• ・小泉の4年間の業績
      基本理念:改革なくして成長なし、民間にできることは民間に、地方にできることは地方に
      ○不良債権問題の正常化、○IT世界最安値のブロードバンド料金 
    ○規制改革:構造特区において講じられた規制の特例措置についての全国展開 
           ハローワーク関連、社会保険庁関連の市場化テスト

  • ・ 橋本行革『最終報告』
    1 理念:議院内閣制本来の制度原理、すなわち内閣主導の行政(内閣の総合調整機能の強化)
    2前提となる問題点
    従前:総理府の外局、内閣官房の内部部局を整備充実する方策でかかる機能を補強しようとしていた。
     しかし、この政策は、双方各省庁の寄合所帯的であり、セクショナリズムに悩まされていた。
    直接に首相を補佐する機構の人数が少ない。(官房長官+副長官以外すべて官僚→自己省庁の利益に走りやすい)
    3 改革案
    @ 中央省庁の再編成(保留)
    「一府21省庁」→「1府12省庁」に改める。
    [必要性] 省庁組織は戦後ほとんど変更を加えられていなかった。その理由としては、@キャリア組の人事が、でのみ省庁単位で行われること、A各省庁組織のシステムが、省庁組織の活動である相手方をも含んだ一種のコミュニティ化しており、そしてかかるシステム下では@システム全体の観点から調整を行う機関が弱体であり、A外部に対して閉鎖的でありルール共有者間だけで高度な管理を実現できたことにある。
      しかし、行政の肥大化、縦割りが目立ち始め、省庁コミュニティによる閉鎖的環境、及び省庁間の積極的・消極的権限争議の問題を是正していく必要が生じる。なによりも、国民の利益の視点からすれば、二重行政等複雑にならず、問題解決コストを削減し、国民の便宜を図ることが望ましいのである。
    [実施] しかし、既に強固に確立された省庁の枠組みを改めることは容易ではなく、統廃合というやり方では各省庁の抵抗は必至であ った。そこで、総合調整による解決を目指した。そして、省庁を統合し、省庁におけるトップの機能を強化した。(大臣の役割強 化、副大臣や大臣政務官の設置、政策調整機能確立→意思決定促進)
    [評価]長年タブー視されてきた省庁改編に取り組んだことは最大限評価可能。経済財政諮問会議は小泉で活用。
    A内閣の強化
    A)補佐支援体制強化:内閣官房副長官の増員など。総理府に代えて、内閣府設置。経済財政諮問会議など新規の合議制機関新設
    B) 従前の内閣法4条2項の改正:内閣総理大臣がリーダーショップを発揮できるように内閣の主張たる地位に基づく発議権を明確にす
    る。これは内閣府が他の省と同格に位置づけられていたのに対して、内閣府は各省の上にすることを意味する。
    B特殊法人のほかに、独立行政法人創設
       cf) 特殊法人:行政機関とは別の法人格を有するが、企業的経営になじむものを独立させた機関(強制設立)。
          問題点:@業務終了後のあり方 A官庁からの指示・制約があり、効率的でなく、責任も不明確。B役に立たないものもたくさん
      そこで、独立行政法人の創設:明確な職務範囲、中期目標の提出。役所の細目的介入排除、そして計画実施状況を評価する制度
  • ・狭義の行政組織以外の行政主体
    @特殊法人、独立行政法人 A公益法人:公益に関する事業を行い、非営利な団体。最近では、営利法人にも委託。 BNPO 
      民営化委託が困難な事業であっても、政策の企画立案機能と実施機能の分離が可能な場合、両者を分離し、実施機能についてはよ
    り企業的経営の観点に立った独立行政法人にやらせ、自立的効率的運営を目指す。
  • ・ 公務員の定員管理制度 
     公務員規模に関しては、各省庁の充てるべき常勤の職員の定員の総数の上限がこの法津で定められている。そして、各省庁からの定員変更要求は、毎年所定の時期に行われ、総務省行政管理局により審査される。
      
