70年代、80年代は、熱い時代とでもいいましょうか、社会もTVも音楽もそれぞれ突っ走っていた時代だったような気がします。それは我々が青春真っ只中(恥ずかしい!!)であったこともあるでしょうが、ともかく何でもとことん一生懸命やっていた時代だった。
その中で、今考えてみれば何でそういうことになるんだかなあ、と思うものをつれづれなままに綴ってみました。
「走れ!K100」 の謎
いきなり何ですか〜? という方もいらっしゃるかもしれませんが、どんどんいっちゃいます。
この「走れ!K100」というのは子供向けの旅物のテレビドラマなのですが、このシチュエーションがすごかった。大野しげひさ(シャチハタのCMでおなじみ)が、K100という蒸気機関車(!!)に乗って旅を続けるというだけでもすごいのに、この蒸気機関車が人間のように病気になったりしてしまうのだ。
で、調子が悪くなるとどうするか・・・なんと注射を打つのである。なんという機械と生物のドッキング! 近未来的ロボットか?
ところで、このドラマでの大野しげひさの格好は、カウボーイハットをかむったウエスタンスタイル。なにがなにやら今となっては理解不能であるが、最近になって映画の「バック・トゥ・フィーチャー3」でタイムマシンが蒸気機関車になって主人公がカウボーイの格好して登場するシーンを見て、なんとなく、ははーん、もしかして作家は西部劇のノリだったのかなあ、と思った私でした。
あっちょれ大ちゃん、重婚罪を逃れる
あの、天童よしみさんがデビューを飾ったという名曲、「大ちゃん数え歌」、とんびの鳴き声で始まるいい歌でした。
というわけで、お次は、あのアニメの名作「いなかっぺ大将」だ!
主人公の風大左衛門こと大ちゃんは、どこぞの田舎から、恋人の「はなしゃん」を残して、東京の「きくしゃん」のお父さんのところに柔道の弟子入りをする。ねしょんべんで世界地図を描き、音楽が鳴るとはだかになって踊りだすという、奇癖の持ち主。ライバルは西一(にしはじめ。ちなみに弟が、にしふたつ。く〜っ安易。)
問題はその最終回だ。
大ちゃんは、「はなしゃん」「きくしゃん」の両方から好かれてしまい、とうとう両方と結婚することになる。(そんなアホな!といってもしょうがない。設定ですから。)
それで、式場で待っている大ちゃんのもとへ、はなちゃんは花嫁衣装、きくちゃんはウェディングドレスで両側から走ってくるのだが、その途中で、突然大ちゃんは係員に両脇からかかえられて強制的に即時に飛行機で外国に行かされる。曰く、「アメリカへ柔道修業へ来ないか」という電報が舞い込んだからだ。
しかし大ちゃんにすれば、これで良かったのだ。重婚罪を危ういところで免れたことを天に感謝するべきであろう。
ぎりぎりのところで一般常識の枠内に納めたという、反則だらけの最終回であった。
隣の美代ちゃんに何が何でも唄わせたいTV業界
「赤い風船」。あのたどたどしくもヘタウマな唄いっぷりが歌謡界に風雲を巻き起こした名曲。私も実は好きでした。かのNHKはオーディションで落とすという方法でなんとか既存の歌謡界を死守した。あの大ヒットにもかかわらず最初は紅白にも出してもらえなかったのだ。
元夫に「あの人はどんな歌を唄っても同じになってしまう」と言わしめた、彼女の歌唱力は今更あらためて説明するまでもない。
しかし不思議なことにTV業界は彼女に歌わせることを辞めようとしない。これは不思議この上ない。
正確にはこれは90年代になってからのことなのだが、まず麻婆豆腐のCMで、私は度肝を抜かれた。
