輝け!! 懐かしの一発屋ランキング!

 さあさあお立ち会い。
 たった一曲の輝きを残していさぎよく消えていった人、グループ。そんな彼ら彼女らに独断で勝手にランキングをつける『懐かしの一発屋ランキング』。
(今も歌手として活躍している方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまでも全国的に表舞台に登場したときのインパクトと現在との相対的な話ですので、もし気を悪くされる方がいらっしゃったらお詫びいたします。)

 あなたはいくつ覚えているでしょうか? 早速始めましょう!! 


第一位  『異邦人』 久保田早紀

 年末近くになって突然大ヒットとなり、紅白にも選ばれずそのまま表舞台から消えていった彼女。切れのある眼差しとエキゾチックな美形の彼女にピッタリなこの曲は、シルクロードを題材にしたCMとともにひときわ光を放っていました。

 中東民族音楽を思わせるイントロから始まり、途中で短調から長調に転調するときの美しさ、そしてちょっとウェットで伸びのある歌唱。短期間ながら心にいつまでも残ってやまないものとして、断トツの一位です。なんとも寂しくもはかない歌詞でした。

第二位  『待つわ』 あみん

 最近になって車のCMで市原悦子が口ずさむという驚きのリバイバルを遂げています。この当時女子大生二人組の一人、岡村孝子さんは、しばらくソロ活動を行ってきましたが、今や読売巨人軍の石井選手の奥さんとして一女をもうけております。小生も大ファンの彼女、次のアルバムを心待ちにしているのですがまだ噂にも上りません。一日も早い復帰を願うばかりです。

 ところで、この歌の歌詞は、女性の執念を感じさせるもので演歌的な粘着質な内容。...あなおそろしや女の情念、くわばらくわばら。いい曲ですけどね。

第三位  『サイレントイヴ』 辛島美登里

 切なげなつぶやきで始まるこの歌。クリスマスイヴに最終回を持ってきたドラマの主題歌として大いにヒットしました。

 クリスマスイヴの定番は、山下達郎と固定化しているようですが、この歌を一人聴きながらさみしく部屋でワインを開けた方も多いのではないでしょうか。光りあるところに陰がある。そんな青春の心のすき間を埋めるような名曲です。イントロのピアノがいいですよね。

第四位  『私のハートはストップモーション』 桑江知子

 都倉俊一作曲のこの曲は、彼の手によるものの中でも珠玉の出来だと思います。桑江知子さんはちょっと鼻が上を向いていたこと以外はとても垢抜けた感じで、セヴンスを多く用いたモダンな曲調がピッタリフィットしておりました。

 実は、彼女は竹内まりやさん、倉田まり子さんと同期でした。当時の新人としては皆、中ヒットくらいしかしていなかったために、日本テレビ音楽賞の銀の鳩賞発表の際に『該当者なし』という屈辱的な扱いを受けていたことが未だに思い浮かんできます。

第五位  『ふられ気分でロックンロール』 トムキャット

 黒サングラスで素顔を隠したぽっちゃりめの女性ボーカルが元気はつらつに唄っておりました。

 この曲は、8ビートの速い曲調ですが、唄い始めは息継ぎがほとんどなく続くため、本当はかなり唄いにくいものだったのではないでしょうか。バンドメンバーの方達はあまり覚えていないけれど今はどうしているのでしょう。

 個人的には、読売巨人軍の江川選手がかつて出した著書『たかが野球 されど野球』となぜか想い出がリンクしているのですが...

第六位  『男達のメロディー』 SHOGUN

 これは刑事物のテレビドラマの主題歌でした。腕の立つスタジオミュージシャンが何人か集まって何かやってやろうじゃないか、ということで出した初めてのシングルが大当たり。メジャーになってからも照れ臭そうにバツが悪いような感じで歌番組に出ていました。

 この曲は、運がわるけりゃ死ぬだけというサバサバした歌詞が男心をくすぐりましたし、途中の英語のところもいかしてましたね。イントロの半音階でギターが上昇するところなんかかっこいいですよ、今でも。

第七位  『サンセットメモリー』 杉村尚美

 これは曲名と歌自体は覚えていたのですが、歌手名をすっかり失念していて今し方検索サイトで調べてわかりました。杉村尚美さんです。歌謡曲の乗りではなく、(杉村さんもちゃんとした音大出だったような気がする)サビの部分は、何か歌曲のように歌い上げていたような記憶があります。二十代中盤位だった大人の彼女がちょっと憧れだったりしましたね。

 そうそう、サビがソプラノ歌手のように伸びのある声で歌っていたのが印象的です。それだけで未だに覚えているのだから、音楽って面白いですねえ。

第八位  『愛はかげろう』 雅夢

 うわあこの漢字の歌手名がちょっと恥ずかしいなあ。これは確か名古屋方面の大学生の二人組でしたね。アコースティックギター2本で声を張り上げて歌ってましたっけ。未だに歌いたくなるんですよ、これが。

 ちょっと遅れてきたフォークソングみたいな甘い歌詞ですが、こういうのに弱いんですよ我々の世代は。なんちったって「レッツビギン」や「涙は心の汗だ」なんてものに素直に共感していたからねえ。この歌は、フォークギターでがなっていた小生の高校時代のお気に入りでしたね。サビの「愛はかげろう...」というところからのハモリは今でも胸が熱くなります。単純だねえ、俺も。
 コード進行的には、出だしがAm→Dm7→G7→Cmj7でちょっとお洒落です。

第九位  『夢想花』 円広志

 最初にこの企画を思い立ったときにはもっと上位だと思ったのですが、いろんな曲が浮かんできて、ついにここになってしまいました。そう、ポプコンのグランプリだったはず。このサビの部分を一息で歌うのが大変でねえ。この歌のバックコーラスで歌っていた人もつまらなかったでしょうな。「とんで」×9と、「まわって」×4との繰り返しを延々とやっていたのは。

 歌自体はセヴンスやイレヴンスの和音を多用した開放的な曲調で好きでした。音域が広いために、カラオケで歌うとおしまいの方では声が出なくなってしまうんですよ。あらためて彼の歌唱力には感嘆しますね。
 この曲の次に出した『愛しのキャリアガール』が今一つで、今は関西方面でレポーターとかやっているようですが、あの名曲、森昌子の『越冬つばめ』を作曲した実力者。もっとがんばって欲しいです。

第十位  『ウェディングベル』 シュガー

 アカペラで始まる女性トリオのヒット曲。今考えればちょっとデビューが遅いかな、という感じの三人でしたが、なんとも複雑な女心を歌っていました。昔の彼の結婚式に呼ばれた女性が「くたばっちまえ」と最後に言った後に「アーメン」。男からすれば恐ろしげな内容ですが、さらっと歌っていたのが清々しかったですね。

 実は、彼女らにはこの後で「アバンチュールはルックスしだい」というシングルがあるのですが、正直な話あまりヒットしませんでした。それからしばらくして一人が急逝してしまうことで、このグループははかなく消えていったのです。


 さて、いかがでしたでしょうか。一発屋ランキング。懐かしいあの頃をちょっと思い出しましたか?

 「おいおい、まだあれがあるだろう」、って? はいはい、わかっております。今回ご紹介できなかったものは機会をあらためて第二弾として発表しようと思います。お楽しみに。

 例えばそうねえ...「きみの朝」「ペガサスの朝」「少女人形」「さよなら模様」「約束」「愛の水中花」とか...ではごきげんよう。