  • ・ 公務員制度改革
     問題点:@役所のうちと外で意識のずれがある。A役所に入った後、世の中の変化に対応しているだろうかB今の公務員は使命感・志を欠いている。Cセクショナリズムが生じやすい。D官僚の政策能力も充分ではない。
     そこで政治主導にするべき。@官のトップに政治家をもっと着かせよう。A政治的任用を増やそう。
     cf)改革セイコウの条件
      @問題の的確な把握と問題に対応した適切な改革方策の策定 A世論の支持 B政治指導者の指導力   C行政改革の立案・実施過程への当事者のコミットメント
  • ・公務員制度 国家公務員法
     種類:
      @ 一般職:特別職以外の国家公務員一切の職。国家公務員法、地方公務員法の適用受ける。
        特別職:内閣総理大臣や国務大臣、裁判官など
      A 事務官:法律・行政・経済職試験に合格した職員
        技官 :その他の理工系試験など
  • ・  地方自治論(中央と地方自治)に関する諸見解
    1 村松先生の主張:行政が集権的であることと、活発な地方自治は、十分に両立可能である。相互依存モデル
    2 以下で検討する
    ・ 垂直的行政統制モデル
    中央地方関係を統制の側面からのみ理解しようとする。地方は中央の指導に従順であると考えられ、その統制手段には、機関委任事務、補助金、天下り人事の三つに代表される。
    ・ 水平的政策競争モデル
    上の理論では地方政府が持つ政治的影響力を説明できないという批判として生み出される。地方政府がその政治的資源を活用して戦略的な働きかけを行う側面を重視する。この見解によると、主要政策については地方が自主的に決め、中央の関与は補助金などの申請手続に限られると考える。したがって、現代に地方自治は、地方政府が政治的意思を持って、中央政府と交渉したり、社会内の諸団体と対立や共同の関係をとりながら、目標を実現していく過程の中に存在する。その際に、地方政府は、地元出身の国会議員を巻き込む中央への陳情型影響力を行使して目的を実現しようとする。
    3 結論
      中央―地方関係は、この両者を統合した相互依存モデルによって説明されるべきである。
  • ・ 地方分権推進法などの一連の改革の結果は(細川→村山)
      第一次分権改革
    [方針] 団体自治を重視:事務事業の委譲よりも、関与の縮小廃止に重点。地方の現場の認識では、地方自治体には既に充分に仕事があり、これ以上の仕事は必要ないと考えており、むしろ、国からの関与を減らしてほしかった。
      @機関委任事務の全面廃止
    機関委任事務;中央行政庁自ら行うべき事務を、個別の法律ないし政令に基づき、自治体の首長らを当該事務の執行機関として、実施する事務    
       [問題点] @大臣の知事が部下として働くことになり、住民の意向が反映されにくい。この事務関係においては、中央と地方が上下主従関係に置かれるという批判がある。
            A行政責任の所在が不明確になる。
        そこで機関委任事務の全面廃止し、自治事務と法定受託事務に分けた。
      A関与の見直し 
        @国の規制の緩和 A関与のルール化 B国地方係争処理委員会
    法定受託事務:法律により自治体が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割にかかわるものであって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律に特に定めるもの
     [課題] 自治体の自主財源の充実。補助金及び地方交付税などの国からの財政移転への依存状態を緩和する必要あり。
      ↓小泉政権下の三位一体改革へ
  • ・三位一体改革
    @補助金削減 A地方交付税の削減 B国から地方への税源委譲
     [補助金の問題点]
     国の補助金がつかない自治体の独自事業よりも、国が補助金をつけて推進しようとする事業を、自治体は優 先し、自治体は「補助金待ち」で事業を起こす傾向 [地方交付税]
    所得税、法人税、酒税収入の32%と、タバコ税の一部を交付する。財政保障機能と財政調整機能がある。
    [地方交付税の問題点]
    @ 交付税による財源再配分効果があまりにも強すぎ、多くの地方団体が地方交付税に安易に依存してしまい、  結果として、コスト意識を欠如し、無駄な支出をしてしまう。
      →解決策として、かかる再配分効果を改善する。→かかる地方交付税改革に呼応して市長村合併が行われる。   以上のように、補助金・地方交付税ともに弊害があり、それを削減していく必要があるが、その代替として税源委譲を検討していくのである。
  • ・公共団体の区分:行政規模の大きな市に多くの政策権限を与えることにより、合併などを促進しようとする。
    政令指定都市:一定の要件を備えた人口50万人以上の都市。府県の事務のうち、福祉・衛生・都市計画などに権限を与え、都道府県並みの扱い。
    中核市:人口30万人以上、 道路管理、児童相談所設置などはできない。
    特例市:人口20万以上 一般市:5万以上
  • ◆ 経済財政諮問会議
       経済政策全般の運営基本方針、予算編成の基本方針などを審議する。構成メンバーは10名以内、議長は首相   が務め、官房長官、特命担当大臣などが加わる。民間委員は10分の4未満であってはならない。
       この機関の創設は、従来予算原案は大蔵省により作られてきたが、今後方針を首相が決定できるようになっ たことにあるといえよう。

  • ◆ 行政委員会
    1 定義:「行政的規制を行う権限を持ち、多かれ少なかれ一般行政機構から独立した合議制機関」
    2 特徴:政治からの独立性確保のために、決定権者が合議体であること、委員の任期が首相よりも長い。
    3 背景:行政官僚制の発達しなかった米英諸国で、伝統的な司法手続きや行政機構では処理できない問題に対応
           するために発達する。 4 欠点:「捕虜理論」行政はより上位の執政からの独立に固執する場合は、逆に顧客集団との結びつきを強める可能性がある。