設定は、彼女の夫と思われる男が家の中で歌う。「今夜はマーボーを食べたいな」。なんとこれがベートーベンの田園の第1楽章のテーマなのだ。わかる人にはわかるがわからない人にはさっぱりわからない、はっきり言えば変なフシだ。でもこれは音痴でもない男優がちゃんと歌っているだけマシだ。
問題は次のシーンだ。二階の物干し場で浅田美代子さんが洗濯物を干しながら、唄うのである。「今夜はマーボにしようかな〜」。しかも音程の全くない平たんなフシを。全くもって不可思議なCMであった。
それでも我々、「赤い風船」を知る世代には十分インパクトがあった。
最近はもっとすごい。かの動力付き自転車ヤマハPASだ。CMで唄っているぞ。「パス パス パス ヤマーハ パス」。おお、懐かしや、この抑揚のない歌い方。しかも自転車に乗りながら。
何故だろう。TV業界人は、美代ちゃんに歌って欲しいのだ。これが単に「赤い風船」を知る世代のノスタルジーなのか、対した歌唱力もないインスタントタレントの歌がはびこる業界を揶揄するものなのか、それはさだかではないのだが。
拡散波動砲の開発コンセプトとは
「宇宙戦艦ヤマト」。未だに元プロデューサーが問題を起こすと名前が出るという、まさにエポック的なアニメの大作。我々からすれば、「男おいどん」のサルマタケしか知らなかった松本零士先生の出世作である。
私は、この最初のテレビシリーズに心から感動していた。後から映画になって増えたファンをちょっとせせら笑ったものである。何だ、今ごろわかったのか、と。それでも、映画の第二作、「さらば宇宙戦艦ヤマト」がリリースされたときは、彼らと同じステージに立たざるを得なかった。
さて、「さらば宇宙戦艦ヤマト」には、ヤマトの次期バージョンとして、アンドロメダなる戦艦が登場する。これはヤマトのような古くさいものではなく、新鋭の兵器で地球を防衛しようとする地球人(過去のヤマトの偉業などすっかり忘れた新人類たち、ということか?)が望んだものであった。
で、拡散波動砲だ。これは波動砲を四方八方に分散して敵を一気に破壊せしめようとするものであるが、そもそもそれは波動砲の趣旨を反映していたのかどうか。波動砲とは、もともとヤマトが宇宙をイスカンダルに向けて行くためのエンジンとしてスターシャの妹サーシャによって届けられた設計図をもとに開発された波動エンジンの応用兵器である。波動エネルギー(これが一体何を意味したのか想像も出来ない)を集中して一気に放出することで数々の困難を打開していった。
それが、拡散波動砲はそのエネルギーを拡散してしまう。最新鋭の戦艦アンドロメダが白色衛星の手先にあっという間にやられるのだが、それは、「そんなの当たり前でしょ」という観客の気持ちを代弁する、当たり前のことであった。多角経営で次々とつぶれていくバブル企業を予言していた? いやいやそれは深読みしすぎというものだろう。
ところで、ヤマト第一作の冥王星での戦闘に出てきた反射衛星砲は、かのレーガンのSDI構想のヒントになったと私は見ているが皆さんはどう思いますか。
いつでもテンション高い宇津井健
百恵ちゃんの「赤い」シリーズ。それにいつでも欠かさず存在感を持ち続けたのが、しじゅう緊張しっぱなしの俳優、宇津井健です。
赤いシリーズの一つで、彼の妻役の松尾嘉代が重病で倒れたときに、自分の感情を静めるために宇津井健がバレエを踊りだすシーンがあった。妻が大変な状態だってのに踊っているのもなんだが、それを肯定するナレーションも凄かった。(その時には我々も納得していた。大映テレビ恐るべし。)
そして宇津井健の目は、真剣そのものだった。いつものように。
今、彼は今もはぐれ刑事旅情編で演技を披露してくれている。いつみても彼の演技に中途半端はない。常に周りの俳優よりもテンションを高く、目は涙目だ。それを見るたびにほっとしながらも、「宇津井さん、そろそろ楽にやってくださいよ」という思いもよぎる。
