雑記その4


2006/8/28

・マティアス・ディート

前回と同じようなテーマかも


・U.D.Oにおけるマティアス・ディート
SINNER、GRAVESTONE等に在籍した彼のキャリアのピークは、あのウド・ダークシュナイダー率いる
U.D.Oに参加した時だろう。アルバム”タイムボム”等における隙がないギターアレンジ&プレイの
魅力は今以て色褪せていないと思う。まあ、あくまで主観だが・・・。
U.D.Oにおける彼のギタースタイルは、攻撃的かつ華麗なもので、まさに変幻自在という言葉がふさ
わしいものであった。当時の雑誌の記事では、”蝶のように舞い、蜂のように刺すようなプレイだ”
なんて事が書かれていたような気がするが、妙に納得した記憶がある。

・改めて聴いてみて
実際、先日久しぶりに聴いてみたのだが、やはり十分魅力的なものに思えた。ギターソロはフラッシー
かつメロディアスで、バッキングはあくまで硬質なリフがメインになっており、ある意味でこういう
ジャンルにおける一つの理想形を示していたのではないだろうか(ちょっと大げさか)。
ただ、今の水準で見てみれば速弾き等の技術レベルにおいは見劣りするのかもしれない。
そもそも、この人のスタイルというのはあくまで80年代正統派メタルギターの完成版みたいなもの
であって、一連のシュラプネル系ギタリストの流れから発生したテクニカル系ギタリストのそれとは
異なるものだから。だから、最近のギタリストに慣れてしまった耳には逆に新鮮に聞こえるという事
もあるのだろう。ここ数年の新世代ギタリストの技術水準が入り口だった人が聴いてみたらどういう
感想になるのか興味はあるが・・・。U.D.O活動停止の後、APEというバンドを最後に表舞台から去
ってしまったため、今となっては彼のプレイを聴くためにはゲスト参加的(再結成U.D.Oでの)なもの
を除いて過去の作品を聴くしかないのだが、もし今も活動していたら彼のプレイスタイルは一体どう
なっていたのだろうか?

・遅れてきたギターヒーロー?
もう少し時代が早ければ、間違いなくギターヒーローとして扱われていたのではないだろうか。
個人的には、マティアス・ディートには一世代前のギターヒーローの一人であるエイドリアン・ヴァン
デンバーグをメタリックにアップデートさせた雰囲気も感じていた。しかし残念なことに、時代的には
既にギターヒーロー的存在がが飽和しつつある状態になっていたと思う。シュラプネル系の連中も多く
登場していたし、、そんな中でギタリストとして一歩抜きん出るためには、高い技術力をアピールする
ことが間違いなく必須条件だったのではないか。しかし、作品の中で聴ける彼のソロは、速弾きを前面
に押し出したようなものではなかった。彼のギターソロは弾きまくりではあるが、それは速いフレーズ
や派手なフレーズのオンパレードという意味ではなく、そういったフレーズはあくまでソロの一要素
としてあるという程度だったのである。だから、メディアや評論家も彼のギターを魅力的だとは感じな
がらもバンドの中の才能あるギタリストとしての扱いに留めたのかもしれない。今となってはどうしよ
うもないが、ライブではどうだったのかも気になるところではある。

・名盤を残したギタリスト
90年あたりの代表的なへヴィメタルアルバムと言えば、ジューダスプリーストのペインキラーがまず
挙げられるが、U.D.Oのタイムボムも自分にとってはペインキラーに勝るとも劣らない内容の正統派HM
アルバムだった。このアルバムは特に捨て曲もないので、聴く機会があれば是非じっくり聴いてみてほしい。
ウドのボーカルが苦手な人にはお奨めできないかもしれないが(笑)。