  •   
  • ◆ 審議会
    1 定義:行政機関が指揮者や諸団体の意見を聞くための諮問機関で、合議体をとる。
    2 答申は強制力をもたず、勧告にとどまるため審議会の果たす役割が問題となる。
    @ 無能論:審議会は所管官庁のいいなり。
    A 機能論:審議会は、社会の諸利益と国家の間の媒介をする重要な機能を果たす。
    3 本書の見解:審議会の役割は、世論の支持動員力、官僚の専門能力、社会の側の専門情報供給力などの諸要因の総合的な評価として規定される。
    4 橋本行革の見解:批判的 大幅に数減少させる。211→104


  • ◆ 第一臨調(1962〜64)
     首相のリーダーシップ増進を目指す。主に、総合調整、事務の合理的配分などの行政の効率的運営について検討していく。しかし、官僚側の根強い抵抗で挫折。

  • ◆ 第二臨調(1981〜83)
      財政削減が主要テーマ。低成長経済への移行や財政赤字に対応するための改革を審議 
     具体的には、三公社の民営化、補助金削減、総務庁設置、規制緩和


  • ◆ 地方自治論(中央と地方自治)に関する諸見解
    1 村松先生の主張:行政が集権的であることと、活発な地方自治は、十分に両立可能である。相互依存モデル
    2 以下で検討する
    ・ 垂直的行政統制モデル
    中央地方関係を統制の側面からのみ理解しようとする。地方は中央の指導に従順であると考えられ、その統制手段には、機関委任事務、補助金、天下り人事の三つに代表される。
    ・ 水平的政策競争モデル
    上の理論では地方政府が持つ政治的影響力を説明できないという批判として生み出される。地方政府がその政治的資源を活用して戦略的な働きかけを行う側面を重視する。この見解によると、主要政策については地方が自主的に決め、中央の関与は補助金などの申請手続に限られると考える。したがって、現代に地方自治は、地方政府が政治的意思を持って、中央政府と交渉したり、社会内の諸団体と対立や共同の関係をとりながら、目標を実現していく過程の中に存在する。その際に、地方政府は、地元出身の国会議員を巻き込む中央への陳情型影響力を行使して目的を実現しようとする。
      3 結論
      中央―地方関係は、この両者を統合した相互依存モデルによって説明されるべきである。


  • ◆ 地方分権推進法などの一連の改革の結果は?
       従来の中央地方関係を転換させたというには不十分であり、現実の自治体財政能力と実績を追認した上で、中央が地方に関与する法制度を廃止したにとどまる。→税源委譲が不十分


  • ◆  予算に関する諸論考
    1 予算の提案権は、国会にはなく政府だけにある(憲法73条)。現実には財務省が中心となり予算編成を行う。この点、予算編成は時間的制約が大きく予算編成作業をゆだねられた財務省としても、手に余る仕事である。したがって、戦略を要する。
    2 財務省の戦略
    @ 国会通過戦略:予算を無事、国会を通過させるために、政権党と連携プレーが必要になってくる。
    A 非政治化戦略:非政治化するためには、各省庁からの支持を受け、行政が結束する必要がある。
    B 金融統制戦略:この戦略に関しては、大蔵省は有利に運んできたといえる。大蔵省の金融への圧倒的統制を可能にさせたのは、第一に日銀の独立性の弱さ、第二に国債の発行を可能とさせる財政法の存在
      3マクロ過程―予算全体の推計作業
     推計作業は「歳入見込み額とつきあわせながら、また、いろいろな情報、政治、経済の動向などを加味して」行われる。この作業は数字にわたって行われる。次年度の会計予算の税収、税外収入および国債発行額を会計した歳入見込み、国債費、地方交付税及び一般歳出のそれぞれについての歳出見込みを総計して、フレームを作る。
    3 ミクロ過程―(財務省担当は従来の制度。現在では経済財政諮問会議+金融庁が担当)
    前提―歳出予算を決めるのは財務省主計局
       主計局には局長と3人の局次長の下に6課と主計官12人が配置されている。
    「攻守交代システム」:査定する側(守備側)は次の段階では要求する側(攻撃側)に転じる。査定側は、次の段階では要求に転じるので、そのときの要求を説得的に行うために、要求されている内容を熟知する必要がある。総務課長→会計課長→主計官→主計官次長)
    4 財務省の予算査定方法の特徴は、ほかの国の予算過程と同様に漸変主義をとる。すなわち前年度が常にたたき台で、それに一定量の上乗せをしたり、減らしたりする。


  • ◆内閣府構造に関する諸論考
    内閣府は橋本政権期の中央省庁再編の際、内閣機能を強化するために設置された。
    内閣府は旧経済企画庁と旧総理府、旧沖縄開発庁を母体とするが、課長級以上は他省庁からの出向者が6割を占める寄り合い所帯だ。
    構造は内閣府次官、内閣府審議官(旧大蔵省、旧総理府)、官房長、政策統括官・経済財政運営(旧経済企画庁、民間)政策統括官・経済社会分析(旧大蔵省)、 政策統括官・科学技術政策、政策統括官・防災、政策統括官・沖縄政策、政策統括官・共生社会政策のほか、賞勲局、男女共同産画局、 国民生活局、沖縄振興局から成る。