彼の顔の筋肉はいつも張りっぱなしだ。しかしそれが緩むときは彼の役者人生だけでなく、彼の人生まで終わるような気がする。そうだ、彼は常にテンションを高くしていなければ。こうなったら、いつまでもそうあって欲しい。頑張れ、宇津井健さん。
鉄仮面伝説、おまんらゆるさんぜよ
「スケバン刑事」。原作はコミックで、TVとはまるっきり関係ない筋だそうですが、私はTVしかみていないのでそちらで走ってしまいます。
第一作の斉藤由貴編も良かったですが、私の好みは第二作、鉄仮面伝説、ナンノこと南野陽子主演の方です。土佐で育った鉄仮面少女がある時ヨーヨーによって封印を解かれる。鉄仮面は真っ二つに裂け、中からはナンノの可憐なロングヘアーが・・・。
でもねえ。考えれば変でしょう。子供時代から鉄仮面をつけているということは、成長のたびに鉄仮面を新調していたのでしょうか。彼女の母が「こんな姿でしか育てられなくて、ゆるしとおせ。ゆるしとおせ。」と謝るのはいいけど。どうやって散髪していたんだ?多分鉄仮面の大きさ云々よりも髪の毛で一杯になって窒息するんじゃあないだろうか。彼女が幼年時代にいじめられる想い出シーンを見るたびに疑問だったのですよ。私は。
それでもこのドラマ当時のナンノは凛々しかったねえ。プライベートではその後いろいろあったようだけど、私は今でも注目しています。ナンノ頑張れ!!
憧れの空中元素固定装置、どこかで呼んでるハニー・・・
ああ、憧れの愛の戦士キューティーハニーこと、如月ハニーである。
最近復活したキューティーハニーFを見て失望した同世代も多いことと思う。なんと女子高生の子供っぽいハニー。我々がよだれをたらしながら見た、あのお色気むんむんでかっちょいい大人のハニーではなかったからだ。
ハニーの変身は、空中元素固定装置によって成される。ハニーの七変化は、全て首に巻かれたハート型の付いたリングに因るものだ。ハニーの父が開発したものであり、この秘密を探るために、パンサークローはハニーを狙う・・・
ハニーフラッシュの瞬間は、今思うだけでもときめくものだ。彼女の体が中を舞うとともに着衣は空中に消失し、違う着衣が彼女を包む。その間の裸身を見たいがために、かぶりつきでTVを見ていた。そうでしょう? 皆さん。
空中元素固定装置は、空気中に漂う元素を瞬間的に結びつけ、固体としてしまう。これは私のような化学をかじった者としては理想とする現象である。空気中から二酸化炭素を炭素として固定し、さらにそれを石油や石炭から精製してそこから高分子を合成する、という手間のかかる方法をとっているのに対して、なんと効率の良い方法であろうか。原理は謎であるにしろ、理想の装置であることは現在でも変わりないのだ。
元祖キューティーハニーのラストソングは、「何処かで呼んでるハニー(注:正解は『夜霧のハニー』でした)」という哀愁の或る大人の名曲であった。かのキューティーハニーF復活の時に、私はテレビ朝日に、この曲の復活を願うメールを打った。黙殺されたのは言うまでもないが、残念至極である。
いかがでしたでしょうか。これらの謎?
何くだらないこと言ってるんだか。その通り。全くもってくだらないことです。
(ちなみに「くだらない」の語源は、江戸時代に酒を関西から、船や、馬の背に乗せてゆらゆらゆられて運ばれてきた『下った』酒が非常に美味しくて珍重されたのに対して、関東で造られた酒は『下らない』ものとして一段ランクが下に見られたことに因るとか)
それでも下らないこと考えるのって楽しくないですか?
この企画は第二弾も予定しています。またネタを考えながらまじめに仕事(をしているフリ)でもしますわ。