパートはコロッセオから700bしか離れていない。コロッセオの前で信号待ちをしていると、ドイツやフランスからのツアー・バスが、連なるように通り過ぎた。日本企業の存在をローマで嗅ぎ出すのは至難の業に思えた。